※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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第三十九回

 暗がりから抜刀していきなり現れたイズヴァルトに、パラッツォ教団の者達は驚きとまどった。

 

 皆が武器を持っていたがイズヴァルトは弱そうな十数名には目もくれぬ。ただただ優れていそうな3人に斬りかかった。

 

 一番早くに反応したのは経典の巫女のヴィルマ。彼女は手に持っていた杖でイズヴァルトの顔を打とうとした。

 

 しかし伸ばしたそれは切り払われた。恐ろしい力と速さだと見たヴィルマは後ずさり、印を切る。

 

 経典の巫女が得意とする心理操作の魔法をイズヴァルトに仕掛ける為だった。

 

「まずい! サキュバスちんみたいなまほうをつかってくるでち!」

「であれば気を散らすだけでござる!」

 

 イズヴァルトは他の2人の剣を避けながらヴィルマの顔を斬った。美しい魔女の右頬がざっくりと割れた。

 

「……!」

 

 ヴィルマは激痛に顔を歪めて倒れ込んだ。彼女が隙きをついて仕掛けるかもしれないと気をつけながら、ヘンリックともう1人の司祭騎士と斬り合う。

 

 剣技と技量は断然イズヴァルトのほうが上だった。ヘンリックは手にしびれを感じながら、この恐ろしい敵は何者だろうと興味を抱いた。

 

「すばらしい戦士ですね! 貴方のお名前は!」

「ホーデンエーネンのイズヴァルトでござる! 貴公は……いや!」

 

 既に名前を知っている。背中にひっつきながら、いつの間にか隠匿の魔法で身を隠していたブランカから教えられた。

 

 この人物こそヘンリック=イプセン。剣の技量と膂力は大した事が無かったが、身のこなしはもう1人の司祭騎士より数段優れていた。回避がうまい。

 

「イプセンどの! なにゆえ水魔ブランカどのをかどわかし、ウラスコーの町を襲わせたでござるか!」

「教える事はありませんよ!」

 

 イプセンの剣が下段から切り上げたイズヴァルトの刃をすり抜け、喉を突こうとした。少年騎士は右に首を動かして切っ先を避ける。

 

 姫竜の牙は両手で握っていた。仕損じて剣を引こうとするイプセンの剣に、左手を離して思い切り叩きつけた。

 

 小手で守られていたから腕は傷つかなかった。イプセンは態勢を崩すとイズヴァルトは彼の腹を思い切り蹴り上げた。

 

「おうっ……!」

 

 イプセンは後ろに転がった。頭を兜で守っていたが、硬い岩盤は打撲傷を負わせた。なかなかに手強い。しかし奥の手はこちらにある。

 

(ヴィルマ!)

 

 念話魔法で彼女に呼びかける。血を流し痛みにこらえながらもヴィルマは準備を終えていた。心理掌握の魔法でイズヴァルトを従わせて見せる。

 

「ホーデンエーネンのイズヴァルト!」

 

 ヴィルマが立ち上がった。血だらけの頬を手で抑えながら眼差しを向ける。こちらを見てくれただけで術中にはまるからだ。

 

「私達に加われば、いい夢をたくさん見せてあげるわ!」

 

 ヴィルマは豊かな乳房と尻を備えた美女であった。しかも寒い場所だというのに体のラインがはっきり見える様な服を着ていた。

 

 心理掌握の魔法は相手に色欲を覚えさせればより強く効果を発揮する。もとはサキュバスの魔法ゆえに。しかも彼女にはいくらかその血が混じっていた。

 

 ヴィルマを含め経典の巫女達全員は、教主・コーザ=ストーンマウントの実の娘であった。母親は入信時に教主と交合した信徒である。

 

 教主との性交は必ず、その一度で子を孕む。男が生まれれば司祭騎士や魔道士、女に生まれれば必ず経典の巫女に。

 

 また、経典の巫女の中にはサキュバスに負けないぐらいの魔力を持つ者もいる。ヴィルマはそのうちの1人だった。

 

 だから彼女は籠絡の魔法に絶対の自信があった。イズヴァルトの体から発散される精気を見て、この男を自分や姉妹のものにしたいと思い、欲情した。

 

「いい夢でござるか?」

 

 イズヴァルトはこちらを見たはず。しかし全く動じていなかった。イズヴァルトはヴィルマを見たが、マイヤがおまんこぺろぺろをしたくなるような美人だと思っただけである。

 

「なんで! どうしてなびいてくれないの!」

「……なんでござろう?」

 

 後ろに隠れていたブランカが教えた。サキュバスちんの魔法でち。ああそうかとイズヴァルトは合点した。

 

 どうして自分にはそれがかからないのだろう。ブランカは教えた。籠絡の魔法は金玉の中身を絞り尽くしている者や、魔法耐性の強い者にはほとんど効かない。

 

「それと、あたちのしょくしゅちんはああいうよからぬまほうにかからなくする、とてもすばらしいちからをあたえてくれるのでちよ?」

 

 なるほどとイズヴァルトはうなずき、背後からかかってきた信徒達の剣を叩き払い脅かした。

 

 奥の手が封じられたヴィルマは恐怖を感じながら、イプセンに撤退を提案した。しかしイプセンは応じない。こちらにはもう1人の猛者がいる。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 ドワーフのトールキンは、いまだに太った少女との性交にはまりきっていた。

 

 鉱山の中、先祖から受け継いだ血に騒がせるがまま、夢中になって腰を振り続けている。

 

 妾とした人間の娘の、肥えきったヴァギナの肉をこねては結合部の生臭い匂いに気分を昂じさせていた。

 

 彼も陰毛をいくらか刈り取っていた。なるほどこれは面白い。長い間、陰毛と陰毛を絡めあわせていた性交ばかり続いていたが、まだ毛が生え揃わぬ頃少年の頃の性交を思い出させる。

 

「おお! エッダ! エッダ!」

 

 そのエッダは、柔らかさと硬さが混じった肉棒の突き上げをうけるごとに、「あああっ! ああああっ!」と大声で喜んだ。

 

 絶頂に誘う艶やかな咆哮は、トールキンの本能を嫌でもかきたたせてしまった。

 

「うおおおおおっ! 出すぞぉっ!」

 

 本日15回目になる放精が、娘の子宮の中ではじけ吹き出る。しぶきの勢いを感じ、あああっ、と太った娘はのけ反った。

 

 抜き放ったあと、陰裂からどろどろとこぼれたねっとりとした黄色い精液が、肉がたっぷりとついた浅黒い会陰下部をゆっくりと流れ落ちた。

 

 それを見るのをを愉しみながら、ドワーフは天井に吊り下げた照明石でうつし出される、大きく肥えた娘の横たわる姿を見た。

 

(ああ……たまらなく色っぽいぜ……)

 

 エッダは燃え上がってしまい、黒装束を脱いでしまっていた。ブーツと首飾り以外は何も身に着けていない。

 

 真っ白い、皮下脂肪でぽってり膨らんだ腹と大福のような大きな乳房が丸見え。彼の汗と己の汗でびっしょりと濡らしている。 

 

 目は大きく、赤ん坊の様な福々しい頬を持ち、アクメに達した時の顔はより一層可愛く見えた。

 

 鯨、とあだ名される彼女だが、肉付きの良い娘が美人とされるドワーフの価値観から言えば、彼女は美少女である。

 

 しかも既に教団の男たちとの乱交を続け、既に子供を何度か産んでいたから、膣はドワーフの太いペニスを受け入れ易かった。

 

 彼女の身体は熱を帯び、猪の肉のようなワキガの匂いと錆びた畜舎の鉄柵みたいな股の間の匂いを放っている。

 

 彼のネギ臭い精液のにおいが、それと混ざり合っていたから、増々情欲がそそってしまう。

 

 たまらんねェ、と笑うトールキンは自分の精液にまみれた彼女の女陰に口を付け、飢えた野良犬の様にむしゃぶりつく。

 

 激しく刺激されて「ああっ、ああ~っ!」と高い声をあげながら娘がのけ反り、絶頂に達してぶりゅるるるっ、と白い液体を膣口から放たれた。

 

 トールキンは口をしたたかに汚したそれを飲み込むと、ぐへぇと笑った。

 

 彼の怒張は再び弓なりとなって、16回目の射精を娘の肉付きのよい会陰へと施そうと乱暴に差し込んだ。

 

 周囲の肉に圧されて狭いと言われるそれだが、硬い彼の男根が入り込むと柔軟に広がり温かく包み込んでくれて、飽きを覚えさせない。

 

 このまま夜が明けるまでずっと腰を振り続けたい、と思ったトールキンは、ふんわりと温かく圧してくれる彼女の肉の塊の感触を楽しみつつ、絶頂に向けて野太いものを沈み込ませ、引く。

 

「エッダ、お前の太り肉(じし)、本当にたまらんわァ」

「トールキン、ずっとここで注ぎ続けて!」

「勿論……今夜は寝かせないからなァ。ずっと俺が付き続けてやるから覚悟しろよォ!」

 

 もちろんですとも、と娘は叫び、再び喘ぎ始める。久しぶりである坑道の壁を見てトールキンは思う。

 

 ご先祖様もこうして薄暗い鉱山の中で、様々な鉱石が眠る穴倉の中で交尾を続けていたのだろうか、と。

 

 再び抽送活動を始め、己の陰嚢を振り回し続けていた彼は、消音結界の向こうでの激しい戦いに気がついた。

 

 その時ちょうど、イズヴァルトがイプセンを蹴り飛ばしていた時だ。トールキンは脱いでいたスカートを履いて鎖帷子を身に着けた。

 

 鉄板を巻いたブーツを身につけ、まだ欲しがっていたエッダに目を向ける。

 

「どうやらひと仕事しなくちゃならんようじゃの。エッダ。ここで待っておれ」

 

 トールキンは壁にかけていた大きな両刃の斧を手にとった。ミスリルではなくもっと強固な鉱物で作られた戦闘用の手斧。彼の一家の家宝でもあった。

 

 オーガ族を具足ごと一刀両断できる威力を持つことから『鬼殺の大斧(オーガ=スレイブ)』と呼ばれている。

 

 スオニア王国の財宝蔵に収められていると伝えられている伝説の武器、『大地神の槍斧』に次ぐサイゴーク大陸の名品という噂だ。

 

 格で言えばイズヴァルトが持つ『覇王の剣』や『姫竜の牙』と拮抗。その様な逸品をなにゆえトールキンの一族が持っていたのかについては、こう言い伝えられている。

 

「もとはイワッミーのとある貴族の家宝であったが、その貴族は博打好きでトールキンの父に莫大な借金をしていた。返済の期日が迫った時、屋敷と領地か『鬼殺の大斧』かどちらかを譲り渡せと求められると、その貴族は家臣と相談して伝家の宝斧を手放すことにした」

 

 ちなみにだがその貴族は没落した。子の代でとある戦いに参加して滅びたという。ヒッジランドで言えばジョナサン王の頃である。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 イズヴァルトに敵はいなかった。ヘンリック=イプセンは敢闘したが防ぐのがやっと。

 

 もう1人の司祭騎士は隙をついたのに見切られ、右肩をばっさりやられて壁にもたれていた。もはや助かる見込みは無かった。

 

 一団の中で武芸に秀でた2人が押されているので他の信徒達は手出しが出来なかった。そもそも兵士ではない。

 

 イズヴァルトの背中に隠れていたブランカは、改めてこの少年騎士の武勇に見入っていた。

 

 あの暗黒卿を超えうる逸材かもしれない。ドワーフ最強の戦士団による闇討ちをたった1人で跳ね返し、逆に彼らを屈服させたサイゴーク最大の豪傑よりも。

 

「あと50ねんほどほしいでちね?」

「何がでござる?」

「せかいのえいゆうというほめことばでち!」

 

 よくわからない、と言った顔でイズヴァルトはヘンリックの剣を弾き飛ばす。司祭騎士がまとっていた鎖帷子はいくつも斬られていた。

 

 限界が近づいてきていた。しかし絶望は苛立ちが含んだ「遅い」という独り言とともに希望へと変わった。

 

 とてつもない闘気を背後から感じ、イズヴァルトは振り向きながらの一撃を相手に食らわせようとした。

 

「おっと。あぶないのう!」

 

 姫竜の牙の刃は、大斧の片方の刃と鳴らし合っていた。ブランカが注意する。あれはとんでもない魔の斧でち。

 

「貴殿は!」

「名前だけでえじゃろ。トールキンじゃ! 小僧、そこにヴィルマがおるというのに股間の槍をぶん回さんとは随分と酔狂じゃな!」

 

 その女はものすごく良い身体と具合じゃぞ。それに感じやすくもあるのにとトールキンは助言する。危急の時だというのにヴィルマは嬉しそうに微笑んでいた。

 

「笑止でござる! 貴殿らを成敗するために拙者はやってきたでござる!  覚悟めされよ!」

 

 イズヴァルトはトールキンに斬りかかる。このずんぐりむっくりした体型のドワーフは、その斬撃をいなしてにやりと笑った。

 

「気に入った! 腕をふるってやるわい……ヘンリックのボウヤ、後は俺がやる!」

「有り難い!」

 

 ヘンリックとヴィルマは手負いの司祭騎士を担ぎ上げ、元来た道へ逃げていった。

 

 ドワーフの男はイズヴァルト目掛けて突進した。気配が全く違う新手に、イズヴァルトは『姫竜の牙』を強く握りしめる。

 

 凄まじい速さで繰り出される斧の振りと、猛虎の牙と爪と形容されるようなイズヴァルトの剣技がぶつかりあう。

 

 亜人であるからというのもあるが、とてつもない敵だとイズヴァルトはおののいた。これ程まで恐怖を感じたのはエレクトラ以来だ。

 

「……手を抜いてはだめでござるな」

 

 どんな技にも応じようと身体の力が自然に抜けるとともに、股間は固く硬直した。

 

 トールキンもまた、相手が闘いに欲情しだして来ているのを察して自身の戦意も絞り出す。

 

 自然、イズヴァルトとトールキンのペニスは硬直させながら打ち合った。なかなかに相手の身体に一撃を与えられない。

 

 強いて言えばイズヴァルトのほうが素早さは若干上。膂力はトールキンのほうが数段上だ。

 

 斬り合い、かわし合いを続けてが30合も続いた。気づけば両者とも股間から精液をこぼし出していた。素晴らしい好敵手と出会って身体が歓喜し、性的快楽も伴ってしまったからだった。

 

「なかなかやるなァ、小僧! ちんぽがまだまだ精液を出しそうじゃわい。うれしくてたまらんなあ!」

「そちらこそ! 姫竜の牙の鋭い刃に怯まぬとは、なかなかの戦士だと見受けたでござる!」

 

 姫竜の牙、という名を聞いたところでドワーフは「おや?」と思った。

 

 危惧と恐怖が背中によぎったが、けれども今は考にふける時では無かった。

 

「ふん、戦士だと?」

「……ちがうでござるか!」

「ドワーフにはそんな商売はねェ! 鍛冶職人か鉱山技師の仕事が俺らの生業(たつき)じゃア!」

 

 ただ叩いて砕き、前のめって掘り進め、持ち上げて振り下ろすのが俺等の仕事、と叫びながら再び襲い掛かるドワーフの男。

 

 イズヴァルトは戦場でも見かけなかった斬撃を巧みにかわしながら、けれども自分の剣技もことごとく防がれるのを見ると、やはりこの軽い剣ではいささか振り足りない、と不満を覚えた。

 

(姫竜の牙の切れ味は抜群でござるが……いささか軽すぎて扱い辛いでござる。)

 

 それと、この戦士のほうが実力は上だ。今はやりあえるがいずれこちらが力尽き、首をはねられるだろう。

 

 見誤ったとイズヴァルトは後悔した。できればこのドワーフとは敵ではなく武芸の師匠として出会いたかった。

 

 ブランカが面白がって2人の闘いを見ていた時、イズヴァルトは思い立ったことを彼女に告げた。

 

「ブランカどの! ヘンリックを追うでござる!」

 

 さて、この少年が水魔に告げたのはいかなる理由であったか?

 

 その続きについてはまた、次回にて。

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