※この作品はR-18です。

To LOVEる:渇望の腕輪 〜理性を狂わす背徳の衝動〜   作:催眠スキ

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第二話:『雨宿りの背伸び、象の腹に零れる蜜』

 灰色の雨雲が急速に空を覆い、夕暮れの街を濡らし始めていた。

 

 ポツポツと落ちてきた大粒の雫は、瞬く間に激しい夕立ちへと姿を変え、アスファルトを白く煙らせていく。

 

 近所の児童公園の脇を、買い物袋を両手で抱えた結城美柑が小走りで駆け抜けていた。

 

 ネギや野菜の詰まったビニール袋を胸元にかばい、濡れた前髪を払いながら、雨をしのげる場所を探して周囲を見回す。

 

 公園の中央に鎮座する、古びたコンクリート造りの象のすべり台。その胴体部分はトンネル状にくり抜かれており、子どもたちが秘密基地のように潜り込めるドーム状の狭い空洞になっていた。

 

「あそこなら、雨宿りできそう……!」

 

 美柑は細い足を泥跳ねから庇うようにして、象の胴体の下へと滑り込んだ。

 

 外を激しく叩きつける雨音が一瞬で遠のき、湿ったコンクリートと乾いた埃の匂いが鼻先をくすぐる。

 

 ほっと息を吐き出し、胸元の袋を足元へ下ろそうとした――その時だった。

 

 薄暗い空洞の奥、壁に背を預けて静かに佇んでいた影に、美柑の視線が吸い寄せられた。

 

「あ……」

 

 息が止まった。

 

 そこに立っていたのは、昨日、結城家のリビングで自らの純潔を奪い去った男――神喰だった。

 

 記憶に生々しく焼き付いた背徳の感触が、下腹部を電撃のように貫く。

 

 昨日の自分は異常だった。誰かに言われたわけでもないのに、自分から服を脱ぎ、自分から跨がり、あんな破廉恥極まりない真似をしてしまった。その消えない羞恥と恐怖が喉元までせり上がり、美柑の足が反射的に後退りかけた。

 

 だが、その瞬間。

 

 神喰の左手首に巻かれた銀の装飾具――『渇望の腕輪』が、微かな燐光を帯びて脈動した。

 

(美柑、お前は大人の女性の真似事をして、私を誘惑したくてたまらなくなる)

 

 ジワリ、と美柑の項筋に甘く痺れるような熱が走った。

 

「っ……ぁ……?」

 

 逃げ出そうとしていた美柑の足が、その場でピタリと凍りついた。

 

 後退するはずだった踵が、ふらりと前に踏み出される。

 

 頭の奥底で、昨日とは質の異なる奇妙な欲望が噴き上がっていた。

 

 子ども扱いされたくない。ただ怯えて逃げ出すような子どもに見られたくない。

 

 少し背伸びをして、ドラマのヒロインや大人の女性のように、妖艶に微笑んでこの男の気を惹いてみたい。

 

 そんな、普段の彼女であれば爪の先ほども抱くはずのない拙い虚栄心が、胸の内側を灼熱の炎で満たしていく。

 

 美柑は買い出し袋を足元の隅に置き、濡れた栗色の髪を指先でそっとかき上げた。

 

 そして、薄暗いコンクリートの壁に片手を預け、流し目を送るようにして唇を開いた。

 

「あ、神喰さんも……雨宿りですか? ……ふふ、ちょうどよかったです。二人きりの雨宿りだなんて、なんだか少し……ドラマの密会みたいで、ロマンチックですよね」

 

 大人びたトーンを装い、艶っぽく笑ってみせる美柑。

 

 だが、その内面は、発狂しそうなほどの恥辱に震え上がっていた。

 

(な、何を言ってるの私!? 密会!? ロマンチック!? ドラマの真似事みたいな台詞、誰に向かって口にしてるのよ……っ!? 昨日あんなことされた相手なのに、なんで逃げないで自分から色目を使ってるの!? 恥ずかしい……穴があったら入りたいのに、唇が勝手に喋っちゃう……っ!)

 

 神喰は微動だにせず、ただ冷ややかに美柑の拙い演技を見つめている。

 

 その視線に射抜かれるだけで、美柑の背筋にはゾクゾクとした快感のような鳥肌が立っていた。

 

 もっと見つめられたい。子どもとしてではなく、一人の女として意識させたい。

 

 そんな狂った衝動が、さらに加速していく。

 

「夕立、全然止みそうにないですね……。濡れたブラウスが肌にくっついて、なんだか気持ち悪くて……」

 

 美柑はゆっくりと胸元のボタンに手をかけた。

 

 パチン、と小さなプラスチックの音が空洞に響く。

 

 一つ、また一つ。雨水を含んで透けかけた薄手の生地が左右に開かれ、キャミソール越しに微かに膨らみ始めた柔らかな双丘と、雪のように白い鎖骨が露わになっていく。

 

 美柑は上目遣いで神喰を見つめながら、指先で鎖骨のあたりをなぞるように滑らせた。

 

「神喰さん……私のこと、ただの子どもだと思ってますよね? でも……女の子って、男の人が思っているよりずっと早く、大人の階段を登るものなんですよ? 見て……私のこと、少しはドキドキしてくれますか?」

 

 雑誌やテレビのグラビアで見かけるような、ぎこちない挑発のポーズ。

 

 薄暗いコンクリートのドームの中で、小学生の少女が必死に大人の色気を真似て肌を晒している。

 

 その不釣り合いな艶めかしさに、空洞内の湿度が急速に跳ね上がっていく。

 

(言わないで……! 大人の階段なんて、恥ずかしい台詞を口にするな私の口ぃぃっ! こんな小さな胸を寄せ集めて見せびらかして、何がドキドキしてくれますかよ! バカみたい、ただの痛い子どもじゃない……っ! なのに、見つめられると息が苦しくて……胸の先がジンジン疼いて止まらない……っ!)

 

 神喰は一歩、美柑へと足を進めた。

 

 象のすべり台の内部は狭く、大人が立つには天井が低すぎる。

 

 神喰は壁に手をつき、美柑のすぐ目の前で腰を屈めた。

 

 至近距離に迫る男の体温と匂い。それだけで、美柑のショーツのクロッチ部分に、じわりと生ぬるい愛蜜の染みが広がっていく。

 

 神喰は左手の腕輪に再び意識を向け、さらなる衝動を叩き込んだ。

 

(美柑、お前は我慢できなくなり、私の前に跪いて口で尽くしたくて狂いそうになる)

 

 ドクン、と美柑の下腹部が跳ねた。

 

 先ほどまでの「背伸びした誘惑」のメッキが、暴力的な熱波の前に音を立てて砕け散る。

 

「あ……っ、ひ……っ!?」

 

 見せびらかすだけでは足りない。

 

 もっと直接、この男の体温に触れたい。

 

 神喰のズボンの前がゆっくりと押し下げられ、薄暗がりの中に、凶暴な太さを持った熱い剛直が露わになった。

 

 生々しい男の匂いが、狭いドームの中に充満する。

 

 昨日、自らの処女の肉壁を容赦なく押し広げ、最奥を抉り抜いた熱の塊。

 

 それを見た瞬間、美柑の喉がゴクリと鳴り、理性は跡形もなく蒸発した。

 

 かっこつけた大人の女のポーズなど、もはや保てない。

 

 美柑は足の力を抜き、埃っぽいコンクリートの床へと自ら膝をついた。

 

 狭い天井に頭をぶつけないよう、背中を小さく丸め、四つん這いに近い姿勢で神喰の足元へと擦り寄っていく。

 

 その姿は、先ほどまでの気取った誘惑とは似ても似つかない、ただ餌を前にして尾を振る子犬のような、無様で哀れな痴態そのものだった。

 

 美柑は顔を真っ赤に染め上げ、乱れた呼吸を整えようともせず、震える唇から必死の言い訳を絞り出した。

 

「神喰さん……雨宿り、退屈でしょうから……。いつもリトのお世話をしている私が、特別にお手当てしてあげます……。男の人はこういう風にされるのが一番落ち着くって、本で読んだことがありますから……。決しておかしな意味じゃなくて、雨宿りのお礼の……味見みたいなものですからね……?」

 

 小学生の口から漏れる「味見」というあまりにも歪んだ言辞。

 

 だが、その内心は、阿鼻叫喚の絶望に引き裂かれていた。

 

(味見って何よぉぉっ!? 本で読んだことあるなんて、どこの本にそんなこと書いてあるのよ……っ! なんで私、公園のすべり台の中で膝ついて、男の人のあそこを見上げてるの!? 犬みたいにお尻突き出して……こんな無様でみっともない格好、誰かに見られたら終わりなのに……! 舐めたい、お口の中に入れて確かめたい欲求が、どうしても止められない……っ!!)

 

 美柑は震える小さな両手を伸ばし、熱を帯びた肉竿の根元をおずおずと握りしめた。

 

 子どもの手のひらでは到底包みきれない太さ。

 

 ゴツゴツとした血管の脈動が、手のひらを通して直接伝わってくる。

 

 美柑は紅潮した顔を近づけ、息を荒げながら、艶やかな小さな舌先を恐る恐る伸ばした。

 

 ペロリ、と先端のスリットに舌の先が触れる。

 

 塩気と独特の苦味、そして濃密な男の体液の味が、舌の味蕾をダイレクトに刺激した。

 

「ん……っ、んんぅ……」

 

 美柑の双眸が、熱に浮かされたようにトロンと蕩けた。

 

 苦い。少し臭い。

 

 それなのに、頭の芯が痺れるほどに甘美な充足感が、舌先から脳髄へと突き抜けていく。

 

 美柑は小さな口を精一杯に大きく開け、亀頭の丸みを唇の内側へと迎え入れた。

 

 ちゅ、じゅる……と、狭い空間に湿った水音が響く。

 

 神喰の手が美柑の栗色の後頭部に触れ、柔らかな髪を指に絡めながら、ゆっくりと腰を前へと押し出した。

 

「ぐ……っ、んぐぅ……っ!?」

 

 美柑の喉元まで、巨大な肉塊が容赦なくめり込んでいく。

 

 未熟な少女の口腔にはあまりに大きすぎる異物。

 

 オエッと咽せるような嘔吐感が込み上げ、美柑の目尻からポロポロと大粒の涙が零れ落ちた。

 

 苦しくて息ができない。鼻腔が塞がれそうになる。

 

 普通なら即座に吐き出し、拒絶するはずだった。

 

 だが、腕輪の衝動に支配された美柑は、首を振って逃げ出すどころか、必死に喉の奥を開き、自らの舌を竿の裏筋に懸命に巻きつけようと口筋を蠢かせた。

 

 ちゅぷ、ちゅるり、じゅぷ……。

 

 涎が口端から溢れ出し、神喰の剛直を濡らしながら、美柑の顎を伝って胸元へと垂れ落ちていく。

 

 ブラウスをはだけさせた胸元の素肌に、自分自身の唾液が冷たくこぼれる。

 

 それでも美柑は、上目遣いで涙に濡れた瞳を神喰に向け、懸命に首を上下に動かし続けた。

 

 子どもの小さな口が、男の太い欲望によって限界まで押し広げられ、変形させられている。

 

 その光景は、どこまでも破廉恥で、痛々しいほど無様だった。

 

(苦しい……おぇってなっちゃうのに……! なんでこんなに奥まで押し込まれて、喜んでるの私……っ!? 舌が勝手に動いて、擦り付けて……美味しいなんて思っちゃってる……! リト……助けて、私、本当におかしくなっちゃった……っ!)

 

 心の中でどれほど叫ぼうとも、現実に動いているのは彼女自身の舌であり、喉だった。

 

 神喰が腰の動きを早める。

 

 コンクリートの狭い空洞に、美柑のくぐもった鼻息と、粘膜が擦れ合う濃密な水音が反響する。

 

 外を叩く雨の音が、激しさを増していた。

 

 だが、すべり台の中の熱気は、豪雨の冷気すら寄せ付けないほどに煮えたぎっていた。

 

 美柑の下腹部では、口腔への刺激と連動するように、ショーツがぐっしょりと愛液で重く濡れそぼっていた。

 

 挿入されていないにもかかわらず、男の剛直を口で受け止めているという強烈な屈辱と背徳感が、彼女の未熟な性感帯を容赦なく開発していく。

 

 神喰の呼吸が荒くなり、肉竿の脈動が一際激しさを増した。

 

「美柑、全部口の中で受け止めるんだ」

 

「んぐ……っ、ふーっ、んんぅっ……!」

 

 美柑は必死に目を見開き、両手で神喰の太ももにしがみついた。

 

 限界に達した神喰の腰が、グッと前へ突き出される。

 

 ドクンッ――!!

 

 美柑の喉の最奥へ向けて、熱い白濁液が勢いよく迸り出た。

 

 ビュルルッ、ビュルルルッ、ドクドクッ――!

 

「んぶぅっ……!? んぐ、ごくっ……げほっ……!」

 

 一度に呑み込める量を遥かに超えた熱い濁流が、美柑の小さな口腔を満たし、喉を直撃した。

 

 美柑は思わず咽せ返り、口元を緩めてしまう。

 

 受け止めきれなかった大量の白濁液が、美柑の唇の間から溢れ出し、顎を伝ってボタボタと床へ零れ落ちた。

 

 足元に置かれていたスーパーの買い物袋。

 

 夕食のために買った白菜やネギのビニールの上に、ドロリとした熱い精液が容赦なく降り注ぎ、生白い染みを作っていく。

 

 さらに美柑の膝元、コンクリートの埃っぽい床の上にも、白濁と美柑の涎が混ざり合った水たまりが広がった。

 

 神喰がゆっくりと腰を引くと、美柑の唇からツゥーッと粘り気のある白い糸が引かれ、力なく千切れた。

 

 神喰が腕輪の念じる力を解く。

 

 瞬間、頭を焼き尽くしていた狂おしい衝動が、煙のように消え去った。

 

「げほっ……! ごほっ……うぇ……っ!」

 

 美柑は床に手をつき、激しく咽せ返った。

 

 口の中いっぱいに残る、濃厚で生臭い精液の余韻。

 

 舌の上にこびりついたその味を、美柑は思わず唾液とともに床へ吐き出した。

 

 だが、吐き出しても吐き出しても、一度刻まれた味覚と屈辱の感覚は消えてくれない。

 

 美柑は焦点の合わない瞳で、足元の惨状を見つめた。

 

 埃まみれの冷たいコンクリート。

 

 そこに散らばる、自分自身の涎と男の精液。

 

 今夜、家族のために腕を振るうはずだった夕食の食材の袋に、べっとりとこびりついた白濁の塊。

 

 そして――はだけたブラウスの隙間から胸を晒し、四つん這いで犬のように床を見つめている、自分自身の無様極まりない姿。

 

「うそ……でしょ……?」

 

 美柑の瞳から、大粒の涙がボロボロと零れ落ちた。

 

「私……なんで、こんな……大人の女の人の真似なんてして……」

 

 唇を震わせ、泣きじゃくる美柑。

 

「なんで……膝をついて……あんなもの、お口で……っ」

 

 誰かに命令されたのではない。

 

 自分の意思で背伸びをし、自分の意思で大人の女を気取り、そして自分から進んで膝をつき、口を開けてあの男のモノをしゃぶってしまったのだ。

 

「食材……リトたちのご飯なのに……こんなに、汚しちゃって……っ」

 

 家族のためにと張り切っていた日々の誇りが、白濁液に塗れて無残に汚されていた。

 

 美柑は両手で顔を覆い、しゃくり上げながら嗚咽を漏らした。

 

 雨音だけが、コンクリートの象の体を冷たく叩き続けていた。

 

 神喰は衣服を整え、静かに空洞の出口へと向かった。

 

「雨、小降りになってきたな。風邪を引かないうちに帰るといい、美柑」

 

 冷徹な声が、薄暗い空間に静かに落ちる。

 

 美柑は顔を上げることもできず、ただ小さく体を丸めて震えていることしかできなかった。

 

 結城家のしっかり者の妹の心は、二日続けて刻み込まれた背徳の味によって、確実に、そして深く侵食され始めていた。

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