僕の愛したアリスを返して~ソラの幼馴染救済譚~ 作:アロンの杖
その日、朝ご飯を食べ終えてからアリスの
「ねえソラ、何処に行くの?もし暇なら私とお人形さん遊び、しようよ!!!」
「ねえソラッ。早く駆けっこしよう?今回は負けないんだからね!!!」
「ねえソラッ。一緒にご本読もうよ、私はシンデレラとかが好きだなっっっ❤❤❤❤❤」
「・・・・・」
アリスは恐ろしい程にまで上機嫌かつハイテンションで神成家の母屋の中をソラと共に練り歩いて行く。
一方のソラもソラで満更でも無く、異国情緒溢れる白人美少女との甘い一時を満喫していた。
2人はずっと一緒だった、季節は夏真っ盛りの7月20日、外は雨が降ったり止んだりしており大地は
そこを
「はぁーっ、はぁーっ。はあはあっ、はあはあ・・・っ!!!ソ、ソラッ。ちょっとタイムね・・・?」
「ふぅふぅ・・・っ。うん、良いよ?それじゃあ一休みしよっか・・・」
1回3週の駆けっこを5回もこなした2人は互いに汗だくで神成家の軒下の縁側に座り、真冬が入れてくれた“カルピス”と“カール”に舌鼓を打っていた。
ちなみに宇宙の両親もアリスの両親も互いに忙しく、仕事道具の手入れをしたり何某かの祈りを捧げたり。
はたまた何処かへ電話を掛けたりと忙しく働いていて2人を省みる機会はそんなに無かった、光明と真冬は勿論、オーギュストとアントワーヌも安心していたのだろう、お陰で2人は伸び伸びした夏の一時を過ごす事が出来ていたのだ。
「ねえソラ・・・」
「なにさアリス、どうかしたの・・・?」
そんな毎日を過ごしていた、ある日の昼下がりにアリスは人気の無い母屋の影に宇宙を誘った、そこでー。
「ねえソラ、ちょっと目を瞑っていて・・・?」
「・・・・・?」
何が何だか解らないまま、少年は少女の言うとおりにして瞳を閉じたままその場で棒立ちになった、すると。
「・・・・・っ!!!!!」
「・・・っっっ!?!?!?!?!?」
“チュ・・・ッ”と唇に唇が触れる感触がして頬に鼻息が掛かった、なんとアリスが宇宙を抱き締めながら軽めのバードキスをかましてきたのだ。
「・・・・・っ。えへへっっっ❤❤❤❤❤」
「・・・・・っっっ!!!!!」
“しちゃったね”と少女は悪戯っぽく笑い、少年は真っ赤になって俯いてしまう。
心臓がドキドキと脈を打ち、遠くにいるハズの蝉の鳴き声がやたら大きく聞こえた。
「・・・・・っっっ❤❤❤❤❤」
「んん・・・っ!!?」
どうして良いのか解らずに、その場に立ち尽くしていた宇宙を、素早い動作でもう一度抱擁すると、アリスはサイドのキスをした。
それはカルピスの風味と共に、ちょっとだけ酸っぱいレモンの味わいがした。