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九鬼は更に千早を辱めるべく、更に指示を出す。
「そろそろ立て」
「あ……ぅうっ……」
入れ墨を入れられた痛みも引かない千早は泣きっぱなしだが、非情な九鬼に逆らえば何をされるか分かったものではない。
全裸のまま立ち上がると乳房が揺れる――本能的に男たちが千早のバストに注目する中、野間は千早の背後に回って両手を押さえこんだ。
「な、なんで……!?」
「入れ墨ぐらいでギャーギャー泣くんだから、こうでもしねーとダメだろ」
馬鹿かおめーは、と続けた野間に、周囲でまたひと笑い。
明らかに千早よりも知能の低そうな男たちの嘲笑の中で、九鬼は二本の針を取り出した。
「っ……!!」
「生意気な女だからな、俺らの奴隷になったってこと、身体に教えこまねえと」
言う九鬼は針をテーブルに置いたまま、油性ペンを手に千早に迫る。
「っや、だ……!」
「ほら、またヤダって言う。そんな生意気聞けねぇクチにしてやるよ」
油性ペンの狙いは、千早の乳房。
「っいや、いやぁ……っ!!」
何をされるのか、針は何の関係があるのかが分からず千早はパニック状態。怯えきった様子で身をよじる千早だが、両腕は野間に拘束されているのだから、逃げ出すことは出来ない。
プルプル揺れる乳房は蠱惑的ではあるものの、今の九鬼の目的には合わない。おい、と九鬼は周囲の男に呼びかけて、男たちに千早の乳房を掴ませる。
「やだあぁっ!!」
男の手がバストに触れた瞬間、千早は絹を裂くような絶叫を上げた。
「うるせ……」
あまりの大音量に男たちは眉をひそめる。
「やだっ、触らないでっ……!! いや、いやっ、いやぁああッ!!」
千早のうろたえっぷりは尋常のものではない。入れ墨を彫られる前よりも乳房を触られた方が強い抵抗を示した千早を訝るように眉を寄せた九鬼だが、やがて合点がいったように笑みを浮かべる。
「胸触られただけでこの態度ってことは、コイツ処女か?」
何気ない九鬼の呟きに、ビクリと肩を震わせる千早。
「や……だ、ぁああ……ッ……」
「ふーん、そうかァ……千早、処女のくせに乳首にピアス開けられちまうんだなぁ」
「え……っ?」
九鬼の言葉に、千早の顔がサッと青ざめる。
千早の身体はまだ清い。誰にも触らせたことのない胸にピアスを開けるなんてことは考えたこともなく、信じがたい思いで千早は自分の胸を見下ろす。
「やだ……うそ、……いやだ……」
想像を絶する言葉に、千早は意識が遠のきそうなほど。
そんな千早の意識を繋ぎ止めたのは、千早の乳房を掴んだ男の手の熱さ。
「いいから大人しくしろよ、九鬼さん怒ってるぞー?」
「お前が抵抗するのが悪いんだよ」
彼らは千早の乳房の感触を楽しむためではなく、乳首にピアスを開けさせるために乳房を押さえつけているに過ぎない。
触り方は決して楽しむためではなく、何なら事務的ですらあるとはいえ、処女の千早には刺激が強すぎる。千早が顔を赤らめると鼻下の入れ墨がますます目立ち、油性ペンで千早の乳首を狙う九鬼は笑みが隠せない。
「乳首の……この辺だな」
「い、やぁあっ……!」
油性ペンが、千早の乳首の付け根をつついた。
マジックの黒は、針を通す位置を示している。千早の乳首の左右を挟むようにペンで点が打たれれば、次はいよいよ穴を開ける番だ。
「針の準備でもすっかァ」
言って、九鬼はソファに座り直すとテーブルの上の針を手にする。
「なに……なんで、っ……!?」
戸惑い、混乱した千早は、それがピアッシングに使うニードルだとも思い至らない。
耳たぶ程度の薄さであればピアッサーで十分だが、乳首をはじめとしたボディピアスにはニードルを使う……などとわざわざ説明してやる必要もないと踏んで、九鬼はニードルに軟膏を塗り、それから千早に向き直る。
「さて、右からヤるか左からヤるか……千早、テメーの好きな方にしてやるよ」
「いやっ、ピアス……やだっ……!!」
泣きじゃくって拒絶する千早だが、九鬼はそんな千早を許す気など毛頭ない。
「右と左」
言いながら、九鬼は針の先端で千早の乳房をつつく。
「どっちだ?」
「っうう……」
鋭利な先端が、脅しではないのだと告げている。
乳首を少しつつかれただけで、入れ墨を彫る時の針とも異なる痛みが加わる……すすり泣く千早は慄くばかりだが、九鬼は千早の覚悟が決まるのを待つこともない。
「答えろ」
「っ――み、右……」
低い声での命令に反射で答えると、九鬼は間髪入れずに右乳首を穿つ。
「ぃぎいいッ!?」
ズブリと針が沈みこむ感覚――本来なら一生味わうことのなかった金属の冷たさが、乳房の内側に伝わってくる。
「ぎッ……ひ、ぃい゛ッ!!」
突き刺さる針の痛みは相当のもので、千早は痛みを逃すために悶えようとするも男たちはそれを許さない。あるいはそれはピアス穴が傾がないようにするための気遣いだったのかもしれないが、強制ピアッシングの絶望に溺れた千早には何でも良いことだった。
「ぃぎ……!!」
プツン、と皮膚が切れる感触があって、千早の乳首をニードルが貫通。
出来立ての傷痕にパールタイプのピアスが嵌められる。ズキズキと胸全体に響くような痛みを残すピアスが埋め込まれると、九鬼は抜き取ったニードルを軽く拭き、軟膏を塗り直す。
「も……もう、やめてください……」
涙目で訴える千早の前、九鬼は左乳首を穿つ用意を整えてしまう。
本来ならニードルや胸の消毒もするべきだが、アウトロー達が当たり前の処置などするわけがない。ピアスの痛みを覚えてしまった千早は左乳首にニードルが迫るだけで息を呑み、必死で拒もうと首を振る。
「やだ、やめて――くだ、さい……っ……」
試合を終えた直後のように頭が回らない。裸の脚は震えっぱなしで、『ケツ毛女』の文字が刻まれた顔面は赤くなったり青くなったり忙しい。そんな千早の姿は男たちを楽しませるだけで、ヤクザどもは誰一人として千早に同情はしなかった。
「さ~て、左のピアスも、そろそろ開けるぜぇ?」
「いや……!!」
右乳首のピアッシングの時とは打って変わって、九鬼は千早の左胸にニードルをあてがったまま焦らす。
皮膚を破る寸前まで力を入れては抜く――いつあの激痛が来るかと身構えた千早は汗だくで、尻からはみ出た陰毛には汗の粒が浮き上がるほどだ。
「ひ……っ、ひ、ぃ……ッ!!」
「よし、じゃあ今回はゆ~っくりブチ込んでやる」
「や――ッだ、ぁ……!!」
拒絶もむなしく、ニードルの先端が皮膚を突き破る。
「ぁうッ……!!」
先ほどは一気に貫かれたせいで分からなかった、皮膚が裂ける感覚。
そして、肉や神経をかき分けてニードルが突き進む感覚までもが克明だ。ぎ、と濁った声を上げた千早の顎から汗や涙が滴り、乳房に落ちる。押さえつけられてなお止まらない震えのせいで雫は乳房の上を流れると、繊細な感覚にすら千早の痛覚は刺激されてしまう。
「は、っぁ、……あぁあッ……!!」
少しずつ、ニードルは千早の奥に潜っていく。
涙に滲んだ視界で男たちは笑っている――笑い事ではない激痛に引きつった声を漏らす千早は彼らの格好のオモチャで、そんな千早をますます傷つけようと九鬼は寸刻みにニードルを進める。
「や゛だぁ……ッ!!」
針の冷たさが少しずつ遠のくのは、千早の体内で温められたから。
温度が馴染めば少しだけ痛みは和らぐも、その直後にニードルは進み、冷たい針が押し入ってくる。いつまで経っても慣れない痛みに千早は大きく喘ぎ、やっと左乳首にピアスが取り付けられた時には、千早は潰れたカエルのような声を上げてしまった。
「あぁ゛……ッ!!」
時計を見れば、このヤクザ事務所に連行されてからまださほどの時間が経っていないことが分かる。
長くない時間とはいえ、千早が受けた痛苦は相当のもの。服を脱いでの土下座に始まり、顔の入れ墨と乳首のピアスで千早の尊厳は踏みにじられた。これ以上の行為はないほどの苦痛を受けた千早の涙は止まらず、後ろ手に拘束されているせいで拭うことも出来ない鼻水がドロリと垂れる。
「ぁぐうぅ……ッ!」
「ひでぇ顔、ホントに女かよ」
「どうだろうな。マンコ見ねえと分かんねえよ」
泣きじゃくる千早に、九鬼は次の指示を出す。