【ポケモン金銀】ジムリーダーミカン、日本で頑張る 〜鋼鉄女子の短編集〜 作:北村 貴之
令和の現代日本に、塚本アキラという男がいた。
実業家・画家・カメラマン、果てはオタクと多数の顔を持つ男であった。
身長185センチ、体重77キロで端正な顔立ちのイケメンであり、学生時代からモテていた。
ただイケメンというわけでなく、この塚本アキラという男は文武両道だった。
小学生の頃から100点は当たり前、あらゆるスポーツもこなしていた。
中学・高校とともにそれが揺らぐことはなく、東京都内の大学に進学。
大学入学後は経営・経済学を学び、見事目標としていた実業家となることができた。
そんな彼だが、ある人物を家に居候させていた。
その人物というのが、ミカンという少女である。
おでこを出した明るい茶色のロングヘアに胸元に大きなリボンの付いた白のノースリーブのワンピースを纏った清楚な雰囲気を漂わせている。
顔立ちは非常に良く、幼さがありながらも美しさも感じられ、男共なら二度見しそうなくらいの美貌の持ち主だ。
ミカンの特徴をざっと書き説明したが、この説明を見て彼女が誰なのかがわかった人たちも多いだろう。
そう。
彼女は、「ポケットモンスター金・銀」に登場するジムリーダー・ミカンその人なのである。
わかる人たちにはわかるが、このミカンという少女、かなりの美少女でシリーズでも屈指の人気を誇る有名なキャラクターである。
アキラも当然、彼女の存在は知っている。
ミカンはどういうわけかこの令和の日本に飛ばされてきてしまっていた。
ドライブ中のアキラが彼女を発見し、あてがないというわけで、アキラの家に住まわせてあげることになった。
アキラも最初は驚いた。
まさかかつてプレイしていたゲームのキャラクターが、現実世界にやってきたとは思いもしなかった。
しかし、彼女の話を聞いていくうちに彼女が本当にあのポケットモンスターの世界の住人たるミカンであることに確信を覚えた。
元の世界に帰るまではひとまずアキラはミカンと同棲することにした。
しかし、ただ単に家にいてもらうことはしようとは思わなかった。
何もさせず、ただ食事と睡眠を繰り返すだけの穀潰しにさせるのは彼自身、気が引ける問題であった。
そこでアキラは閃いた。
頭の回転が人一倍早い彼は、ミカンをこの世界の住人になってもらおうと、あらゆることを彼女に体験してもらうことにした。
ジムリーダーとしてチャレンジャーに立ちはだかる存在であるミカンを、自分と同じく多彩な顔を持つ存在にしていく。
それがアキラの計画であった。
せっかくこんな美少女が目の前に現れ、そして共に過ごしていくことになったのだから、何かしら刺激を与えてやらなければ自分も彼女もつまらない。
そう思ったアキラは、ミカンに様々な体験をさせてジムリーダーから「究極の女」にすべく、行動を開始するのだった。