【ポケモン金銀】ジムリーダーミカン、日本で頑張る 〜鋼鉄女子の短編集〜 作:北村 貴之
都内某所の撮影スタジオにて。
ミカンはこの日、お世話になっている塚本アキラに連れられてここにいた。
なんでも、アキラ曰くミカンの撮影のために、このスタジオに来ている。
何の撮影なのかはミカンは知っていた。
その撮影は…。
いまはすぐには明かさないでおこう。
多くの撮影スタッフ達が慌ただしくスタジオ内でいそいそとしている。
ミカンは椅子に座り本番を待っていた。
いつもの胸元に大きなリボンの付いた純白のノースリーブのワンピースだ。
清楚なデザインが、可憐なミカンを彩っている。
ミカンは落ち着いているように見えているが、内心緊張していた。
この撮影が普通の撮影でないことを聞き、ミカンは驚いた。
しかし、顔に出しては皆に気を使ってしまうと思い、落ち着いた様子を見せようと励んでいた。
きゅっと、ワンピースのスカートを握る。
完全には隠しきれて居ない模様。
すると、ここで。
「ミカンさーん、お願いしまーす」
撮影スタッフから声がかかる。
「はーい!」
ミカンが返事をして、撮影用のボードに向かった。
ついに撮影の時間だ。
ミカンはボードの真ん中に立つ。
カメラマンたちが、ミカンに狙いを定めレンズを向ける。
今回のこの撮影は、雑誌のグラビアの写真の撮影だった。
2週間後に発売される雑誌に、今日撮られるこの写真が載るのだ。
もちろん、このことを聞いたとき、ミカンは大変驚いた。
まさか、自分がこんな撮影をするとは思わなかった。
しかし、これも日本での貴重な経験だとアキラから告げられると、ミカンは逃げてはならないと思った。
もしかすると、自分の写真を見て喜んでくれる人がいるかもしれない。
この撮影を経てまた一段と成長できるようにしなければならないと思っていた。
すると、撮影監督が声をかける。
「それじゃ、早速お願いしまーす」
それを聞いたミカンが、
「わかりました」
ミカンは応える。
落ち着いた様子で少し笑みを浮かべている。
堅苦しい様子は見せていなかった。
ミカンは、スカートの裾を握った。
その手は、どこか少し震えているように見えた。
本番というわけで、流石に隠せていなかった。
しかしもうここまで来てしまっては、逃げるわけにはいかない。
スカートの裾を握ったまま、ミカンは一気にバサッ!と音を立てて一気にたくし上げた。
カメラマンの背後のアキラとスタッフたちがおおっ、と声を上げる。
ワンピースのスカートをめくり、ミカンはついに「それ」を出した。
ミカンはドヤ顔を浮かべて、ワンピースの中に隠れた「それ」を出した。
「それ」の正体はもはや語るまでもないだろう。
そう。
パンツであった。
純白のパンツを、ミカンはドヤ顔をしながら丸出しにした。
カシャッ、カシャッ、とカメラが鳴る音がスタジオに響く。
カメラの連射音が断続的に響く中、ミカンの下腹部を包むパンツ。
春の水辺を思わせる淡い青緑色のリボンが、ワンポイントとして、パンツの真ん中に存在感を示す。
その控えめなアクセントが、布の中心にある唯一の装飾だった。
滑らかな綿素材は、彼女の肌に柔らかく貼りつくようで、生地に施された繊細な凹凸が微かな光沢を帯びていた。
一切の柄も刺繍もない純粋な白は、朝露をまとった若いレースのように清らかで、繊細な透け感すらない厚みが逆に密やかな奥ゆかしさを醸し出す。
膝上の純白ワンピースから引き締まった太腿を覗かせつつ、その小さなリボンだけがほのかな生命力を灯している。カメラマンたちの鋭い視線が布地の縁取りをなぞるように動き、撮影監督の喉仏がごくりと上下した。
おへそが見えるくらいにたくし上げているわけであるが、無駄な脂肪は一切ない、素晴らしいお腹周りをしていた。
うっすらと浮き出た腹筋線に、引き締まった腰回り。
「うん。良いぞ良いぞ」
撮影監督が言う。
カメラマンたちが撮影しているのを見つつ、次々と指示を送る。
ミカンのパンツに、撮影監督は目を光らせていた。
(これはいい…)
心の中で呟く。
ドヤ顔でミカンのスカートを掴む姿は、まるで純潔を守ろうとする乙女のようで、それでいて羞恥心に満ちた表情が何とも言えない。
カメラマンが一斉にシャッターを切る音が、スタジオ中に響き渡った。
ミカンが再びカメラを見ると、思わず頬が熱くなる。
だが、彼女はプロフェッショナルとしての自覚を保ち続け、微笑みを浮かべて撮影を続けた。
ミカンがパンツを見せてからおよそ10分ぐらい経ったところで、ようやく撮影が終わった。
「お疲れ様でーす、もうスカート下ろしてくれて大丈夫でーす」
女性スタッフの声が響く。
それを聞いたミカンが、ワンピースのスカートを下ろしてパンツとお腹周りを隠す。
ふぅっ、とため息をつき、安堵する。
しかし、同時にちょっと残念そうな表情も見せていた。
少しだけ名残惜しそうに、再びパンツを見せたいといった思いが垣間見えた。
そして、
「ありがとうございます。お疲れ様でした」
と、丁寧にお辞儀をした。
撮影を見守るアキラのもとに、ミカンが駆け寄る。
「お疲れ様、ミカン」
「…ええとアキラさん。私、ちゃんと出来てました?」
照れくさそうに上目遣いで尋ねるミカンに、アキラはしっかりと頷く。
「ああ、みんな、あなたの姿に見とれてた。俺も、思わず目を奪われちゃったよ」
ミカンはその言葉に少しだけ頬を緩め、安心したように微笑んだ。
撮影監督やスタッフたちに挨拶を済ませると、ミカンとアキラはそのまま一緒にスタジオを後にした。
廊下を歩く二人の後ろ姿に、先程までの緊張感はなく、穏やかな空気が漂っていた。
「それにしてもやるなミカン。初めてにしては上出来だったよ」
帰り道、アキラの車に乗ったミカンとアキラが話す。
ミカンが頬を赤くした。
「そ、そうですか…?」
「そうだよ?」
アキラからの答えにミカンがアキラから顔を背けるようにする。
照れくささからだろうか。
「自身持っていいと思うぞ」
アキラが言う。
「何にですか?」
ミカンが目を丸くする。
「自分自身に。そして、パンツに」
「も、もう、アキラさんたら」
可愛らしいむすっと頬を膨らませるような表情。
可愛らしいミカンだ。
こうして、アキラはミカンと共に帰路についたのだった。