TS剛膣娘と硬い盾役 作:笑石
18歳になった。しかし、どうしてもオレは諦められなかった。もはや意地にすらなっていたのかもしれない。いや、もはや乙女だ。『運命の相手』を探し求める乙女(怪獣)と化していた。
だが表立ってそんな動きはできない。そもそも男はオレに性的な話題を控えるようになった。チンコが潰されるからだ。
潰した相手のものは、オレは回復魔術が得意なのでしっかり機能まで治してやったのだが、しばらく勃たなかったらしい。よほどのトラウマになったらしい。
悶々と過ごす日々、やがて限界を迎え、オレはついに一歩踏み出した。
ところでこの街は大きな『迷宮』をいくつか抱える大都市で、その迷宮目当てに冒険者が多く集まっている。
そして、冒険者は命を掛けて迷宮から資源を持ち帰る。すると、とても滾るのだ。要は、性欲が強い。
しかしオレのような極端な例もそうだが、冒険者は肉体が強い。そして滾る性欲は『強く』発散されがちだ。故に、娼館が豊富とはいえ……満足いく性行為は冒険者同士の方が果たせる、なんて奴は少なくない。
迷宮は大体3〜5人のパーティを組んで探索する。他のパーティーは商売敵とはいえ、仲間でもある。時には共に協力することも多い。
性行は、色恋を大きく孕む。故に、冒険者同士好きに性欲に任せて自由恋愛させていたらそれはもう……荒れる。てか、荒れた時期もあったらしい。
それを防ぐために、いわゆるハプニングバーみたいな施設があった。店内は薄暗く、顔を隠すも体を隠すも自由。分かっているのは……そこにいるものは皆、『そういう』目的ということ。
オレは、はっきり言えばチンコを見るためにそこに通っていた。いやどちらかというと店員側だった。
前世では男だったから歌えなかった、女性歌手の歌を今の身体なら同じように歌える。男性歌手より女性の方が好みな歌が多かったので、カラオケの時なんかは少しもどかしかったのだ。なので結構楽しい。
というわけでオレは、ハプニングバーの踊り子ならぬ歌い手をやっていた。踊り子の真ん中で、一人歌を歌う。オレは特徴的なカラダなので、バレないよう(恥ずかしいので)顔も体も隠せる服を着込んで好きに歌っている。ついでに、露出の激しい男と女を見ている。
そこで見つけたのだ。
「おいエリック〜お前童貞はやく捨てろよ〜」
「ちょ、や、やめてくださいよ……」
デカい体を縮こまらせて、横の酔っ払った弓使い(オレと同じパーティのやつ)に肩を組まれてウザ絡みされているエリックの事を。
おや……。と思った。
エリックは、有名だ。悪い意味で、だが。同じパーティーメンバーの女3人が有名だからこそ、のものだ。
でも周りと違ってオレは違う意味で注目していた。
体がデカく、なにより……。
偶然、オレのパーティーとエリックのパーティーが合同で探索に当たった時『コイツは盾くらいしか役に立たないから』とか『デカいから荷物持ちには便利よ』とか『ほんと、体だけは丈夫なんだから』と小馬鹿にされているものの、戦闘時においてかなり『硬い』盾役として充分以上の働きをしたのだ。
オレは、はっきり言ってその時から目を付けていた。こっそりと、友好を深めたフリをしながら彼の身体の色んなところを触ったり、握ったり抓ったりした。
一回殴らせて、と。腹をぶん殴ったりした。
パーティーメンバーから『やめなよ……』『殺す気か……?』『やりすぎるなよ』と散々言われたが、エリック側からは『いいわよ』『思いっきりやっちゃいなよ』『ミスカなら治せんでしょ? 内臓潰しちゃいなよ』とか言ってくれたので、心置きなく殴った。
まずは半分の力から。ドムンッ! と凄まじい音が響き、エリックが『うぐっ!』と呻いた。しかし……オレは、正直感動した。耐えたのだ。このオレの、半分の力を。オークというデケェ猪頭の巨人の頭すら一撃で砕くオレの拳を、だ。
そしてテンションが上がったオレはすかさず全力で腹を殴り、エリックの内蔵は破裂した。(もはや貫通した)
あの時は、剣士に魔法使いはもちろん、あの弓使いにすらこっぴどく怒られた。すぐに治したが、しばらくエリックはオレを見てビクビクと肩を震わせるようになってしまった。彼のパーティーメンバーですら、最初笑っていたのに、背中からオレの拳を生やして血反吐を吐く彼を見て顔を青ざめさせたくらいだ。
そのエリックが、この冒険者用の夜の出逢いの場に来た。ほぅ……と思った。服は着込んでいたのでチンコは見えないが、コイツならあるいは……? という期待があるのだ。
しかし、オレの顔を見ればチンコどころか全身縮こまらせてしまうだろう。するとちょうど、店のイベントタイムが始まった。
照明が彩り良く輝き、踊り子たちが大事なところを隠していた布を取り払い、蠱惑的な踊りを始める。
これは分かりやすい盛り上がりの場面だ。皆ここでハッスルし、踊り子狙いの者は気合いを入れて踊る彼女達に、我こそはとアピールする。この盛り上がりに乗じて熱を増した客同士のお持ち帰りの勢いも増す。
ここだ……。オレは唇を舐めた。いつもは、動かず歌い続ける。だが、今日は違う。オレはそろりと、エリックの元に向かった。
店内の盛り上がりは最高潮だ。誰もオレの動きに気付かない。いつもは背景のようなものだからだ。あの弓使いも今は別のところに行って、エリックは一人壁際で狼狽えていた。
「一人ですか……?」
太ももを撫でながら、オレはそう言った。
「え? あの……」
ちょいちょいと、手で合図して顔を寄せさせる。身長差がありすぎるのだ。エリックが身体を屈ませ、オレの口元に耳を近づけた。
オレは口角を上げ、彼の乳首をさすりながら耳元で小さく囁く。
「一緒に、あそこ、行きませんか」
「ほえっ!?」
コイツほんま童貞だな。
オレは前世で男をやっていたのもあり、男のウブにこそ詳しい。あまりにも女慣れしていない。
乳首をさすり、太ももをさすれば……彼の股間も流石に膨らんだ。
よし。とオレはまず頷く。
ちなみに"あそこ"とは、盛った奴らが入ってチョメチョメする部屋のことだ。だがまぁ、それよりも前に……。
オレは、優しく彼の股間を撫で上げた。ほう、中々の大きさ。
「え、ちょっ、あのっ!」
「結構、デカいね」
ピクリ、と。オレにデカいと言われた瞬間に股間が震えた。なるほど、とオレは頭を回す。
「男らしい、強そうな、おちんちんじゃないですか」
ぴくっ、ピクっ!
そうか普段、こんなデカい身なりのくせに男らしいなんて言われないから、男のプライドを刺激する言葉に弱いな……? コイツ。
そうして出来上がってきた彼の男根は、服の上からでも中々のモノだった。触る限りでも、かなり硬い。しかし、それだけではオレの目的は達せれない。
だが、ちんたらしているとエリックの気も冷めるかもしれない。オレは覚悟を決め……握った。流石に全力はまずいが……『最低限』の、力で。
「うごっ!?」
エリックは耐えた。
耐えたのだ。オレは期待に満ち溢れ、また失敗を犯す。そこから力をさらに入れてしまったのだ
「うぎぃっ!? な、なにをっ!? はおっ!?」
エリックは、嬌声すら上げた。
オレは、頭の中がチンコでいっぱいになった。頭の中に残る『男』は、むしろ前世で見てきた『性行為の記録』を思い出すための存在と化した。まぁつまり、今の体で男と致すことに、すでに嫌悪感など消え去ってしまっている。
「あ、あ! あああっ! ああっ!」
握り、擦る。オレは、コイツなら、と確信した。そして───彼の身体をヒョイと持ち上げた。
「えっ!?」
エリックが正気になった。自分の二回りくらい小さな女が急に自分を担いだのだ。
いくら魔力のあるこの世界でも、それは軽々と為せるモノではない。例外を除き、そしてエリックは察した。この身長、この『剛力』に覚えがあったのだ。
「えっ、えっ!? ま、まさかっ、そんなっ!?」
動揺するエリックをまさに人攫いの如くその場から連れ去り、"あそこ"の部屋にぶち込む。そしてオレは全身を隠していた服を取り払い、下着姿になった。
「え、え!? み、ミスカさんっ!? な、なんで、貴方がこんなところにっ!?」
エリックは涙目だった。信じられないものを見た、と。言いたげな顔をしていた。まぁ確かにオレは一連の事件のせいで、性的なものに嫌悪感を示すめっちゃ力の強い清廉潔白な女扱いをされている。
だから意外だったのだろう。だがそんなこと今はどうでも良い。
「エリックさん……この前のお腹のお返し……オレのオナカに、ぶちまけたいとは、思いませんか」
胸と股間を隠す布はまだあるが、お腹は剥き出しだ。そのお腹を自分でなぞりながら、エリックに対してオレは笑みを見せた。
ごくり、と。エリックは唾を飲む。ニヤリと我ながら口角が上がるのを自覚する。彼のズボンを掴み、下ろした。ブルンッ、と露出した彼の陰茎はバチっとオレの顎を叩く。ふむ……コイツは、中々生意気だ。
思わず、口が半開きになった。オレの顔くらい、ある。デケェ。素直に思った。前世のオレのものとは比べ物にならない。
「そ、そんな、ミスカさんが、こんな」
「オレは、処女ですよ。膜は、多分ないけど」
ビキリ。と、さらに大きくなってオレは思わず「ひょえっ」と小さい悲鳴を上げてしまった。それを聞いたエリックの股間はまたまたビキリとイキリ勃つ。
「なんだ、やる気満々じゃないか……。頼むぜ……期待に、答えてくれよ」
オレは興奮すると粗野な口調が表に出る。今までは戦闘時くらいにしか、なかったことだ。ギュッと、エリックの男根を強く握り、刺激する。オレは元男だ。この世界では処女で、まともな男性経験がなくとも……チンコの扱いなぞ、慣れたものなのだ。