ベッドの縁に腰を下ろすと平塚さんがベッドの上で膝立ちになり、じわじわと距離を詰めてきた。彼女は俺の目の前にひざまずく格好になるとその豊かな胸の膨らみで、俺の愚息を左右から挟み込んできた。柔らかな肉の圧迫感と、温かい肌のぬくもりがダイレクトに伝わってくる。
「これやるの苦手なんだよな…」
彼女は谷間の間に収まった俺の肉塊を見下ろし、どこか収まりの悪そうな顔でぼやいた。
「最後にやったのいつだったっけ」
「んー…会ってから2日じゃなかったか」
「そんな前か。どうりで感覚を忘れてるわけだ」
平塚さんは前戯全般がとにかく苦手だった。本人にやる気や意欲自体はあるものの、不器用なところは何度経験を重ねようと一向に改善されない。
事前に彼女自身が我を忘れるほど興奮していれば、その勢いで多少は形になることもあるのだが、それでもお世辞にも抜群に上手いとは言えない絶妙な塩梅だった。
彼女は両手で自分の胸を外側から強く押し込み、俺の竿をぎゅうぎゅうと締め付けてきた。
「痛くはないけどな、平塚さん。力任せすぎるぞ」
「うるさいな、こっちだって必死にやってるんだから黙ってろよ。すぐ滑り落ちそうになるんだから」
「そりゃ上下に動かす角度が急だからだろ。もっとこう、胸全体で包み込むようにスライドさせるんだ」
「注文が多いな……これでどうだ?」
彼女はフウフウと荒い息を吐きながら、一生懸命に腰と胸を上下に揺らし始めた。だが、力加減が極端で、ギチギチと強く圧迫されたかと思えば、次の瞬間には力が抜けすぎてスルッと先端が谷間から飛び出してしまう。技術的には間違いなく下手くそだった。
しかしその拙さが逆に生の肉感と必死さを強調して、不意に強烈な色気を生み出していた。汗ばんだ彼女の胸の谷間が、動くたびにぐにぐにと形を変え、俺の竿にまとわりつく。先端が彼女の柔らかい肌や、硬くなった胸の先端と擦れ合うたび、独特の生々しい快感が腰の奥へと突き抜けた。
「あっ、また抜けた……くそ、なんで上手くいかないんだ」
「焦るなって。ほら、手も使って根元を押さえろ」
「こうか? …ん、なんか硬くなってきてないか?」
「お前が一生懸命やってるからだろ」
「ふん、それなら報われそうだな」
彼女は少し得意気な顔を見せると、両手を添えて胸の谷間をさらに強く密着させ、無我夢中で上下運動を繰り返した。摩擦で生じるぺたぺたと肌が合わさる音と彼女の浅い呼吸音が部屋に響く。
下手なら下手なりに、こちらの反応を探りながらひたむきに肉体を擦り寄せてくるその愚直さに、俺の興奮は一気に限界へと達した。
「平塚さん、出そうだ」
「えっ、あ、待っ──」
言葉が言い終わるより早く、俺は彼女の胸の谷間に向けて一気に溢れ出た精を吐き出した。ドクドクと勢いよく弾けた熱い液体が、彼女の豊かな乳房と胸元を白く汚していく。
「ふぅ……いつもより出た気がする……。…次何するよ」
息を整えながら胸元についた白濁を手で拭ってやり、俺は満足感とともに尋ねた。しかし返ってきたのは拍子抜けするような声だった。
「すまん、眠い、寝る。勝手にヤッていいぞ〜あ、ちゃんとゴムは着けろよ」
彼女はそれだけ言い放つと、ベッドの奥へと這い上がり、俺のすぐ横でそのままうつ伏せになって目を閉じてしまった。
枕に顔を埋め、完全に無防備な姿勢で放り出された彼女の丸みのある大きな尻。視覚的な刺激に一瞬だけムラっとしたものの、限界が来ているのは自分も同じだった。
時計を見れば、時刻はすでに深夜2時を回っている。さっきまではセックスのテンションでハイになっていたが、一度落ち着いてしまえば到底眠気には勝てそうになかった。
俺は横たわる彼女の背中に掛け布団を半分ほど被せてやり、自分もその隣に倒れ込むように仰向けになった。暗い天井を見つめながら息を吐くと、一瞬で意識が深い闇の中へと落ちていった。