※この作品はR-18です。

ラビット族のムキムキマッチョのふたなり女王を討伐セヨ   作:江戸枕

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VS淫魔王子 その2

 馬車が街道を走り、ラビット族の首都マフマフへと向かっていた。

 

 馬車の中には棺があった。

 死人は入っていない。

 その代わり、異様な姿をした男が詰められている。

 目隠し、両手足には手錠、更には猿轡もはめられている。どれもアイオスの性魔法を抑制する魔法器具であった。

 

※

 

 ラビット族から女王リリとの対決に関する『招待状』が届いた時、王アレクは悩んだ。

 性を司る淫魔一族として、この対決を断るのは一族の恥。しかし、女王リリと対等に戦える男はアイオスのみ…

 アレクは歯痒かった。もう少し若ければ…

 自分の老いを憎んだが、賢王はすぐさま決断を下す。

 アイオスを向かわせる。もしもリリに勝った場合、恩赦として地下牢から解放する。

 しかし、負けた場合はその処遇の全てをラビット族に一任する。

 

※

 

 アイオスは棺の中で笑いが止まらなかった。

 なるほど、どちらにしろ地下牢からは出れると言うわけだ。俺が断ることはない。しかし、あの親父がビビるとは…ラビット族の女王とはそんなにヤバいのか…?

 

 この目で見てみたいもんだ…

 

 

※

 

 馬車はマフマフのコロシアムまで突き進む。

 棺の傾きと、人々の歓声を感じるとアイオスは血が湧くのを感じた。

 

 棺が開けられ、強い日差しが中に差し込む。

 従者として馬車に乗っていたサキュバスの1人がアイオスの目隠しをとろうとする、しかし、アイオスはまるで目が見えているかのように、彼女の手を掴むと、押し戻した。

 

 手錠がいつのまにか外れている。足の鎖も…

 サキュバスは戦慄し、半歩以上後退り、剣を抜こうとした。

 

 「なんもしねえよ…臆病者どもめ…こんな拘束いつでも抜けれたんだ。親父のメンツの為にちと我慢してやったわけだ…感謝しろよな」

 

 アイオスは大きく伸びをして辺りを見回した。

 コロシアムの中央にはベッドがあるのみ。

 

 観客たちは大歓声でアイオスを迎え入れている。

 すぅーっと息を深く吸うと、アイオスは思いっきりハッッッ!!!と大声を上げた。

 ビリビリと空気が振動するような凄まじい声だった。

 

 「我が名は、淫魔族の王子アイオス!!!女王リリ!!!!ぶちのめしてやるから早く出てこい!!!」

 

 あまりの迫力に観客は押し黙る。

 静寂を破るように、拡声器でアナウンスされる。

 

 『さぁ!!!今日我らが最強の女王に挑むのは、淫魔一族最強の王子。曰く、最恐最凶とも言われている、悪魔王子アイオス様だ!!!

 前回のオーク一の英雄ヒユウ様が街ひとつを相手にしていたのならば、この人は国中の女を相手にしていた!!!さぁ、流石のリリ様も万事休すか!?』

 

 

 「なははははっっっ!!!」

 

 アイオスに負けるとも劣らない笑い声がコロシアムに響く。

 

 見れば、アイオスの対角線から女が歩いてきた。

 ゴツイくてデカくて…そしてとんでもない色気の女だった。

 

 2人はコロシアムの中央で並ぶ。

 身長も体格もほぼ同じ…果たして精力はどちらが上なのか!?

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