レイプから始まる異世界生活 私は「犯られ戻り」で異世界を生きていく 作:みなぽん
天童昴(てんどう・すばる)
十八歳。黒髪のショートカット。小柄で細身だが、弓道の有段者で、神社の境内を走り回り、祭りの準備や薪割り、掃除などを手伝って育ったため、体幹が強く運動神経もいい。性格は快活、行動的、好奇心旺盛。異世界に転生時に権能を特殊な授かる。それは「犯られ戻り」男に犯されると一定のタイミングで過去の時間に戻ることができる。
アルキュオネー=ヴァル=ルシリオン 種族 人間
二つ名 傲慢(プライド)のアル
ドルガルド連邦に滅ぼされたルシリオン王国の第三王女
金色の髪とサフィアの瞳を持つ、美貌の聖騎士。お嬢様言葉が堅苦しい印象を与えるが、高貴な誇りゆえ。昴からアル姉と慕われ懐かれるお姉様
•武器:光翼剣《ルクス・レギナ》
「聖騎士の力は心の中に宿るもの、気高い心で自らに誇りが持てる生き方をするのです。」
「私は昴のお姉ちゃんでナイトですから❤️」
アリステラ・エーレクトラー 聖導女
大陸で大きな勢力をもつリーキスト教団の聖導女。心優しい彼女は、自らの意思で孤児たちをあつめ
孤児院で世話をしている。子供たちのためであれば、どんな犠牲も厭わない彼女周囲の汚れた男たちから
時に利用され、時に虐げられる。しかし彼女の清い心はくじける事は無い。
アルキュオネー様、昴様と相手には尊称をつけて話す。
「可愛い子供達のためなら私はどんな屈辱や痛みにも絶えてみせます」
「慈悲深き地母神よ!傷つきしものに癒しの光を」
メローペ・ヴァイス 魔剣士
ドルガルド連邦軍特殊執行部隊で白銀の処刑人と呼ばれていたクールな少女。
アルキュオネー暗殺に参加するが、l郷里の村をドルガルド連邦に虐殺された事を知りドルガルドを脱して
昴達の味方になる。ことに、自分の命と妹のペリーヌの命を助けてくれたアリステラには恩義を感じており彼女に個人的に剣を捧げている。アリステラの教会に住んでおりクールで塩対応のシスターとして名物になっている。愛刀は魔剣 絶刀 雪月花
「アリステラ、私は命に換えてもも貴女を守る。」
「何かしらその目は、身の程を知りなさい。
」
マイア・アルトリア
月の光を宿した金色の長い髪、超絶美人エルフで月の勇者と呼ばれた弓の名手 精霊魔法も得意。
勇者の重責に耐えかねて酒浸りからヤク中毒になり売人の男達と荒んだ生活を送っていたが昴やアリステラに助けられ冒険者として復活した。人前では高潔な月に勇者の外面だが、緩むと酒カスでだらしないポンコツエルフ 127歳 月の紋章のアルテミスの弓を使う。
「月に代わって制裁です。」「カリュプソー いいじゃんか なぁ❤️」
カリュプソー・オーギュギアー ホビット
黒い長髪に、澄んだ青い瞳。頭には、古い時代の魔術師が愛用したという、金糸の刺繍を施した大きな黒紫色の三角帽子。身体を包む漆黒のマント、古びた杖を片手に立つその姿は愛らしいが213歳。青の魔導士と呼ばれる大魔法使いである。
真面目な性格だが渋いおじさまとスイーツが大好きでおじさんには幼い振りをして甘えるあざとい側面を持つ。だらしない月の勇者、マイアとは親友で元 勇者パーティ仲間
「マイア!あなたは無駄に良い見た目と弓を抜いたら、どうしようもないポンコツです!l」
⭐️温泉地イカーホ
山間の温泉郷イカーホは、霧の帳(とばり)の向こうに浮かぶ幻のような街だった。急勾配の石段が幾重にも連なり、その両脇には古びた木造の宿屋や土産物屋がひしめき合う。湯煙がしっとりと空気を濡らし、どこからか硫黄の香りが漂ってくる。日本の伊香保を思わせるその風情に、昴は思わず目を細めた。
「うわあ、すごい……! 東京じゃ絶対見られない光景だ」
黒髪のショートカットを揺らしながら、昴はきょろきょろと辺りを見回す。石段を駆け上がる元気な姿は、まるで修学旅行ではしゃぐ学生そのものだ。
「昴、はぐれてしまいますわ。どうか私の手にお掴りになって」
アルキュオネーが微笑みながら、手のひらを差し出す。
「ありがとう、アル姉、でも大丈夫だよ、私は迷子になったりしないし」
「言えませんわね。昨日だって街の市場で迷子になって、泣きそうになっていたじゃありませんか」
「あれは……道が複雑すぎたんだ!」
顔を赤らめる昴の頭をアルキュオネーが優しく撫でた。金色の髪を風に揺らし、サフィアの瞳を細めて微笑む聖騎士は、まるで妹を見守る姉のような温かさだ。
「ふふ、昴は可愛いですからね。どんな姿も愛おしいものです」
「アル姉 すぐ子供扱いする……!」
昴が拗ねたように頬を膨らませると、後方から冷ややかな声が飛んできた。
「……迷子で泣くとは、情けない。」
メローペだ。愛刀・雪月花を背負い、冷淡な瞳で昴を見下ろす魔剣士。彼女の言葉にはいつも棘があるが、それが照れ隠しであることは皆が知っていた。
「メローペ様、そんな言い方して。昴様のことを気にかけてくれるなんですね。」
アリステラが言った
メローペはふいと視線を逸らし、小さな声で付け加えた。
「…アリステラが…迷子になった時は、私が見つけてやるから」
「メローペ様❤️」
顔を背けるメローペの耳がわずかに赤くなっているのを、アリステラは優しく見守っていた。
「さあさあ! イカーホ名物の温泉に入りに行こうぜえ!」
マイアが陽気に声を上げる。金色の長髪をなびかせ、アルテミスの弓を背負ったエルフは、すでに湯気立つ表情だ。
「湯あみ! 湯あみだよ! カリュプソーも楽しみだろ?」
「……マイア。公の場でそのようなはしゃぎ方はおやめなさい。あなたは月の勇者なのですから」
カリュプソーが諌めるように言うが、その大きな瞳は期待に輝いている。黒い三角帽子を被った小さなホビットの魔導士は、213歳という年齢に似合わぬ可愛らしさで、マイアの隣を歩いていた。
「いいじゃんかあ! カリュプソーだって、イカーホの温泉に入りたかったんでしょ?」
「……否定はしませんが。しかし、節度というものが……」
「あはは! 照れてるねえ!」
「照れてなどいません!」
二人のやり取りに、皆が笑い合う。プレイアデスの結成を祝うこの旅は、最高のスタートを切っていた。
女湯の脱衣所は、檜(ひのき)の香りが漂う清潔な空間だった。着物を脱ぎ、湯に包まれたタオルを手に、彼女たちは露天風呂へと続く木戸を開けた。
「きゃあ! すごい!」
アリステラが歓声を上げる。目の前に広がるのは、山の斜面にへばりつくように造られた露天風呂。湯は乳白色に濁り、周囲の岩からは湯煙が立ち上っている。遠くには山々の稜線が霞み、空には夕陽が沈みかけていた。
「素晴らしい……これがイカーホの温泉か」
アルキュオネーが息を呑む。金色の髪をアップにまとめ、白い肌を露わにした聖騎士の姿は、まるで女神像のようだった。
「さすがは名湯だわ。さあ、入りましょう!」
マイアがタオルを脱衣所に放り投げ、真っ先に湯に飛び込んだ。
「あー、極楽極楽! やっぱ温泉は最高だねえ!」
「マイア! タオルはちゃんと脱衣所に畳んで置きなさいと言ったでしょうに!」
カリュプソーが呆れながら、放り出されたタオルを拾い上げる。
「いいじゃんかあ。カリュプソーも早くおいでよ!」
「……はぁ。仕方ありませんね」
カリュプソーも湯に足を浸ける。小さな体が湯に沈むと、まるで子供のように見えたが、その瞳には213年の時が宿っている。
「あたたかい……。古の魔術師も愛したという湯、確かに心身を癒やす力があります」
「でしょ? カリュプソーとこうして温泉に入るの、久しぶりだねえ」
「……ええ。あの時はマイアが酔っ払って湯船で転んだのでしたね」
「あはは! あれは足が滑ったんだよ!」
「言い訳は聞きません」
二人が笑い合うのを見て、アリステラも微笑みながら湯に入った。
「わあ……温かい……。孤児院のお風呂も好きですが、ここは格別ですね」
「アリステラ、こちらへ。肩まで浸かるとさらに温まりますよ」
メローぺが手招きする。アリステラが近づくと、彼女は優しくアリステラの背中を流し始めた。
「メローぺ様……ありがとうございます」
聖導女と暗殺者 かつては敵対していた二人が、今はこうして湯に浸かり、笑い合っている。戦いの日々が嘘のようだった。
「ねえねえ、カリュプソー」
マイアが湯に浸かりながら、親友に顔を近づける。
「何ですか?」
「カリュプソー❤️私の膝の上においでよ。お前は背がちっちゃいから沈んでまうよ。」
マイアがカリュプソーを抱えて、膝に乗せる。長い付き合いの親友同士、この距離感は自然なものだった。
「……マイア。人前ですよ、あなたは少し自重しなさい。」
「ふふ、マイアさんとカリュプソーさんは仲が良いですね」
昴が笑う
「ええ。あのような付き合い方ができるのは羨ましい限りですわ」
アルキュオネーはうらやましそうに2人を見た
湯煙が夕闇に溶けていく。プレイアデスの女たちの絆は、湯の温もりと共に深まっていった。
夜、「白雲閣」の大広間には、結成祝の宴が設けられていた。
ナカーイと呼ばれる獣人のサービサーが満ち足りたサービスを提供してくれる。
長い木のテーブルには、イカーホ名物の山菜料理や川魚の塩焼き、きのこの煮込みなどが所狭しと並んでいる。中央には大きなかまどがあり、鍋がぐつぐつと音を立てていた。
「かんぱーい! プレイアデス結成おめでとう!」
マイアが杯を高く掲げる。すでに顔を赤くしたエルフは、陽気な笑みを振りまいていた。
「やったね! これからもよろしく頼むよ!」
昴も杯を掲げる。昴の笑顔は、皆の心を温かくした。
「プレイアデスの結成を祝して。我らが剣と信仰で、この世界を導きましょう」
アルキュオネーが優雅に杯を合わせる。聖騎士の言葉には、誇りと決意が宿っていた。
「……この出会いに感謝を。そして、これからの旅路に幸あらんことを」
メローペも無表情ながら杯を傾ける。彼女なりの精一杯の祝福だった。
「慈悲深き地母神よ。この食事と仲間との出会いに感謝します」
アリステラが静かに祈りを捧げる。その声は、騒がしい宴に一瞬の静寂をもたらした。
「……さあ、食べましょう! イカーホのご馳走ですよ!」
カリュプソーが元気よく声を上げ、宴は再び賑わいを取り戻した。
「うまい! この山菜の煮付け、最高!」
昴が目を輝かせて料理を頬張る。アリステラが微笑みながら、彼の皿にさらに料理を盛っていった。
「昴様、これもいかがですか? イカーホ名物の湯の花トーフーです」
「ありがとうアリステラ! うわあ、すごく滑らか!」
「ふふ、おかわりもありますからね」
アリステラの母性あふれる世話焼きに、昴は嬉しそうだ。その様子を見て、アルキュオネーも自分の皿から料理を取り分けた。
「昴、こちらも食べなさい。川魚の塩焼きです。骨には気をつけてくださいね」
「アル姉もありがとう! あ、これ骨だ。取ってくれる?」
「もう、仕方のない子ですね」
アルキュオネーが器用に骨を取り除き、身を昴の口に運ぶ。まるで母親が子供に食べさせるような光景に、アリステラも微笑ましそうに見守っていた。
「……甘やかしすぎだ。」
メローペが呆れながら言うが、その視線はアリステラに向けられていた。
「メローぺ様 私には量が多すぎて手伝ってくださいませんか?」
アリステラが自分の分の料理を彼女に分けてくれる
「……悪くない」
そのやり取りを見て、アルキュオネーと昴は目配せをした。彼女たちの間には、言葉にせずとも通じ合うものがあった。
「ねえねえカリュプソー! このお酒も飲んでよ!」
マイアが酒瓶を傾け、カリュプソーの杯に注ぐ。すでにかなりの量を飲んでいるエルフは、目もとが緩んでいた。
「マイア! あなたはもう十分でしょう! これ以上飲んだら……」
「いいじゃんかあ! 今日はお祝いだもん! ねえカリュプソー?」
「……少しは自重しなさい。でも……」
カリュプソーは杯を手に取り、ちびりと口をつけた。
「……悪くない味ですね」
「でしょでしょ? さあさあ、もっと飲もう!」
「はぁ……仕方ありませんね」
マイアがカリュプソーに抱きつく。
「マイア! 公衆の面前でそのような振る舞いは……」
「いいじゃんかあ! カリュプソーはあたしの親友なんだから!」
「……はぁ。本当に手のかかる人です」
カリュプソーは呆れながらも、マイアを突き放しはしなかった。その瞳には、長い年月を共に歩んできた親友への愛情が宿っていた。
一方、アルキュオネーも酔いが回っているようだった。頬を赤らめ、瞳を潤ませた聖騎士は、何やら艶めいた雰囲気を醸し出していた。
「昴……こちらへ来なさい」
「え? うん」
昴が近づくと、アルキュオネーは彼女の手を取り、自分の胸に押し当てた。
「あ、アル姉?」
「……私の心臓の音、聞こえますか?」
「う、うん……」
ドクン、ドクンと速い鼓動が手のひらから伝わってくる。昴は顔を真っ赤にした。
「私の心は……いつもあなたのことでいっぱいです……昴……」
「あ、アル姉、ちょっと近いって……」
「ふふ……逃げないで……」
アルキュオネーが昴に顔を近づける。その瞳には妖しい光が宿っていた。
一方、メローペも火がついていた
「……アリステラ。あなたに出会ってから、剣を振るう理由が変わった気がします」
「……変わった?」
「今はアリステラを守るために振るっている気がします」
「……メローぺ」
アリステラがメローペの手を握る。白い手袋と冷たい指先が重なり合う。
二人は静かに見つめ合う。喧騒の中で、二人だけの静寂がそこにあった。
アルキュオネーは昴を抱きしめたまま気持ちよさそうに眠っていた。ー
マイアの笑い声とカリュプソーの小言が聞こえてくる。メローペとアリステラが部屋で静かに語り合う気配も感じる。
プレイアデス。それは星の集団の名前だ。一つ一つは小さくても、集まれば夜空を照らす輝きになる。はい。
昴は目を閉じ、仲間たちの存在を噛み締めた。この絆があれば、どんな運命も乗り越えられると信じて。
イカーホの夜は更けていった。湯煙と星明かりに包まれた温泉郷で、プレイアデスの物語は静かに動き始めていた。
⭐️イカーホの夜の顔
|深夜の静寂。湯治客のいびきや寝言が微かに漏れる廊下を、昴はそっと歩いていた。
喉の渇きに目を覚まし、水を求めて部屋を出たのだが、何となく眠れなかったのもある。宴会の余韻と、皆と過ごした楽しい時間の心地よい疲れが、夢への入り口を少しだけ曖昧にしていた。
「……ん?」
廊下の角を曲がったところで、昴は足を止めた。
微かな、しかし確かな声が聞こえたのだ。それは苦痛の呻きではなく、甘く、切なく、そしてどこか押し殺したような喘ぎ声だった。
(……え?)
昴の心臓が跳ねる。本能的な恐怖と、抗えない好奇心。神社の境内で育った彼女にとって、それはあまりに異質で、そして鮮烈な音だった。
足音を殺し、音のする部屋へ近づく。襖の隙間から漏れる明かりが、薄く廊下を照らしている。
(見ちゃダメだ……)
心の中で警鐘が鳴る。しかし、足は勝手に動いていた。震える指先で、襖をほんの数ミリだけ開く。
目に飛び込んできたのは、湯煙の匂いとは異なる、生々しい情欲の光景だった。
部屋の中央には、白濁とした湯気と汗の匂いが充満していた。
「あぁッ! いやぁッ! お客様、そんな激しく……ッ!」
ウサギの長い耳を垂らした小柄な獣人の少女が、二人の商人風の男の間で揺さぶられていた。豊かな胸が波打ち、白い毛並みが汗で濡れて張り付いている。男たちは容赦なく彼女の身体を貪り、荒々しく腰を打ち付けていた。
その隣では。
「んぅ……ッ! ご主人様……もう、限界……ッ!」
狐の獣人の女性が、巨漢の傭兵に背後から貫かれていた。ふさふさとした尻尾が、快感に支配されて無意味に揺れている。傭兵の粗暴な手が、彼女の胸を鷲掴みにし、赤い乳首を弄ぶたびに、狐の獣人は悲鳴にも似た甘い声を上げた。
(温泉奴隷……!)
昴の背筋が凍りついた。このイカーホという街には、こんな闇があるのか。美しい温泉郷の裏側で、獣人たちが「春」を売られ、慰み者にされている。その現実が、昴の目を焼きつけた。
(助けなきゃ……! でも、どうやって……!)
焦りと恐怖で、昴の思考が白濁する。見てしまった以上、ただ逃げるわけにはいかない。しかし、ただの少女である自分に何ができるというのだろうか。
その時だった。
「おや、こんな所に迷子さんかい?」
背後から、ねっとりとした声が降ってきた。
「えっ?」
振り返る間もなく、太い腕が昴の両腕を掴んだ。いつの間にか背後に立っていた二人の男。湯上がりの火照った顔に、下卑た笑みを浮かべている。
「おいおい、見ねえ顔だな。新入りか?」
「いやぁ、こりゃあ上玉だ。黒髪のショートカット……たまんねえなぁ」
男たちの手が、昴のパジャマの上から身体をまさぐる。酒と欲望の臭いが鼻をついた。
「は、離して! 何するの!?」
昴が声を上げようとした瞬間、口が塞がれた。ゴツゴツとした手のひらが、彼女の悲鳴を封じ込める。
「しっ! 声を出すんじゃねえよ。せっかくの温泉宿だ、静かに楽しもうぜ?」
「そうそう。お前さんも、あの中を見て興奮したんだろ? 違うとは言わせねえぞ」
男たちは昴を無理やり抱え上げると、彼らの部屋へと引きずり込んだ。襖が乱暴に閉められる。
「いやっ! 放して! 誰かっ!」
もがく昴の抵抗など意に介さず、男たちは彼女を床に押し倒した。パジャマのボタンが弾け飛び、白い肌が露わになる。
「へへっ、いい肌だ。手入れが行き届いてるな」
「さあて、味見と行くか」
下着が乱暴に引き裂かれた。冷たい空気が肌を刺す。恐怖で身体が強張り、声が出ない。
男の熱く硬いものが、無理やり昴の秘所に押し当てられる。
(嫌だ……嫌だ……! 助けて……アル姉……メローぺ……!!)
涙がこぼれ落ちる。犯される。男に。また。あの悪夢のような時間が繰り返されるのか。
「うぐっ……!」
容赦ない侵入。身体が引き裂かれるような激痛が走り、昴の意識が白く染まる。
「くぅっ……! きついな、おい!」
「まあ待てよ、すぐに馴染むさ」
男たちが下卑た笑い声を上げる。その声が遠くへ聞こえる。
(戻る……の? また……犯られて……戻る……?)
権能「犯られ戻り」。男に犯されると過去に戻る異能。それは救いではなく、絶望のループだ。ただ犯される記憶だけが積み重なっていく。
(いやだ………っ! 助けて……誰か……!)
絶望の淵に沈みかけたその時。
ドォォォォォォン!!
部屋の襖が、爆音と共に内側から粉砕された。
木片が舞い散る中、一人の影が立っていた。
月光を背負い、逆光で表情は見えない。しかし、その姿は圧倒的な存在感を放っていた。
「おい!お客様……何をしている」
低く、地底から響くような声。それだけで、男たちの動作が凍りついた。
見上げた先にいたのは、狼の獣人だった。
ボサボサの黒髪に長身は2メートルを優に超え、引き締まった筋肉の鎧を纏っている。鋭い爪を持つ両手には、見るからに重厚な鉄の首輪が嵌められていた。剣闘士奴隷の証だ。
「な、なんだテメェは!?」
男の一人が叫ぶ。
狼の獣人は答えない。ただ一歩、踏み出した。
それだけで、床板が軋みを上げる。
「ひっ!」
男たちは昴から離れ、腰を抜かして後ずさった。
狼の獣人は、震える昴に近づくと、その巨大な手を差し出した。
「……立てるか?」
その声は先程とは打って変わって、驚くほど優しかった。
昴が恐る恐るその手を見上げると、琥珀色の瞳と目が合った。そこには殺気も敵意もなく、ただ深い慈愛だけが宿っていた。
「あ……あなたは……?」
「私はヴァレリア。ヴァレリア・ヴァル・ディオーネ」
狼の獣人――ヴァレリアは、優しく昴を抱き上げた。その腕はまるで赤子を包むように温かく、そして力強かった。
「怪我はないか? 小さな人間よ」
ヴァレリアの胸に抱かれながら、昴は安堵の涙を流した。助かったのだ。この強くて優しい狼に。
「おい! 何だその首輪は! まさか剣闘士か!?」
男の一人が恐怖を怒りで塗りつぶし、叫んだ。
「俺たちにこんなことして住むと思っているのか……!」
ヴァレリアは冷ややかな視線を男たちに向けた。
「この子は宿泊客だ。貴様らのようなクズに、この子を傷つける資格はない」
その言葉と共に、ヴァレリアの気配が激変した。
纏っていた慈愛の空気が霧散し、代わりに猛獣の殺気が充満する。銀色の体毛が逆立ち、口から鋭い牙が覗く。
「ひぃぃぃっ!?」
男たちは腰を抜かし、失禁した。
ヴァレリアは一歩も動かず、ただ睨みつけただけだった。それだけで、二人の男は気絶した。
静寂が戻る。
ヴァレリアは再び昴に向き直り、柔らかな表情を見せた。
「……怖かったな。もう大丈夫だ」
その声は、母が子をあやすようで。
昴はヴァレリアの胸に顔を埋め、声を上げて泣いた。
「うぅ……ひぐっ……怖かった……っ! 怖かったよぉ……!」
「よしよし。よく耐えたな。えらいぞ」
ヴァレリアは昴の頭を撫でながら、部屋を見回した。襖は壊れ、惨状と化している。
「……ここは寒いな。私の部屋へ来るといい。温かいスープもある」
「……うん」
昴はヴァレリアに抱かれたまま、廊下へと出た。
月明かりが差し込む廊下。壊された襖の向こうには、気絶した男たちと、引き裂かれたパジャマが残されていた。
「ありがとう……ございます…あなたは、どうして助けてくれたのですか? 剣闘士奴隷なのに…雇い主から報復されませんか?…」
昴が問いかけると、ヴァレリアは静かに答えた。
「…性奴隷にされているはいよー。…あの子たちと同じ匂いがしたからな」
「え?」
「助けを求めている 匂いがした」
ヴァレリアは遠い目をした。
「私は剣闘士だ。祖国はドルガルド連邦に蹂躙され一族は殺され奴隷になった。今は豪商に買われ闘技場で人を殺し、観客を沸かせるためだけに生かされている。だが……どうしても見過ごせなかったんだ。あのような無慈悲な暴力を」
その瞳には深い哀しみが宿っていた。
「お前は守れなかった私の娘にどこか似ている。私は侵略を受けたあの日、自分の娘すら満足に守ってやれなかったのだ。」
ヴァレリアはそっと昴の頬に触れた。その手はごつごつしているが、触れ方は羽のように優しかった。
「……名前を聞いてもいいか?」
「昴……天童昴です」
「昴……か。良い名だ」
ヴァレリアは微笑んだ。その笑顔は、猛獣のものとは思えないほど穏やかで、母性的だった。
「私はヴァレリアだ。お前に出会って決心がついた。私は自由を求める戦いに出ようと思う。この命はいつまであるかわからないが覚えていて欲しい。」
その言葉は、昴の心に深く突き刺さった。
⭐️闘技場
翌朝、白雲閣の主人が恐縮しながら告げた知らせは、昴の胸を氷のように冷たくさせた。
「ヴァレリアが…ハンディキャップマッチに出ることになりました」
ハンディキャップマッチ。それは剣闘士奴隷が生き抜けば解放されるという特別ルール。だが、その実態は残酷なショーに過ぎない。大勢の戦士が一人の剣闘士を嬲り殺しにする、血と暴力の祭典。昨夜の男たち――ヴァレリアが昴を助けた際に気絶させた豪商二人は、自分たちの恥をそそぐため、そしてその強大な狼を嬲り殺す愉悦を味わうため、ヴァレリアをその舞台に引きずり出したのだ。
「そんな…! あの人は私を助けてくれただけなのに…!」
昴は拳を震わせた。あの温かい腕の感触、母のような優しい声。それが今日、血に濡れた砂の上に消えようとしている。
「許せませんわね」
アルキュオネーが静かに、しかし瞳に炎を宿して言った。
「弱者を虐げ、慈悲を罰する。そんな理不尽、騎士として看過できません」
「メローぺ様…あのヴァレリアさんはいい人でした。助けなきゃダメです」
アリステラの決意に満ちた言葉に、メローペが無言で頷く。その手はすでに愛刀・雪月花の柄に添えられていた。
「あたしも行くよ! 理不尽な暴力は大っ嫌いだ!」
マイアがアルテミスの弓を握りしめ、カリュプソーが杖を突き立てる。
「マイアの無鉄砲には付き合いきれませんが…今回は賛成です。不条理には鉄槌を」
「みんな…!」
六人の視線が交錯し、頷き合う。プレイアデスは動いた。
イカーホの中央にそびえ立つ円形の闘技場は、熱狂と血の匂いに包まれていた。観客席は見物客で埋め尽くされ、彼らは今日の「生贄」が引きずり出されるのを今か今かと待ちわびている。
⭐️血塗れの狼姫 ヴァレリア ヴァル ディオーネ 剣闘士大会の檻」
イカーホ剣闘士大会 ― 観戦闘技場
砂塵が舞い、熱狂と歓声が空を震わせていた。
円形闘技場の真ん中で、鉄格子がゆっくりと上がる。
鎧を打ち鳴らす音、血の匂い、狂乱の観客。
イカーホは今、戦と見世物の熱に呑まれていた。
“血塗れの狼姫” ヴァレリア ヴァル=ディオーネ!」
アナウンスが響いた瞬間、会場がどよめいた。
鋼鉄の檻の奥から、ひとりの女戦士が現れる。
長い黒髪を後ろで束ね、大剣ツヴァイヘンダーと銀の大楯をもったその姿は――
まるで戦場に赴く重騎士のようだった。
「おい、来たぞ!」
「あの狼だ! 昨夜の豪商二人を脅したっていうな!」
「狂犬のようにぶち殺されればいいんだ」
観客席から、ヴァレリアに対する容赦ないブーイングが飛ぶ!
砂煙の中、ヴァレリアがゆっくりとツヴァイヘンダーを構えた。
その姿勢、その息遣い、その一挙手一投足。
昨日、昴を庇い、背中で守ってくれた戦士の面影が蘇る。
(ヴァレリア……)
(私達がヴァレリアさんを救う)
その瞬間、豪商陣営の貴賓席から声が響く。
「ヴァルの対戦者を出せ!」
扉が開き、数十名の剣士たちが現れる。
一対一〇。
“見世物”のような不利な戦い。
闘技場ではよくあるストーリー仕立てのリアルファイトだ
だが、ヴァレリアは一歩も退かない。
両手でツヴァイヘンダーを握り――
「ガアァァァァァァァッ!!」
狼の咆哮が闘技場を震わせた。
「行けッ! 始めろォォ!」角笛の音が鳴り響く。
対するは十人の剣闘士――重装歩兵、双剣士、槍兵、斧使い、そして魔術師までも混じっている。
誰もが一流。だが彼らの顔には、恐怖があった。
――相手が、“血塗れの狼姫”だからだ。
ヴァレリアは足元の砂を踏みしめ、低く唸るように息を吐く。
刃を抜く音。
瞬間、風が爆ぜた。
「グゥアッ!?」
最前列の剣士の喉が裂け、鮮血が弧を描いた。
跳躍、斬撃、獣の反射。
まるで舞うように、彼女は十人を相手に乱戦を繰り広げる。
そのたび、観客席がどよめいた。血しぶきが砂を染め、歓声が上がる。
砂塵が爆ぜ、十人の剣士が一瞬で吹き飛ぶ。
彼女は圧倒的な強さで、またたくまに10人を倒していた
観客席から悲鳴と歓声が混じった。
血が舞い、炎が揺れる。
“血塗れの狼姫”の異名にふさわしい圧倒的な力。
だが――昴達だけは、泣きそうな目でそれを見ていた。
(ヴァレリア…………)
闘技場に、鉄の扉が軋む音が響いた。
「スポンサーの希望により、追加五名の挑戦者を投入する!凶暴な獣人の姫を討ち取るのは!炎の英雄 ジェイドクリムゾン!とその仲間たち!」
再び開かれる鉄門。
今度は、武装した五人の強化剣士が姿を現す。
全員が鎧を纏い、魔導の武器を構えている。
炎・雷・毒・氷・風――五属性の闘技士。
司会者の声に、群衆がどっと湧いた。
「炎の英雄の制裁!?」「あのケモノ女をもっと痛めつけて見せろ!」
「戦え!殺せ!炎の英雄!」「生意気な獣人女にわからせろ!」
野蛮な歓声が、地鳴りのように広がる。
そして、圧倒的な不公平な戦いが、見せしめのように始まった。
5人がかりで取り囲んで、彼女を打ちのめす、ヒートアップする観客!
砂塵の中、ヴァレリアはひとり、膝をついていた。
鎧は傷だらけ、銀の胸当ては裂け、血と汗が肌を濡らしている。
それでも、彼女は立ち上がった。
片手でツヴァイヘンダーを引きずりながら――
「昴、、見ててね…お母さん今度は負けないから…」唇の端から血が伝う。
その声には、かすかな母のような優しさが残っていた。
司会者が叫ぶ。
「叙事詩、オデルセンヘイムに出てくる獣人姫の最期を、今宵この地で再現していただく!
今宵のテーマは――『獣姫の蹂躙』!!!」
観客が立ち上がり、杯を掲げる。「炎の英雄 万歳!」
血を求める叫びが、空に渦巻く。「神に逆らった獣姫に正義の制裁を!」
「……なにが、“獣姫の蹂躙”よ……」アルキュオネーが叫ぶ
怒りが、胸の奥で静かに燃え始めた。
「ヴァレリア様を見世物にするなんて……!」アリステラは目を背けた。
ツヴァイヘンダーが唸りを上げ、地を叩く。
その一撃で、砂が爆ぜた。
――雷の剣士が飛び込む。
ヴァレリアは避けずに受けた。
胸当てが砕け、血が舞う。
しかし次の瞬間、逆手でツヴァイヘンダーを振り上げ、
雷剣士の首を叩き落とす。
「一人!」
水の戦士の水刃が彼女の腹を裂く
「ガァアアアア」
彼女は咆哮とともに、二人目を斬り飛ばす。
それでも立つ。
その姿は、まさしく――怒りの化身。
観客席では、昴が歯を食いしばって見ていた。
カリュプソーが震える声で言う。
「もう、限界よ……!」
マイアが唇を噛む。
「止めないと……死ぬわ!」
ヴァレリアの奮戦もそこまでだった炎の英雄ジェイドの炎の魔導槍がヴァルを突き抜けた!
観客の熱狂の中、闘技場の中心で、ヴァレリアは倒れる。口が大きく開かれ血が滴る。
「……私は自由をつかむんだ、、そして、守るんだ」
「獣人の姫ももうおしまいだな。それじゃあそろそろ観客をお待ちかねのショーと行くか」ジェイドと仲間たちがニヤリ笑う
闘技場は血と歓声で沸騰していた。
「お待たせしました観客の皆様!炎の英雄御一行による『獣姫解体ショー』の時間です!」
司会者がマイクを叩き割るような大声で宣言する。
ジェイドと四人の取り巻きが倒れたヴァレリアを取り囲んだ。五本の槍先が血を滴らせている。
「ほう……これが噂の『血塗れの狼姫』か」
ジェイドが銀の毛皮に覆われた背中に足を乗せる。
「思ったより……美味そうだな?」
嘲笑が降り注ぐ。
ヴァレリアはかろうじて呼吸を保っていた。鎖骨まで裂けた鎧の隙間から豊満な乳房が覗き、黒褐色の乳首が震えている。耳先まで真っ赤になった唇が「すば……る」と微かに動いた。
「おいおい姫様がまだ意識あるぞ!」「獣人は丈夫だからな、このくらいじゃ死なないよ」
取り巻きの一人が黒髪を掴む。「お客様!こいつの裸をどうぞ!」
観客席から地鳴りのような歓声。
「まず一発……」
ジェイドが剣を捨て腰布を解く。鎧を着たまま跪いたヴァレリアの後頭部を強引に引き寄せた。
「ご奉仕の時間だぜ?狼さん」
鼻腔を突く獣臭に顔をしかめながらも、ヴァレリアは抵抗しなかった──いや、できなかった。
「……ぅっ……くっ……!」
苦悶の呻きと共に口内を犯される。涎が顎を伝い地面に落ちる。
「へへっ……いいねその表情!完全に犬だ!」
別の男が彼女の背後に回り込み、尻尾の付け根をわざと刺激するように指で押さえつけた。
「……んんっ!」
彼女の口から喘ぎが漏れる。
「おぉっと!感じちゃった?」
ジェイドが嗤う。「獣人らしいな!理性なんて最初からなかったわけだ!」
「見ろよ。こいつパンツの中ぐちょぐちょに濡れてるぜ。」
観客席ではワイングラスが割れる音。嘲笑と拍手の嵐。
「さて本番だ」
ジェイドが彼女の腰を鷲掴みにした。ズブリと肉の楔が沈む瞬間──
「……ア゛ッ!」
絶叫が闘技場を震わせた。しかし次の瞬間、彼女の肉体に異変が走る。
「……ぁ……?」
血ではなく透明な液が腿を伝い始めた。瞳孔が急速に開き、牙が剥き出しになる。
「……なに……これ……身体が……疼いて……っ!」
「来たぞ!獣人の本能解放だ!」
司会者が絶叫する。
ヴァレリアの尻尾が狂ったように波打つ。爪が土を削り、膣内で蠢く肉棒を無意識に締め付ける。
「……気持ち……悪い……のに……!やめ……て…なのにぃ……!」
「ほら見ろ!これが本性だ!」
ジェイドが荒々しく抽送を繰り返す。汗と蜜と血が混ざり合う淫靡な音色が空間を満たす。
「……や…めっ……ああっ!?」
彼女の喉から悦楽の声が溢れ始めた。拒絶していたはずの舌が自ら蠢き出す。涎で濡れた唇が薄く笑みを浮かべる。
「素晴らしい!お客様ご覧あれ!姫が牙を剥いております!」
あまりに悪趣味で残酷な展開に観客席の前列で少女が嘔吐する音がしたが、大多数は興奮の坩堝に没入していた。
「射精するぞ!」
ジェイドの咆哮と共に白濁が弾ける。ヴァレリアの腹部が波打ち──
「……ぁ…熱い……中…いっぱいに……!」
虚ろな瞳で己の腹を撫でる。頬を伝う涙と唾液が混ざり合い、地に落ちた。
「まだまだ終わりませんぞ!」
別の男が前に出る。三人目、四人目と列を作るように次々と跨っていく。
「……もう……たくさん……壊れ……」
しかし彼女の身体は止まらない。舌なめずりをしながら次なる獲物を迎えるように唇を開いた。
「……もっと……ちょうだい……お前たちの……おちんちん全部…… 」
「自分からおねだりしやがったぜ。ケモノはどうしようもねぇなぁ。」
「口とおまんこで同時に受け止めろよ!オラァ!」
三度目の挿入が始まる。ヴァレリアの四肢は既に麻痺しかけていたが、脊髄反射のように腰だけがビクビクと震えていた。
「おい見ろよ、まだ締めてきてやがる」
「欲しがりの獣娘がぁっ」
取り巻きの一人が彼女の顎を掴み強引に上向かせた。喉の奥まで貫かれた衝撃に生理的な涙がこぼれる。
「ハハッ良い表情だ!ほらお客様!見ろよ!もっと寄れ!」
ヴァレリアの頬が血色を取り戻すどころか蒼白に変わっていく。それでも身体は本能に従って性行為を続ける。
「……ぁ…ゃ……っ……!」
意味を成さない喘ぎが虚空に溶ける。太腿には幾筋もの白濁が滴り落ちていた。
「もっとだ!まだまだ遊んでやる!」
四人目が割って入る。乱暴に肩を押さえつけられ仰向けに転がされると同時に新たな肉槍が深く沈む。
「……ごめん……なさい……私…こんな……」
誰にも届かない懺悔が喉奥で砕ける。視界が暗転しかけた刹那──
「次は輪姦の刑だ!お客さんの中でやりたいやつ、金貨3枚持って来い!」
司会者の号令一下更なる人波が押し寄せる。観客席の歓声が頂点に達していた。
「……だめ……もう……だめ……許して……」
「ハハハハッ!最高の見世物だな!」
ジェイドが高笑いを響かせる。その背後でヴァレリアの瞳から一粒の雫が流れ落ちた。
「……助けて……誰か……」
たくさんの男たちが、股間を勃起させて、彼女を取り囲んで。次々と挿入し、容赦なき達成した口の中にも、顔にも、尻の穴にも、男たちの容赦ない凌辱がなされた。
消え入るような囁きも群衆の嬌声に掻き消される。
銀狼の誇りは今や見る影もなく蹂躙されていたのであった。
そして、闘技場の真ん中に白濁にまみれた彼女がぐったりと横たわっていた。
「さてそろそろ狼を屠殺するとするか!めった突きにして切り刻んでやるよ」
男たちが剣を握った
⭐️銀狼の咆哮
「やめろぉぉぉッ!!」
絶叫が闘技場を裂いた。
群衆の嬌声が一瞬にして凍りつく。嘲笑と歓喜と欲望の坩堝だった空間に、少女の声が刃のように突き刺さった。
砂埃の向こうで、ひとりの少女が立っていた。
黒髪のショートカット。小柄な体躯。湯治客の薄着のまま、裸足で熱砂を踏みしめている。
天童昴だった。
「卑怯者ァァッ!!」
昴の喉から搾り出された叫びは、もはや悲鳴ではなく怒りの咆哮だった。
「なんだ…?」
「あれは…女の子か?」
「観客席から降りてきたぞ!」
ざわめきが波紋のように広がる。しかし昴は怯まなかった。熱砂が足の裏を焼く痛みなど、腹の底から湧き上がる怒りに比べれば何でもない。
「5人がかりで一人の女を犯して、それが英雄のすることか!? 炎の英雄だって!? 笑わせないで!」
昴はジェイドに向かって指を突きつけた。その瞳には涙と怒炎が同居していた。
「あんたたちの英雄はなぁ、怪我した女を十人で取り囲んで、怯える女を犯して、それで勝ったつもりか!? ちゃんと一対一で戦ったら怖いんだろ!? そういうのは英雄じゃなくてただの卑怯者だよ!」
「おい小娘 何を言ってるか解らねぇぞ」
ジェイドが眉をひそめた。観客席からも野次が飛ぶ。
「ガキが黙れ!」
「お前何様だ!」
「肉便器にされたいのか!」
しかし昴は引かなかった。むしろ一歩前に出た。
「なら試せばいい! あんたたちがほんとに英雄なら、私たちと戦って勝てばいい! 5対5で! ちゃんと 対等に! 勝ったらヴァレリアを好きにすればいい! でも負けたらヴァレリアを解放しろ!」
「ほう…」
ジェイドの目が細くなった。嗜虐心と侮辱への怒りが入り混じった瞳だ。
「面白いことを言う小娘だ。だがなぁ、ここは観客様の楽しみだ。お前みたいなガキが割り込んで…」
「おやおや、炎の英雄ともあろうお方が、小娘一人の挑発に腰を引いておいでかしら?」
涼やかな声が観客席から降ってきた。
場内が一斉に上を見上げた。
客席の最上段に光を浴びた金色の長髪が風にたなびいていた。マイア・アルトリア。127歳、精霊魔法を操る月の勇者。アルテミスの弓を手に、ふてぶてしいほどの余裕で微笑んでいる。
「月の勇者さま!」
「マイア・アルトリアだ!」
「すげぇ本物かよ!」
「あの伝説の勇者様が!」
観客席がざわめいた。月の勇者の名は、この大陸に生きる者なら誰もが知る伝説だ。その美貌と弓の腕前は、吟遊詩人の歌の中で語り継がれている。
「あたしらはアレだよぉ? 観客として見に来たんだけどねぇ?」マイアが杯を掲げる。どこで調達したのか、上等の葡萄酒が揺れていた。
「しかしあたしの親友がね、こう言ったんだ。『炎の英雄が小娘一人に腰を引くような腰抜けなら、それはもう英雄じゃないね』ってさ。ね、カリュプソー?」
その隣で、黒紫色の三角帽子を被った小さな影が一歩前に出た。
「正確には違いますが…」カリュプソーが杖を突き立てた。澄んだ青い瞳が静かにジェイドを見下ろしている。
「但し、私も同感です。ミスター炎の英雄。貴方が真正の英雄なら、お嬢さんの挑発に乗らないわけにはいかないでしょう? プライドを捨てて逃げるなら、それはそれで結構ですが…観客の皆様は失望することになります」
「すげぇ 勇者パーティーの青の魔導士までいるぜ」
カリュプソーが辺りを見回す。勇者パーティーの1人であり、伝説である彼女が観客席と目が合うたびに、ざわめきが大きくなっていく。
「おい、炎の英雄が腰抜けなのか?」
「月の勇者様が望んでるぞ!」
「青の魔導士様もだ!」
「ね、お客さーん?」マイアが観客に向かって両手を広げた。「炎の英雄が逃げたら、今日のショーはお預けだよぉー? それでもいいのー?」
「いやだ!」
「逃げるな!」
「戦え!」
「英雄なら受けて立つんだな!」
地鳴りのような野次が上がる。観客の熱狂が武器を向けたのだ。ジェイドの背中に。
「…チッ」
ジェイドの顔に、獲物を狩る獣のような笑みが浮かぶ。
「いいだろう。お嬢さん、あんたの提案を受けた。5対5だ」
ジェイドは倒れているヴァレリアに足を置いたまま、昴を見下ろした。
「だがな、条件がある。負けたらお前ら全員性奴隷だ。それとそっちの5人目は、そのボロボロの狼だ。足手まといになること請け合いだが、それでもいいのか?」
昴は一瞬、ヴァレリアを見た。血と精液にまみれ、傷だらけで横たわる銀狼。しかしその琥珀色の瞳だけが、微かに光を宿していた。
「…大丈夫」
昴はヴァレリアに駆け寄り、その巨大な手を握った。
「ヴァレリア、立って。一緒に戦おう」
「…昴。私はもう…」
「大丈夫。みんな来てくれた。アル姉も、アリステラも、メローぺも。だから、立って」
その時だ。
「昴、横に」
声と共に、白銀の閃光が闘技場を走った。
メローぺが雪月花を抜きながら降り立ったのだ。クールな瞳は炎の英雄を射抜いたままだ。
「何かしら、その目は。身の程を知りなさい」
次いで。
金色の髪が風に舞い、光翼剣ルクス・レギナが陽光を反射した。アルキュオネーが着物の裾を翻しながら優雅に着地する。
「聖騎士の力は心の中に宿るもの。気高い心で自らに誇りが持てる生き方をするのです。…貴方たちのような卑劣な者に、それを教えて差し上げましょう」
そして最後に。
「慈悲深き地母神よ。傷つきしものに癒しの光を」
アリステラの詠唱と共に、柔らかな光がヴァレリアの身体を包み込んだ。傷が急速に塞がり、血が止まっていく。
「アリステラ…」
「どうかご無事で。あなたは十分に戦いました。だから今度は、私たちがあなたの分まで」
そしてマイアカリュプソーが主賓席に陣取り睨みを効かせる。
「さあ、闘技場が沸く」
「炎の英雄がた VS 昴たち!」司会者の声が震える。
「勝負はシンプルだ」アルキュオネーが前に出る。「5対5、最後まで立っていた方が勝ち。負けた方がヴァレリアの解放を認める。…文句はある?」
ジェイドは鼻を鳴らした。
「ねぇよ。始めようぜ」
そして、闘技場の砂に、血の文字が刻まれようとしていた。
司会者が号令を上げる。
「試合開始!」
号令と共に、空気が爆ぜた。
ジェイドの炎の魔導槍が唸りを上げ、火球が飛来する。アルキュオネーがルクス・レギナを展開し、光の盾で火球を弾き返した。
「行くわよ、みんな!」
「はい!」アリステラが後方で治癒魔法を準備しながら叫ぶ。「傷ついたらすぐに!」
「お前の心配は要らない、前を見ろ」メローぺが雪月花を構え、双剣士に切りかかっていった。
「昴 あの鎧の男、風魔法使いね」
「わかった。弓で射抜く。援護して」
「了解」
矢が放たれ、風魔法使いの肩に突き刺さる。
「ぐあっ!」
「やった!」昴が叫ぶ。
そして、メローぺが雪月花で双剣士の両剣を弾き飛ばし、剣の腹で鳩尾を突き倒した。
「一人!」
アルキュオネーはジェイドの炎を、光翼剣の反射でさらに熱を増して返した。
「熱い…!」
ジェイドの闘衣が燃える。「火遊びは危険だ」
ジェイドの取り巻きの雷剣士がアルキュオネーの背後を狙った。しかしアルキュオネーは振り返らず、光翼剣の光で盲目にした。
「目を閉じなさい」
雷剣士が目を押さえ、上空へ飛び退こうとした、その時だ。
銀の閃光。
ヴァレリアがツヴァイヘンダーを水平に振り抜いたのだ。ボロボロの身体で、血を吐きながら、しかし確実に雷剣士を宙に弾き飛ばした。
「…私は、負けない」
ヴァレリアが立っていた。
血まみれで、鎧は砕け、銀の毛皮は赤黒く染まっている。しかし琥珀色の瞳だけが、真っ直ぐに光を放っていた。
「私は、守る。…今度は」
その姿に、観客席から息を呑む音がした。
「…おい、あの狼、立ったぞ」
「あんなにボロボロなのに…」
「目が…死んでない…」
「あの娘、本当に剣闘士なのか?」
ヴァレリアの口元が微かに動いた。それは微笑みだった。
「昴、お前が声をかけてくれた時、思い出したんだ。あの子を守れなかった日のことを」
「ヴァレリア…」
「だから今度は守る。お前を。あの子たちを。そして…自分を」
ツヴァイヘンダーが唸りを上げた。
ジェイドが舌打ちする。
「チッ、根性だけはあるな。だが…」
炎の魔導槍が爆炎を上げ、周囲の酸素を焼き尽くす。
「火事場の力なんて、一瞬だ。焼き尽くしてやる!」
ジェイドの全身から炎が噴き出した。炎の英雄の真骨頂、炎の鎧だ。近づくもの全てを焼き尽くす灼熱の結界。
「下がってなさい!」アルキュオネーが叫ぶ。「正面からじゃ…!」
「いや、アル姉」
昴が前に出た。
「前に出る、前だけ見る、それしかできないけど…」
弓を構えた。天童昴の武器、それは日本から持ち込んだ唯一のもの、父の弓だ。
「でも、それが私の戦い方だから!」
矢が放たれた。それは炎を裂き、風を切り、真っ直ぐにジェイドの炎の鎧の隙間――首筋を狙って飛んだ。
「なっ!?」
ジェイドが反射的にかわす。しかし矢はその頬を掠め、一筋の血を流した。
「あたしの矢を避けた?」
「貴様…!」
ジェイドの目に初めて、侮蔑以外の感情が宿った。それは――恐怖だ。
「行くぞ!」
メローぺが叫び、雪月花が踊る。双剣士が血を吐きながら倒れ、次いで斧使いが反撃を試みるも、メローぺの神速の剣筋に両腕を斬り裂かれ、崩れ落ちた。
「二人!」
「三人!」アリステラの聖魔法が風魔法使いを拘束した。「四人!」
残るはジェイドただ一人。
「…ちっ」
ジェイドが後退る。観客席から冷ややかな声が飛んだ。
「逃げるのか、炎の英雄?」
「小娘にビビってんのか?」
「腰抜け!」
ジェイドの顔が歪む。屈辱に、怒りに、そして恐怖に。
「…お前ら、全部かよ」
「ああ、全部だ」
昴が前に出る。
「さっき言ったよね。負けたらヴァレリアを解放する。約束して」
「…ふざけるな」
「ふざけてない」
ヴァレリアがツヴァイヘンダーを構えた。
「私は、自由になる」
「自由? ふん、自由になれたらどうする?」
「…もう誰も守れなかったりしない」
「ああ…守る…」
ジェイドの炎が噴き上がった。最後のあがきだ。全身から灼熱が溢れ出す。
「燃え尽きろォォ!」
炎の渦が闘技場を埋め尽くす。しかし、その中心に。
「慈悲深き地母神よ!」
アリステラが結界を広げた。光の壁が炎を防いでいる。しかし裂けていく。
「くうっ…!」
「アリステラ!」
「大丈夫…私にかまわないで…!」
アリステラの結界が持ちこたえる間に、メローぺが動いた。
「何かしら、その目は」
雪月花が火の中を潛り抜けた。メローぺの身体が炎を避け、ジェイドの懐に飛び込む。
「…なっ!?」
「身の程を知りなさい」
雪月花がジェイドの炎の魔導槍を弾き飛ばした。
「なっ…!」ジェイドが驚愕する。しかし雪月花はそのまま彼の腹を突き、蹴り上げ、宙に浮かせた。
「今!」
昴が弓が弦を放ち矢がジェイドの胸を貫いた。
「ぐあっ…!」
そして最後に。
「聖騎士の力は心の中に宿るもの」
アルキュオネーのルクス・レギナが光を纏い、横一文字に振り抜かれた。
「気高い心で自らに誇りが持てる生き方をするのです」
光翼剣の刃がジェイドの炎の鎧を断ち割る。ジェイドが砂の上に崩れ落ちた。
「…まさか、俺が…」
ジェイドが血を吐き、砂に伏した。残るは風と静寂だけ。
静まり返った闘技場に、司会者が震える声で告げた。
「…勝者、剣闘士ヴァレリア・ヴァル・ディオーネ、解放!」
一瞬の沈黙の後、観客席が爆発した。
「おおおおお!」
「勝った! 狼が勝った!」
「あの狼、立ったぞ!
「あの女は奴隷じゃない、戦士だ!」
「英雄に勝ったんだ! 英雄に!」
「ヴァレリア! ヴァレリア!」
名前がコールされ始めた。最初は一人、そして二人、そして観客席全体に広がっていった。
「ヴァレリア! ヴァレリア! ヴァレリア!」
ヴァレリアは呆然と、自らの名を呼ぶ声を聞いた。嘲りではない、罵倒でもない、敬意と感嘆の歓声だ。
「…私の、名を…?」
琥珀色の瞳から、一筋の涙が頬を伝って落ちた。
「…名を呼んでくれる人が、いたんだ…」
ヴァレリアはツヴァイヘンダーを砂に突き立て、ゆっくりと跪いた。その姿は、敗者のそれではなく、勝利を噛み締める戦士のものだった。
「母さん…守れたよ…」
その囁きは誰にも聞こえなかった。しかし昴には聞こえた気がした。
昴はヴァレリアに駆け寄り、その大きな体に抱きついた。
「ヴァレリア! ヴァレリア!」
「…昴」
ヴァレリアは震える手で昴を抱きしめた。
「ありがとう。お前が声をかけてくれなかったら、私はあのまま…」
「もういいよ。もう大丈夫」
「ああ…もう大丈夫だ」
アルキュオネーが静かに近づき、鉄の首輪に手をかけた。光翼剣の光が、鉄の鎖を音もなく切り裂く。
ガラン、と音を立てて首輪が砂に落ちた。
「…これで、あなたは自由ですわ」
アルキュオネーが微笑んだ。
「…聖騎士様」
「アルキュオネーでいいですわ。貴女はもう私たちの仲間ですもの」
「アルキュオ…ネー様…」
アリステラが駆け寄り、ヴァレリアの傷に手を当てた。
「まだ治癒が必要です。じっとしていてくださいね」
「…優しいな、お前たちは」
「当たり前です」
メローぺがそっぽを向きながら言った。
「アリステラと私の剣は、弱きを守るためのものだ」
「メローぺ…」
マイアがカリュプソーと共に近づいてくる。
「あーあ、大騒ぎだねえ」
「マイア、あなたが一番煽っていたでしょう」
「あはは! だって面白かったんだもん」
「…はぁ。まあ良いです。今日のところは」
観客席からは、割れんばかりの拍手が降り注いでいた。炎の英雄を破った狼の姫に、そして彼女を救った少女たちに。
「…いいんだよ、ヴァレリア」
昴がヴァレリアの大きな手を握った。
「もう、一人じゃないから」
「昴…」
「私は昴。こっちがアル姉、アルキュオネー」
「失礼しますわ、アルキュオネー=ヴァル=ルシリオンです」
「アリステラ・エーレクトラーです」
「…メローぺ」
「月の勇者 マイア! マイアでいいよ!」
「…カリュプソーです」
「みんな、よろしくね!」
昴が笑った。その笑顔に、ヴァレリアの琥珀色の瞳が潤んだ。
「ああ…よろしく頼む、昴。みんな…」
その時、貴賓席から怒鳴り声が響いた。
「ふざけるな! あの狼は私の財産だぞ!」
「そうだ! 解放など認めん!」
二人の豪商だ。顔を真っ赤にし地団駄を踏んでいる。
「解放? どんな自由だ! あの狼は…」
「…あんたたち」
昴が振り返った。その目は静かだった。
「観客が決めたんだよ。ルール通りに。負けたら解放。あんたたちがルールを決めたんでしょ?」
「そ、それは…」
「文句があるなら、私たちがもう一度相手してあげるよ?」
昴の瞳が笑っていなかった。アルキュオネーのルクス・レギナが微かに光り、メローぺの雪月花が唸りを上げ、マイアのアルテミスの弓が弦を鳴らす。
豪商たちの顔から色が抜けた。
「ひ、ひぃぃ…」
「さ、さがれ! 帰るぞ!」
「この件は忘れんぞ…!」
捨て台詞を残し、豪商たちは逃げるように去っていった。その背中に、観客席からもブーイングが飛んだ。
「腰抜け!」
「あの狼を虐げてたクズら!」
「出て行け!」
地団駄を踏む豪商たちの姿が小さくなっていく。
そして闘技場に、再び静寂が戻った。
夕陽が砂を染め、ヴァレリアの銀の毛皮を黄金に変えていく。鉄の首輪が砂に落ちたまま、もう誰の首も縛っていない。
「…自由だ」
ヴァレリアが空を見上げた。
「自由に、なったんだ」
その声に、涙が滲んだ。
昴がヴァレリアの手を握る。アリステラが傷を癒す。アルキュオネーが誇り高く微笑む。メローぺがそっぽを向きながら剣を収める。マイアがふてぶてしく笑う。カリュプソーが杖を突き立てる。
六人、いや、七人の影が夕陽の中に並んだ。
プレイアデス。それは星の集団の名前。一つ一つは小さくても、集まれば夜空を照らす輝きになる。
そして今、新しい星がひとつ、その集団に加わった。
銀狼の姫、ヴァレリア・ヴァル・ディオーネ。
イカーホの空に、一番星が光った。