鋼鉄のグリプス ~悪党貴族の孕ませハーレム日記~【パイロット版】 作:種をまく者
俺の<初火入れの儀>は、この上なく充実したものとなった。
最初にキーラと交わった後すぐに復活し、2回目はこの世界における「正常位」、つまりバックでキーラの大きな尻を突きまくった。
更にそのあともう一度「対面位」こと正常位で愛し合い、その夜は都合3回キーラの膣の中に射精した。
風呂場での搾精も入れれば4度精を放ったことになり、疲れ切ってその夜は泥のように眠った。
熱く、甘い夜だった。
俺はキーラという暖かな火に包まれ、身も心もどろどろに溶かされた。
……さま。
一夜が明けた今でも、常にキーラのことを考えてしまう。
あの切れ長の目と長いまつ毛。
柔らかな唇の感触。
豊かな胸。
甘く切ない声。
……様。
キーラともっとしたい。
全然満足していない。
次はいつできるのだろうか?
今晩すぐにでも―――――。
「アーガスト様」
「!」
気がつくと、ドロシィが心配そうな顔で俺を見ていた。
「体調がお悪いのですか? 誰か呼びましょうか?」
「あ……すみません先生。少し考え事をしていただけです」
俺は笑って誤魔化した。
昨夜のことを思い出して恍惚としているうちに、宮廷作法の授業中なのを忘れてしまっていた。
「アーガスト様ったら。集中しなくてはいけませんよ?」
俺がただぼーっとしていただけだとわかり、ドロシィは呆れた顔になった。
ドロシィは半年ほど前から宮廷作法の専任家庭教師として雇われている女で、下級貴族の家出身だ。
大貴族の子弟である俺の教育は、科目ごとの専門家がマンツーマンで指導をする。
この世界には学校のような施設も存在するようだが、町人の子供に読み書きを教える初等教育をするレベルが多い。他には女子向けの修道院があるぐらい。
逆に高等教育機関となると大学しかないため、俺ぐらいの年齢や知能の若者向けに集団教育を施すシステムはないようだった。
また、大貴族の男子は家門の存続を左右する貴重な存在であるため、十分に成長するまでは保護者のお膝元に置かれることが多い。
そういった背景もあって、大貴族の若者への教育は科目ごとに専門家を呼んでの個人指導がほとんどのようだった。
ドロシィの授業は挨拶や食事作法などの確認から始まったが、小さな頃から厳しく教育されてきた俺は初歩的な作法については難なくクリアできた。
授業内容はすぐに中級以上の内容に移り、立ち方や歩き方、その場にふさわしい装いに関するルール、手紙の書き方や相手の立場によって変化する会話作法などを学んでいる。
覚えることは多かったが、正しい振る舞いをする度にドロシィが「流石です」「若様は素晴らしいです」などと盛大に褒めてくれるので、割と楽しい科目だった。
たとえ俺が作法を間違えた時でもドロシィの叱り方は実に優しいもので、決して声を荒げることがなかった。
俺が小さい頃にいたお爺さん家庭教師などは貴族相手でも一切容赦がなく、無作法をした時には「それで誇り高きグリプス家を背負えるとお思いか!」などと怒鳴り散らされたものだった。
と言っても、その爺さんが大貴族を重んじない無礼者というわけではない。ボンボンである俺がダメ貴族にならないために必要な愛のムチだと理解していた。
昔のことを思い出していると、ドロシィが本当に心配そうな顔で俺の顔を覗き込んでいた。
「アーガスト様……何か心配事でも?」
「あ……ええと……」
俺は言葉に詰まった。
心配な事はある。
それは、次はいつキーラを抱けるかということだ。
俺との夜伽を終えた翌朝、キーラは侍女長から呼び出しを受けていた。
侍女長の話では、医師や特別な魔導士など、しかるべき人間から検査と問診を受けるため、数日侍女の仕事は休みになるという話だった。
俺の子作り能力が問題ないのか判断するためなのだろうが、キーラはもう俺のものなので早く返して欲しい。
「心配事はあるのですが……何て言うか、人には話しづらくて」
俺は少し気持ちが沈んだ風を装ってみせた。
なんとなくそうした方がよいと思ったからだ。
ドロシィは眉を寄せて、「そうですか……」と俺に同情するような声音で言った。
「アーガスト様のお年頃では自然なことだと思います」
本来であれば、対等な貴族や親しい人間でない限り相手の名前を呼ぶのは不敬とされている。
だが、ドロシィは俺の指導者なので授業の時間では名呼びを許されている。
「私にはアーガスト様と歳の近い娘たちがおりますが、いつも喧嘩ばかりしておりまして……」
ドロシィに子供がいたことは聞いていた。
数年前に夫を亡くし、二人の娘を女手ひとつで育てているようだった。
「私のような一介の女にできることなど限られておりますが、もしお気が向いたらいつでもお悩みをお話し下さいね。お心に寄り添うことなら、喜んでさせて頂きますから」
ドロシィが微笑んだ。
「ありがとうございます、先生」
その笑顔を見ていると、暖かい気持ちになる。
ドロシィは青みがかった黒髪の持ち主で、艷やかなそれを首のあたりで切り揃えている。
白いシャツのボタンを一番上の首元まで留めており、濃紺のスカートは足首まである長いものだ。肌の露出はほとんどない。
それでもシャツの襟と袖口にはフリルがついており、胸元にはブローチをつけている。華美になり過ぎない程度のおしゃれをしており、決して野暮ったくはない。
うちに雇われる前は数年ほど帝都で暮らしていたらしいが、その経歴にふさわしい洗練された印象の女性だった。
年齢は30前後だったと思うが、こちらの世界では俺と親子でもおかしくない年齢差だ。ドロシィは顔立ちの美しい女性だったが、実際に子供がいることもあり、どちらかと言えば性的魅力よりも母性的温かさを感じていた。
「さ、それでは授業に戻りましょう。書けたら教えてくださいね」
今は目上の人間への手紙の書き方について教わっていた。
帝国有数の大貴族の直系男子である俺の「目上」など、父と祖父、そして帝室の人間ぐらいしかいなさそうだが。
「書けました」
「あら、もうできたんですか?」
ドロシィが少し驚いた顔になった。
考え事をしながらも手は動かしていたのだ。
俺から少し離れたところに座っていたドロシィが、椅子を動かしてすぐ隣まで来た。
手元を覗き込む時に髪の毛を耳にかけ、彼女からふわっといい香りが漂った。
「ふんふん……書き出しは素晴らしいですね。字も綺麗に書けています」
安手の紙に書かれた例文を採点しているドロシィの横顔を見る。
キーラに負けず劣らず睫毛が長い。
目鼻立ちも整っており、首筋も実に美しかった。
そうだ、露出が少ない服装でも、こうして首やうなじは見えるのだ……。
「よくできています。流石はアーガスト様…………あら?」
ドロシィは俺の顔を見て、目をぱちくりさせる。
「少し暑いですか? 窓を開けますね」
今いる勉強部屋は日当たりがよく夏場はかなり暑くなる。
俺が汗をかいていたのはそれだけが理由ではなかったのだが。
ドロシィが窓を開け放つと風が吹き込んできた。
手紙のお手本として開かれていた本が、ぱらぱらとめくれていく。
「あ」
本を閉じようとした際に、羽根のついたペンが机から転がり落ちてしまった。
反射的に拾おうとすると、ドロシィが手をかざして俺を静止する。
「お忘れですか? 貴族の方は、床に落ちた物をみだりに拾ってはなりませんよ」
「……そうでした」
どうも前世の習慣が抜け切らない。
早くこちらの貴族社会に順応せねば。
床を転がっていったペンをドロシィが拾う。
その時ドロシィは、しゃがまずに上半身を直角に折るようにして拾った。
何気ない素振りだったが、それを見た瞬間、心臓がバクンと跳ねた。
ドロシィは露出がほとんどないロングスカートを履いていたが、身体にぴったりと張り付く薄手の素材だった。
そのため、物を拾う時に尻の形がはっきりと見えたのだ。
上半身の身体のラインはあまりわからないが、腰の部分はコルセットか何かですぼまっており、それもあって骨盤からお尻にかけての曲線が見事だった。
尻は腹部の二倍はあろうかという大きさで、そこから太もも、膝にかけてまた細くなっていく。
布の下に、女性らしい肉体があることが見て取れた。
ドロシィが戻ってきてペンを俺に差し出した。
「はいどうぞ」
「……ありがとうございます」
ドキドキしてしまって、俺はドロシィをまともに見られなかった。
「手紙も書けましたし、今日はここまでにいたしましょう。今度はダンスの指導に移りますので、大広間で行いましょうね」
授業が終わってからも、ドロシィの尻の形が目に焼き付いて離れなかった。
昨夜のキーラの裸体を思い出す。
瑞々しく、若さに溢れた体だった。
ドロシィの肉体は、どんなものだろうか?
その日の夕方。
俺は城内の魔術研究用の屋敷を訪れていた。
「プルティータ、お待たせ」
「若様。ご足労頂き誠にありがとうございます」
部屋の主が、恭しい態度で俺を迎え入れる。
ローブをまとった一人の女。
茶褐色の肌と輝く銀髪、金色の目、そして長く尖った耳。彼女が異種族であることは一目でわかる。
微笑んでいるが、冷たい金属のような雰囲気が感じられた。
この女の名はプルティータと言う。
ダークエルフと呼ばれる種族の魔導士だ。
数年前、客人としてうちの家に数か月ほど滞在していた。
小さな子供だった俺とよく遊んでくれたのを覚えている。
そして約半年前、ドロシィと同じようなタイミングで俺の魔術に関する家庭教師として雇われることになった。
それまでの魔術の先生は白髪に髭の生えた、いかにも「魔法使い」といった感じのお爺ちゃん魔導士だったが、プルへの交代は願ったり叶ったりの人事だった。
「初火入れを無事済まされ、祝着至極に存じます」
「ああ……父上から、プルに色々相談しろと言われたよ」
「大役、謹んでお引き受け致しました。この身に代えて若様のお役に立つ所存でございます」
先日庭園で言われた「子作りに関して相談できる“係の人間”」の一人が、このプルティータだった。
一般的な魔術に関する指導に加えて、今後は別の役割が追加されることを意味する。
シモに関する相談の相手が女性であることに抵抗がないわけではないが、このプルティータが並の女でないことは明らかだった。
少なくとも、女関係の相談をする相手としては父親よりは幾分話しやすい。
また、このプルティータは幅広い魔術知識を有しており、特に
ある方面とは、つまり男女の
魅了術か、催淫術か……詳しいことはまだわからないが。
「それで……これからどういう流れ? キーラを……昨日初火入れをした侍女を、今夜も部屋に呼んじゃダメなの?」
「キーラ様は若様に抱かれるまで乙女でいらした方です。体調の変化がないか見守るためにも、少し時間を空けた方がよろしいでしょう」
「少しってどのくらい?」
「なに、ほんの2〜3週間のことでございます」
「そんなに!?」
俺は精々2〜3日の我慢だと思っていたので、つい大きな声を出してしまった。
処女膜を失った女というのは、それほどダメージを受けるものなのだろうか。
「若様。いえ、アーガスト様」
私はただの客人ではなく、お前の指導者だぞ、と宣言するように名前を呼んできた。
「この際はっきり申し上げます。アーガスト様には、これから沢山の女性を愛してもらわねばなりません。キーラ様お一人だけでは困るのです」
「そんなことはわかってる」
「頭でわかっていらしても、心がご自身の思い通りになるとは限りません。なるべく最初のうちは、お一人だけを愛するよりも複数の女性を満遍なく可愛がって頂くのがよろしいかと存じます」
これから大量の子供を産ませねばならない貴族男子が、一人の女に執着してもらっては困るということだ。
理屈はわかるが、キーラと2週間も会えないというのはつらい。
「心配なさらないでください。キーラ様のお体に問題がないことが確認できましたら、必ずや若様のお子を産んで頂けるようにこのプルティータ全力を尽くす所存でございます」
そうまで言われては、納得するしかなかった。
「……わかったよ」
「ご理解ありがとうございます。次のお相手女性についてですが、経験豊富な方を選ぶのがよいでしょう」
プルティータが笑みを浮かべて俺を見つめた。
「どなたか、心当たりはございますか?」
ダークエルフの金色の双眸が、怪しい光を放っていた。
1話の適切な文字数に悩んでいます。
3000~5000文字ぐらいがちょうどよさそうですが、1話で7000~10000文字とかあると得した気分になるのか? それとも多すぎて読むのがダルくなってしまうのか…内容次第だとは思いますが、なかなか悩みますね。
しばらく模索の時が続きそうです。
次回更新は月曜朝の予定です。