NTRRPG 学園黙示録ハイスクール・オブ・ザ・デッド編 作:良田両作
深夜、庭で鋭い日本刀を振る音が聞こえる。
毒島冴子先輩だ、既に汗はダラダラで、何十、何百と振っている。
「先輩、やめてください、体力を温存しとかないと」
孝(シュウ)は彼女に警告した。
「しかし夜眠れないのだ、しょうがないだろう」
「……もうすぐ戦いが終わるんですよ……」
「ムクアに行けば戦いが終わるという保証があるのか?」
(あるけど言えないよ!)シュウは心のなかでツッコんだ。
「終わろうが終わるまいが、俺とありすとジークははムクアに行きますよ……なんなら二人と一匹でもいい」
敢えてシュウは冷たく言った。
「それは無茶だ!」
「月が綺麗ですね……」
「夏目漱石の言葉か?それは俗説だぞ?」
「えっ?そうなんですか?」
シュウはとぼけた、あの『運営』!デタラメ言いやがって!
「ああ、そうだぞ」
普段の彼女に戻った気がした。
「では、改めて、毒島冴子先輩、貴方はきれいです」
2人は熱いキスをした。
「接吻をしたいのならばしたいと言えばいいのに……♡」
白くて美しい。
「月の光に照らされると、綺麗ですね……♡」
「静香も同じこと言っていたよ……」
「かたじけない、あの天然先生と同じとは……」
「冴子先輩は天然じゃない……」
「そうか……」
「ああ……」
「うぅ……♡」
挿入した、さすがに彼女も湿っていた。
「ああ……♡気持ちいい……♡」
「先輩も……」
「いいえ……♡」
彼女は素直じゃない。
「……気持ちいい……♡」
「全く……君は相当なタラシだな……どうせほかの女のにもそうやって甘い言葉をかけているのだろう……♡」
「こんな辛い世界です、甘い言葉でごまかさないとやっていけませんよ」
「ジゴロだな……♡君は……♡」
庭にある、大木を背もたれにし、シュウは座る。
「またがってくださいよ……♡」
「嗚呼、こうか?」
と彼女はまたがった。
彼女は自分の腰を自ら動かし始める。
「あっ……♡」
「すごい、汗だくになりましたね……♡」
シュウは彼女の汗を拭う。
「ああ……♡」
「先輩、かっこいいです……♡」
「馬鹿を……♡」
「いや、本当です……♡」
「この、私という存在は……♡」
「……」
シュウは答えられない、明日にはこのゲームが終わるかもしれない、それでも彼女を守れるか?答えはノーだ。
「私を斬れ、小室孝」
「は?」
「いつか私が『奴ら』に噛まれたら、ためらわずに斬るんだ」
「……」
「あんたが斬らなければ、私は斬り合いの果てに斃れる……そうなれば『奴ら』の一人が増えるだけだ」
「……」
「答えろ」
「……わかってますよ……」と、渋々答えた。
「では逆に質問です、この戦いが終われば何をするつもりですか?」
「『奴ら』の戦いが終わったらどうするつもりですか?」
「……」
彼女は沈黙した。
「……『奴ら』の残党を殺すか、治安維持の為に、自警団でもはいるかな……」
毒島冴子先輩のステータスを見る。
「戦闘狂」の文字は変わってない。
「はい、お守り」
それは鞠川静香先生に渡した同じカードだった。
これで彼女もNTRRPG(ナイトメア、タクティクス、リベンジ、ロールプレイングゲーム)に参加できる、
「なんだこれは?」
「婚約指輪のかわりかなあ〜♡」
「君は面白い男だな」
「給料3ヶ月分どころか300年分あげますよ♡!」
「おかしなことを言うものだな……♡」
改めてキスをした。
「……また庭でキスしている……」
宮本麗は二階の窓から、こっそり庭を覗いていた。
そこには、孝と毒島冴子先輩の姿があった。
(二股どころか、四股の疑惑があるんだけど……)
麗は思わず眉をひそめた。
(まさか……ありすちゃんにまで手を出したりしないでしょうね……?)
そこまで考えて、慌てて首を左右に振った。
(いやいやいや! 何を考えてるのよ、私! ありすちゃんは子供なのよ!)
頭の中では、孝が中岡あさみに逮捕され、パトカーで連行されていくという、妙に現実味のない光景まで浮かんでいた。
(……ないない。さすがにそれはないわ)
「何しているんだ?」
「豪……!」
振り返ると、廊下には井永豪が立っていた。
彼は首をポキポキと鳴らしながら、怪訝そうに麗を見ている。
「別に……いいじゃない……」
麗はそう答え、もう一度庭を見た。
しかし、孝と冴子の姿はすでになかった。
ちなみに冴子は、先ほどまで庭で素振りをして汗を流していたため、その後は風呂へ向かっていた。
水道も電気も満足に使えないポストアポカリプスの世界で、風呂に入れるなど本来は贅沢な話である。
もっとも、これもシュウの判断によって『運営』が用意した、特別な環境なのだが。
「ヤリチン野郎のことが気になるのかよ、このビッチ……」
豪の声は冷静だった。
しかし、その言葉はあまりにもひどい罵詈雑言だった。
「……なんで、そんなこと言うの……?」
麗は耳を疑った。
もう我慢できなかった。
自分の知っている豪は、こんな男ではなかった。
非常事態だからこそ、これまで違和感を覚えても、何とか折り合いをつけてきた。
だが、もう限界だった。
「元の豪に戻ってよ……!」
麗の声が震えた。
「『奴ら』に噛まれてないだけ、ありがたいと思え! この尻軽女!」
豪は吐き捨てるように言った。
「俺がインポだから、あいつになびいているんだろ!?」
「……え?」
麗は言葉を失った。
そんな理由で自分の気持ちを決めつけられるとは、思ってもみなかった。
「嘘……最低……!」
麗は一歩、後ずさった。
思えば、『奴ら』が現れたときから、豪の様子はおかしかった。
空手の技術を持っているはずなのに、手足に鉄板や鉄パイプを取り付けて武装するまでは、妙に弱気だった。
それからも、できる限り『奴ら』との戦闘を避けようとしていた。
もちろん、戦いを避けること自体は間違っていない。
だが、それだけではなかった。
以前なら言わなかったような暴言を吐き、些細なことで怒り、顔を合わせれば喧嘩になる。
非常事態だから、誰だって変わる。
麗も、そう自分に言い聞かせてきた。
けれど、今はもう、その説明だけでは納得できなかった。
「……ねえ、豪」
麗は震える声で尋ねた。
「本当に……豪なの?」
「本当に……豪なの?」
その一言が、豪の逆鱗に触れた。
これまで押し殺してきた怒りが、一気に噴き出した。
そして豪は、決して口にしてはならない言葉を叫んだ。
それは、このゲームにおける最大のタブーだった。
「うるさい! たかがゲームのキャラクターが!!!」
「…………え?」
麗は呆然とした。
ゲーム?
キャラクター?
何を言われたのか、理解できなかった。
ただ一つ、分かったことがある。
目の前の豪は、自分を一人の人間として見ていない。
「……豪、何を言ってるの……?」
豪は答えなかった。
自分が何を口走ったのか、ようやく理解したからだ。
WARNING……WARNING……WARNING……
警告:ゲーム内機密情報の漏洩を検知。
警告:プレイヤーによる禁止発言を確認。
警告:登場人物の自己認識に異常が発生する可能性があります。
WARNING……WARNING……WARNING……
一方、その頃……。………
一方その頃……
ErrorErrorErrorErrorErrorError……。
一方、その頃……。
「うーん……天国というより、地獄だな……。この前より狭い家をセーフポイントにするなよ……」
コータことジュウは、身動きが取れずにいた。
右には中岡あさみ。
左には高城沙耶。
頭の方には鞠川静香。
そして足元には、希里ありすとジーク。
犬を除けば、全員がぐっすり眠っている。
(……なんで俺だけ起きてるんだよ)
まったく、どういう状況なのだろうか。
下手に寝返りでも打とうものなら、誰かを起こしてしまう。
それどころか、ジークに噛みつかれるかもしれない。
(そうなったら、勝海舟みたいに犬嫌いになりそうだな……。いや、オバQか? キカイダー01のワルダーか?)
「ウウウ……」
足元から低いうなり声が聞こえた。
ジークが牙を見せ、こちらを睨んでいる。
「……何もしないよ、ジーク……」
ジュウは小声で弁解した。
(犬にまで疑われるとは……)
ため息をつきたかったが、それさえも誰かを起こしそうだった。
ジュウは仕方なく、天井を見つめ続けた。
WARNING……WARNING……WARNING……
「!? マジかよ! あいつ、やりやがった!」
一方、その頃。
「狭い風呂だが、まるで新婚夫婦だな……」
シュウと毒島冴子先輩は、二人で湯船につかっていた。
「妻というより、美しきサムライヴァルキリーですよ……」
「ふふっ……妙な褒め方をする男だな、君は」
その身体には、日々の鍛錬によって培われた強さが宿っていた。
無駄のない姿勢、しなやかな肩、剣を振るうために鍛え抜かれた腕。
美しさと強さが同居するその姿は、まさに戦乙女と呼ぶにふさわしかった。
「だが、妻という言葉も……悪くないな」「冴子先輩、またおっぱいが大きくなりましたね……♡」
シュウは彼女の胸を揉む。柔らかい。
「……ふふっ、よく気づいたね……」
「ああ……♡」
「あたしも君の子供を産みたいと思っている……♡」
「……」
「だが、それは無理だろうな……」
「……」
「たらしだからな……♡」
毒島冴子先輩は彼のおちんちんを触る、既に勃起している。
「手コキするんですか……♡いやらしい♡」
「黙っててよ……♡」
冴子の指先は熟達した職人のように、シュウの欲望を巧みに撫で上げる。月明かりだけが照らす浴室に、ぬるま湯の溅く音と彼女の掠れた吐息だけが響く。
「……この腕、ただの剣を握るためだけじゃない……♡」
「さ、先輩……♡」
「お前のその顔……見ていて飽きない……♡」
彼女の動きは速くなり、湯船の水面はゆらゆらと揺れる。シュウは天井を見つめ、歯を食いしばる。快感に抗うように、だが抗いきれないように。
「出すよ……♡」
「ああ……♡うけとめてやる……♡」
白濁した液体が湯に溶けていく。冴子は静かに手を洗い、シュウの肩にそっと頭を乗せる。
「もっとしたいです♡」
「嗚呼……♡」
「湯船でやります♡」
「この変態……♡」と笑う冴子。
「では、どうぞ♡」
「えっ?」「ええ♡」
彼女は四つんばいになった。美しい尻が向いている。
「じゃあ、失礼します♡」
ずぶり!湯が溢れる。
「ああ……♡湯船でセックスなんて……♡」
「気持ちいいですよ?」
「ああ……♡」
湯気の中、二つの体は激しく絡み合う。
「シュウ……♡」
「なんだ?」
「……愛してる♡」
「ああ……♡俺もだ♡」
「嘘だろ♡」
「嘘だろ♡」
二人は笑った、月が見ている。
冴子は静かに微笑んだ。
「シュウ様! 緊急事態です! NGワードが発動しました!」
『運営』からの通信が入った。
「ちくしょー! いいところなのに……!」
シュウは思わず舌打ちした。
「すいません、冴子……ちょっとトイレに行ってきます……」
「む? ああ、分かった」
シュウは水着姿のまま、風呂場を後にした。
その直後、再び『運営』の声が響いた。
「時空魔法の使用を許可します! 制限時間は十五分です!」
「マジかよ! あれは魔力だけじゃなく、体力まで消耗するんだぞ!」
「発動してください!」
「くそっ……!」
シュウは両手を広げた。
「時空魔法、発動!」
その瞬間、時計を模した巨大な魔法陣が、彼の周囲に展開された。
幾重にも重なる文字盤。
長針と短針が逆方向へ回転し、秒針が猛烈な勢いで時を刻み始める。
そして――。
ドサッ!
シュウは地面に倒れ込んだ。
そこは風呂場ではなかった。
先ほどまで毒島冴子先輩と過ごしていた、あの庭だった。
時間が巻き戻ったのだ。
「おい! 孝! どうした! しっかりしろ!」
冴子の声が、遠くから聞こえた。
「どうしました!?」
真っ先に駆けつけたのは、コータことジュウだった。
続いて、鞠川静香先生がシュウのそばに膝をつく。
「ちょっと待ってね……脈はあるわ。血圧も確認しないと……。でも、どうしてこんなことに?」
「分からん! 話をしていたら、いきなり倒れたんだ!」
普段は冷静な冴子も、さすがに動揺を隠せなかった。
騒ぎを聞きつけ、仲間たちが次々と庭へ集まってくる。
宮本麗、高城沙耶、中岡あさみ、希里ありす、そしてジーク。
だが、一人だけ姿が見えなかった。
井永豪である。
豪以外の全員が、庭に集まっていた。
「孝! しっかりしなさいよ!」
麗が心配そうに声を上げた。
だが、彼女は知らない。
つい先ほどまでの時間で、自分が豪から何を言われたのかを。
いや、正確には、その出来事そのものが消えてしまったのだ。
それでも、記憶を持つ者はいる。
シュウ、ジュウ、そして豪。
三人だけが、あの十五分間に何が起きたのかを知っていた。
(……あいつ、とうとう言いやがったな)
ジュウは唇を噛んだ。
一方、シュウは意識を失ったままだった。
時空魔法の反動は、想像以上に大きかったのである。
そして豪は、一人きりで廊下に立っていた。
麗に浴びせた暴言。
「たかがゲームのキャラクターが!」
その言葉が、頭から離れない。
(……くそっ)
時間は戻った。
麗は何も覚えていない。
だが、自分があの言葉を口にした事実だけは、豪の記憶に残っていた。
今さら、どんな顔をして彼女に会えばいいのだろうか。
「過労ね……。明日までゆっくり寝て、体力を回復させないと……」
鞠川静香先生の診断は、ある意味で正しかった。
時空魔法。
現実世界では使用が厳しく制限されている、禁断の魔法。
ゲームの世界だからといって、そう何度も使ってよいものではない。
「すまない……みんな……」
シュウは弱々しく謝った。
「お兄ちゃん、朝まで見ててあげる……」
ありすが心配そうにつぶやいた。
「アンアン!」
ジークも、それに同意するように吠えた。
「私もここにいるわ……」
宮本麗もそう言った。
彼女に、巻き戻る前の記憶はない。
それなのに、どこかショックを受けたような表情を浮かべている。
「……しっかりしなさいよ、リーダー……」
高城沙耶が、皮肉交じりに言った。
「私もここにいよう」
毒島冴子先輩は日本刀を傍らに置き、正座していた。
……いや、怖い。
護衛としては頼もしいが、まるで何かの儀式が始まりそうだった。
そんな仲間たちを見渡して、シュウは口を開いた。
「……男三人で話がしたい」
「それって……」
沙耶が何か言いかけた。
しかし、シュウはその言葉を遮った。
「真剣な話だ。茶化さないでくれ……」
その表情は、『奴ら』との戦いに臨むとき以上に真剣だった。
迂闊だった。
とくん。
沙耶は、またしても彼に惚れ直してしまった。
やがて、女性陣全員に説得され、豪が渋々やってきた。
シュウはポケットから、念のために用意していた盗聴防止のお守りを取り出した。
「……発動」
淡い光が三人を包む。
これで、女性陣に会話を聞かれる心配はない。
その直後だった。
ゴッ!
ジュウが豪を殴った。
「……あれだけNGワードを言うなって言ってただろうが!」
「……すまない、兄さん……」
「兄さん……?」
ジュウは一瞬、眉をひそめた。
「ああ、お前……ムクアのパーティーで写真を撮っていた……」
「ゴウダ・テンだよ、兄さん……」
豪はうつむいた。
「……本当に、すまなかった」
ジュウは拳を握り締めたまま、弟を見つめていた。
その一方で、シュウは『運営』から送られてきた会話ログを確認していた。
「アチャー……これはダメだな。まあ、初心者にありがちなことだ」
当事者でありながら、シュウは妙に呑気だった。
もっとも、彼自身も初心者だった頃、別のゲームで同じような禁句を口にした経験がある。
だからこそ、頭ごなしに責める気にはなれなかった。
「ジュウ、お前が怒っているのは、NGワードを言ったからか? それとも、麗を傷つけたからか?」
「……両方だよ」
「テン、お前はどうなんだ? 禁止されている言葉を口にしたことだけを後悔しているのか?」
「……別に……」
そう答えた豪だったが、その表情には明らかな後悔と反省の色が浮かんでいた。
「まあ待て。そんな烈火の炎みたいに怒るなよ」
「烈火の如く、な……」
ジュウが即座に訂正した。
「……お前たちは、いったい何をしに来たんだ?」
シュウが二人を交互に見つめた。
「それは……言えない……」
豪は視線を逸らした。
「じゃあ、俺に質問してくれよ〜」
シュウは、わざと軽い調子で言った。
「移民が行方不明になっていることは前にも言っただろ?
」
「ああ、『移民』な……ニュースや表を見たが、全然一致しなかったぞ?ほれ」
虚空から書類が出る、ジュウと豪はそれを確認する。
ペラペラペラペラ……
二人は絶句する。
「これは……!全然違う……!」
「うーん?」
「多分……Rの世界、R国の住人……!」
「シュウ様!それは重大な書類では?」
「あー?うるせぇよクソ運営……俺の計画なんだから……」
「……通りでおかしいと思った……明らか嘘をついてなかった……」
「どういうことだ?兄さん……」
「僕たちが探している移民と、彼の言っている『移民』は根本的に違う!」
「ああ……別の国から来た移民……」
豪はつぶやいた。
「俺たちが探している移民は、アメリカとか中国とか、中東とかインドとか……」
ジュウは書類を見つめながら続けた。
「A世界……アルファ世界の住民だ!」
「……ああ、そういうことか」
シュウはようやく納得したように頷いた。
「俺が言っていたのは、R世界……R国から来た移民のことだぞ?」
「だから話が噛み合わなかったのか……!」
ジュウは額に手を当てた。
「同じ『移民』でも、まったく別の話だったんだ……」
「……最初から世界の名前を言ってくれよ……」
豪がぼやいた。
「いや、お前らも聞かなかったじゃん……」
シュウは悪びれもせずに答えた。
「「「ハァーッ……」」」
三人は揃ってため息をついた。
「……おじいちゃんたちがハッキングをやっているから、そっちにかけてみるか……」
ジュウがつぶやいた。
コータと豪の服についているボタンには、小型カメラが仕込まれていた。
二人はそれを使い、書類の内容を撮影して送信した。
「やめとけ、やめとけ」
シュウは面倒くさそうに手を振った。
「ムクアは『R国の移民』、つまり『来訪者』だけじゃなく、普通の移民にも寛容なんだ。行方不明事件の犯人ってことはなかろうて……」
「……それを判断するのは、調べてからだろ」
ジュウが言い返した。
「まあ、そうだけどさ……」
シュウは肩をすくめた。
こいつ……童貞だな……と豪を見て思った。