出逢い
皆さんは女神転生シリーズというのをご存知だろうか…悪魔を召喚して戦いそして交渉次第で仲間の悪魔、仲魔にする事ができるものだった。
また邪教の館を使う事で悪魔同士を合体させて強力な悪魔を召喚できるのである。
最初俺、柊木正樹は女神転生の世界に転生したのかと思っていた。
しかしこの世界で過ごしていくうちに違和感を持っていた。
悪魔召喚プログラムを自前で作ってみて魔界への道を開いた。
そして俺は魔界で様々な悪魔を仲魔にしたり悪魔合体をさせたり、自分を鍛錬を重ねていってわかった事が幾つかある。
一つ、魔界と人間界の道は俺がプログラムを通して開いたもの以外開いていないらしい。
一つ、みだらに読んではいけない4文字の神が率いる天使達は混沌の悪魔達と小競り合いをしているらしい。
最後にこの世界は魔界とは繋がっていて、術者やエクソシストや妖怪の類はいても悪魔召喚プログラムは俺の使っているもの以外、出回っていない。
これらの事で導き出した答えはこの世界は女神転生シリーズの世界ではない。と言った感じだ。
まぁこの世界は妖怪達がいるのも確かだし、護身で悪魔達に頼るのもいいだろうと思った。
ここで俺に転機が訪れる。親の仕事の都合で東京から愛媛県に引っ越す事になった。
まぁ元々女神転生をやっていた身としては東京は便利だが東京がもし崩壊したらたまらない、安全な所に避難できると思えばいいものだと思う。
東京での学生生活は自分を鍛える事に尽力したから別れは辛く無かった。
そこボッチと言わない。
まぁ兎に角、俺はこの町で鍛えながらのんびりライフを過ごすと思う。
「正樹!あれが新しく住む町よ!」
「おう。」
母さんの呼びかけに俺は返事をする。
「海も見えて綺麗だわ〜塩の香りがするし結構いいところよ!」
「そうだな…結構緑も多いし、過ごしやすいところだと思うな。」
母さんと父さんが話し合っている。
まぁ確かに東京とは違って高い建造物が少ないから風当たりは良さそうだな。
そう観察するうちに、俺たちが住む新しい家に着いた。
前住んでいたのはマンションだったが、新しい家は少し大きい二階建ての一軒家と言った感じだ。
みた感じそんなに年季は入ってなさそうだし住みやすそうな方であった。
引越しのトラックが先についていた、俺は自分の部屋に荷物を整理していくうちに夜になっていた。
「正樹、荷物の整理終わったか?」
「ああ」
「ならご飯にしよう。」
ひと段落ついて家族3人で夜ご飯を食べることとなった。
「正樹、昼頃に転校の手続きを終えてきたから明日から学校に登校よ。」
「うん、ありがと。」
そう聞いた俺はご飯を食べ終えて、自分の部屋に来た後、悪魔召喚プログラムアプリを開いて悪魔達の様子を見る。
「ヒーホー!正樹〜明日から学校ホ〜」
「東京から愛媛に変わったのね…それにしても、ここは退屈ね…見たところ人があんまりいなくて緑ばっかね…まぁ過ごしやすいから良いけど。」
「同感だ…緑でのんびりしやすい…ここで昼寝するのも良さそうだな…」
「イヒー!イタズラ相手がいなくて退屈だ〜」
こんな感じである、今紹介できるメンバーはジャック・フロスト、ピクシー、ファフニール、モスマンと言った面々だ。この面子は魔界に赴いてスカウトしたり悪魔合体で生み出した仲魔達だ。普段はこのアプリを使用しているもの以外、誰も見えずに俺の周りをウロウロしている。
まぁこいつら人間界に来るのはごく少数だしな…まぁ最も凶暴な奴がこちらに来て人間を襲う奴がいるけど…そんなやつを追い出したり倒したりするのが今の俺のやっている事だけどな…
「ところで主よ話がある。」
ファフニールが俺に話しかける。
「ん?どうした。」
俺はファフニールに伺う。するとこいつは真剣な表情で答える。
「この街は何か変だ、妖怪の類が集まってきてる…」
「妖怪が?」
悪魔が魔界に住んでいると言えば、妖怪はこの世界に元来住んでいると言っても過言ではない。東京でも呪縛霊や事故物件に潜んでいる。そう言った連中は仲魔達にサンドバッグになってもらっている。
この街は平和そうでそう言った類はなさそうなんだけどなぁ…
「そういえばさ正樹…気になることがあるんだけど…」
今度はピクシーが話しかけてきた。
「なんだかこの街に変な匂いがするのよね〜マガツヒほどじゃないにしても美味しそうというか…何というか。」
「変な匂いねぇ…」
女神転生シリーズでは、悪魔が人間を喰うという話は珍しいことではない…妖怪も同じかもしれない。
それにしてもマガツヒさえあれば生きられる彼らを魅了するほどのものがこの街にあるのかな…
「分かった、けどな間違っても人間を襲うんじゃねぇぞ。俺のマガツヒも与えてやるから…」
「はーい…」
仲魔達はこう言ってるけど、俺が強くなければ強い仲魔を使役できないので俺は時々鍛えている。仲魔達との特訓や魔界での冒険などやり方は様々だ。
それにしても、仲魔達が反応するほどのものって一体なんだ?明日の放課後調査する必要があるな…
「分かった、とにかく俺からの方針はその匂いが何にしろ絶対に俺に許可なしに動くんじゃないぞ…それじゃあ解散!」
「はーい。」
「うむ。」
「おっけーい。」
「わかったホー。」
こうして俺は仲魔達に釘を刺して、解散をした。さてさて俺も眠るとしよう。
季節は夏だから熱中症にかからないようにエアコンをつけて布団に入って寝る。
そして翌日。
俺は新しく入る学校の制服を着る。制服のサイズも合うし問題はないだろう。
そう思い部屋を出て台所に行く、母さんが朝ごはんの支度をしてくれている。
「あら正樹!新しい制服似合ってるじゃない!」
「そりゃ嬉しいね…」
「新しい学校の人たちと仲良くしてね…喧嘩とかトラブルはダメだからね!」
「はいはい!」
俺は朝ごはんの目玉焼きを頬張って言う。朝ごはんを食べ終え、カバンを持った。
そして、家の外に出た。暑い…夏の日差しがするから学校に着くまで結構しんどくなりそうだ!学校に着いた頃にはどれだけの体力が奪われているだろうか…
帰ったらジャックフロストに抱きついて涼もう…そう思っていくうちに、橋の前に来た。するとそこには橋に寄りかかっている少女がいる。少女の視線の先を見ると、水面に泡がぶくぶくとなっている。俺はスマホを翳して何なのか調べようとした。
しかしその前に少女が橋に寄っかかって落ちそうになったから、声をかけることにした。
「何が珍しく見てるか分からんが、危ないぞ…そんなに寄っかかっていると…」
「え?」
俺がそう言うとその少女がこちらに振り向く。
茶髪のショートで顔つきも良くスタイルもいい感じだ。服装を見るとどうやら同じ学校の人らしいがよく見るとこの夏に似合わない長袖の服を着ている。
「あんた…この季節に長袖か?暑くないのか…」
俺は思った事を口に出した。
「これはね…ちょっと見せたくないものが身体についているから…」
それを聞いた俺はしまった…と思った。
「その…すまなかった変な事を聞いて…」
俺は謝罪の言葉を言った。許してくれるかは分からないが…
「ううん…いいんだよ…当たり前だよね…君ここら辺で見ないけど?転校生…」
少女は俺の事を気を遣ってくれたのか、話題を変えようとしてくれたのかこちらの名前を聞いてきてくれた。
「俺の名は、柊木正樹だ…適当に正樹って呼んでくれていいよ…」
俺は自分の名を名乗った。それに答えるように彼女が名乗る。
「私の名は八百歳、八百歳比名子って言うの…」
八百歳、比名子か…いい名前だ…
俺は手を差し出す。
「いい名前だな…よろしくな…比名子…」
「うんよろしくね…正樹くん…」
そう言って彼女は俺の手を取る、微笑を浮かべた。
スマホを見ると…もうすぐホームルームの時間を見ると時間がないのであった。
「あっやばい!もうすぐ時間だから早く行こう!」
「そうだね…」
そう言って俺たちは走って学校に向かう。
そしてギリギリのところで学校に着いた。
そしてホームルームに入る。
クラスの先生がホームルームを始める前にある知らせを伝えた。
「今日このクラスに転校生が来る事になった。東京から来たからここにまだ馴染めないと思うから仲良くしてやれよ!」
「はい!」
「じゃあ入って。」
先生が言うと俺は教室に入る。
「今日この学校に転校してきました、柊木正樹と言います。皆さんどうかよろしくお願いします。」
と俺は頭を下げる。
「よろしくね…」
「分からないことがあったら言ってね」
「頑張れよ〜」
と、どうやら俺の第一印象は良かったそうだ。
「それじゃあお前の席は八百歳の隣だ。」
と先生は言ってきた。八重歳?そう言って席の方を見ると比名子がこちらを見ている。
比名子がこちらを見るなや手を振っている。
どうやら同じクラスになれたらしい。
こうして俺達の奇妙な学園生活が始まった。
その後の授業は特に特出すべき事がない。出てくる問題を答えたり、ノートに写したりなどする事だった。
そして午前の授業が終わりチャイムが鳴る。
キーンコーンカーンコーン
お昼休みの時間となった。俺は1人で昼飯を食べようとしたところ、八百歳がこちらに来た。
「一緒に、ご飯食べない?」
と言ってきた、特に断る理由がないのでそうさせてもらう事にした。
「ああ、一緒に食べようぜ。」
そう言った時。
「比名子〜〜〜〜」
と大きな声が聞こえてくる。声の方向を見てみると、首にチョークをつけ、ツーサイドアップをした、活発そうなクラスメイトがやってきた。
「一緒にご飯食べよ〜〜」
と言ってきた。俺は邪魔かな?と思ったら八百歳が言う。
「美胡ちゃん…今日ね…一緒に食べる人がいるんだけど美胡ちゃんも一緒に食べよう?」
と言ってきた。
「え!?比名子が自分からご飯に誘うなんて…誰なの!」
美胡と呼ばれる人が聞こうとして、俺が答える。
「あ〜俺です美胡さん…でしたっけ…俺の名は柊木です。」
「ふ〜ん…比名子がねぇ…いいよ一緒に食べよう」
そういうと美胡さんがこちらに耳に近づけて言う。
「比名子に変な事をしたら承知しないんだからね…」
と圧のかけた声が聞こえる。
「善処します。」
と答えるしかなかった。
こうして3人で食べる事となった、美胡さんは俺が東京から来たから東京に美味しいスイーツがあるのか聞いてきた。俺はいろんなスイーツがありますよと言ったら。
うへへ〜と涎を垂らしながら笑っていた。まぁ憧れるよね。
「まだ1日目だけど…慣れた?」
と八百歳が聞く。
「まぁ慣れたよ…欲しいものもネットで買える時代だし、そこまで不便じゃないよ」
と言う。八百歳は「そっか…」と言う。その後、午後の授業を受けた。美胡さんがノートを立てて寝ようとしていた。
おいこらちゃんと授業受けようや!そうツッコミを思い授業を終え、帰りの時間となった。
八百歳と美胡が一緒に帰ろうとしている仲良しなのはいい事だと。そう思っていたら、クラスメイトがやってきた。
なんでも、休んでいた授業の分のプリントを作ったから来いとか、それと体育の先生が生徒指導室に来いと言う、あちゃーやっぱり普段の授業の態度悪いのかこの人。
八百歳は待ってあげると言う。優しい子だ…
俺は先に帰り家に向かう。そしたら、スマホが鳴る。
スマホの画面を見ると悪魔召喚プログラムのアプリの通知が来ている、こう言う時は仲魔達の通知が来るやつだ。画面を開くとピクシーが言葉をかける。
「正樹〜〜!近くに妖怪の気配がするよ!それも2体!」
「何!?どこだ!」
俺はピクシーの言葉に俺はいつものサマナーの顔になる。
「えっと…プールかな…そこに匂いがするよ!その内の1体はすごい力を感じるよ!」
ピクシーの言葉に俺はプールに向かう事にした。
学校のプールに来たそこには、八百歳がプールの近くを彷徨いていたのだ。
妖怪に気づいていなさそうだ!俺は慌てて叫ぶ。
「八百歳!そこから離れろ!!」
と言うと彼女はこちらに向くだが遅かった。
彼女の足に髪の毛のようなものが纏わりつく。
そしてプールの中に引き摺り込んだ。
俺は急いでスマホを触り。悪魔召喚プログラムアプリを起動して、ファフニール、ピクシー、フロストを呼ぶ。そして俺は指示を出す。
「お前ら!出てきて早々悪いが頼みがある!ファフニールはあの妖怪に、直接攻撃!但し大技を使うな!まだ八百歳がいる!ジャックフロストは俺について着てくれ!ピクシーは俺と八百歳が出てきたら八百歳に回復技を使ってくれ!」
「「「分かった。」」」
仲魔達の了承もできた。まず俺はプールの中に飛び込む。
その中にいる八百歳に絡まっている髪の毛をカッターナイフで切ろうとする。妖怪の方が八百歳に絡まろうとするが、ファフニールの攻撃により妨害される。
そして、彼女に巻き付いていふ髪の毛を全て切り終えたら、俺はすぐに彼女をプールから這い上がる。
空気があり、俺が息を吸うとハッとして彼女の方を見ると微かだが息をしている。
「ピクシー!」
「うん!」
「彼女を頼む。」
そう言って俺はピクシーに治療を任せる。
そして、俺とファフニール、フロストは妖怪の迎撃に集中する。
「おのれ…おのれ…悪魔風情が…それは私の獲物だぞ!」
と妖怪が俺に向けて言う。
「生憎我らはマガツヒさえあればいいのでな…」
「おいらは人を食べる趣味はないホー」
と仲魔達は答える。
「フロスト!フブだ!その後ファフニールはザンマで畳み掛けろ!」
「「了解!」」
そう言って、フロストは妖怪に向けて氷結の魔法のフブを放つ。水に濡れた妖怪は凍って動きが鈍ってきた。
ファフニールはそれに畳み掛けるように衝撃の魔法、ザンマで相手を切る。
妖怪は苦しむ。もう少しだと俺が拳でやつを殴る。
「おのれぇぇこうなったら…」
と妖怪が俺達を無視して、ピクシーの八百歳の方に向かう。俺はピクシーに指示を出す。
「ピクシー!ジオ妖怪に向けてジオ!」
ピクシーは慌てて、ジオを放つ、濡れた相手に対しては抜群の威力を持つ。そして妖怪は苦し紛れに言う。
「お、の、れ、あ、と、す、こ、し、だ、っ、た、の、に。」と途切れ途切れ言ってやがて生き絶えた。
こうして目の前の問題はどうにか倒せた。
「なんとかなったな…さてと…ピクシーあと1体どこにいる?」
とピクサーに聞く。確かに1体のこいつはどうにか倒せた、だがこいつが強力な方ではない。さもなければあんなにあっさり倒される筈はないからだ。
「取り敢えず、お前達、そのままで彼女を保健室に連れて…」
俺が言いかけたその時。
「あらあら獲物を狙おうとしたら、何者ですか?貴方。」
涼やかな声が聞こえる。だがどこか圧のある声だった。
振り向くとそこには白いワンピースを着ていた美女と呼べる女がいた。
「正樹!こいつよ!もう1体は!」
とピクシーが言う、不味いな、このまま連戦でこいつと戦わなければならないのか…しかもさっきの妖怪のり強そうだ…
「ふふふ、ご安心ください…貴方には興味はなくてよ…」
と八百歳の方を見て言う。
「やっぱりこの子が目当てか…そんなに食べたいのか…あんたら妖怪は…」
「えぇ…その子は私が食べる女です。その為の契りをしましたからね…」
と女はいう。
「そうかい…でもな、だからと言ってハイ、そうですがと渡すわけないだろ、気分が悪い。とっとと去ってくれればこちらとしても嬉しいんだけどな…」
とスマホを手に迎撃体制に入るが。
「そんなに力まなくても今回は挨拶だけですよ…いくら夏といってもその姿じゃ寒そうですし。」
と言う俺は奴が何者なのかと聞く事にした。
「オタク、何者だ。」
睨んでそう言う。
「そうですね、人魚ですよ。あ、名前もあるんですよ…近江汐莉と言う立派な名前がね。」
そう言うと彼女はどこか消えてしまった。
俺が八百歳の方を見ると、彼女の制服が濡れて、ブラジャーが見える。
いかんいかん、煩悩を抑えなければ。そう言って俺は彼女を保健室に向かう。いわゆるお姫様抱っこだ。
「……あれ?」
と八百歳が目を覚ました。
「あ…起きた…お前、足を滑らせてプールに入って溺れそうになったんだぞ!いや〜俺もびっくりしたぞ!」
と俺は言う。八百歳の方は何かに引っ張られた記憶があるらしいが、俺は
「多分悪い夢だよ…相当疲れが溜まってたんだよ…」
と言う。
彼女は「そっか…」と言ってどこか納得してそうに言った。その後彼女は美胡と帰る事にした。美胡から質問攻めにされたそうだ。
今日は疲れた…色々ありすぎだろ…と思い…布団に眠ると彼女、八百歳比名子の事を異性として見てしまうところだった。
我ながら危ない事を考えてるな〜と思った。そう思い俺は音楽を聴きながら寝る事にした。
こうして俺の転校初日の出来事は終わりを迎えた。
翌日、俺は制服に着替えて学校に行こうと玄関を出たら、そこには八百歳がいた。
「え…えっと…」
「おはよう…柊木くん…」
と八百歳がこちらに挨拶してきた。
「おはよう…八百歳…」
「比名子」
え?と言おうとしたら。
「比名子でいいよ…私も君のことを正樹君って言うから…」
そう言って俺は彼女と2人きりで登校することになった。俺は気まずくて何も言えなかったが、切り出したのが比名子だった。
「ねぇ正樹くん。」
「ん?なんだ」
そう言うと彼女はこう言った。
「君が出したあの化け物達はなんなの?」
どうやら一筋縄じゃいかないようだ。どうしよう。
取り敢えず一話は長くなってしまいました。時間が掛かりますがどうぞよろしくお願いします。