【ミリタリー】×【ダークファンタジー】は、お好きですか⁉ 呪力を交えて、一緒に戦争しませんか⁉ 作:BIBI
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モノノケと呼ばれる化け物。普通の人間と違い、死ぬと体が黒い霧となって消える。そして〈
「ゴァ……」
昼下がりだが、曇り空で辺りは薄ら暗い。
白い毛並み。体長2メートルを超える巨体の狼――〈
そしてレベルが2つ違えば、身体能力の差も3倍。それは一般的に、戦いが成立しない身体能力の格差と判断される。
「クソッ。何だこのモノノケの数はッ! やってられん! 帰るぞ!」
森の中。目の前で白狼が黒い霧となって消えたのを皮切りに、男は叫んで周囲に呼び掛けた。
ゴトッと音を立て落ちた呪猟石を拾って衣嚢に入れると、彼は周囲の反応を伺う。
「まぁしゃーねぇわな。流石に報酬と割に合わないしなぁ。……ったく、働き損だな」
「だなぁ……。やってらんねぇ~」
「依頼書と違う仕事押し付けられてんだ。マジで慰謝料貰わねぇとやってらんねぇよ」
口々にその場のモノノケを剣や刀で斬り捨て、その場を引き返した。
彼らはレベル1だ。レベル2の白狼と比べて3倍の身体能力の格差が有る訳でない。だからギリギリ応戦できていた。
しかし――数が多すぎれば話は別だろう。
もう白狼を4匹目だ。各個撃破だから今のところは何とかなっているが、これ以上踏み込むのは自殺行為だった。
「全く……、何なんだ、この異常発生は」
「最近やたらと多いな……、モノノケ」
「政府はどうするつもりなんだろうな……」
「いつもの様に放置するんだろうさ。軍の呪術師は、基本首都を離れたがらないからな。よほど高級将官が大事なんだろ」
「それについてはしゃーねぇよ。仮に戦争が起きたら、優秀な司令塔は必要だ」
「今どき大きな戦争なんて誰もしたがらねぇよ、少なくとも先進国はな。高級将官に守る価値なんてねぇ。守るべきは役に立つかも分からねぇ高級将官より、民間人だろうが」
「俺達も泣きつかれて仕方なく引き受けたが……、これじゃあ幾つ命が有っても足りやしねぇからな……。軍にはどうにかして貰いたいもんだ」
「軍は首都から動かねぇ。モノノケが街を襲っても知らんぷり。殆ど民間に丸投げ。マジで善意で働く民間人が消えたら、どうするつもりなんだよ」
「幾らでも安全で稼げる商売が有るんだ……。わざわざ命懸けの狩猟する奴なんざ、早々いない。このまま危険な依頼ばかり押し付けられるとしたら、マジで国が立ち行かなくなるだろ……」
「軍がサボっても、民間が何とかしちまうのが駄目なのかもな……。『このままじゃ不味いとか言いつつ、何とかなってんじゃん』って、政府が判断してやがる」
「いっそ俺達が駆除を止めちまうか……。そうすりゃ事態の深刻さを上も嫌というど分かるってもんだ……――なんてな。無理無理。女子供がモノノケに襲われるっていうなら……、流石に見過ごせねぇからなぁ」
「政府も政府で、一応は危機感は持っているんだろうが……、レベル2のモノノケは、〈物理無効〉してくるからな。ガトリングガンやら絨毯爆撃でも、傷一つ負わねぇ。アイツ等もアイツ等で、頭悩ませているらしい」
「……少し前までは、何とかなっていたんだが。最近はもうお手上げだ。……ったく、何でこんなモノノケが異常発生してんだろうな」
15歳から75歳まで、十数人が肩を並べて歩いていた。先進国でさえ、こういうことは珍しくない。
彼らの衣服には、ビッシリと血が付着している。それは返り血だけじゃない。腹部や肩を爪で裂かれた者もいる。
腕が千切れて止血している者も――……。