※この作品はR-18です。

深森の歌姫   作:三条ゴート

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※本作品はpixivにも掲載しています。


第3話

 深く唇を重ね合わせた。

 アキの手が這いまわり、男の衣服を脱がせていく。

 手慣れている様子だ。

 留め具の扱いもスムーズだった。

 迷い人の世話には、これも含まれていたのか。

 アキが違う文明の人間とは、俄には信じがたい手つきだった。

 

 衣服がはだけ、男の身体が露わになる。

 山歩きを趣味にしていたので、引き締まっていた。

 男の手も股、アキの身体を這いまわっていた。

 局部を隠すだけの衣装だったので、脱がすのは造作ない。

 程なくして二人共裸になっていた。

 

「不思議……本当に私達と、変わらないんだから」

 

 アキが身体を起こし、男を見下ろす。

 薄明かりの下、浮かび上がる裸体は綺麗だった。

 ダンスの時もこれに近かったが、やはり違う。 

 局部も露わにした姿は、更に美しかった。

 

「――きゃっ!?」

 

 そこで、男が弾けた。

 身体を入れ替え、アキをベッドに押し倒す。

 

「そう、ふふふ……」

 

 アキが意味深に微笑んだが、もう見ていない。

 

 唇を重ねた。

 奪う勢いで、重ね合わせた。

 柔らかな唇を、何度も吸った。

 おとがいの角度を変え、何度も、何度も、味わった。

 アキは、従順だった。

 しっとりと抱きつき、男を受け入れた。

 

 乳房を揉んだ。

 爪を立てる勢いだ。

 愛撫なんて、考えていない。

 ただ欲望と勢いがあるだけ。

 鷲掴みにして、柔らかさを味わう。

 アキは小さく呻いただけだった。

 

 秘部に手を突っ込んだ。

 割れ目を上から撫で回す。

 形だけでも、愛液を導いている。

 ただし、繊細さは一切ない。

 むしろ犯すための下拵えに過ぎない。

 それでも、アキのそこは濡れ始めていた。

 まるで、最初から望んでいたように。

 

「ほら、いらっしゃい……」

 

 アキは、従順なままだった。

 男が欲望を露わにしても、妖艶に微笑むだけ。

 その瞳のずっと奥に、少しの陰りがあった。

 男は、アキの機微に気づけない。

 欲望が弾け、気にする余裕が無かったのだ。

 

 アキが、自ら足を開いた。

 ふっくらとした土手の真ん中、秘裂は豊かな蜜を讃えていた。

 むわっと漂う、女の匂い。

 目を血走らせた男が、その身体に覆い被さった。

 アキの笑みが深くなった。

 

「あっ、っ、――!!!」

 

 ズブリ、と槍が突き立てられた。

 もはや槍だったのだ。

 欲望を纏い、固く締まった肉棒が、奥を目指す。

 しかも、力任せ。

 お腹を突き上げる圧迫感に、アキは声も出せない。

 

 男も最低限の加減はしていた。

 程なくして奥まで届き、お互いに一息ついた。

 

「くぅ、はぁ、はぁ……はぁ……」

 

 アキは再び笑みを浮かべた。

 勢い任せに扱われようとも、気にしていないのか。

 それが、男を更に煽り立てた。

 

 男が腰を叩き付けた。

 奥まで届き、アキが悲鳴混じりの声を上げる。

 生理的な反応までは誤魔化せないのだ。

 更に、力任せに犯す。

 行き場を失っていた性欲を、叩き付ける。

 

 アキが、大きな声を上げた。

 今度は悲鳴が入らない。

 確かな、喘ぎ声だった。

 森を震わせた、あの声だ。

 あの声が、女の歌を紡ぎ出していた。

 

 アキは、微笑んだ。

 目を閉じ、うっとりと満たされる表情になる。

 全てを受け入れているのだ。

 

 男の勢いが増した。

 もう、押さえが効かないのだ。

 昂ぶる情欲をアキに叩き付ける。

 

 程なくして、男はアキの中に精を放っていた。

 

 アキは、微笑んだ。

 しかし次の瞬間、陰りも浮かんだ。

 完全には満たされていない。

 漂う視線が、そう物語っていた。

 

 

 ――――――――

 

 

 ベッドに二人が横たわっている。 

 男もアキも、呼吸はまだ荒い。

 身体の内側に点った灯は、収まりがつかなかった。

 

 男は、アキを見た。

 艶姿が、美しかった。

 

 一糸纏わぬ姿で、ぼんやりと天井を見上げている。

 白い肌を点々と煌めきが彩っていた。

 部屋の照明を、汗の玉が反射していたのだ。

 コケティッシュな肢体を更に妖艶に彩り、男の視線は釘付けだった。

 

 ◆ ◆ ◆

 

「さっきのダンス?」

 

 二人が呼吸を整えた頃、男は訊ねた。

 聞きたいことは山ほど有るが、まずはこれだった。

 理性を強く揺らがせた踊りが、どうしても気になってしまうのだ。

 

「あれは、迷い人から教えて貰ったの」

 

 点と点が繋がる答えが返ってきた。

 アキが迷い人と関わってきたことは、確かだった。

 男の記憶にあったベリーダンスに相違なかった。

 

 アキが自身について語った。

 達した後の心地良い脱力が、アキの口を滑らかにしていた。

 

 以前はもっと人里寄りに住んでいた。

 別の種族の血の影響があり、人里では孤立していた。

 さりとて森の種族にしても人間の血が入っていれば、軋轢が起きてしまう。

 どちらにも根を下ろせない、不安定な日々。

 そんな生活が続いたある時、森で迷い人を保護した。

 

「その時に、このダンスを教えて貰ったの」

 

 教わったベリーダンスで、生活が豊かになった。

 アキの美貌と珍しい踊りで、酒場の小さな舞台で稼げるようになったのだ。

 今の住処は、そのお金で買いとった。

 森に近しい種族の血を持っているので、獣に襲われる心配がない。

 森と人里と、程々に距離を保って生活するには、ここはちょうど良かった。

 

「でも、一つだけ足りなかったの」

 

 生計は立てられても、寂しさが募るときはある。

 森にしろ人里にしろ、深い関係を築ける相手に恵まれない。

 半分だけ違う血が流れていることの宿命だった。

 

 だから、迷い人が男なら、行きずりの相手になることもあった。

 次の朝には帰っていくので、後に引き摺ることもない。

 褥に自分以外の温もりがある、これだけでも安らぎになっていた。

 

 男は訊ねた。

 それならば迷い込んだ相手ならば誰も良いのか、と。

 

「がっつくように見える?心外ね」

 

 言葉に非難を乗せられ、男は素直に謝罪した。

 その様子を見てアキは微笑んだ。

 男の実直さが気に入っていたようだ。

 

「……感覚かしら。森の匂いを強く感じたの」

 

 咄嗟に男は、自身の体臭を確かめた。

 山歩きを趣味としており、草木の匂いは肌に染みついている。

 その様子を見て、アキがコロコロと笑った。

 先程までの妖艶さとは違う、とても可愛らしい笑顔だった。

 

「雰囲気、かしら。貴方からは草木の息吹を感じるの」

 

 男は山でのモラルを徹底させていた。

 趣味で入る以上、山には礼儀を払う。

 自らを律した行動のお陰で、心地良い山の香りを纏っていた。

 それをアキが感じ取ったのだ。

 この人ならば、おかしな真似はしない。

 幾人もの迷い人と接して磨かれた、直感だったのだ。

 

「……ねえ」

 

 アキが、男の肌に手を這わせた。

 すぐ側に気配を感じただけで、男の内なる雄が興奮する。

 いきり立った肉棒に手を掛け、そっと上下に扱きあげる。

 

「まだ終わりじゃない、でしょう?」

 

 男は快諾した。

 これだけ妖艶な身体が側にいて、抑えられるわけがない。

 アキの寂しさを、少しだけ知ってしまった。

 今夜くらいは、一人にしたくないと思った。

 男からも、アキを強く抱きしめた。

 

「その調子……今夜だけでも、満足させて」

 

 拒む理由など、どこにもなかった。

 余韻が醒め、身体が自由を取り戻せば、アキの身体を強く抱きしめた。

 第二回戦の、始まりだ――

 

 

 ――――――――

 

 

「これも……教えて貰ったの。ふふふ」

 

 アキの乳房が肉棒を挟み込んでいる。

 ベッドに座り、股を広げた男の前に跪くアキ。

 屈託のない笑みを浮かべ、男を上目遣いに見つめる。

 

 絶景だった。

 諸肌を晒したアキが身体を縮めている。

 伸びやかに踊っていた身体が丸まれば、肉感が更に強調される。

 その上で乳房を両手で寄せ、ボリュームを見せつけていたのだ。

 アキがどれだけ贅沢な身体をしているのか、よく分かる光景だった。

 

「こんなに大きいんだぁ……今、ちょっと震えたね」

 

 二人の距離が縮まった分だけ、感じやすくなっていた。

 行きずりの相手として、ほんの少しだけでも孤独に寄り添う。

 その目的を理解したとき、より集中できるようになっていた。

 

 男が手を伸ばし、アキの頭を優しく撫でる。

 屈託のない笑みで応じるアキ。

 先程までの妖艶さとは違った表情が、男の心を揺さぶる。

 深い所に触れられた感慨が、更なる性の欲求を掘り起こす。   

 

「でも、いつまで余裕は続くかな?」

 

 悪戯っぽい笑みを浮かべるアキ。

 途端に、男の口から呻きが零れた。

 

 両の乳房に対し、手の平で左右から強い圧を加えたのだ。

 豊かな質感が押し潰され、肉棒に刺激を刻む。

 つるりとした質感が包み込む感触が心地良かった。

 

 たぷん、たぷん、と柔らかな音が響いた。

 乳房が男の肌を打つ音だ。

 下から支え、乳房全体を波打たせ、音を特に強調している。

 視覚だけではなく、聴覚からも染み渡る感触。

 男の興奮はさらに煽り立てられ、肉棒は震え、血管が浮かび上がる。

 それに気を良くしたアキには、妖艶の笑みが浮かんでいた。

 

 ちらり、と男が目線を向けた。

 情欲にギラギラと輝いているが、その端にはほんの少しの躊躇いが見えた。

 アキはそれを見て、小さく頷く。

 穏やかな笑みに変わり、男に語りかけた。

 

「これも、迷い人から教えて貰ったの。でも、お金は稼いでいないわ」

 

 男はアキの頭を優しく撫でた。

 詫びるように、笑みを向ける。

 アキが『春』を売っていることを、疑ったのだ。

 それほどまでに、アキの手管が研ぎ澄まされていたのだ。

 

 アキは、小さく首を振った。

 そういった疑念を持たれることも、折り込み済みだったようだ。

 いきずりの相手で経験を積んでいる状況が異様だという自覚はあった。

 

「これは、誰にも教わっていないの」

 

 乳房に強い圧が加わった。

 同時に、細やかなに波打つ。

 それが、陰嚢から先端まで這い上がってくる。

 

 乳房を中心とした、踊りだった。

 跪いた格好から、腰を浮かせ、捻り、背筋を波打たせ、その振動を乳房に集めている。

 ダンスで収得した体幹の強さを生かした、性の手管だ。

 

 乳房の根本、胸郭から柔軟に動くので、質感がさらに強調される。

 ベリーダンスで目に焼き付けられた、身体使いの艶めかしさもある。

 背筋が綺麗に波打てば、陰嚢から先端へと満遍なく圧がかかる。

 眼下に広がる極小のステージに、男は見入っていた。

 

 ただ、乳房を揺するだけの行為ではない。

 アキにしかできない性の奉仕として、男の深いところに刻まれている。

 これに抗えるほどの理性は、男にはなかった。

 襲い来る快楽に愉悦の声を零し、流されるばかりだ。

 

 次の刹那、男が大きく呻いた。

 アキが、肉棒をくわえ込んだのだ。

 

 乳房で包み、唇が刺激を刻む。

 陰嚢すらも震えるほどに、男の興奮は高まっている。

 

「ちゅ、ちゅぅ、ちゅ、ちゅぅぅ……♪」

 

 アキが、唇で吸いつく音を響かせた。

 舌にたっぷりと唾液を乗せ、それを肉棒に纏わせる。

 それが淫靡の音を奏であげたのだ。

 聴覚からも責め苛まれる感触に、男は夢見心地だった。

 

「ちゅぅぅ……ちゅぅぅぅぅ――!!」

 

 アキが、唇を押し当て、強く吸い上げた。

 乳房もさらに強い圧が加わり、大きく歪む。

 形のいい膨らみが、平たく引き延ばされるほどに、強く歪んだのだ。

 

 そこで、男が果てた。

 唇と乳房と、二重の刺激を堪えきれなかった。

 

「――ん、んん……んぅ、ふぅ……」

 

 アキが時間をかけ、精液を飲み下す。

 一度放ったはずなのに、強く粘り着いている。

 アキが呼び覚ました男の欲情は、それほどに濃かったのだ。

 

 アキが、淫蕩を露わに微笑んだ。

 精液の強烈な匂いが、本能を刺激していた。

 秘裂は密を滴らせ、先ほど放たれた精液とのカクテルを垂れ流している。

 発情した女の姿そのものだった。

 

「まだ……足りないわ……♪」

 

 肉棒は、すぐに勢いを取り戻した。

 アキという極上の女を前にすれば、いくらでも滾った。

 男は暴走する本能を抑えられなかった。

 

 

 ――――――――

 

 

 身体を折りたたんだアキの姿が、薄明かりに浮かび上がる。

 膝を立て、足をM字に開いた卑猥な格好だ。

 全身を桜色に上気させ、肌には汗が浮かんでいる。

 綺麗な金髪が汗で肌に張り付く姿は、壮観だった。

 これ程の美しい女を、性の交わりに引きずり込んでいる。

 征服感まで刺激されれば、男は更にアキの虜となっていた。

 

「ふふっ、まだ元気いっぱいだね」

 

 騎乗位だ。

 全てがアキのなすがままだった。

 男は完全に身を委ねている。

 見事な手腕の全てを味わいたいと、口を挟まずにいた。

 

 二度の射精を経ても、男の肉棒は衰えない。

 アキが腰を揺らめかせ、秘裂をそこに擦りつける。

 愛液と精液が混ざり合った固まりが滴り、濃い情事の匂いを醸し出した。

 

「うぅ、あっ、っ、あっ……っ!」

 

 切なげな声が、甲高く響いた。

 手管で導いてきたアキも、興奮を抑えられなくなっている。

 うっとりと目を閉じ、感極まった様子だ。

 

 男が、手を伸ばした。

 アキがそれを受け止める。

 お互いの手の平が触れ合った。

 その温もりを通じて、お互いの心も触れ合う感触がした。

 

「お待たせ。入れるね……」

 

 手が使えない状態で、アキは腰使いだけで肉棒を探る。

 位置を探って微調整する姿も、男の欲情を煽る。

 腰使いが、絶妙に滑らかだったからだ。

 

 そこで、男に悪戯心が沸き起こる。

 少しだけ腰を揺れめかせ、挿入を阻む。

 アキが腰使いだけで狙う様を、もう少し眺めたくなったのだ。

 股を開いてしゃがみ込んだ卑猥なダンスもまた、壮観だったのだ。

 

 腰を振り続けるアキの困惑が伝わってくる。

 調子に乗り出した男を、アキは見逃さなかった。

 

「もう、そんな顔しないの」

 

 アキが苦笑いを浮かべた。

 ギラギラとした時間の中の、インターバル。

 男も苦笑いを返した。

 その、刹那――

 

「――おぅっ!?」

 

 男は見逃さなかった。

 アキに隙が生じた瞬間、下から思いきり突き上げた。

 呼吸も止るほどの圧迫感が、アキを苛む。

 この夜、初めて男が主導権を取ったのだ。

 

「はぁ、あっ、あっ、ああ、――っ、あっ、っ、っ、ああぁっ♪」

 

 愉悦の歌は、とても心地良かった。

 奥まで貫かれ、子宮を揺さぶられたアキは夢見心地。

 足から力が抜け、膝立ちになって男を受け入れている。

 勢いで乳房が揺れる様に目を奪われる。

 アキの曲線美は、どこを切り取っても男の興奮を煽り立てていた。

 

 ようやくアキを眺める余裕が出来た。

 勢い任せに犯したときの記憶は、ない。

 

 こんな姿でも、アキは美しかった。

 夢中になり、時には歯を食いしばってでも、快楽を受け入れる。

 卑猥なのに、下品ではない。

 美しさを壊す快感があった。

 

 脳裏に浮かぶのは、最初の姿。

 歌声を響かせた、妖精のような佇まい。

 それは、息を飲むほど美しかった。

 

 それを一人の女へと変貌させたのだ。

 その征服感が、男を更に勢いづける。

 

「んっ、あっ、あっ、はうぅぅっ……!!」

 

 山歩きで鍛えられた体力は、伊達ではなかった。

 本気の突き上げを貰ったアキは、余裕を保ちきれなかった。

 甘イキしてしまったようだ。

 仰け反り、乳房を大きく揺する姿に男は見入った。

 

「不覚をとっちゃった……負けないから」

 

 アキの瞳に光が戻る。

 今度は、男が呻き声を上げる番 だった。

 

 肉棒を受け入れたまま、腰を前後にグラインドさせた。

 ダンスで鍛えられた腰使いだけに、見た目が整っている。

 体幹の強さが締め付けにつながり、肉棒が捻り上げられる。

 襲い来る快楽の大波に、男は翻弄されるばかりだ。

 

「私も、楽しませて貰う……ねっ……♪」

 

 アキが背を反らせた。

 腰使いに上向きのベクトルが加わる。

 切り立つ肉棒が、Gスポット付近を強く擦る体勢だ。

 膣内でも更に感じやすいところに当たるため、アキにも快感が跳ね返る。

 

 うっとりと酔い痴れる中にも、見下ろす視線。

 女へと変貌した姿を見せつけているのか。

 しかも今の腰使いは、性を露骨なまでに強調している。

 より卑猥になった姿から、男は目を離せない。

 瞬きすら忘れ、アキを見つめていた。

 

 そして、腰が上下に大きく動いた。

 ただし勢い任せではない。

 ストンと腰を落とし、全てを受け入れた後に、ゆっくりと引き上げるのだ。

 

 この状態でも、アキは踊り続けた。

 腰が円を描きつつ、引き上げられる。

 両手は重ねたままなので、全ては腰から体幹だけで見せている。

 肉棒を取り込む結合部がたまらなく卑猥だったが、踊り続けるアキは美しかった。

 そのギャップに取り込まれ、男は更に夢中にさせられる。

 

 アキが冷笑を浮かべた。

 男は目を見開き、生唾を飲み込む。

 身体がコントロールされていると、見せつけられたのだ。

 襲い来る快感すらも、アキの物だ。

 蹂躙される悦びすらも、男に刻み込まれていた。

 

「ふぅ、あっ……あっ、っ、ほら、頑張って……♪」

 

 膝と腰だけで身体の位置を定めている。

 常人ならば、男の胸か腰に手を当てないと、安定させられないだろう。

 セックスであり、ショーでもある。

 その上で、男を煽る余裕まで見せつける。

 男には、アキ以外の物が全て見えなくなっていた。

 

「でも。だぁめ♪」

 

 不意に、腰が軽くなった。

 肉棒が抜けてしまい、行き場を失って震える、が。

 次の刹那、またもや締め付けが襲いかかる。

 楽しそうなアキとは対照的に、男は必死だった。

 

 目の前に映るのは、くねる背筋。

 程よく引き締まった背筋と、艶めかしいウェーブを描く背骨のライン。

 

 アキは、抜けるギリギリの所まで腰を引き上げ、前後を入れ替えたのだ。

 背面騎乗位になり、踊り続ける。

 激しい上下動はなく、腰を落として円を描き続けた。

 

「ぜぇんぶ、楽しんで貰うからね♪」

 

 ダンスの時から見せつけられた、臀部の曲線。

 最大限に見せつけられる体位だ。

 上体を倒し、更に見せつける。

 時には、尻の穴すらもはっきりと見える。

 

 どうにかしてやりたいが、どうにも出来ない。

 視覚から更に追い込まれ、男は身体の制御が出来ない。

 細やかな反撃として、尻の穴に指を突っ込んでやりたい。

 目を白黒させるアキを眺めてみたい。

 それすらも出来ないほどに、身体中が欲情で燃え盛っていた。

 

「もう限界?うふふ♪」

 

 見越したように愉悦の笑みを浮かべるアキ。

 更に上体を倒し、男の足に寝そべる格好だ。

 豊かな乳房を足に擦りつけ、柔肌を擦り込む。

 足で乳房を味わう機会などなく、新たな刺激に踊らされる。

 文字通り、全身にアキの存在を刻み込まれていた。

 

 目の前で踊るのは、アキの臀部。

 男の理想を体現したような丸みだ。

 尻の穴すらも、美しいと感じてしまう。

 それが艶めかしくくねり、本能が鷲掴みにされた。

 

 アキが伏せる格好になっているので、肉棒には強い捻りが加わる。

 締め付けも耐えられないのに、更に上乗せが掛かる。

 

 アキが、微笑んだ。

 口角を引き上げた様は、雌の獣。

 その獰猛さは、雄を食らいつくさんとしているようだ。

 一際、強い締め付けが加わり――

 

 どくん、びゅるるるっ――

 

 不意にその瞬間は、訪れた。

 放ったこと、男は全く自覚出来ていない。

 しかし、目は血走ったまま。

 放って尚、肉棒は衰えを見せない。

 

「今回の貴方は、本当に元気……」

 

 腰を上げ、引き抜いた後に、アキが歓喜の溜息をついた。

 山歩きで鍛えられており、並外れた精力を有していた。

 

「え――!?」

 

 更に、アキの予想は裏切られた。

 男が、身体を起こして覆い被さってきたのだ。

 

 

 

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