※この作品はR-18です。

ひよこ芸術   作:CHACOとJAGUAR

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 沼地の村のみなしごの姉妹は、『美童女』として周囲では評判だった。

 そもそもが船娼婦となった母こそが、そんな商売で身をやつすには勿体ない程の、映える美人。乳房と尻は張っていて、川漁師の夫に仕込まれた腰遣いは多くの客を魅了した。

 夫が溺れ死んでからおおよそ4年の間、2人の母は26で身まかるまでは一番の売上げを誇っていた。

 

 マナとカリナの母は、身請けの話まであった。しかしとある客に治りにくい股の病を染されてからそれも立ち消えとなった。

 そうして亡くなったわけではあるが、この病気感染そのものは目論みよって為されたものだった。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

「かなりの美人だったな」

 

 船着き場で桟橋から降りた男が待っていた者に、開口一番で言ったのはその一言だった。

 

「そんなに美人だったのか?」

「ああ。胸も尻も大きいし、何より触れ心地がよい肌だった。あれなら身請けされるのも時間の問題だろう」

「そんなにか……庄屋の娘か?」

「違う。川漁師の嫁だったらしい。あんな美人がそんな下賤の者の嫁になどとは、勿体無い話でもあるよ」

 

 2人は平民ではない。騎士階級だ。

 但しきわめて位の低い、である。

 彼等は主君と呼ぶべきある人物から依頼を受けていた。

 

「で、どこの女だ?」

「上流のヘイラノに住んでいるそうだ……ほら、沼ばっかりあるあの辺だよ」

 

 この船着き場から遡行の船でいけば1日といったところにある。この辺で最も栄えているフジイデールの北だ。ただあの辺は農村ばかりである。

 

「そうか。相当な美人ならさぞかし高値がつくだろうな。川娼婦の中で一番の評判なんだろう?」

「まあな。けど、俺たちの標的は娼婦では無い。あいつが産んだ娘2人だ」

 

 その娼婦が産んだ娘は2人いて、どちらも評判の美人だという噂があった。つまりは子供さらいが本当の任務だったが、

 

「最近は自警団がうようよしていて、やり辛くなって来たな?」

 

 船着き場で待っていた男は嘆く。

 平民の子をこれまで何人かさらっては来たが、年々、それを妨害する策も生み出されて来た。

 貴族のはしくれではあるが、身分に絡んだ怒りを覚えていた。

 黙って攫われろときゃつらには言いたい。

 

「パラッツォ教の移民の娘で我慢してくれればいいのに。あのお方はそれを嫌とおっしゃり我らを悩ませる……」

「不自然に胸と腰が大きな娘を好まれないからだ。9歳でそこそ膨らんでいるんだぞ、あの信徒は?」

 

 パラッツォ教徒の子供たちは、ミルク代わりに飲む『甘露(アームリータ)』の効能により、急激な第二次性徴を必ず果たした。

 

 女の子は大体、8歳ぐらいで赤ん坊に母乳を与えられるぐらいに大きくなっている。妊娠も可能だ。

 短命の呪いの代わりに幼いころから生殖が可能で、40歳ぐらいで自然死するまではずっと子供を孕むことができた。

 

「何か手はあるのか?」

「一応はある。まあしかし手の込んだやり方だ。あのお方が好きなことには思い切りが良い人だからできることなんだがな……」

 

 船着き場で待っていた男は、アジールの港町にいるチンゼー人の放浪者がうってつけだと言った。

 疫病ばかりのあの大陸にはこの国の医術では治らない疫病があり、性交で感染するものがあるそうだ。

 

「母親を病気で殺し、2人を孤児にして、行方知れずになっても誰一人探さないように仕向ければいい」

「なるほど。孤児になればさらいやすくなるだろう。大人の目がぐっと減るだろうからな」

「そうではあるが……そういった村は案外相互扶助の精神があるからな。もうひと工夫必要だ」

「……工夫か。また面倒な話になってきたな」

 

 その『面倒』な行いというのが『あるじ』が欲しがるものなのだとその男は言った。

 要はさらわれる娘にストーリーが欲しいのだという。

 そういうものがあれば、仕上がったものにより『深み』が増すものである。『あるじ』はそう言っていた。

 

「では今からアジールに向かうぞ。まずはお前が抱いた娼婦が、今度は死を抱く様に仕向けるんだ」

「もう、か。勿論陸路なんだろうな? この先は船の中にいると、まともなヤツじゃ舌がとれてしまいそうなまずい弁当しか食えないと聞いたが?」

 

 問われるとこの船着き場で待っていた男は、肩にかけていたバッグから何かを取り出した。アジール港行きの船のチケットだった。

 

「……くそ。王国随一のまずい弁当を朝晩と喰うハメになるとはな!」

 

 そうして2人はアジール港に行き、目的の人物を確保することができた。

 その男は見事なほどの病持ちであった。

 そうしてその船娼婦は下半身に厄介な生物毒を潜ませる男に買われたのちに、急な病にかかって命を落としたのである。




ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

以下、イズヴァルトの伝説関連のリンクです。

ハーメルンにて掲載


聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・前半まとめ
https://h.syosetu.org/novel/427506/

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・忠烈編
https://h.syosetu.org/novel/363415/

読み飽きた人向けの最終回
https://h.syosetu.org/novel/428929/

豚小屋
https://h.syosetu.org/novel/429382/

ひよこ芸術
https://h.syosetu.org/novel/429966/


アルファポリス版です。バックアップ兼保管用
(本編と外伝を分けての掲載です。)

☆本編
聖騎士イズヴァルトの伝説 〜無双の武と凶悪無比なデカチンを持つ英雄の一大叙事詩〜
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/934913837


☆外伝
前世の記憶を持つ神業尺八使いの狸系美少女の妹と、女帝サキュバスの祖先の才を受け継ぐ清楚ビッチな姉の2人で、搾精の王国を建てちゃいます☆
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/779914728

転生したらあたし、セックス教団の教主の養女でいつでもどこでもエッチがしたくなっちゃう、レベル999のビキニアーマーの美少女魔法戦士でした!
https://www.alphapolis.co.jp/novel/872528745/959004604


旧版のイズヴァルトの伝説です。ノクターンにて掲載
ストーリーの細かいところがかなり違っておりますが、大まかな筋はおんなじです。

エリクサーみたいに栄養満点の精液を放つ絶倫聖騎士は、転生美幼女淫魔にまとわりつかれておちんちんをチューチュー吸われる。(旧題・聖騎士イズヴァルトの伝説)
https://novel18.syosetu.com/n3094lt/
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