「ええ、君達、ポケモンを使っちゃったの?!」
コウキは驚いた顔をしてハレタ達に聞いた。
「あ、うん・・・」
ハレタが頷くとコウキは困った顔をした。
「まいったな・・・。これは博士のカバンだから持っていくね」
コウキはカバンを拾うと湖から出た。
「ハレタ、どうする?」
「取り合えず、博士の所に行こうか・・・」
「うん、勝手に使っちゃったこと、謝らないとね・・・」
ハレタとヒカリは湖を出て道路に来た。フタバタウンに繋がる道で博士がコウキと一緒に待っていた。
「博士がいる・・・」
睨んでいるように見える顔をしていた事にヒカリは緊張していた。
「大丈夫さ、話せば分かる」
ハレタも内心緊張しながらも落ち着いて振る舞い、博士に近付いた。
「ポケモンを使ったそうだな」
「はい」
博士が聞くとハレタは頷いた。
「見せたまえ」
「はい」
ハレタとヒカリはボールを見せた。
「なるほど、ポッチャマにナエトルか。そうかそうか」
博士は確認するとコウキに言った。
「研究所に戻るぞ」
「あ、はい!君達、後で研究所に来た方がいいかもね」
コウキはそう言って博士と一緒に研究所に戻っていった。
「あれ、返さなくて良かったのかな?」
「ヒカリ、取り合えず家に戻ってママさんにこれからの事を話そう」
「うん、ハレタ」
ハレタとヒカリは家に戻ってママにシンジ湖での出来事を話した。
「そうなの、貴方達が無事で良かった。その人はナナカマド博士ね」
「博士なんだ」
博士だと聞いてヒカリは驚いた。
「それで、貴方達はどうするの?」
「取り合えず、研究所に行ってポケモンを使った事を話そうと思うんだ」
「そうね、大丈夫よ、きっと分かってくれるわ」
ママからの励ましを受けてハレタとヒカリはマサゴタウンに向かった。町の研究所に来るとコウキが待っていた。
「待っていたよ。中で博士が待っている」
コウキが二人を研究所に案内した。研究所の奥でナナカマド博士が待っていた。
「ようやく来たか」
博士は威厳のある面持ちでハレタとヒカリを見た。
「もう一度ポケモンを見せたまえ」
「はい」
ハレタとヒカリはポケモン達を博士に見せた。
「ふむ、このポケモン達から君達との間に絆を感じるな」
「絆?」
「いいだろう。そのポケモン達はプレゼントしよう」
「え、いいのですか?」
ハレタが言うと博士は頷いた。
「うむ、勝手に使ったのはいかんが、それでも君達の事を信頼し始めている。そのポケモン達は君達にあげよう」
「ありがとうございます!」
ハレタ達は博士にお礼を言った。
「君達がいい人達で良かったよ!」
コウキも二人の事を祝福した。
「さて、私はナナカマド。このシンオウ地方を研究している。そこで君達に頼みがある」
「頼みとは何ですか?」
「このシンオウ図鑑だが、君達に託したい。君達はシンオウ地方を旅してポケモンを記録してほしいのだ」
博士の言葉にハレタは考えた。前世ではゲームで経験して楽に感じたが、現実となるとそうはいかないかもしれない重圧が感じられた。
「ハレタ、旅に行きたいんでしょう?」
「ヒカリ?」
「行くべきだよ!ハレタ、旅したいって顔をしてるもん。あたしもハレタと旅が出来るならどこへでも行くよ!ハレタ、図鑑完成頑張ろう!」
ヒカリが笑顔でハレタを後押しした。
「ヒカリ、そうだな。ヒカリと一緒なら何があっても大丈夫だ。分かりました、引き受けます!」
「うむ、いい返事だ!」
ハレタは博士からシンオウ図鑑を受け取った。
「さあ、行きたまえ!今、ハレタとヒカリの冒険が始まるのだ!」
「はい、博士!」
「ハレタ、頑張ろう!」
博士の図鑑完成を託されてハレタとヒカリは研究所を出た。ハレタとヒカリの冒険が今始まった。