beloved〜僕が男に抱かれるだけの物語〜 作:毬藻 闇雪
真菜と付き合って一年。
悠馬は、一度も絶頂を経験したことがなかった。
彼女はいつも優しくて、セックスでも「気持ちいいよ」と笑ってくれる。
だが、悠馬自身は、一度もイったことがなかった。
オナニーだって、イケない。
何時間やっても、ただ疲れるだけ。
彼女は満足してくれているのだろうか。
それがずっと、悠馬の胸に重くのしかかっている。
「気持ちよかった?」
そう微笑む真菜に、悠馬はいつも笑って誤魔化していた。
そんな悩みを、唯一カミングアウトしていたのが親友の健治だった。
「俺、ゲイだからさ」
健治は昔から隠そうともしなかった。
相談を重ねるうちに、その日も自然とその話になった。
健治は少し考え込み、
「よかったら、俺が見てあげようか?」
静かに言った。
悠馬は小さく頷く。
エアコンの音が、重苦しい二人の距離を埋めていた。
二人は無言のまま、裸で向かい合った。
互いに視線を逸らさず、少し照れくさそうにしている。
健治が悠馬の股間に視線を固定したまま、ポツリと言う。
「……お前、しばらく見ない間に……ずいぶん男らしくなったな……」
悠馬は途端に照れ臭くなって、股間を手で覆い隠す。
「プッ……。いまさら隠すなよ。お前は、女子よりきれいだと思う瞬間があったけど……ソッチはちゃんと成長してたんだな!」
健治が笑いながら、悠馬のち○こをギュッと掴んだ。
「やっ……やめろよ!」
慌てて腰をひねり、健治の手を払いのける。
だらりと垂れていた悠馬のち○こは、突然の刺激に反応し、徐々に大きくなっていった。
悠馬の一連の動きをしっかり観察しながら、健治は無意識のうちに、舌なめずりをした。
「……感じたか?」
健治は、悠馬を上目遣いで見ながら、意地悪そうな顔で笑った。
「ばっか!」
悠馬は、顔を赤くして、小さく毒づく。
健治とは一緒に風呂へ行ったこともある。
互いの裸を見ること自体は、今さら珍しくもなかった。
だが、改めて二人きりだと自覚すると、途端に恥ずかしくなる。
「ほら。見せてみろよ、お前のオナニー」
健治が真剣な顔で言う。
悠馬は小さく頷いて、一つ息を吐いた。
健治の悪ふざけで、半立ちになったち○こを、悠馬はしっかり自分の手で包み込むと、健治の顔を見ながら、ゆっくりと動かし始めた。
健治はすぐ近くの椅子に座り、静かにその姿を見つめている。
健治の視線を感じるだけで、悠馬のオナニーは、普段よりも熱がこもっていた。
悠馬の右手は激しくストロークを繰り返し、切ない吐息を漏らし続ける。
……はっ、ん。
……はあっ!
……それでも頂点には届かない。
「……やっぱり、ダメだ」
悠馬が苦笑いした瞬間、健治が小さく息を吐いた。
「ごめん、ちょっと手伝うね……」
健治は椅子から立ち上がり、悠馬の近くまで歩み寄る。そして、ローションのボトルを手に取ると、悠馬の太ももに軽く手を置いた。
悠馬が緊張で身体を強張らせると、健治は、「怖がらなくていいよ」と耳元に囁く。
悠馬の全身に電流が走り、ビリビリと甘く痺れた。
冷たいローションが、悠馬の後ろの穴の辺りに満遍なく塗り込まれる。
悠馬は慌てて、健治の腕を押さえつけた。
「ちょ、待って」
「なに?」
「……えっ。そっち……?」
健治は顔を傾けて、悠馬を挑発するような視線で見返す。
「そうだけど」
いつも見慣れている健治の表情とは、明らかに違っていた。
少し大人びて、妖艶な色気。
少しでも気を抜くと、食われてしまいそうな不気味な雰囲気。
悠馬の身体は、ゾクゾクと小さく身震いした。
「でも俺、お前に……掘られたくない……」
悠馬は、健治のプレッシャーに負けないように、目を伏せながら呟く。
「プッ。流石の俺もノンケには手を出さないって、大丈夫。安心しろ」
健治はいつもの軽口を言うように、あっけらかんと言い放つ。
「……ホントかよ」
「本当、ホント! 俺に任せてみろよ。よだれ垂らすぐらい、感じさせてやるよ」
「マジか……」
健治は、悠馬から目を逸らさず、真剣な顔で頷いた。
「ああ。俺に任せろ」
悠馬の喉がゴクリと鳴った。
「お前だって、イク感覚を知ってても、損はないだろ?」
「……まあ、な」
悠馬の返事を聞いて、健治はニヤリと笑った。
(……確実に、堕としてやるよ)
健治は、何でもない事のように、ニッコリ笑って、悠馬の太腿を開いた。
あられもない姿の悠馬が、顔を一層赤らめて横たわっている。
(なんて顔をするんだ、お前は。今すぐにでも犯してしまいたい!)
健治は悠馬に飛びついて、その全身を舐め回し、硬直した自身の肉棒を、その窄まりに突き立てる姿を想像した。
悠馬の細い腰を掴み、何度も執拗にストロークを繰り返し、ゆっくりと焦らしながら、舌と舌を絡ませた艶かしいキスをする――。
健治は心の中で渦巻く欲望を、悟られないように隠すと、悠馬の柔らかな秘部に指先を宛行あてがう。
(やっとだ……)
健治が悠馬を、好きになって十年。
ノンケの悠馬に気取られないよう、細心の注意を払いながら片思いをしてきた。
妄想を何度も繰り返し、想像の中の悠馬の窄まりに、幾度も己の欲望を注ぎ込んでいた。
それがこうして、何の偶然か、悠馬の身体を――こんな淫靡な場所まで、無防備に晒してくれている。
長年、自分の感情を押し殺し、押し倒したい衝動を耐えてきた結果だと思った。
健治は、悠馬のデリケートな性の悩みを、唯一話せる親友にまで昇格していたのだ。
――ハッ!
悠馬の微かな吐息が漏れた。
ぬちぬちと小刻みに擦ると、悠馬は声を出さないよう下唇を甘噛みし、震えながら耐えていた。
(その顔を見ているだけで、俺のち○こがこんなにも固くなっている!)
健治のち○こは、かつてないほど激しく脈打ち、呼吸が浅く早くなっていた。
(……今すぐにでも悠馬に挿れたい! ……だが、焦るな)
健治の頭の中は、完全に、ち○こに支配されていた。
ふぅと息を吐き、平常心の振りをする。
悠馬の前だと、それが通常運転だった。
「よし。じゃ……挿れるよ?」
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真菜と付き合って一年。
悠馬は、一度も絶頂を経験したことがなかった。
彼女はいつも優しくて、セックスでも「気持ちいいよ」と笑ってくれる。
だが、悠馬自身は、一度もイったことがなかった。
オナニーだって、イケない。
何時間やっても、ただ疲れるだけ。
彼女は満足してくれているのだろうか。
それがずっと、悠馬の胸に重くのしかかっている。
「気持ちよかった?」
そう微笑む真菜に、悠馬はいつも笑って誤魔化していた。
そんな悩みを、唯一カミングアウトしていたのが親友の健治だった。
「俺、ゲイだからさ」
健治は昔から隠そうともしなかった。
相談を重ねるうちに、その日も自然とその話になった。
健治は少し考え込み、
「よかったら、俺が見てあげようか?」
静かに言った。
悠馬は小さく頷く。
エアコンの音が、重苦しい二人の距離を埋めていた。
二人は無言のまま、裸で向かい合った。
互いに視線を逸らさず、少し照れくさそうにしている。
健治が悠馬の股間に視線を固定したまま、ポツリと言う。
「……お前、しばらく見ない間に……ずいぶん男らしくなったな……」
悠馬は途端に照れ臭くなって、股間を手で覆い隠す。
「プッ……。いまさら隠すなよ。お前は、女子よりきれいだと思う瞬間があったけど……ソッチはちゃんと成長してたんだな!」
健治が笑いながら、悠馬のち○こをギュッと掴んだ。
「やっ……やめろよ!」
慌てて腰をひねり、健治の手を払いのける。
だらりと垂れていた悠馬のち○こは、突然の刺激に反応し、徐々に大きくなっていった。
悠馬の一連の動きをしっかり観察しながら、健治は無意識のうちに、舌なめずりをした。
「……感じたか?」
健治は、悠馬を上目遣いで見ながら、意地悪そうな顔で笑った。
「ばっか!」
悠馬は、顔を赤くして、小さく毒づく。
健治とは一緒に風呂へ行ったこともある。
互いの裸を見ること自体は、今さら珍しくもなかった。
だが、改めて二人きりだと自覚すると、途端に恥ずかしくなる。
「ほら。見せてみろよ、お前のオナニー」
健治が真剣な顔で言う。
悠馬は小さく頷いて、一つ息を吐いた。
健治の悪ふざけで、半立ちになったち○こを、悠馬はしっかり自分の手で包み込むと、健治の顔を見ながら、ゆっくりと動かし始めた。
健治はすぐ近くの椅子に座り、静かにその姿を見つめている。
健治の視線を感じるだけで、悠馬のオナニーは、普段よりも熱がこもっていた。
悠馬の右手は激しくストロークを繰り返し、切ない吐息を漏らし続ける。
……はっ、ん。
……はあっ!
……それでも頂点には届かない。
「……やっぱり、ダメだ」
悠馬が苦笑いした瞬間、健治が小さく息を吐いた。
「ごめん、ちょっと手伝うね……」
健治は椅子から立ち上がり、悠馬の近くまで歩み寄る。そして、ローションのボトルを手に取ると、悠馬の太ももに軽く手を置いた。
悠馬が緊張で身体を強張らせると、健治は、「怖がらなくていいよ」と耳元に囁く。
悠馬の全身に電流が走り、ビリビリと甘く痺れた。
冷たいローションが、悠馬の後ろの穴の辺りに満遍なく塗り込まれる。
悠馬は慌てて、健治の腕を押さえつけた。
「ちょ、待って」
「なに?」
「……えっ。そっち……?」
健治は顔を傾けて、悠馬を挑発するような視線で見返す。
「そうだけど」
いつも見慣れている健治の表情とは、明らかに違っていた。
少し大人びて、妖艶な色気。
少しでも気を抜くと、食われてしまいそうな不気味な雰囲気。
悠馬の身体は、ゾクゾクと小さく身震いした。
「でも俺、お前に……掘られたくない……」
悠馬は、健治のプレッシャーに負けないように、目を伏せながら呟く。
「プッ。流石の俺もノンケには手を出さないって、大丈夫。安心しろ」
健治はいつもの軽口を言うように、あっけらかんと言い放つ。
「……ホントかよ」
「本当、ホント! 俺に任せてみろよ。よだれ垂らすぐらい、感じさせてやるよ」
「マジか……」
健治は、悠馬から目を逸らさず、真剣な顔で頷いた。
「ああ。俺に任せろ」
悠馬の喉がゴクリと鳴った。
「お前だって、イク感覚を知ってても、損はないだろ?」
「……まあ、な」
悠馬の返事を聞いて、健治はニヤリと笑った。
(……確実に、堕としてやるよ)
健治は、何でもない事のように、ニッコリ笑って、悠馬の太腿を開いた。
あられもない姿の悠馬が、顔を一層赤らめて横たわっている。
(なんて顔をするんだ、お前は。今すぐにでも犯してしまいたい!)
健治は悠馬に飛びついて、その全身を舐め回し、硬直した自身の肉棒を、その窄まりに突き立てる姿を想像した。
悠馬の細い腰を掴み、何度も執拗にストロークを繰り返し、ゆっくりと焦らしながら、舌と舌を絡ませた艶かしいキスをする――。
健治は心の中で渦巻く欲望を、悟られないように隠すと、悠馬の柔らかな秘部に指先を宛行あてがう。
(やっとだ……)
健治が悠馬を、好きになって十年。
ノンケの悠馬に気取られないよう、細心の注意を払いながら片思いをしてきた。
妄想を何度も繰り返し、想像の中の悠馬の窄まりに、幾度も己の欲望を注ぎ込んでいた。
それがこうして、何の偶然か、悠馬の身体を――こんな淫靡な場所まで、無防備に晒してくれている。
長年、自分の感情を押し殺し、押し倒したい衝動を耐えてきた結果だと思った。
健治は、悠馬のデリケートな性の悩みを、唯一話せる親友にまで昇格していたのだ。
――ハッ!
悠馬の微かな吐息が漏れた。
ぬちぬちと小刻みに擦ると、悠馬は声を出さないよう下唇を甘噛みし、震えながら耐えていた。
(その顔を見ているだけで、俺のち○こがこんなにも固くなっている!)
健治のち○こは、かつてないほど激しく脈打ち、呼吸が浅く早くなっていた。
(……今すぐにでも悠馬に挿れたい! ……だが、焦るな)
健治の頭の中は、完全に、ち○こに支配されていた。
ふぅと息を吐き、平常心の振りをする。
悠馬の前だと、それが通常運転だった。
「よし。じゃ……挿れるよ?」
再び再開される、甘美で濃厚な戯れ――。
……つぷ。
悠馬の小さな穴に、ゆっくりと健治の指を侵入させた。
「あっ……んんっ……」
悠馬は頬を染め、切ない声を漏らす。
健治の指先が、あちこちの壁を丁寧にこすり上げていく。
中をくまなく弄まさぐり、蠢うごめきながら小刻みに刺激を与え続ける。
「っ……気持ち悪い……」
悠馬は眉を寄せて、首を左右に激しく振った。
異物感と羞恥で、頭が真っ白になる。
健治は焦らず、優しく角度を変えながら中を探るように動かした。
グリグリと回転させ、ゆっくりとストロークする。
不意に……。
「んっ……あはっ!」
突然、身体の奥で電流のような感覚が走り、悠馬の背中がビクッと反り返る。
抵抗する意志に反して、快楽だけを素直に拾った悠馬の身体。
今まで感じたことのない、甘い痺れ。
健治の指が、確かにそこを捉えた。
「……ここ?」
健治の声が少し低くなる。
指の腹が、悠馬の弱いところを優しく掻き回す。
「は……あっ……待って、なんか……」
悠馬の声が震えた。
ブルブルと身を震わせている。
健治はニヤリと口の端で笑った。
捉えた。
ここからは攻めるだけだ。
悠馬は、無意識に右手を伸ばし、自分のものを強く握り締めた――。
気持ち悪かった感覚が、みるみる溶けて、熱い快感に変わっていく。
健治は指を一本挿れたまま、リズムを変え、的確に刺激を与え続けた。
悠馬の腰が勝手に浮き、息が荒くなる。
(イケ!)
「いっ……く……っ!」
(イケっ!)
そして悠馬は、ようやくそこまで辿り着いた。
これまで、一度も届かなかった場所から、熱い波が一気に溢れ出す。
悠馬は身体を弓なりに反らせ、初めての強烈な快感に溺れた。
……いや、これ程の快楽を、悠馬はかつて経験したことがあっただろうか?
悠馬は思考を続けていた。
(気持いい……これがイッたってことか!)
内側から波が押し寄せ、一気に開放される。
心臓にあわせて、ドクン、ドクンと深い余韻が広がっていく。
頭も身体も甘く痺れていた。
健治の指がゆっくり抜かれたあと、悠馬はぐったりとベッドに倒れ込む。
まだだ……まだ、この先がある気がする。
自分の、貪欲な欲望に、悠馬はまだ気付いていない。
完全に脳が痺れていた。
後ろの窄まりに、もっと内部を圧迫するくらい、太く硬いものを挿し込んで欲しい。
悠馬の欲望は果てしない。
健治のそそり立つ股間のそれを、思わず視線で追ってしまう。
健治は悠馬の視線に気付いていた。
だが敢えて気付かぬ振りをした。
自分から舌を出し、ケツを突き出しながら求めて来るまで、自分からは能動的に動くまい――。
健治は、手のひらまで拡がったローションを拭きながら、静かに微笑んだ。
「……初めて、イケた?」
「……うん」
悠馬は息を乱したまま、ぼんやりと天井を見つめた。
そこに真菜の顔が一瞬だけ浮かんだ。
でも今は、それ以上に――身体の奥に残る余韻と、健治の視線が、悠馬の胸を熱くさせていた。
カーテンの隙間から、夕日が差し込んでいた。
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