※この作品はR-18です。

女帝・緋村怜華、恥じらい乙女に還る夜~部下の俺はギャップにもう限界です~【毎話読み切り】   作:ren_hameln

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2話 怜華、仕事中の疼きを詰問されてしまう★

 翌日の会議室。

 部長・緋村(ひむら)怜華(れいか)は、いつものようにダークスーツに黒髪をきっちりまとめて、長テーブルの上座に座っている。手は資料をめくりながら、視線は部下たちを鋭く見据えていた。

 

「ここの数字、説明不足よ。佐久平(さくだいら)くん、根拠を明確にして」

 

 声は低く、冷たい。

 誰もが恐れる〝氷の女帝〟の鋭い一撃。

 憐憫と好奇心が入り交じった周囲の視線が、末席の佐久平悠斗(ゆうと)に一斉に向けられた。

 髪を染め、チャラい見た目の悠斗も、さすがに緊張の面持ちで唾を飲み込む。

 

「はい、緋村部長。まず、前提としまして——」

 

 女帝と陰で呼ばれる容赦ない女性上司と、そこそこ出来るけどチャラい男性部下の、いつもの一コマ。

 けれど。

 定例会議の出席者はもちろん、この会社の誰も。

 まるで、気づいていない。

 

 緋村怜華は、佐久平悠斗の前でだけは——

 女帝の鎧を脱ぎ捨てて、自分自身の心と体に素直になってしまうことに。

 弱さをさらけ出し、すべてを預けて、思いっきり甘えてしまうことに。

 

 もちろん、公私混同はしない。

 コンプラが厳しい時代、仕事の場にプライベートな関係は一切持ち込まない、と二人は決めている。

 勉強・仕事一筋で生きてきた怜華はもちろん、悠斗も意外と根は真面目なところがあり、関係は絶対に公にしないというのが二人の真摯な約束だった。

 

 しかし、そうは言っても、まったく意識しないなんてことは無理なわけで──

 

   * * *

 

「──以上が根拠です」

 

 怜華の厳しい追及にたじたじになりながら、悠斗はようやく説明を終えた。

 

(昼間の怜華さん、やっぱりすげぇ)

 

 悠斗は内心で、感心する。

 

(いや、まあ、夜の怜華さんもすげぇんだけど……)

 

 華々しい経歴、確実に数字を積み上げる実力、昼間の冷徹で完璧主義な姿。

 そして、うぶで恥ずかしがり屋で甘えん坊で、めっちゃエロ可愛い、怜華の夜の姿。

 自分だけが、そんな彼女の可愛い本性を知っている。

 そんな優越感に、思わず顔が緩んでしまう。

 

「佐久平くん、何をへらへらしているの」

 

 怜華さん──いや、緋村部長の叱責が飛んできた。付き合うようになってからも、仕事では一切容赦してくれない。

 

「は、はいっ」

 

「数字の根拠はわかったわ。それで? 佐久平くん、あなたの結論は?」

 

「はい、本件、請けるべきと思います。先方の感触も良好ですし」

 

 クライアントの機嫌取りが得意な悠斗の功績を、怜華は一目置いてくれている。

 何より、怜華と出会い、真面目に業務に取り組むようになって。

 仕事というものがすごく面白くなってきたところなのだ。

 

「ですから部長、ぜひ俺……あ、いや、私に──」

 

 規模は小さいけれど、全部自分で仕切れるこんなチャンス、滅多にない。

 この案件、絶対に、逃したくない。

 

「──すべて、任せてもらえますか」

 

 自分に担当させてほしい。

 その思いを、ストレートに悠斗は怜華にぶつける。

 

 だが。

 悠斗の本気アピールを聞いた怜華の顔が。

 なぜか、一瞬で真っ赤になる。

 

「……っ!」

 

 怜華の口から声にならない声が漏れ、目が泳ぐ。

 訝しむ悠斗と目が合った瞬間、すごい勢いで逸らされた。

 

「ぅ…………」

 

 必死に平静を装おうとするものの、耳まで赤く染まり、長い睫毛が小刻みに震えている。

 どこかもどかしそうに、太ももが摺り合わされている。

 腰がわずかにくねるのを必死に抑えようとしている。

 

 悠斗は。

 気づいてしまった。

 

(うわあ、怜華さん……何やってんすか……)

 

 すべて任せてもらえますか、という台詞。

 それは昨晩、自分が、怜華をリードするときに言った言葉。

 そのものだった、ということに。

 

 思わず、悠斗も動揺してしまう。

 あの時の怜華の、不安と期待が入り交じった、とろけた表情。そして、体温と感触と——

 脳内再生されたそれらに、下半身が反応しそうになる。

 だが、さすがに百戦錬磨の悠斗、立ち直りは怜華よりずっと早い。資料の数字を眺めて自身の相棒を抑え、平常心を取り戻すと、冷静に怜華を観察する。

 

 怜華は慌てて咳払いをして誤魔化そうとする。

 しかし、完全にしどろもどろになっている。

 

「ご、ごほんっ。え、えっと……その……」

 

 声が上擦り、途切れ途切れになる。目にはうっすら涙が滲んでいる。

 

「緋村部長……? どうかされましたか?」

 

 隣の席の高橋(たかはし)課長が心配そうに尋ねる。

 

「……っ、も、問題、ありません……。ちょ、ちょっと喉が……」

 

 やっとのことで、怜華はペットボトルのお茶を一口飲む。少し落ち着いたようだ。

 

「……え、ええ、いいでしょう。先月の案件では、ずいぶんと先方の信頼を勝ち取れたようだし」

 

 やっと、いつもの調子が戻って来た。

 

「佐久平くん、この案件、全部、あなたに任せま……ひゃうっ!?」

 

 再び、奇声が、怜華の口から発せられた。

 自分自身の台詞も昨晩と同じだったことに気づいて、自爆したらしい。

 

(うわあ……)

 

 もはや悠斗は、見ていられなかった。

 

    * * *

 

 その日の夜。

 

 怜華は、ベッドの隅に正座させられている。

 ジャケットは脱がされている。ブラウスのボタンは三つ開けられ、水色のブラのレースがちらりと見えている。

 タイトスカートは太ももまで捲り上げられ、ストッキングのラインが露わだ。

 

 悠斗は椅子に腰かけて足を組み、怜華を見下ろす位置にいる。

 ネクタイは緩め、シャツの袖はまくり上げている。

 

「——緋村部長」

 

 悠斗の声は低く、抑揚がない。

 怜華の肩がびくっと震える。

 

「……は、はい。佐久平、くん」

 

 声は小さく、震えていて、昼間のトーンとは程遠い。

 

「今日の会議、なんであんなにぐだぐだになったんですか」

 

「……っ」

 

 怜華の頬が一気に赤くなる。

 

 正確には、ぐだぐだになったのは、あの一瞬だけだった。あの後、緋村部長はちゃんと会議の雰囲気を立て直し、新しいアイデアまで提案して、最終的にはそつなく終わらせた。

 そうなのだ。緋村部長は——怜華さんはめちゃくちゃ仕事が出来る人で、悠斗は彼女のそんなところを本当に尊敬している。

 けれど、今は。

 

「ねえ、緋村部長」

 

 ただ、一点だけを、穿っていく。慎重に。

 

「あの時、何考えてたんですか」

 

 答えのわかっている問いを、あえて投げかける。

 怜華は目を伏せ、唇を噛む。ふるふると弱々しく首を振る。

 ああ。そんな顔をされたらもう、もっと困らせたくなってしまうじゃないですか、怜華さん。

 そう思いながら、昼間に言われた言葉を、そのまま彼女に投げ返す。

 

「説明不足ですよ。根拠を明確にしてくれませんか?」

 

 不意打ちに、怜華の息が乱れる。

 でも、言わなければ許されないという空気が、部屋を支配している。

 

「……あの時、さ、佐久平くんが」

 

「俺が? 何ですか?」

 

「すべて、任せて……もらえますか、って……」

 

「はい、言いましたけど。それが?」

 

 腕組みすると、わざと意地悪く悠斗は詰(なじ)る。

 

「……」

 

「……ふうん。なんですかそれ? 俺には任せたくないってことですか? ていうか部長、なにしれっと俺の発言のせいにしてんですか?」

 

「ちっ、違うの! そうじゃないの!」

 

「だったら、何を、思い出してたんですか?」

 

「うぅ…………」

 

「答えてください」

 

「…………き、昨日の、晩の」

 

「昨日の晩の?」

 

「い、いろんなこと……」

 

「へぇ……いろんなことねぇ」

 

 そういえば、会議中に怜華が脚をもじもじさせていたな、と思い出す。

 ニヤニヤしながら悠斗は続ける。

 

「もしかして、あの時、濡れちゃってました?」

 

「……」

 

「ねぇ」

 

「………………………はい」

 

 怜華は完全にうつむきつつ、蚊の鳴くような声で悠斗の言葉を肯定した。耳まで真っ赤だ。

 

「ふうん、そうなんだ……。どんな気分でした?」

 

「えっ、あのっ……。こ、こんなの、だめなのにって」

 

 怜華の声がさらに弱々しくなっていく。

 

「仕事中に……部下のこと考えて、こんなに……かっ、か、感じ、ちゃうなんて……はしたないって……」

 

 悠斗はゆっくりと立ち上がる。怜華の顎を指で持ち上げて、目を合わせる。

 

(あの緋村部長が……涙目で……。こんな真っ赤になって……)

 

 興奮で声が上擦りそうになるのを必死にこらえ、できるだけ抑揚のない口調で、言い放った。

 

「悪い部長ですね」

 

 その一言で、怜華の美しい顔が歪み、瞳がさらに潤む。

 

「はい……悪い、部長です……」

 

「じゃあ、おしおき、しますね」

 

「……はい……」

 

 怜華の唇が震えた。

 

「おねだり、してください」

 

「佐久平くん……。お、おしおき……お願い、します……」

 

 悠斗はごくりと唾を飲み込むと、怜華のブラウスをさらに開き、ブラをずらして胸を露わにする。

 すでに硬く尖った先端を、指先で軽く弾く。

 

「ひゃ……っ!」

 

 怜華の身体が跳ねる。

 

「今日も声、ちゃんと出してくださいね」

 

 左右の突起を両手で摘まみ、ゆっくりと捻る。

 

「ああぁ……っ!」

 

 怜華の背中が弓なりに反る。

 

「ふふ、緋村部長、胸だけでこんなに感じちゃうんですね……。誰かに知られたら、ヤバいですね?」

 

「そんな、知られたらなんて……あっ……恥ずかしくて……や、はあんっ……死にそう、あ、あああっ……!」

 

 親指と中指で摘まんで、人差し指の腹で頂点をさする。

 それに合わせて、怜華の腰がへこへこと動いてしまう。

 

「でも、俺には見せてるんですよね? 緋村部長の、こんなはしたない姿」

 

「んあっ……。ゆうくん、だけ、だから……っ」

 

 怜華は目をぎゅっとつぶったまま、消え入りそうな声で。

 その特別な呼び名を口にした。

 

(うっ……。そこでゆうくん呼びは、反則だろ……っ)

 

 昼間、あれほど冷徹に俺を叱責していた緋村部長が、今は俺の名前を甘くねだっている。

 その煽りに、悠斗の理性は一瞬で焼き切れた。

 乳首を激しく高速でこね始める。

 

「あああああ……っ!!」

 

 高くよがる彼女の耳元で、そっと囁く。

 

「怜華は……れいちゃんは……俺のものです。全部、俺のもの。わかってますか?」

 

 怜華の目から涙がこぼれる。

 くにくにと動かす指に、さらに、力を込める。

 

「あっ、あっ……わかってま……はうっ! れいかの、ぜんぶ……あっ……ゆうくんの……っ!」

 

 たまらなくなって、悠斗は怜華の息を奪う。

 キスは優しく、でも支配的で。

 

「んっ、んむっ……あふぅ……」

 

 唇を離すと、そのままベッドに彼女を横たえさせる。

 スカートを捲り上げ、ストッキングを途中まで脱がせて、クロッチ部分に指を這わせる。

 ぬちょ、という音がした。

 

「じゃあ、れいちゃん。今日も……俺に、全部、任せてくれますか?」

 

「……はい……ゆうくん……あっ、あなたに……ま、任せま……ひゃっ、だめっ」

 

「だめ?」

 

「ち、違うのっ。お願いっ……あっ、あ、あ……あんっ」

 

 しばらくクロッチの上から刺激してから、怜華の脚を優しく開き、下着を完全に脱がせる。

 怜華は目に涙をたたえながらも、どこか期待を隠せない表情で、悠斗を見上げている。

 

 悠斗は指を規則的に動かしながら、怜華の乱れっぷりを静かに熱い目で、見つめ続ける。

 ちゅくっ、ちゅくっ、という水音が、次第に響き始める。

 

「あっ、あっ、あっ、あ……あっ、あん、あっ」

 

「いいよ、怜華さん……。もっと乱れてください。もっとはしたなく……」

 

 指の動きが速くなる。くちゅくちゅと執拗にこね上げてゆく。

 怜華の声が高くなる。

 

「あっ! あんっ! ゆうくんっ! れいか、こんなに……あっ! はしたなくて……っ!」

 

「れいちゃん……可愛いよっ。エロ可愛い……っ」

 

「あっ! やっ! だめなのぉっ! あああ!」

 

「このまま、俺の指でイって……さあ」

 

 ぷっくりと立った突起を、満を持して、下から上にそっとひと撫でした。

 怜華は背中を反らせ、絶頂を迎える。

 

「あああっ……っ!」

 

 怜華の身体がびくびくと痙攣し、弛緩した。

 

   * * *

 

 汗と涙で濡れた顔に、悠斗は優しくキスをする。

 

「れいちゃん……。指だけで、可愛くイけちゃいましたね」

 

 怜華はとろんとした表情のまま、掠れた声で悠斗の名を呼ぶ。

 

「はぁ……はぁ……。ゆう、くん……」

 

「怜華さんには、おしおきっていうよりご褒美だったかな」

 

「そんなわけ……ほんと、恥ずかしかったんだから……」

 

 頬を赤らめて恥じらう怜華は、どこまでも愛おしかった。

 そのまましばらく両手で顔を覆っていたが、ふと、なにかに気づいたような顔をする。

 

「ああ……。そっか……私……」

 

「ん、どした? れいちゃん」

 

「ゆうくん…………えっと、あの」

 

 切れ長の瞳に一瞬ためらいの光が見えたが、怜華は口を開いた。

 

「私……誰かに負けたかったのかもしれない。ずっと。心のどこかで」

 

「え? 負けたかった……?」

 

 悠斗には、話がまだ見えない。

 自分の気持ちを反芻するように、言葉を探して、怜華は語り始める。

 

「ゆうくんに……屈辱的なこと言われたり、恥ずかしいことされると……その、ちょっと嬉しいの……」

 

「ちょ……っ」

 

 突然のカミングアウトに、悠斗はどう反応したら良いかわからない。

 いや、まあ、確かに怜華さんドMだよなとは前から思ってたし、だからこそ今日はつい言葉責めしちゃったけど。

 でも、まさか。

 自分から、そんな話をしてくるとは。

 

「こんな感情、初めてで。なんだろうって思って……」

 

「…………」

 

「私ずっと、一番にならなきゃって……。そのためには強くなって、全部自分でコントロールしなきゃって……」

 

 幼い頃から、勝ち続けること、全てを自ら采配することを要求され続けてきた緋村怜華。

 一流大学からMBA、海外留学、そして二十代での部長就任という圧倒的な経歴。

 しかし、その重すぎる鎧の下で、怜華は。

 誰かに身も心も預けてしまいたいという根源的な欲求を、ずっと抑え込んできた。

 

「でも、女帝なんて……ほんとは、ただの幻想。強いフリしてるだけ」

 

「怜華さん……」

 

「だから、その幻想を崩してもらえて、ほっとしてるのかもしれない」

 

「いや、ちょっと、怜華さん……どこまで分析魔なんですか」

 

 なにも、自分のM属性まで分析しなくても。

 吹き出しそうになるのを悠斗はこらえた。

 

「しかも怜華さんの分析、ちょっと間違ってます」

 

 えっ、と困惑する怜華。そんな彼女の髪を優しく撫でて、悠斗は続ける。

 

「怜華さんは強い人です。フリなんかじゃない」

 

「…………そんなこと、ない」

 

「何度でも言いますけど、ちゃんと強い人です。俺、知ってますから」

 

 怜華は驚いた表情で、悠斗の顔をただ見つめている。

 

「数字を取ってくる強さ、部下を守れる強さ、業界に討って出る強さ、全部、知ってます。それは、ドヤ顔で誇っていいんです、怜華さん」

 

「……っ」

 

「でも……ずっと勝ち続けるのも、疲れると思うんですよね。たまには弱い人間になって、部下に罵られるのもありなんじゃないですか。今日みたいに」

 

 怜華の瞳に、うっすらと涙がにじむ。

 他人には決して見せまいと、ずっと我慢してきた涙。

 

「ゆうくん……」

 

 その言葉に、甘えたい、と怜華は思った。

 負けることの快楽、屈することの甘美。

 すべて委ねてラクになることの、圧倒的な解放感。

 悠斗と出会ったことで、初めて知る感覚だった。

 

「ねえ……私、さっき、ちゃんと負けられてたかしら」

 

「うん、怜華さん、めっちゃ可愛く負けられてた」

 

「ん……良かった」

 

「あと、言葉責めされて嬉しいってのは、幻想が崩されたとかそんなんじゃないと思いますよ」

 

「え?」

 

「単に、怜華さんの本性が、ドMなだけです」

 

「…………っ!!」

 

 怜華は何か言いたげに口を開閉させるが、言葉が見つからない。

 

「怜華さんが一瞬でも解放されるなら、俺、いつだって責めてあげますから。ドMな怜華さん」

 

「もうっ……! でも、ゆうくんになら……その……め、めちゃくちゃにされたい……かも……」

 

 そんな、けしからんことを言う、怜華さんの表情。

 潤んだ目、震える睫毛、はにかんだ頬。半開きの口から漏れる吐息、乱れた髪。

 熱を帯びた柔肌と、たくし上げられたスカートからのぞく、濡れそぼった、えっちな部分。

 

 悠斗はもう、耐えられなかった。

 

「ああもう、そういうこと言っちゃうんですね。くそ、わかりましたよっ」

 

 矢も楯もたまらず、服を脱ぎ捨てる。怜華の服も全部剥ぎ取る。

 限界まで反り立つ自分の相棒にゴムを被せる。

 熱く蕩ける秘所にそっとあてがい、そのまま、ちゅぷっ、ちゅぷっ、と入り口を擦る。

 

「はぁんっ…………」

 

「入れますよっ、緋村部長。承認願います」

 

 悠斗が耳元で意地悪く囁くと、怜華はふるふると首を振った。

 

「……んっ。……そんな呼び方……」

 

「呼ばれて興奮してるくせに……ほらっ、早く承認してください。限界なんです俺」

 

「やっ、ばか、もう……あ、あんっ………………しょう、にん……しますっ…………あああぁぁ……っ!!」

 

 承認した途端、勢いよく貫かれる。

 怜華は大きく仰け反ると、一オクターブ高いよがり声を上げる。

 

 そのまま二人のバカップルは再び、夜の深みに溺れていった。

 

(つづく)




次回、「3話 怜華、胸の先をひたすら優しく責められる」
仕事の理不尽に落ち込む怜華さんを訪ねてきた悠斗は、なぜか少し怒っていて……?

独自路線を突っ走ってる自覚があるので、
果たして読む人がいるのか、カテエラじゃないか、正直すごい不安です。
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