※この作品はR-18です。

女帝・緋村怜華、恥じらい乙女に還る夜~部下の俺はギャップにもう限界です~【毎話読み切り】   作:ren_hameln

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3話 怜華、胸の先をひたすら優しく責められる★

 23時過ぎ。

 ようやく帰宅した緋村(ひむら)怜華(れいか)は、心身共に疲れ切っていた。

 部下の不始末を部長として一身に背負い、上層部から理不尽に詰められた、そんな一日。

 怜華は持ち前の責任感の強さから、誰にも言えずに一人で抱え込み、自分を責め続けていた。

 

 食事をとる気力もなく、エンドレス脳内反省会に苛まれていた怜華に、一通のLINEが届く。

 

「今から行きます」

 

 部下であり、また恋人でもある、佐久平(さくだいら)悠斗(ゆうと)からだった。

 

   * * *

 

「すいません、こんな時間に」

 

 再三断ったにもかかわらず押しかけてきた悠斗は、会うやいなやビニール袋からコンビニスイーツを二つ取り出して、やや性急に突き出した。

 

「まずはこれ食いましょう。あ、怜華さんは座っててください。皿、出してきますっ」

 

 こういう時は甘い物が有効だと、悠斗はよく理解している。小さい頃から、姉に鍛えられている。

 もっとも姉なら、とりあえずコンビニスイーツなんていう魂胆に冷ややかな目を向けそうなものだが、怜華はこういう扱いに慣れていない。素直に驚いている。

 

「わ、ありがとう……。でも、こんな夜中に食べて、大丈夫かしら」

 

「こういう時のために日頃から節制してんじゃないですか。でも無理はしないでください。とりま俺は食いますよ。てか俺が食いたくて買ってきたんで」

 

 言い終わらないうちに、皿に出したチョコケーキにフォークを突き刺し、雑に食べ始める。

 

「ていうか、何なんですか、昼間のあれ」

 

 家に来た時から妙に苛立ちを隠せなかった悠斗は、食べながら不満を爆発させていく。

 

「俺、知ってますよ。元はといえば中(なか)田(た)のミスですよね。それを怜華さんが全部引っ被って。怜華さん何も悪くないのに激詰めされて」

 

「それが上司の役割なの。部下のミスは私の責任」

 

「でも中田の野郎、全然反省してなかったですよ。あとあいつ、あの専務……怜華さんがどんだけうちの会社に貢献してるか知りもしないで」

 

「私の実力が足りないのは事実。専務は最近うちに来られた方だから……私も話をしたのは初めてだし」

 

「部長が女だからって舐めくさって……色仕掛けで出世したみたいな言い方しやがって……くっそ、あのゲス野郎、許せねえ……!!」

 

「ちょっと、悠斗くん、落ち着いて……」

 

 苛立ちを隠せない悠斗に、怜華は少々困惑しながらケーキを口に運ぶ。

 だが、悠斗の言葉に、ほんの少しだけ気が楽になった気がした。

 わざわざ慰めに来てくれたことに、申し訳なさと嬉しさが心中で渦巻く。

 

 一足先に爆速で食べ終わった悠斗は、ようやく一息ついた様子で話を続ける。

 

「とにかく怜華さんって、こういう時、抱え込んじゃうタイプだからさ」

 

「本当にありがとう。でも、大丈夫よ。慣れてるから」

 

「もっと俺を頼ってくれていいんですよ」

 

「これは私の問題だもの。部下のあなたを、巻き込むわけにはいかない」

 

 ガタッ、と大きな音がリビングに響く。

 悠斗は無意識に、立ち上がっていた。

 

「じゃあ、なんですか。俺と怜華さんは」

 

 小さく肩を震わせて、驚いた顔の怜華を見下ろす。

 

「……つきあってるとか以前に、上司部下でしかないってことですか」

 

 言葉が止まらない。止められない。

 

「辛いこととか、理不尽なこととか、そういうの、分け合うのが恋人なんじゃないんですか」

 

(何やってんだよ、俺……。怜華さんのことが心配で来たのに、何キレてんだよ……)

 

 肩で息をして、悠斗は黙り込む。

 大人げない理想論であることは、自覚していた。

 怜華の抱える事情をどうにもできない不甲斐なさが、ただひたすら、悔しい。

 

「違う、私、そんなこと言ってない!」

 

 そんな強い反発が、自分の口から飛び出したことに、怜華は驚く。

 そして。

 

「あ……」

 

 ようやく、怜華も気がついた。

 立場に気を取られ過ぎて、本当の気持ちを押し殺していたことに。

 

「ごめんなさい、そっか、私……やっと、気づいた。ほんとは……」

 

 静かに立ち上がった怜華は、棒立ちでうつむく悠斗に近づくと、ぎゅっと抱き締めた。

 絞り出すように言う。

 

「悠斗くんが怒ってくれて……嬉しかったんだって」

 

 怒ってくれて、嬉しい。

 それは、ずっと一人で生きてきた怜華が。

 自分の感情を、自分だけで処理してきた怜華が。

 初めて抱いた感情だった。

 

「もちろん、仕事と私情は分けないといけないし、上司としてはこんなの失格かもしれない。だけど、本当は嬉しかった、すごく」

 

 怜華の腕に力がこもる。

 

「……ごめんなさい、自分の感情を、他人と共有するの、慣れてなくて」

 

「怜華、さん……っ」

 

 悠斗も怜華の背に、そっと腕を回す。

 そのまま固く抱き合う。互いの心地よい熱と圧力とを、ただ全身で受け止める。

 

「ごめん、俺のほうこそ、ちょっと大人げなかった」

 

 怜華の華奢な背中を撫でながら、悠斗はどこか、自分に言い聞かせるように呟く。

 

「……でもさ、怜華さんも、もっと大人げなくなってほしいんです」

 

「えっ」

 

「そうやって、自分の気持ちすら押し込めて、強く正しくあり続ける……。俺は怜華さんのそういうところ、マジで尊敬してるし、仕事の時はそれでいいと思うんです。だけど、たまには」

 

 怜華の頬を両手で包み、目の前の美しい切れ長の瞳を覗き込む。

 

「弱音を吐きたいとか、愚痴りたいとか……そういう気持ち、無視しないでほしい」

 

 低い声で、念押しするように。

 

「そういうときのために、俺はいたいんです。一緒に愚痴ってもいいし、嫌なこと全部忘れて逃避したっていい」

 

 そうありたい、怜華さんにとって、そういう存在になりたい、と願いながら。

 俺は無力だ。怜華さんみたいな、強さもない。

 だけど、この人を——俺は、守りたい。

 

「怜華さん──女帝の鎧、自力で脱げないときは」

 

 こんなとき俺が、できることは。

 ひとつしかない。

 

「俺が、容赦なく脱がしますから」

 

 怜華の頬に涙が伝い、頬を包む悠斗の指先を濡らす。

 そのまま彼女の顔を引き寄せ、そっと軽く口づけすると、ほんのりと涙の味がした。

 

「んっ……ゆう、くん……」

 

 怜華さん、と悠斗は囁いた。

 

「もう今日は何もしなくていいんで、あとは俺に抱かれて寝てください」

 

   * * *

 

 怜華さんは乳首が弱い。

 これまでの夜の営みを通じて、悠斗はそう実感していた。

 

 だから今日は、徹底的にそこを責める。

 俺の全力で、ひたすら気持ち良くして、嫌なことを全部忘れさせてやる。

 

 ブラウスの下から、黒のシンプルなキャミソールが現れる。

 だが、まだ脱がさない。その下のブラだけを器用に外して引き抜く。

 

 黒い布地に二箇所、小さな突起が出っ張っている。いわゆる胸ポチである。

 はやる気持ちを抑え、悠斗はまず胸全体を布ごと、優しく揉みほぐしていく。

 控えめな膨らみが、手のひらの中でやわやわと揉みしだかれる。

 

「んっ……」

 

 円を描くように周囲をさすってから、おもむろに、両方の頂にそっと人差し指の腹を乗せる。

 

「ひゃぅっ……!!」

 

 柔らかい小粒のマシュマロのようなふにょんとした感触が、布を通して指先に伝わる。

 そのまま、少しだけ指先に力を加えて、上下左右にと圧(お)す。

 触感が変わる。頼りなかった先端が、次第に存在を主張し始める。この瞬間がたまらない、と悠斗は思う。

 

「ああ……あ、あ、」

 

 目を瞑った怜華がせつなそうに眉を寄せる。小さな口から熱い息が漏れ始める。

 引っ張られた布が与える絶妙な摩擦に、いつもより軽い刺激なのに声が出てしまう。

 

「はぁあ……あん……」

 

 親指と中指で側面を挟み、少し立てるようにする。

 てっぺんを人差し指の爪の先で、可能な限り軽く、かりかりとこする。

 瞬間、怜華の体が跳ね、身をよじった。

 

「あああ……っ! やっ! はぁんっ!」

 

 直接より布越しのほうが怜華の反応がいいことを、悠斗はすでに知っている。

 怜華が好きな、下側の部分をかりかりしてみる。

 

「ああぁぁ……! あう……っ!」

 

「いいよ怜華さん……。もっといい声で鳴いて、さあ」

 

「ああっ、あんっ」

 

「きもちい?」

 

「あっ……、きもち……っ」

 

「布越しにこんな摘ままれちゃって、腰くねらせちゃって、えっちだね……れいちゃん」

 

「ああんっ……やっ……」

 

 指の腹を少し強めに圧し付け、高速で左右に震わせると、怜華は「あああああっ」と細い叫び声をあげて仰け反った。

 はあはあと息を荒げる、小さな唇。その動きはどこかなまめかしくて吸い込まれそうで、我慢できずに顔を近づけ、吐息と唾液を交わす。

 

「んむっ……」

 

 んちゅ、ちゅぱ、と貪るように口を動かし、差し入れた舌でまさぐる。

 されるがままになっていた怜華の舌が、やがておずおずと、応え始める。その行為に、悠斗の胸が熱くなる。

 薄目を開けると至近距離で、彼女の紅潮した頬が熱を帯びている。愛おしさに、何も考えられなくなる。

 暴発しそうな劣情を心の中で宥(なだ)める。

 まだだ。まだ、キャミすら脱がせていない。

 

 口を離し、見つめ合う。

 キャミの裾に手をかける。彼女が目で、肯定の意志を返した。

 たくし上げると、形の良い二つの膨らみが現れる。その先端には、すでに硬く尖った、淡い桜色の突起。

 

 まず、乳房全体を手のひらで包み込み、瑞々しい柔らかさを味わう。

 手のひらに少し余るくらいの、極上の触り心地。少し汗ばんだ肌が吸い付き、ふにふにと自在に形を変える。

 永遠に触っていたい安心感に、溺れたくなる。

 

「はぁぁ……っ」

 

 胸の丸みをゆっくりと撫でる。

 先端にはまだ触れない。

 ただ周りを、焦らすように、円を描くように。

 

「んん……」

 

 怜華の声が、どこかもどかしさを帯び始める。

 体をくねらせ、胸を突き出すような動きを見せる。

 指を少しずつ中心へ近づける。でも、まだ突起には触れない。乳輪の外側をなぞり続ける。

 もぞもぞと怜華の腰が、自然に動いてしまう。

 

「ゆうくん……あのね……」

 

「ん、何? 怜華さん」

 

「えっと……。そ、そこじゃ、なくて……」

 

 悠斗は意地悪く、指の動きを止める。

 

「ん? じゃあ、どこ?」

 

「……っ」

 

「言わないとわからないですよ」

 

 怜華は両手で顔を覆い、指の隙間から涙目で悠斗を見つめる。

 

「うぅ……。胸の……先っぽ……」

 

「もっとちゃんと言って。正確に」

 

「……ち、ちく、び……」

 

 怜華の声はほとんど聞き取れなかった。

 

「ちくび、どうしてほしいの?」

 

「うぅ……さわって……」

 

「ねぇ、れいちゃん。大人げなく、って言いましたよね、さっき」

 

 自分でも、めちゃくちゃな要求をしてるよなと悠斗は思う。

 だけど、分別と理性が剥ぎ取られれるほど、はずかしめられるほど、快感が引き出される。

 そういうタイプの人なんだ、怜華さんは。

 

 自力で脱げないプライドがあるなら、俺が脱がせてやる、と悠斗は思う。

 嫌なこととか、世間体とか、恥ずかしさとか。

 そういうの、全部忘れて、ただ、気持ち良くなってほしい──

 

「れいちゃんが一番欲しいところ、はっきり、おねだりして」

 

「……ゆうくん」

 

 怜華は、ぎゅっと目を瞑った。

 

「ちく、び……れいかのちくび、つまんで、こねこねして……」

 

「…………っ!」

 

「ゆうくんの指で、れいかのちくび、いじめてほしい……お願い……」

 

(れ、怜華さん……。そこまで……)

 

 怜華のおねだりは、想像を軽く超えてきた。

 理性が弾け飛ぶ。悠斗の中で、何かが点火する。

 よくできました、なんて余裕をかますことすら忘れ、掠れた声で悠斗は呟く。

 

「くっ……。了解。怜華さんっ、いくよ……」

 

 桜色の先端を、直接、二本の指で摘まむ。

 吸い付くような感触、慎ましやかな表面の下に潜む、しなやかな抵抗。

 

「ひゃん……っ」

 

 怜華が、甲高く鳴く。

 

 悠斗は執拗に、優しく、何度も何度も、胸の頂点をこね続ける。

 指の腹で押し潰すように転がし、軽く引っ張り、フェザータッチですりすりとこする。

 

「はぁっ……やっ……それ……」

 

 人差し指と中指の腹で押し込むように、上下左右に高速でこねくり回す。

 

「あ、あ、あっ、あっ、ああっ」

 

 怜華の背中が弓なりに反り、腰が動いてしまう。

 

 右のぽっちに悠斗は顔を寄せ、上下の唇でそっと口に含む。

 怜華が声にならない声を上げた。

 

「……っ」

 

 そのまま、ちゅっと吸い上げる。

 

「あああ……!!」

 

 怜華の全身が、びくりと大きく震えた。

 悠斗は舌の先でころころと転がしながら、上目遣いで怜華の表情を見遣る。

 

「ああん、ああっ、やっ、きもちいっ、きもちいのっ」

 

 怜華はくねくねと悶えながら、熱に浮かされたように喘ぎ続ける。

 

「ああ……っ、ちくび、しゅきっ、ああんっ……」

 

 悠斗は激しく攻めながら、内心で驚いていた。

 怜華が。あれほど恥ずかしがっていたあの怜華が。

 タガが外れたかのように、卑猥な言葉を口走り続けている……

 

「あっ、こんな、いけないのにっ、あん、ちくび、もっと、くにゅくにゅして、ああっ」

 

 朦朧としながらも、怜華は気づいていた。

 これまでの人生で、絶対に口にしなかったような言葉を発していることに。

 口に出すことすら憚られていた、胸の先端の名称を。

 だけど、止められない。本能に抗えない。

 いやらしい言葉を使えば使うほど、気持ち良くなっていってしまう。

 

(いま、自分の胸が、部下の口に吸われてるなんて……)

 

(しかもそれに、こんなに感じちゃって……。こんないけないことしちゃって……)

 

 あられもない姿で、はしたない声を上げている。

 自覚すればするほど、怜華の体の奥が昂ぶっていく。

 舌足らずな口調が罪悪感を増幅させ、それが快感を何倍にも高めていく。

 

(恋愛なんて関係ないって、ずっと思ってた。私は……仕事で生きていくんだって)

 

「あっ……んん、だめ……っ、だめなのぉ……っ」

 

(キスくらいなら、まだ想像できた。だけどその先は……)

 

(想像もつかない、背徳的な領域だった)

 

(誰かに胸の先を触られるなんて、人生で〝ありえない〟ことだった。それなのに)

 

「ああっ……ちくびっ……やっ……こりこりされちゃってる……っ」

 

 だからこそ、そこを弄ばれることで、背徳感が爆発する。

 それは、悠斗に抱かれるようになって初めて発動した、怜華の一種の〝こじらせ〟だった。

 

 怜華の複雑な心理に気づき始めた悠斗も、もはや興奮を隠しきれない。

 

「れいちゃん……ここが、この可愛いぽっちが、怜華さんのスイッチなんだね」

 

「ゆうくんっ、あんっ……こんなの、だめなのに……あっ……」

 

「そうだね、怜華さん。こんなエロいカッコで、いけないことしちゃってますね」

 

「や……っ」

 

「でもさ、俺の前なら……いくらでもしていいんだよ、いけないこと」

 

 言いながら、こりこりっと捻る。

 

「あああ……っ!」

 

「もうさ、鎧とかさ、全部脱いで。きもちくなることだけ考えて」

 

 わざといやらしい指さばきで、先端をいじり回す。

 

「あっ、だめぇっ」

 

「大人げないこと、しちゃいましょ。俺と一緒に」

 

 動きをどんどん速めていく。

 

「ああんっ、ゆうくんっ……あっ、れいかのちくび、ちくびだけでぇっ、こんなっ、ああっ」

 

 怜華の腰が布団の上でくねくねと動き、蜜が伝う太ももを擦り合わせる。声が細く、切なくなる。

 小さな先端はすっかり充血して肥大し、悠斗の指に翻弄され続ける。

 彼女の昂ぶりに合わせて、悠斗は。

 指先にわずかに力を込めた。

 

「ちくびだけで……イっちゃえ」

 

「あぁぁぁぁぁんっ……!!」

 

 怜華は胸だけで、絶頂を迎える。

 背徳感と快楽の狭間で、完全に溶けていく。

 

 悠斗は何度も責め、怜華は何度も達する。

 やがて二人が、疲れ果てて眠り込むまで。

 禁断の〝れいちゃんスイッチ〟を責める夜は、終わりそうになかった。

 

(つづく)




次回、「4話 怜華、してあげたいと思う」
いつもしてもらってばかりの怜華。してあげたいと思ったものの、結局は……!?

独自路線を突っ走ってる自覚があるので、
果たして読む人がいるのか、カテエラじゃないか、正直すごい不安です。
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どうぞよろしくお願いします!
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