特級チー牛と性処理支援相談員さん【国家公認】 作:メロディ下村
【この話の登場人物】
・スカーレット(私)……性処理支援相談員(二十六歳)。アメリカから国費留学で来日し、名門国立大学を首席で出た、化学メーカーの研究者。赤毛のお団子に、そばかす。牛山を「クズ」と呼ぶ毒舌家。
・凛……元・認定監察課の監察官(二十七歳)。十月から相談員。黒髪ショートボブに、鋭いつり目。フェラの再試験は、まだ不合格。
・紫乃……元・認定監察課の監察官(二十八歳)。凛の先輩で、京都の出身。泣きぼくろに、九十七センチのHカップ。
・ジャンヌ……ガブリエルの婚約者(二十七歳)。フランス出身の、堅物の爆乳美人。
・牛山千尋……国に認定された特級チー牛。大学を中退したばかりのキモオタ。
「また……あのクズは、性懲りもなく」
フロントのカウンターで伝票を読んで私は額を押さえた。
宛名は牛山千尋様。品名は「ジョークグッズ」。段ボールの側面には、見覚えのあるアダルトグッズメーカーのロゴが刷ってあった。
私の名前はスカーレット。特級チー牛・牛山千尋の、性処理支援相談員だ。
昼のあいだはこの保護施設のフロントにも立っている。もとは高級ホテルだった建物だ。
アメリカから国費留学生として来日し、名門国立大学の工学部を首席で出た。大手化学メーカーの研究開発部にいたのに七月、辞令一枚でここへ転勤させられた。
なぜ私があんなクズの世話をしなければならないのか。着任した日は不満しかなかった。
――あ゛~~~っ! あ゛ッ! あ゛ッ! あ゛ッ!
不満は、その日のうちに絶叫に変わった。
牛山の「吟味」だ。並べた女たちに片っ端から生でハメまわって、私のことも組み敷き一方的にオナホ扱いした。
普段の私なら蹴り飛ばしていたはずだ。なのにあのとき胸の奥が高鳴っていた。運命の男に抱かれているみたいに、膝から下の感覚がなくなっていた。
あの日の自分がなぜああなったのか、考えると頭の奥が鈍く痛む。だから、考えないことにしている。
特級チー牛の性欲処理は、私が知るかぎりもっとも合理的な業務。それで十分だ。
牛山の名前で注文が入れば、決済は担当の相談員のカードに回ってくる。担当は私だ。私は段ボールを抱えてフロントを交代した。
◇
相談員の仕事を楽しんではいても、牛山は牛山だ。どうしようもないクズである。
大浴場のソープは日に三回。マットの上では必ず仮眠をとる。昼寝には胸の大きな添い寝係が二人いないと寝つけない。
性欲処理か、惰眠か。牛山の毎日はその二つでできている。特級チー牛としては、まことにふさわしい暮らしだ。
ただ一つ、特級チー牛に許されないことがある。牛山はそれを何度言ってもやめない。
オナホールだ。
九月に一度、十月にもう一度。牛山は私のカードでオナホールを注文し、そのたびに私が取り上げてきた。施設で私が「オナホ担当」と呼ばれているのはそのせいだ。
三度目ともなれば、取り上げるだけでは済ませられない。今日は、折檻をする。
自室で箱の中身をあらためてから私は相棒を呼びに行った。
「お待たせ、凛」
「二分、遅刻です」
廊下で待っていたのは凛だった。
黒髪のショートボブを耳にかけ、鋭いつり目でまっすぐ前を見ている。着ているのは監察の日と同じスーツだ。胸元の深く開いたジャケットに、短いタイトスカート。
小さめのジャケットのせいで、張り出したふくらみがいっそう目立つ。短い裾からはすらりとした脚がまっすぐ伸びていた。本人は気にも留めずに背筋を伸ばしている。
ふた月ほど前、凛は厚労省の監察官として、このフロントに乗り込んできた。身分証を突きつけてきた、あの目は忘れない。それが今では出向という形で、相談員を務めているのだ。
歳は一つしか違わない。首席で出たエリートで、クズを見下してここへ来て、気づけば尽くしている。そこまでの道のりが私とよく似ていた。
負けず嫌いで頭に血がのぼると、すぐ口調が荒くなる。それでも牛山の悪だくみを取り締まるときは、いつも凛と組む。私の盟友だ。
ここへ来てから、凛は一度も笑ったことがない。
そしてまだ一度も、牛山に抱かれたことがない。先輩の紫乃はフェラの採点で合格の60点を取って、そのご褒美に抱かれた。凛は再試験の50点で止まったままだ。
凛の目が私の白衣に留まった。
「なんですか、その白衣」
「分析の日の仕事着。研究所にいたころの癖でね」
凛は「ふうん」とだけ言ってそれ以上は訊かなかった。白衣の下に何を着ているのかも、訊かなかった。
◇
『……ふひぃ……んふぅ』
最上階の牛山の部屋は、もとはスイートルームだったそうだ。窓際の大きなソファベッドの真ん中で、牛山は口を半開きにして、鼻を鳴らしながら寝息を立てていた。
添い寝をしているのは二人の爆乳美女だ。
右にいるのは紫乃。凛と同じ監察課から来た、凛の先輩だ。京都の老舗の娘らしく、藍の浴衣を、帯をゆるく結んできれいに着こなしている。
なのに襟だけは合わせきれていなかった。Hカップの重みに押し広げられて、深い谷間がのぞいたままだ。泣きぼくろのある目を伏せて、紫乃は牛山の頭をその谷間へ抱き寄せていた。
左にいるのはジャンヌ。フランスから来た相談員で、紫乃よりもひと回り大きい爆乳の持ち主だ。
ジャンヌは白いシルクのネグリジェを着ていた。袖は手首まで、裾はくるぶしまである。襟元のリボンは左右対称にきっちりと結んであった。
それでも薄いシルクは百六センチの胸に張りついて、形をそのまま浮かせている。ハニーブロンドを枕に広げ、ジャンヌは牛山の顔の左側を、その膨らみで包んでいた。
木綿の胸と、シルクの胸。左右で違う手ざわりに挟まれて牛山の寝顔はだらしなく緩みきっていた。
部屋には浴衣に焚きしめた白檀の香と、牛山の汗の匂いが混じって淀んでいる。添い寝の二人の指先は、牛山の乳首から内ももまでを、ゆっくりと撫でていた。
私たちに気づくと紫乃とジャンヌは目だけで微笑んだ。折檻の段取りは着替える前に伝えてある。
いつもよりずいぶん早いが起こしにかかってもらう。二人は牛山にぎゅっと抱きつき、左右の耳元に唇を寄せた。
「牛山様ぁ……もう、起きよし……♡うちのおっぱい、そないに気に入らはったん……♡」
「お目覚めのお時間ですわ、牛山様……ん、ちゅ♡わたくしのおっぱいに、お顔をうずめたままですのね……♡」
語尾を溶かすように伸ばした、鼻にかかった声だった。昼間の二人からは想像もつかない。
紫乃はぽってりと厚い舌を耳全体に当てて、べろりと舐め上げた。ジャンヌは舌先を細く尖らせ、耳の溝を一本ずつなぞっていく。几帳面な彼女らしい丁寧な舐め方だった。
ぴちゃ、ちゅぷ、と濡れた音が左右から重なる。聞いているだけの私の首筋まで、ぞくりと粟立った。
隣で凛が自分の耳たぶに指をやった。無意識らしい。表情は少しも変わっていなかった。
牛山が好むのは寝起きのフェラかパイズリだ。ただ、射精させると高い確率で二度寝する。だからここまでしないと起きない。
自分の力で目を覚ますこともできないクズなのだ。
「んちゅ……れろ♡起きて、くれはらへんの……? いけずやわぁ♡寝起きの濃いザーメン、うちら待ってますのに……♡」
「牛山様……れろ……♡どうか、お目覚めを……♡わたくしの乳首、こんなに硬くなってしまいましたわ……♡」
『んぉ……ふひっ』
気色の悪い寝顔が、気色の悪いにやけ顔に変わった。
浴衣とネグリジェのあいだで牛山の股間がむくむくと持ち上がっていく。毎日相談員の柔肌と粘膜を味わい尽くしている、醜悪なチンポだ。日課の寝起きの一発はまだかと、亀頭が膨らんで、鈴口から透明な汁を垂らしていた。
普段ならきついバキュームで起こすところだ。
だが今日は違う。添い寝の二人にはチンポに触れないよう言ってある。誰にも触れられないチンポは、駄々をこねるように震えて、また一滴、先走りをこぼした。
「「牛山様ぁ……おチンポも、おっき、して……ちゅっ♡」」
『んむぅ……おい、お前ら。チンポにも触れよ。あぁ?』
囁きと耳舐めで牛山はようやく目を開けた。
牛山が二人の尻を掴んだのを合図に、紫乃とジャンヌは牛山の上体を起こしてやった。チンポに何の刺激もないことに牛山は不満そうに鼻を鳴らす。
そこで私に気づいた。寝起きの不機嫌な目で私を見る。そのあいだも当然のように紫乃の谷間に顎を乗せ、ジャンヌの尻を揉みしだいていた。
『ふぁぁ……おい、スカーレット。ハメてやるから、跨がれよ』
寝起きのムラムラを目についた私で片づけようというのだ。「ハメてやる」と上から目線で、しかも誰でもいいという適当さ。見事なクズっぷりだった。
私は添い寝の二人に目で合図した。二人は牛山の手をそっとほどいてソファベッドの両脇へ下がった。
『おい! チンポ、ビンビンなんだぞ。スカーレット、早く来いって』
「はあ……この状況を見てもわからないなんて、ほんとにクズね」
『あ? なんだよ、いったい。お、おぉ?』
奉仕はない。添い寝の温もりも離れた。不機嫌の極みだった牛山の目が、私の足元で止まった。
あの段ボールだ。
『あ、そのロゴ! “搾精名器”のとこのじゃん』
「そう。あんたが注文したオナホールが、今朝届いたの。これで三度目」
『はあ? 俺、頼んでねえし』
牛山はぽかんと口を開けた。
「前の二回も、最初はそう言ったでしょ」
牛山はぶんぶんと首を横に振った。
『いや、マジで今回は知らねえって。ま、いいや。届いたなら俺のだろ。使わせろよ』
段ボールひとつで牛山はころりと上機嫌になった。
「あんたの名前で注文された物は、決済も持ち主も、担当の相談員になるの。つまりこれは、私の私物」
『ふひっ。じゃあ、スカーレットのでいいからさ。試しに使ってやるよ。ほれ、用意しろって』
人の金で買った物を当然のように自分の物だと思い込む。この学習能力のなさこそ、牛山がクズであり続ける理由だろう。
だが問題はそこではない。買った物が、オナホールだということだ。
「凛。お願い」
「はい」
凛は一歩前に出るとタブレットを胸の前に掲げた。監察の日と同じ、背筋の伸びた立ち姿だった。
「まず、特級チー牛は、道具を使ってはいけない。ご存じですね?」
『知ってるよ。でも、オナホは別だろ』
「別ではありません。皿も、箸も、オナホールも、同じ道具です」
凛は眉ひとつ動かさなかった。
「そうやわぁ。昨日の夕食も、うちらが『あ~ん♡』してあげましたやろ?」
紫乃が浴衣の袖で口元を隠して加勢した。
『じゃあ、スカーレットがオナホ持って、シコってくれりゃいいじゃん』
牛山は名案だと言わんばかりに小鼻をふくらませた。
「認められません。道具で一度でも射精すれば、特級チー牛は失格です。支援は、すべて打ち切られます」
凛が語気を強めた。
「射精していいのは、相談員の口と胸と、おマンコだけです。そのために、私たちがいるんです」
『そんなぁ。オナホ、使ったことねえんだよ。認定される前は、金がなくて買えなかったし』
牛山は口をとがらせた。人を苛立たせることにかけて、この男は天才だ。
「子どもですか、あなたは」
凛のこめかみがぴくりと動いた。監察官だったころから、こういう言い訳がいちばん嫌いなのだ。
思い知らせてやる。私は段ボールを開け、中身と、自室から持ってきたディルドを取り出した。相談員が入館の日に膣の自己開発用として、調整官から一本ずつ支給されているものだ。
◇
段ボールの中には四つの箱が並んでいる。三度目にしては、ずいぶんと欲張ったものだ。
「まずは、これね。“搾精名器 TORNADO-8980”。けっこう、重たいわ」
『あぁっ、それそれ! 使いたい、それでシコりたい』
牛山はソファベッドから身を乗り出し両手を伸ばした。凛がその手をぴしゃりと払いのける。
「触れないでください。道具の使用に当たります」
私は名器を指で押してみた。シリコンではなく、もっと柔らかいエラストマー系の樹脂だ。押すと指の形にへこみ、離すとゆっくり戻ってくる。
人肌の弾力をよく研究してある。化学メーカーで樹脂ばかりいじってきた手には、それがわかった。
凛がタブレットで商品ページを読み上げる。
「“搾精名器 TORNADO-8980”。税込み八千九百八十円、非貫通式。入口は細かなイボ、中ほどにはひだ。奥には、トルネード状の『搾り取る痴女お姉さんゾーン』があります」
痴女お姉さんゾーン、のところでも、凛の声の調子はひとつも変わらなかった。それがかえってひどく卑猥に聞こえた。
私は名器にローションを流し込み指を二本沈めた。ぎゅぽっ、ぎゅぽっ、と下品な音が鳴る。樹脂が指の形にへこみ、口からぶちゅっとローションを吐き出した。
イボが指の腹に吸いついてくる。白衣の下で私のマンコまでひくりと疼いた。
「ほら、聞こえる? この音。あんたのチンポなら、ザーメン一滴残らず搾り取られるってわけ」
『ハメたい、ハメさせろよっ』
腹の上では誰にも触れられないチンポが、ぴくぴくと跳ねている。
「名器に、あんたのチンポは一生入らない。代わりを用意してあげる」
『代わり? 代わりなんかいらねえよ。俺は、それがいいの』
「だめ。あんたには、相談員のおマンコでハメる以外の選択肢はないの」
代わりの膣はもう選んである。相談員は全員、入館の日に調整官によって体のすみずみまで測られている。膣の奥行きから締めつけの強さ、濡れやすさ、ひだの具合までが、小数点以下まで並んだ記録だ。
ただの事務の記録というより研究者の実験ノートに近い。調整官はいったいどこで、こんな測り方を覚えたのだろう。
さっき自室で私はこの記録を、名器の公称の構造と突き合わせておいた。相談員の欄を上から順にたどって、項目ごとに差をとり、一致率を出したのだ。
「分析の結果ね。名器にいちばん近いのは、凛」
「は? 私が、オナホールの代わり!?」
凛のつり目が、きっと吊り上がった。
「入口の狭さも、奥の締まりも、ほとんど名器の仕様どおり。合理的に判断して、あんたよ」
凛が私のタブレットをひったくろうとした。私は画面を指で滑らせて凛の行だけを拡大してから渡した。
凛は自分の数字をにらみつけていた。頬にさっと赤みがさしていく。
「さっき、道具はだめだと言った私が……道具の、代わり……」
『ふひっ。凛って、まだ俺とヤってないじゃん。いきなりオナホの代わりかよ。やめとけば? どうせ名器のほうが気持ちいいし』
牛山が紫乃の谷間からにやにやと笑った。
「……は?」
凛の目つきが変わった。監察の日、三流と言われたときと同じ目だった。
「名器なんかに、負けるもんですか」
火がついた。こうなった凛はもう誰にも止められない。
◇
凛はジャケットのボタンに指をかけた。
ジャケット、ブラウス、スカート。脱いだものを一枚ずつ畳んでソファの肘掛けに重ねていく。監察官の几帳面さだった。
黒いストッキングを丸めながら脚から抜き、それも畳む。
白いブラのホックに回した指だけが一度、空を切った。
二度目でホックが外れた。張りのある乳房がふるりとこぼれる。スレンダーな体に、そこだけ不釣り合いなほどの丸みだった。
最後に白いショーツを足首から外すと、薄い茂みとまっすぐ長い脚があらわになった。
牛山の喉がごくりと鳴った。
紫乃とジャンヌが牛山の背中に枕を積んで、ソファベッドの背もたれに寄りかからせた。二人はそのまま両脇にぴたりと控える。
『くそっ。名器がよかったのに』
ぐちぐちと文句を言う牛山の腰を、凛はまたいだ。向かい合って膝立ちになり、牛山の首に両腕を回す。
「本物の名器より、凛のおマンコのほうがいいって……牛山様に、言わせてみせます」
啖呵を切った声が少しだけ上ずっていた。反り返ったチンポの先に触れた凛のマンコは、とっくにぬるりと濡れている。
牛山の目が凛の胸に吸い寄せられていく。
そうはさせない。私は名器にもう一度ローションを流し込み、ディルドを立てて、その先に名器の入口をあてがった。
『えっ、お、おい、それ。まさか、名器に、そんなもん』
「挿れるものが、これしかなかったの」
ぎゅぽ、と名器の入口にディルドの先を浅く沈めてみせる。
『ずりぃ。相談員は、道具使っていいのかよ』
「相談員は、特級チー牛じゃないもの」
私は凛の肩越しに牛山を見下ろした。
「代用品が腰を下ろすのに合わせて、こっちも動かすわ。……凛、いい?」
凛が小さくうなずいた。
「それじゃ、上下運動を始めるわよ」
凛が腰を沈めた。ぬぷり、と亀頭がマンコの入口をこじ開ける。同じ瞬間、私の手元でもディルドが名器の入口に沈んだ。
くちゅ、と生身の音。ぎゅぽっ、と樹脂の音。二つがぴたりと重なった。
「っ……ふ、とい……っ♡おチンポ、ふとい、です……っ♡凛のおマンコ、ひろがって……っ♡ちょっと、待って……っ♡」
初めて牛山のチンポを咥えた体の、太ももの内側が小刻みに引きつっている。啖呵を切った勢いは一瞬でどこかへ消えたらしい。凛は牛山の首にしがみついたまま、半分ほど呑み込んだところで、腰を下ろせずにいた。
『きっつ……』
牛山は凛ではなく、私の手元を見ていた。憧れのオナホールが目の前で、作り物のチンポに寝取られているのだ。
凛の目が牛山の視線をたどった。
「ちょっと! どこ見てるんですか、こっち見てください!」
オナホールに、本気で妬いている。凛は唇を噛むと、震えていた腰を、一息に根元まで落とした。
「ん、ぐ……っ♡お、奥……っ♡おチンポ、子宮まで、とどいて……っ♡こんな、とこまで……っ♡」
「あっ♡あ、ぁ……♡んっ♡んぅっ♡はぁ……っ♡」
つり目の端に涙がにじんでいた。それでも凛はすぐに腰を持ち上げ、また落とした。私もディルドで名器の奥まで同じように突く。
「は、ぁ……っ♡おマンコのなか、おチンポで、ぜんぶ、こすれて……っ♡な、なんか……えっと、違う、そうじゃなくて……っ♡」
言い切る女が、自分で何を言っているのか、わからなくなっている。眉を吊り上げたまま腰だけがどんどん速くなっていった。
負けず嫌いなのは知っていた。相手が樹脂でも負けるつもりはないらしい。
凛は動きを変えた。腰を浅く浮かせ、マンコの入口で亀頭を咥えたまま、ぎゅっ、ぎゅっと締め上げる。それから一気に根元まで沈め、奥でぐりっと腰を回した。
「イボも……渦も……っ♡凛のおマンコのほうが、上です……っ♡ほら、こっち……っ♡おチンポ咥えてる凛のおマンコ、見て、ください……っ♡」
『なんだこれ、凛、お前っ』
牛山の目がようやく凛に戻ってきた。だらしなく開いた口から荒い息が漏れる。
名器が、生マンコに負けた。
『おい凛。お前のマンコ、名器と比べてどうなんだよ』
「凛のおマンコ、名器より、締まってます……っ♡牛山様のおチンポ、ぎゅって、離しません……っ♡」
牛山の両手が凛の背中を抱き寄せた。凛の頬に自分の頬をこすりつける。鼻先で黒髪をかき分けた。
耳にかけた髪の下から小さな耳が現れた。
さっき添い寝の二人の耳舐めを見ながら、凛が触れていた耳だ。
『ふひっ。れろぉっ』
分厚い舌が凛の耳たぶをすくい上げた。
「ひぅっ……!? っ、んふ……んふふっ♡や、耳は……っ♡くすぐった、んふっ♡」
凛が、笑っていた。
眉を下げ、肩をすくめて、くすぐったさから逃げようと首をよじっている。つり目の目尻がとろりと下がっていた。
『ふひっ。凛、今、笑ったろ』
「わらって、ません……っ♡んふ……は、ぁ……っ♡おマンコ、きゅって、なってるだけ、です……っ♡」
牛山は聞く耳など持っていなかった。耳の溝をなぞり、穴の中へぬるりと舌を潜り込ませる。
笑い声が、息に変わった。息が、声に変わった。
「は、ぁ……あ、ぁ……っ♡ん、んぅっ♡耳の穴、なめられると……おなかの奥まで、じんって……っ♡子宮、きゅんって、しちゃいます……っ♡」
耳の穴を舐められるたびに、凛のマンコが締まっていくのが、結合部を見ていてもわかった。ぐちゅ、ぐちゅ、と粘ついた音が凛の腰の下からひっきりなしに立つ。名器の音よりずっと生々しい音だった。
『耳舐めたら、マンコ締まったぞ。凛、耳が好きなんだろ』
「すき、です……っ♡耳の穴、れろれろされながら……おチンポで、奥、こすられるの……っ♡すき、ですぅ……♡」
「あ゙っ……だめ、です……っ♡耳と、おマンコの奥、いっしょは……っ♡あたま、まっしろに……っ♡イく、凛、イっちゃいそう、です……っ♡ん、あ゙っ♡」
凛の腰が勝手に前後に揺れはじめていた。
「あっ♡あっ♡んあっ♡あ゙っ♡おく、おくぅ……っ♡」
私はディルドを握ったままその動きから目を離せなかった。名器を握る指にいつのまにか力が入っていた。白衣の下で黒いショーツの奥がじっとりと湿っていく。
凛のマンコがぐちゅりと鳴るたびに、私の子宮まできゅんと疼いた。
『出る……っ、凛、出すぞっ。どこに欲しいんだ』
「っ、は、い……っ♡凛の、おマンコの奥に……っ♡牛山様の、濃いザーメン……っ♡ください……っ♡」
どぴゅっ、びゅるるっ、びゅくっ。
「んあ゙ぁ……っ♡あ、ぁ……っ♡子宮に、ザーメン、でてます……っ♡い、イって……凛も、イって、ます……っ♡」
凛の背中が牛山の腕の中で弓なりに反った。紫乃が、後ろへ倒れかけた凛の背中にそっと手を添える。
「はっ♡はぁ……っ♡あ、ぁ……♡おなか、ザーメンで、あつい……♡」
凛は牛山の首にしがみついたまま、腰を小さく三度、四度と突き出していた。チンポを咥えたマンコの縁から、ザーメンがとろりとあふれ出す。腰が突き出るたびに、あふれる量が増えていった。
私の手のディルドも、名器の奥で止まっていた。
◇
しばらく誰も口をきかなかった。
凛は牛山の肩に額をつけたまま、荒い息をついていた。耳まで赤い。
私は名器からディルドを引き抜いた。ぬぽっ、と間の抜けた音がする。少しへたった名器は口からローションを垂らしていた。
『あっ、TORNADOっ! スカーレット、それ、よこせよ』
代用品を味わったばかりなのに、牛山はまだそれを欲しがった。
「これ、ディルドでもう使用済みだから……い~らないっと」
私は部屋の隅のゴミ箱の上で名器から手を離した。ごとん、と重たい音がした。
『あああっ! スカーレットっ、おまえっ、くそっ、くそぉっ』
牛山は手をばたつかせた。その手を凛がつかまえて、自分の胸に抱き寄せた。
「……牛山様。代用品は、まだ、ここにあります」
牛山の手のひらが凛の乳房に沈んだ。牛山はふてくされた顔のまま、それを揉みはじめた。
名器の行き先は、ゴミ箱だ。牛山のチンポが入る日は、一生来ない。
◇
凛は牛山の上からゆっくりと腰を上げた。内ももをザーメンがつうっと伝う。
凛はソファベッドを降りると牛山の脚のあいだに膝をついた。
「凛のおマンコで汚したおチンポ……お掃除、させてください。……再試験として」
『え、今? ふひっ、いいけど』
監察の日、凛のフェラは3点だった。その後の再試験で、50点。そのころの凛は硬く尖らせた舌先で、つつくようにしか舐められなかったと聞いている。
今は違った。
凛は舌を平たく寝かせ、根元から先端まで、一筆で舐め上げた。チンポにまとわりついたザーメンと、自分のマン汁をこそげ取るように。恋人係のラクシュミに教わった舌だ。
凛の唇が小さく動いている。耳を澄ますと聞こえた。
「……根元、裏筋、縁……先端」
手順を条文のように唱えているのだ。法学部を首席で出た女は、フェラもそうやって覚えたらしい。
凛は亀頭を口に含み唇をすぼめた。きゅっと締まった口元が凛の顔の中でいちばんいやらしく見える。じゅぷ、じゅぷ、と音を立てて、ゆっくりと頭を上下させた。
「んぷっ♡じゅぷ♡じゅる……っ♡んふぅ♡ちゅぽっ♡」
『ザーメンの味、どうだよ』
「んむ……っ♡おいしい、です……♡牛山様のザーメン……凛のおマンコの味も、します……っ♡」
牛山は凛の黒髪を撫でていた。
じゅぷじゅぷと鳴る音を聞きながら、私は太ももをきつく閉じた。内側がぬるりと滑った。
『ふひっ。なんだよ、うまくなってんじゃん』
凛の頭の動きが一瞬だけ速くなった。
「んっ♡んぷっ♡おチンポ、びくびくして……っ♡残ってるザーメン、ぜんぶ、凛が吸い取ります……っ♡」
最後の一滴まで吸い取ってから凛は口を離した。唇と亀頭のあいだに唾液の糸が光る。
『ん。60点。合格な』
牛山が凛の耳へ手を伸ばした。
凛は自分の手のひらで、さっと耳をふさいだ。
「……耳は、だめです。記録を、お願いします」
私はマジックのキャップを外した。監察の日、凛の頬には「3」と「50」が書き込まれた。私はその二つを同じ頬に書き直し、横に「60」と書き足した。
凛は数字をなぞりもせず、耳をふさいだまま、まっすぐ前を見ていた。ふさいだ指のあいだから赤くなった耳の先がのぞいていた。
◇
「さて。名器は終わり。残りは三つね」
私が言うと、凛は口元をぬぐって立ち上がった。ブラウスに袖を通しながらゴミ箱の横の段ボールに目を落とす。そのまま側面に貼られた伝票を見つめた。
「スカーレットさん。この伝票、決済が前払いになっています」
「……前払い?」
言われて思い出した。今朝、スマホに決済の通知が来ていなかったのだ。
「牛山様の名前で注文すれば、決済は担当のカードです。わざわざ前払いにする理由が、ありません」
凛は伝票から目を上げた。
「道具で一度でも射精すれば、失格です。牛山様に、これを使わせたかった誰かがいるのかもしれません」
『ほらな! だから、俺じゃねえって言ったろ』
牛山がジャンヌの胸から顔を上げて叫んだ。今回だけは、本当に無実だったらしい。
「照会をかけます。監察課には、まだ伝手がありますので」
凛はもう一度伝票に目を戻した。書類の不備を見抜くことにかけて、凛の右に出る者はいない。
「それと。伝票では、品数は五点です」
凛は段ボールの中を見下ろした。名器の空き箱と、残りの箱が三つ。
「箱は、四つしかありません」
「……検品は、私の仕事よ」
凛はそれ以上は訊かなかった。白衣の下を訊かなかった、あのときと同じように。
次回、スカーレット わからせホールも生マンコ。伝票は五点、箱は四つ。残りの一つの行方を、元監察官は見逃しません。
どのヒロインのエロが読みたいですか?
-
ひなた
-
ジャンヌ
-
響子
-
あげは
-
ラクシュミ
-
凛
-
紫苑
-
メイファ
-
シア
-
スカーレット
-
玲央奈