お前のお姉ちゃんえっちすぎない? ~田舎の夏休み、ギャルな従姉の距離感がおかしすぎる~ 作:姉夏
よければ感想やアドバイスお願い致します。
八月の盛り、お盆を迎えた祖父母の家は、日が暮れてもなお、むせ返るような草木の熱気と濃い緑の匂いに包まれていた。
昼間あれほどやかましかった蝉時雨は、いつの間にか涼しげなヒグラシの余韻から、庭先で鳴く無数の虫の声へとバトンタッチしている。網戸越しに流れ込んでくる夜風には、縁側で焚かれている蚊取り線香のどこか懐かしい煙の匂いと、仏間からかすかに漂うお線香の香りが混じり合っていた。
久しぶりに親戚一同が集まる母屋は、夕食を終えた大人たちの晩酌の笑い声とテレビの音、台所で食器を片付ける音でごった返している。
中学に上がったばかりの俺は、そんな賑やかな母屋の空気から逃げるように、早々に食事を済ませて庭の奥にある「離れ」の和室にこもっていた。
エアコンのない室内は少し蒸し暑く、暗い廊下の向こうから母屋の明かりが遠く漏れてくる。首を振る古い扇風機が『ブォン……』と規則正しい音を立てて、生ぬるい夜の空気をかき混ぜていた。スマホの電波も悪く、裸電球のどこか黄色っぽい光の下、畳の上に寝転がって天井の木目を眺めていた──その時だった。
ガラッ、と障子が勢いよく開いた。
「あれ、僕くん? ええ、超やばっ! 超久しぶりやん! 元気しとった?」
部屋に飛び込んできたのは、昔からよく遊んでくれた高校三年生の従姉のお姉ちゃんだった。
明るいミルクティーベージュの髪を、暑さ対策なのか無造作に高い位置でお団子にまとめ、白い陶器のようなうなじから後れ毛がハラリと落ちている。
耳元では小さなピアスが揺れ、田舎の古びた和室には場違いなほど華やかで可愛い白ギャル風のメイク。
しかも、身体のラインがくっきりと出る薄手の白チビTシャツの下には、豊かな胸が服を押し上げるように主張しており、下は太ももが半分以上露わになったダメージデニムの極短ショートパンツという無防備すぎる格好だ。
一年見ない間にさらに大人っぽく、そして刺激的になったお姉ちゃんの姿に、俺は思わず視線を逸らした。
「あれ? えー、なんで顔背けると? こっち見ろって、おーい」
不満そうに頬を膨らませつつ、お姉ちゃんはズカズカと部屋に入ってくる。
「え、てかさ、なんかまたでかくなった? 僕くん。今、身長どんくらいよ」
俺が観念して、少し声変わりし始めた声でボソッと答えると、お姉ちゃんは綺麗に上がったまつ毛をパチパチさせて目を丸くした。
「え、やばあ! めっちゃ伸びたやん。やっぱめっちゃ伸びたよね?」
感心したように頷きながら、お姉ちゃんはフフンと鼻を鳴らす。
「いいじゃんいいじゃん、大人の男に近づいとるって感じ……うん、いいと思う」
俺の少し伸びた背丈や、あどけなさの中に混じり始めた男っぽい骨格をじっと見つめ、お姉ちゃんが一瞬だけドキッとしたように言葉を詰まらせる。その頬がわずかに熱を帯びた気がしたのも束の間、彼女はいつもの明るい笑顔に戻って俺の隣へと歩み寄ってきた。
「えー、隣いい? よいしょっと」
遠慮なく俺のすぐ横にペタリと座り込む。蚊取り線香の匂いが漂う部屋の中に、ふわりとお姉ちゃんが纏う甘いバニラとピーチのようなボディミストの香りが広がり、俺の心臓が大きく跳ねた。
「てかさ、さっき何で来んかったん? じいちゃんが作ってくれたスイカさ、みんなで食べようやって声かけたんに。いくら離れだからってさ、うちのパワフルボイスが聞こえんかったわけないっしょ」
ぷっと頬を膨らませ、綺麗にネイルされた人差し指を俺の鼻先に突きつけてくる。
「『スイカ食べりー! いらんのー!?』って、めっちゃでかい声で縁側から叫んだもん。ここに呼びかけたっちゃけん、聞こえとったやろ? だってご飯もさっさと食べてさ、そそくさとこの部屋にこもっちゃうし」
責めるような口調なのに、その大きな瞳はどこか心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。
前屈みになるたび、Tシャツの襟元から深い谷間がチラリと覗き、俺は慌てて目を泳がせる。
「あ、え、なんか親戚の中に気まずい人がおる感じ? 喧嘩したと?」
俺が小さく首を横に振ると、お姉ちゃんは顎に指を当てて考え込んだ。
「……え、違うんか。確かに優也とも普通にしゃべっとったもんな。女の子の美香とも、萌とも」
そこでお姉ちゃんはハッと息を呑み、自分の顔を指差した。
「え? え? まさか、うち? え、うちと気まずいと? まさか」
核心を突かれ、俺の肩がビクッと跳ねる。
その分かりやすすぎる反応を見逃すはずもなく、お姉ちゃんは両手で口元を覆った。
「……え、あ、図星!? ええー! ごめん! うちなんかやっちゃったっけ? 今回のお盆、マジで会うの気まずかった?」
わたわたと焦るお姉ちゃんに、俺は慌てて「何もしてない」と首を横に振った。
「え、何もしてない? それ本当? マジ? 無理しとらん?」
心配そうに俺の顔を覗き込み、お姉ちゃんはふっと息をつく。
「てか思えばさ、いっつもうちと喋る時だけ表情こわばっとるっつうか、なんか緊張しとる感じあるよね。昔はすっごくなついて、『ねえちゃん、ねえちゃん』って可愛かったのにさ……うん。よし!」
何かを決意したように大きく頷くと、お姉ちゃんはショートパンツから伸びるむっちりとした白い太ももをポンポンと叩いた。
「僕くん、ちょっとこっち来てみ。お姉ちゃんが耳かきしてやるけん。いいの、いいの、細かいことは!」
有無を言わさぬ勢いで、お姉ちゃんはクスリと笑う。
「とりあえず、ほら。うちの太ももにゴロンしてみ? 三秒以内に来んと、強制的に中止しまーす。三、二……」
その挑発的で甘い笑顔に背中を押され、俺は考えるよりも先に頭をお姉ちゃんの膝へと預けていた。
「え、やばっ、めっちゃ早いじゃん! いらっしゃーい」
お姉ちゃんがケラケラと笑い、その振動が太ももを通してダイレクトに頬へと伝わってくる。むっちりとして吸い付くように柔らかい素肌は、少しひんやりとしていて最高に気持ちいい。
「どう? 座り心地っていうか、寝心地か。寝心地どう? 悪くない?」
俺の視界には、真上から見下ろすお姉ちゃんの華やかな顔立ちがあるのだが──それ以上に、俺の顔のすぐ上で大きな膨らみが視界の半分を占拠していた。
まるで大きな山のように張り出した白Tシャツの胸元に目を奪われつつ、俺がこくりと頷くと、お姉ちゃんは満足そうに目を細めた。
「あ、本当? じゃあ、どっちの耳からする? どっちでもいいよ」
楽しげに笑いながら、お姉ちゃんは視線を動かす。
「はいはい、じゃあこっちね。待ってね、やば、先に取ってくればよかった……あ、ここにあるわ。よいしょ」
お姉ちゃんが横の文机へ手を伸ばすたび、豊かな胸がたゆんと大きく揺れ、俺の額や前髪に柔らかい先端がかすかに触れそうになる。
太ももの肉がむぎゅっと頬を押し返し、甘い香りと女の子の体温に包まれて頭がクラクラしてきた。
「じゃあ、さっそく始めていくけんね。失礼しまーす……はあ。どう? うちの耳かき、上手いっしょ」
お姉ちゃんの温かい指先が俺の耳たぶにそっと触れ、キラキラしたネイルの先が頬をコツンとかすめる。カリ、カリ、と竹の耳かきが心地よく耳の奥を撫で始めた。
「いや、いつからかわかんないけどさ、ちょっと触れ合いが足りんのかなって思って。めっちゃちっちゃい頃はさ、プールとかで遊んどったやん? あと鬼ごっことか、色鬼とかもそうやし」
心地よい耳かきの音を聞きながら、お姉ちゃんはぽつりぽつりと話し出す。
「なんつうかさ、ボディを使った触れ合いっていうと? 大きくなってからそういうのなくなったやん。え、だからかなって思って」
耳をおさえるお姉ちゃんの指が、時折俺のまだあどけなさが残る頬やもみあげを、慈しむように優しく撫でる。
「だからといってさ、今このある程度お互い大きくなった上にさ、鬼ごっことかする体力はもううちには少なくともないわけ。だからね、耳かきならどうかなって思ってね」
得意げにフンと胸を張る。
「天才的じゃない? だよね、うちもそう思う」
頭上から降ってくるお姉ちゃんの声は、どこか嬉しそうで不思議な安心感があった。
「なんとなく多分、そういう触れ合いがなくなったけん、気まずくなっとんのかなって思って。まあ、うちは別に僕くんに対して気まずいとこなかったっちゃけどさ。男の子と女の子って違うんかなって」
手の手を少し緩め、お姉ちゃんはふっと息をつく。
「……何? うちと喋ると緊張すると? ふうん。嫌いとかじゃないやろ?」
耳かきの手をふと止め、お姉ちゃんが大きな胸の谷間の向こうから、じっと俺の瞳を見つめてくる。
「つうかさ、たまにさ、ちらちら見てきとらんかった? ご飯食べるときとかもさ、結構対角線上に座っててさ。でしょ?」
からかうような笑みを浮かべる。
「なんかめっちゃ視線感じるけん、僕くんおるやんと思って、うちもちらちら見とったっちゃけど……え、てかうちがちらちら見とったけん、僕くんも見てただけ? なんかその説あるくない? 勘違い乙って感じなんだけど」
お姉ちゃんが照れ隠しのようにクスッと笑うので、俺は耳まで熱くなるのを感じながら、小さく「こっちから見てた」と白状した。
「え、見とった? やっぱ見とったっしょ! よかった、うちの勘違い乙じゃなかった。勘違い乙パターンかと思ったわ」
大げさに胸をなでおろす仕草をする。
「なんかね、ちょっと年上の異性がこう、気まずくなっちゃうとか、そういう感じやろ? そういう感じね? オッケー把握、了解」
お姉ちゃんは嬉しそうに声を弾ませ、空いている方の手で、子どもをあやすように俺の頭をぽんぽんと撫でた。
「嫌われたんじゃないなら全然いいわ。ちょっと心配しとったんよね」
少し柔らかくなった声色で、お姉ちゃんは続ける。
「そもそもさ、自分が何とも思ってないやつに嫌われるのは別にどうでもいいっちゃけど、僕くんはさ、うちが普通に好きやけんさ。ショックじゃん、みたいな」
さらりと言われた『好き』という言葉。
だが、俺を見下ろすお姉ちゃんの瞳だけは冗談ではなく、どこか熱っぽく潤んでいて、頬がほんのりと朱に染まっている。
弟分に向けるはずの好意が、いつの間にか「異性」への意識に変わり始めているような、勘違いだとは思っても期待してしまう甘い空気に俺の胸がギュッと鳴った。
「……あっ。そ、それでね!? 『うちのこと好き? 嫌い?』って本人に正面突破で聞くとか無理ぃ~、やん? そんな勇気ないし」
慌てたように両手で自分の頬を押さえる。
「だから、こうやってちゃんと理由がわかってよかったわ、マジで」
自分の言葉に少し照れたのか、お姉ちゃんはホッとしたように息を吐いた。
網戸の向こうで鳴く鈴虫の音と扇風機の風切り音にお姉ちゃんの声が溶けて、二人だけの密室感がさらに濃くなっていく。
「まあ、じゃあさ、お盆ももうちょい長いやん? 僕くん、もうちょっとおるやろ? え、何日までおるん? ばあちゃんち」
トントンと軽く頭を叩かれ、俺はまばたきをした。
「……あ、そうなんや。え、じゃあうちと同じやね。そう、うちもその日に帰るけん」
嬉しそうに目を細める。
「ばあちゃんがさ、『泊まれ、泊まれ』ってうるさくなかった? 可愛いよね、うちらのばあちゃん。そう、やけんお盆のギリギリまで泊まっててあげようとか思って」
再びカリカリと耳かきが始まり、規則正しい音が俺の鼓膜を揺らす。
「ねえ、僕くんおるなら今暇じゃないわ。じいちゃん家、田舎すぎてやることないやん?」
退屈そうに唇を尖らせる。
「子どもの頃は虫捕りとかさ、なんか外におるだけで楽しかった気がするけどさ、さすがに今のうちらってスマホ世代やん。電波も悪いしさ、やることあんまないっていうかさ」
小さく息をついてから、お姉ちゃんはニヤリと笑った。
「泊まるって言ったはいいものの、何しようかなってずっと悩んどったんよね。そうそうそうそう」
そこで、耳かきがグッと奥の気持ちいい場所を捉えた。
俺が思わずビクッと肩を揺らし、熱い息を漏らすと、お姉ちゃんがクスクスと小悪魔のように笑う。
「え、何? これ好き? え、なんか今、『これ好きそう』っていう反応した。耳の奥ゴリゴリ好きなんだ。へえ」
からかうような声音に、俺はさらに顔を赤くする。
「しゃあなし、いっぱいしてあげるわ、じゃあ。よいしょ。どう? 気持ちいい? よかった。気持ちいいよね、わかる」
弱点を握られたような気恥ずかしさに身を固くしていると、お姉ちゃんがふっと顔を近づけてきた。その拍子に、たわわな胸の下側が俺の額にむにゅっと柔らかく押し当てられる。
「てかさ、友達にふざけて耳に『フッ』て息吹きかけられたことあってさ、うち」
遠い目をするふりをして、お姉ちゃんはクスクスと笑った。
「そん時さ、めっちゃでかい声でさ、『ひゃあっ!』って言ったんよね。驚いただけかと思ったっちゃけど、それを面白がって何度も仕掛けてくるわけね。そしたらなんか、癖になっとる自分がいて」
楽しそうに肩を揺する。
「え、そう、癖になっとんの。やけん、あ、うちこれ好きなんやと思って」
グロスで艶めくお姉ちゃんの唇がすぐ耳元まで迫り、甘い吐息が耳介をなぞる。
「僕くんもさ、好きだったりする? よいしょ……いっぱいしてあげるけんね」
挑発するような囁きに、俺はむっちりとした太ももの上で身動きひとつ取れなくなってしまった。
「てかさ、ばあちゃんち、なんでエアコンつけんとやろうね? 電気代節約かな? 体が冷えちゃうけんかな?」
パタパタと自分の首元を仰ぎながら、お姉ちゃんは首をかしげた。
「まあ、おばあちゃんたちも年やしね。うちら若いけん、汗かきまくるやん。あ、確かに離れやったら夜風が入っていいかも」
納得したように小さく頷く。
「てかさ、普通にだってうち、二の腕とか太ももにちょっと汗かき始めとるかも、とか思ってさ。僕くんに申し訳ないんよね」
心配そうに眉をハの字にする。
「大丈夫? うちの肌、大丈夫そう? なんかベタベタしてきたらマジ言って」
夜の熱気でほんのりと汗ばみ、しっとりとしたお姉ちゃんの素肌は、むしろなまめかしいほどに柔らかくて、俺は「全然気にならない」と必死に首を振った。
「……え、本当? ちょっと汗かいとるけんさ、お互いに。てかかわいそうやん、僕くん、うちの汗で。扇風機とかで涼しくしてあげようと思って」
お姉ちゃんがぐっと身を乗り出して扇風機の向きを変える。その瞬間、目の目にあったEカップの双丘が俺の顔全体を覆い隠すように迫り、むっちりとした太ももが頬に強く押し当てられた。
「てかさ、これ普通にセクハラになりそうじゃない? 男から女へのセクハラだけじゃなくて、逆も最近問題になっとるらしいよ」
腕を組んで、ふんと鼻を鳴らす。
「てかさ、そんなことでセクハラって思うことも結構多くてさ、世の中辛いよね、いろいろ。いや、うちはセクハラせんけど! え、こんなことで? みたいな」
お姉ちゃんはぷりぷりと怒ったような仕草を見せながら、自分のショートパンツの裾を軽く引っ張った。太ももの付け根の柔らかいお肉が、デニムの裾から少しだけはみ出している。
「どこまで気にすればいいかわかんないっつうか、短いスカート穿くだけでキャーキャー言ってくるやつがおるんよ。可愛いけん普通にミニスカート穿きたいのにさ、『逆セクハラだ』とか言ってきて意味わかんないっちゃけど。今日は暑いけんしょうがないやんね」
不満げに頬を膨らませたあと、お姉ちゃんはふと優しいトーンに戻る。
「……え、僕くんも、うちがショーパン穿いとるのきついって思う?」
見下ろすような角度で、少し不安げに、それでいて俺の反応を試すように聞いてくるお姉ちゃん。俺が意を決して「すごく似合ってる」と答えると、お姉ちゃんの顔がパッと華やいだ。
「え、だよね! 似合う? マジ? えー、嬉しい! セクシーかな? サービスしちゃうわ」
満面の笑みを浮かべて、嬉しそうに身体を揺らす。
「はあ……ありがとう、僕くん。やっぱさ、好きな格好をして『似合うね』とか『可愛い』って言われたいやんね。よいしょ」
ご機嫌になったお姉ちゃんは、太ももを少しキュッと締めて俺の頭を挟み込むようにしながら、髪をくしゃくしゃっと優しく撫で回す。
「てかさ、さっきから喋っとるの、うちだけじゃない? なんか『早くこの耳かき切り上げよっか』って思われとったらやばいね。年に一回、お盆にしか会わんけんさ、それが逆に気まずくさせやすいんかも。だって一年ぶりよ? 正直、緊張するっしょ」
ふっと柔らかく微笑み、カリカリと優しい音が続く中、不意に俺のお腹が『グゥ〜』と情けない音を立てた。さっきスイカを食べ損ねたせいだ。子どもっぽい失敗に顔から火が出そうになる。
「……ぷっ。え、今のめっちゃ可愛くなかった? 『お腹減ったー』って感じ?」
クスクスと笑いながら、お姉ちゃんは顔を近づけてくる。
「僕くんと話しとったらお腹がポコって鳴るの、可愛いすぎなんやけど。よいしょ……あっ!」
笑った拍子に耳かきが少し深く当たり、俺が思わず目を瞬かせると、お姉ちゃんはハッと息を呑んで顔を近づけてきた。
「えっ、あ、ごめん! やば、今ちょっと痛かったよね!? ほんとにごめん、大丈夫と……?」
すぐ真上から心配そうに覗き込まれ、お姉ちゃんの柔らかい手が俺の頬をそっと包み込む。俺が「大丈夫」と頷くよりも早く、お姉ちゃんは申し訳なさそうに眉を下げたまま、俺の耳元へと唇を寄せた。
「お姉ちゃんがすぐ治してあげるけんね。痛いの、飛んでいけー……。ふぅ-っ……」
耳の穴に直接吹きかけられた、温かくて湿った吐息。頭の芯が痺れるような感覚に、俺の背筋がゾクッと粟立った。
「よしよし、びっくりさせてごめんね。お姉ちゃんがよしよししてあげたけん、もう大丈夫やろ? オッケー、オッケー」
俺の頭を優しく撫でながら安心したように微笑むお姉ちゃん。俺がさっきとは別の意味で顔を真っ赤にしていると、お姉ちゃんはどこか満足そうに、そして少し艶っぽく目を細めた。
「てかさ、明日は何するん? ……え、勉強!? 偉っ! ばあちゃんちにまで勉強道具持ってきとるん? マジか、偉いなぁ」
感心したようにパチパチと手を叩く。
「じゃあ明日、うちは何しようかな。持ってきた漫画でも読むか……。うちが持ってきたものなんて、メイク道具とスキンケア用品くらいなんよね。あ、あと縄跳び持ってきたっちゃけど、ばあちゃんちじゃ絶対無理やわ」
俺が「なんで?」と目で尋ねると、お姉ちゃんは少し恥ずかしそうに頬をかいた。
「いやさ、最近ダイエットしとって、家の中で『エア縄跳び』しとるんよ。ドタバタ床が鳴ると苦情が怖いやろ? やけん、グリップだけ短く持って、飛ばずに手だけ回す練習しとるわけ。ばあちゃんちの庭なら本物の縄跳びができるかなーと思って持ってきたっちゃけど……よく考えたら、親戚の前で飛ぶの恥ずかしすぎて無理かも」
ちょっと照れくさそうに舌を出す。
「うち、ただでさえ胸がEカップもあるけんさ、飛ぶとめっちゃ揺れて目立っちゃうし。ね?」
お姉ちゃんがこともなげに言ったサイズと、実際に縄跳びをしてタユンタユンと揺れる光景を勝手に想像してしまい、俺は誤魔化すように吹き出して笑った。
「あ、そういえばさ、明日みんなでバーベキューするらしいやん! でね、そのあとに水遊びせん? ばあちゃんちに、空気入れて膨らませるちっちゃいプールあるやろ? ……え、水着ちゃんと持ってきとるん? ナイス!」
パッと顔を輝かせて、お姉ちゃんは嬉しそうに頷く。
「うち、膨らませるのだるいけんさ、そこは男たちだけで頑張ってもらっていい? ……え、やってくれると? マジ!? よっしゃー! 明日の楽しみ増えたわ、最高!」
お姉ちゃんは子どものように無邪気にガッツポーズをした後、急に声を潜めて、獲物を狙うような目でニヤリと笑った。
「いいじゃん、男たちは頑張ったご褒美にさ、女子の水着姿が見れるっちゃけん。めっちゃ眼福っしょ?」
楽しそうにイタズラっぽく笑う。
「……え、うちがどんな水着かって? 普通にビキニよ。黒ビキニ」
その単語だけで、俺の視線が思わず頭上の大きな膨らみをかすめる。お姉ちゃんは俺の視線に気づきながら、わざと胸を張るようにして言葉を続けた。
「黒ってさ、熱を集めるって理科の授業でやらんかった? 黒ビキニにしようと思って買ったっちゃけど、日差しめっちゃ集めちゃうわと思って。白とかにすればよかったかな。……よいしょ」
ふう、と息をついてから、お姉ちゃんは上から覗き込むように顔を近づけた。
「え、なに、楽しみっしょ? 何が楽しみなん? 水遊び? それとも、うちの水着?」
ネイルの施された指先で俺の頬をつんつんと突きながら、ニヤニヤと覗き込んでくるお姉ちゃん。
「てかさ、日焼け止めって塗るのめんどくさくない? うちの肌、すぐ焼けちゃうけんさ。いつもは顔と手足とデコルテだけなんやけど、明日は全身に塗らなきゃやばいよね。全部よ、全部」
数えるように指を折りながら、お姉ちゃんは妖しく微笑む。
「お腹も、お尻も……あと、胸の谷間も」
わざとゆっくり、焦らすように言葉を区切るお姉ちゃんに、俺の心臓がバクバクと音を立て始める。黒いビキニに包まれた大きな胸や、そこに日焼け止めを塗り広げる姿がリアルに頭に浮かんでしまい──俺の身体は、どうしようもなく正直に反応し始めてしまった。
「あれ? 僕くん、なんか顔赤くない? 大丈夫そう? ……あ、今、想像した?」
図星を突かれた俺は、ハーフパンツの股間が窮屈になってきているのを隠そうと、咄嗟に身をよじって脚を閉じようとした。だけど、膝枕をされている体勢ではうまく隠しきれない。
俺の不自然な動きに気づいたお姉ちゃんの視線が、すっと俺のお腹の下へと落ちた。そして、そこにある隠しきれなくなった『男の子としての反応』に気づき、目を丸くしたあと──とろけるように甘く、艶っぽい笑みを浮かべた。
「……hあ〜。なんだ、ちゃんとやっぱ、普通に男の子やね。ウケる」
恥ずかしさと気まずさで起き上がろうとする俺の肩を、お姉ちゃんが「いいの、いいの」と優しく押さえつける。見上げると、お姉ちゃんの頬もさっきよりずっと濃い赤色に染まっており、俺を見下ろすその潤んだ瞳から、熱っぽい愛おしさが伝わってきた。
「いいんじゃない? いや、男の子はさ、ちょっとぐらいスケベじゃないとおもんないって。おもんない、おもんない」
ふふんと鼻で笑い、お姉ちゃんは優しく目を細める。
「だからってさ、あんまりガツガツ表に出す男はちょっと萎えるけど……僕くんぐらいのむっつりちゃんは、正直めっちゃ可愛い」
お姉ちゃんは自分の高鳴る鼓動を誤魔化すようにクスクスと笑うと、俺のハーフパンツの膨らみの上へ華奢な手のひらをそっと重ね、そのままウエストのゴムの隙間から、ためらいがちに温かい指先を滑り込ませてきた。
「ひっ……!? ね、ねえちゃん……!?」
「可愛い、可愛い。プラスプラス、加点、加点! こんなにガチガチに熱くしちゃってさ……うちの水着姿、そんなに想像しちゃったん? もう、加点でしかないかも」
下着の奥へと直接入り込んできたお姉ちゃんの指先が、熱くなった俺の敏感な部分にふわりと触れる。
驚いて腰を引こうとした俺の耳元に、お姉ちゃんが豊かな胸をむぎゅっと押し当てながら、吐息混じりの甘い声で囁いた。
「あはっ、やば……うちもなんか、めっちゃドキドキしてきたかも。てかさ、これもし親戚のみんなにバレたら、うち普通に捕まるやつやんね?」
冗談めかしてコロコロと笑うけれど、俺を見つめるお姉ちゃんの瞳は完全に色気を帯びていて、俺の反応から一秒たりとも目を離さない。
「やけんさ、これ……ぜーったいに、みんなには内緒にしとってな? いい? できる? ……もし嫌なら、ちゃんと嫌って教えてな?」
俺が嫌がるはずがないと分かっていながら、逃げ場を塞ぐように甘く問いかけてくるお姉ちゃん。その蠱惑的な表情に当てられ、俺は顔を真っ赤にしたまま、コクコクと必死に頷くことしかできなかった。
「……ふふ、いい子やね。じゃあ、うちと僕くんだけの、絶対のヒミツね」
俺の同意を得て満足そうに目を細めると、お姉ちゃんの綺麗で柔らかい指先が、俺の熱い部分を優しく包み込み、ゆっくりとスリスリとこすり始めた。
「んっ……あ……っ」
「よしよし、可愛いね、僕くん……うちのこと見て、こんなに大きくしてくれたんやろ? めっちゃ嬉しいけん……」
まるで小さな子どもをあやすかのような慈愛に満ちた声色なのに、直接素肌を撫で上げる指先の動きはどこまでも艶めかしく、ねっとりと甘い。
綺麗なお姉さんに一番恥ずかしい場所を直接握られ、たっぷりと時間をかけて優しくスリスリと擦り上げられる背徳感。俺はお姉ちゃんのむっちりとした太ももに顔を押しつけ、甘い香りに溺れながら、ただ熱い吐息を漏らしてビクビクと腰を震わせる。
手のひらの摩擦が強まるたび、カリの裏や敏感なスジが強烈に刺激され、俺の呼吸は荒く乱れていく。キュッ、キュッと肉と皮膚が擦れ合う生々しい音が静かな離れに響き、お姉ちゃんの指の隙間から溢れた愛液と男の我慢汁が混ざり合って、ねっとりと糸を引いた。
「ああっ……ん、めっちゃ熱くなっとるやん、僕くん。こんなに固くして……気持ちいい?」
お姉ちゃん自身も吐息を荒くしながら、指の腹で裏筋を念入りにコリコリと舐め回すように刺激してくる。そのあまりの快感に、俺は頭が真っ白になり、腰をびくつかせて逃げようとしたが、お姉ちゃんのもう片方の手が腰回りをしっかりと掴んで逃がさない。
どれくらいそうして、ねっとりとした手淫で徹底的にいじめ抜かれただろうか。
いよいよ限界を迎え、全身の血管が沸騰したように熱くなった俺の気配を察知して、お姉ちゃんはふっと妖しく微笑んだ。
「んっ……あ、もう出そう……? すごくえっちで切なさそうなお顔してたからわかるよ。どうしよう、手の中じゃ服汚しちゃうし、ダメやもんね……」
そう呟くと、お姉ちゃんは自分のショートパンツの裾を少しだけずらし、ゆっくりと上体を起こした。
そして、濡れて光るそれを、迷うことなく自身の柔らかい唇の間へと迎え入れた。
「んっ……ぶっ……まかせて、舐めてあげるけんね……」
口の中に深く飲み込まれた瞬間、口腔内のねっとりとした熱と、舌先がカリをねじるように這い回る刺激に、俺の理性は完全に吹き飛んだ。
だが、それだけでは終わらない。
お姉ちゃんは艶めかしく目を据えると、一気に激しく腰を前後に引き、喉の奥まで丸呑みにする勢いで激しいバキュームを開始した。
「……んっ、ちゅぅっ、んぷっ、じゅぽ……! じゅる、むちゅっ……!!」
口腔内を真空にするような強烈な吸着圧と、ゴクゴクと根元まで容赦なく飲み込む激しいピストン。
頭の芯をハンマーで殴られたような衝撃と共に、荒い息を立てながら唾液を糸引かせて貪りつくお姉ちゃんの喉の動きが、直接あそこに伝わってくる。
限界まで絞り上げるようなバキュームの連続に、俺は完全に理性を失い、お姉ちゃんの頭を掴みながら激しく腰を跳ね上げた。
「っ……あ、ぁあ……ッ!!」
「んっ……くぷっ、じゅるるっ、ぜんぶだして……? お姉ちゃんの口の中、全部に使っていいけんね……♡」
トロトロに溶かされた頭で、限界を超えた熱いものが一気に噴き出す。
服を汚す心配なんて吹き飛ぶほどの勢いで、お姉ちゃんの口の中へと、ドクドクと濁った液体が容赦なく吐き出されていった。
喉を鳴らしながら、あふれ出るものを一滴残らず飲み干していくお姉ちゃん。
しばらくして、満足するまで俺を味わい尽くしたお姉ちゃんは、名残惜しそうに唇を離した。
糸を引くそれを指先で綺麗に拭いながら、お姉ちゃんは顔を真っ赤に染め、興奮を隠せないといった様子で蕩けるような笑みを浮かべた。
「はあ……、すごい量やった……こんなに出るんだね、ごちそうさま? ……でいいのかな。ねえちゃん、めっちゃ興奮しちゃった……」
二人の荒い呼吸と熱気が部屋に充満するかのようだった。
「一緒にお水のも?」
ふぅ、と小さく息をついてから、俺はお姉ちゃんの手をそっと取り、テーブルの上にあったグラスを引き寄せた。
ひんやりと冷えた水が乾いた喉を潤していくと、高鳴っていた心臓の鼓動も少しずつ穏やかなリズムを取り戻していく。
「こうやって僕くんと二人っきりで、誰にも言えんヒミツ共有しとるの、うち、ほんとに幸せっちゃけん……。明日のバーベキューも水遊びも、めっちゃ楽しみやね」
お姉ちゃんは、名残惜しそうに俺の髪や頬を優しく撫でる。
無邪気に笑うお姉ちゃんの横顔を見ていると、胸の奥に広がっていた甘い熱が、明日への期待感へと優しく溶けていく。
誰にも言えない秘密を心に秘めたまま迎える夜は、いつもより少しだけ特別で、どこか魔法がかかったように感じられた。
方言これでいいんだろうか。
ギャルの解像度を上げたい。