enls21話
渋谷。
東京都の区部南西部に位置する特別区。渋谷駅周辺など中心部は西渋谷台地、代々木台地、東渋谷台地の3つの台地に囲まれた場所にある。
「久しぶりに来たけど、相変わらず人が多いなぁ……」
俺は教師として、結ヶ丘女子高等学校に向かっていた。
「お前に乗るのも久しぶりだなぁ……」
俺は赤いスポーツカーを撫でた、エロノートが俺の能力ならこいつはまさに足だ。
「おおう、ここか、結ヶ丘女子高等学校……」
まだ、二年目の生まれたての学校のせいか、建物に独特の匂いがする。
学園長に話を聞き、スクールアイドル部の顧問となった。
「二年は、澁谷かのん、平安名すみれ、葉月恋、嵐千紗都、そして唐可可、流石に中国国籍は初めてだな……」
エロノートのプロフィールを見る、当然のことながら全員バージン……!
「久しぶりの教師生活、ワクワクする…、桜小路きなこ、和菓子うまそうな名前だな……ええと……米女メイ……鬼塚なつみ……次は……」
ドン!
ながら見しながらある歩いていたため、うっかり女学生にぶつかってしまう、彼女は尻もちをつく。
しまったな、と思った、ブランクがあるのか?
朝下カンパニーは未来人や部下に任せたが、久しぶりに教師をやりたくなった、直感で、間違いだったか?
「……どこ見て、歩いているんですか……?」
彼女は初対面なのに、どこか懐かしさを感じた。
自らの発明品なのか、変わったゴーグルを青い髪の毛につける、俺のファーストキスを奪った、東條希と同じぽってりした唇。
ノートを見なくても分かる、制服に隠された巨乳と巨尻……
「何ジロジロ見ているんですか?いやらしい……」
「息子……」
「はぁ?私は女なんですけど……それにここは女学院ですよ?」
明らかに怪訝な顔をした、いかんいかん、自己紹介しよう。
「俺の名は朝下レフトダーク、朝下ふとだ先生でいい、今度スクールアイドルの顧問をすることになったよろしくな……!」
「若菜四季です……」
俺は手を伸ばした、彼女も手を伸ばす。
「因みに独身!」
「……聞いてませんけど?朝下?何処かで聞いたような……」
「スクールアイドル部の部室を教えてくれ!」
「変な人……」
「現在が変われば未来が変わる、未来が変われば現在が変わるか……」
「タイムスリップですか?ぜひ話を聞きたいですね」
「ああ、実はタイムスリップして未来を見たんだ……」
「本当ですか?ぜひお話を聞きたい」
息子よ……若菜一季よ……俺は今輝いているぞ!
……はるか未来のレフトダーク島。
巨大なモニターには、結ヶ丘女子高等学校で出会った朝下レフトダークと若菜四季の姿が映し出されていた。
その光景を、二人の若者が見守っていた。
「……どうなることかと思いましたが、うまくいきそうですね」
感慨深そうにつぶやいたのは、二人の間に生まれる息子、若菜一季だった。
「もう一人の僕。どうやら、やりましたね……」
隣に立つ黒髪の若者が、静かに笑った。
顔立ちは一季と瓜二つだった。
「四時。今度は君の番だ。君の父親を、並行世界の渋谷へ送り込まなければならない」
「ええ、兄さん」
彼の名は、四時。
四季という名前に似た響きを持ち、時間を意味する字を冠した青年だった。
「しかし……あの人が僕の父親になるとは、驚きですよ」
モニターの映像が切り替わった。
そこには、一人の男性のプロフィールが映し出されていた。
昼中ニュートラル。
「過去に生きる彼女たちにとって、彼は未来人だ。だが、血縁関係については調査済み。問題はない」
一季は淡々と告げた。
「……昼中ニュートラル。彼はうまくやれるでしょうか?」
四時が尋ねた。
一季は少し考え、弟のような存在に問い返した。
「四時。君は神様を信じるか?」
「ええ、兄さん。僕は信じますよ……」
二人は再びモニターへ目を向けた。
画面の中央で、昼中ニュートラルのプロフィールが静かに光っていた。
――そして、もう一つの物語が動き始める。