本格的な抜き所さんは、次話くらいから
酷く薄暗く湿った風が吹く、皮膚に張り付くような湿度の洞窟だった。
「まったく……入場前から酷い目に遭ったっす……後半、絶対弄ばれてたし……」
そんな洞窟の中とは不釣り合いなくらい明るい茶色の髪をした少女、リンド・ブルームは……その薄い青色の瞳を洞窟の壁のようなドブ色に淀ませながらブツブツと独り言をのたまう。
それはこの未知の魔窟に挑戦する恐怖をひた隠す為でもあり、また先ほどのインタビューの気恥ずかしさを誤魔化す為でもあった。
「まあ?全然いいんっすけどね、別に。減るもんじゃないっすし?」
そう言いつつも、彼女の耳は赤く染まっていた。
如何に彼女がお金が好きで自ら情報を切り売りするとは言え、羞恥心を捨てた訳では無いのだ。
ただ少しだけ……羞恥心より上に金銭が来るだけで。
「まぁ、報酬をチョロまかされ無かっただけ良しととするっすかね……」
そう言いつつも、彼女の頬は朱色に染まったままである。
その事を自覚しているのか、彼女は勢いよく頬をパンと打って気持ちを切り替えると、渡されたポーチの物色を始める。
「現金の他に、ポーションやらなんやら。怖いくらい、至れり尽くせりっすね」
彼女の懐は既にこの魔窟に入った時よりも、随分と潤っていた。これには思わず目に金貨が浮かぶ。
だが、彼女は引き返すどころか奥へと道を行く。
この程度の稼ぎで満足できるなら、彼女はこの悪魔の巣窟へ足を踏み入れてはいないだろう。
ここの魔窟の名は、『インデモニウム』。
その煌びやかな報酬を餌に、数多のメスを取り込み続けてきた───正真正銘の『エロトラップダンジョン』である。
その事を知りつつもなお、この魔窟へと挑もうとせん少女は、一歩を踏み出す前に……確かにこちらを見た。
確かに、間違いなく、こちらをじっと見つめて。
それからおもむろに、その鈍色の短剣を大きく振り上げると───
「……せいっ!」
───ガキンと言う音が二度、洞窟内に反響して鼓膜を揺らした。
彼女は先ほどまでの温厚そうな目つきを、鷹のように鋭くして振り下ろしてから、溜息をつく。
「……あちゃあ、流石に破壊は出来ないっすか。これは続けると、短剣の方がイカれるっすね」
今もガキンという、硬いもの同士が擦れ合う音がいやに耳の奥に残っている。
水晶玉の先の主にダメージを与えるのが目的なら、それは有効であったと言わざるを得ない。
彼女はそんなことは、当然知る由もないが。
「全く。女の子の痴態を眺めて楽しむなんて、随分と悪趣味なダンジョンもあったもんっすね」
ここでの『あなた』は、哀れな少女でも、まして救世の勇者でも無く。
「ま、何はともあれ……行きますか」
精々が、感想を残す事しか出来ない───ただの傍観者である。
◆◇◆第一層 湿った岩の洞窟◆◇◆
薄暗くて湿った洞窟を進む少女は、幾つかの分岐を全て左に進んで歩き続ける。
催淫ガスの罠だ!───が、リンドは罠を見破った。
「一応斥候職っすから、これくらい朝飯……い”っ!?」
ぐちゅり、と音を立てて嫌な水音が洞窟の中に響き渡る。
罠を看破して避けた所までは良いが、どうやらその先には半透明な謎の液体が散らばっていたらしい。
それが皮のブーツの底と擦れて、何とも不快な糸を引く。
「うへ……最悪、なんか踏んだっすね……」
彼女は危険を承知でその液体へと鼻を近づける、その液体が毒であればここから先へ進むのは危険であるからだ。
その警戒心はこの魔窟で生き残るには大切なものだが、今回はあてが外れたらしい。
「ぬめぬめしてて、独特な匂い……毒では無さそうっすけど」
その液体の端は、乾いてカピカピになりかけていた 。
何処かで嗅いだことのあるような、無いような匂いに頭を悩ませた彼女は……このダンジョンの正体から逆算して、ある一つの答えへと行きつく。
「あっ、これ……愛液じゃないっす……か?」
口に出してみれば、それが驚くほどしっくりとくる答えだった。
妙な発酵したような、汗のような……独特の匂い。
「ぐぇぇ……嫌なもの踏んだっす……」
不快そうに肩を落とす少女。
だが、あまり呑気な事ばかり考えてはいられないと気を持ち直す。
まさか、愛液が自然発生したわけではないだろう、つまりこの罠を踏んだ犠牲者が居たという事だ。
「流石は噂に聞くインデモニウム、罠1つが致命傷になり得るっすね……気を引き締めないと」
これだけの愛液が撒き散らされているのだ、その媚薬の性能は折り紙付きだろう。
もし仮に、自分が斥候職じゃ無かったら?
もしも、この罠を踏んでしまっていたとしたら?
そんな「もしも」の想像に、彼女の背にひやりと冷たいものが伝う。
そして、その罠を確認した少女はもう一つの真実に辿り着く。
「この階層……うっすらと、揮発したガスが漂ってるっすね」
少し前から、じんわりと身体が熱い。
勘違いや場の雰囲気に流されたとばかり思っていたが、どうやらこの洞窟に漂うガスのせいだったらしい。
そんなにも沢山、このダンジョンを冒険者が訪れているようには思えないのだが……
「ふぅ……あまり時間はかけていられ無さそうっす」
現に今も、大きく身体を動かしたからかお腹の奥の方がじわじわと熱を持ってしまっている。
彼女は、次の階層への階段を見つけるべく、フードのマスクを押し当てて進みだした。
◇◇◇
「ううっ、あっつ……結構、ムラムラしてきついっすね……」
彼女がもう少し洞窟を進んだ先、少しづつお腹の奥が熱を持ち重くなっていく感覚に襲われていた頃。
独特の獣臭が鼻について、思わず顔を顰める。
外の世界でも何度か討伐したことのある、そのモンスターの不潔で不快な臭い。
そして、その中に混ざる雌の匂いと───嬌声。
「ごめんなさいっ♡もう逆らいませんからっ♡♡おまんこ優しくしてくだひゃぃっ♡♡♡」
「うへぇ……マジっすか……」
避けて通ろうにも、道は1つしかない。
他の道が安全な保証もない以上、進むしかなかった。
「ぐりぐりやらっ♡もうイぎたくなっ♡」
気づかれぬようにゆっくりと近づくにつれて、嬌声に混じって腰をうちつけるパンパンと言う音が聞こえてくる。
「おしり叩かないでっ♡お゛っ♡♡いだいっ♡♡♡」
ゴブリンは、捉えた女の臀を赤い跡が付くほどに叩きつける。
それはまるで、そうすれば目の前の雌穴はよく締まると分かっているようだった。
バチンと言う破裂音が空気を震わせ、その度に女の下半身がビクリと震える。
よく見れば、女の身体には随分と引っ掻き傷が残されていた。
代わる代わる使われているのだろう、休む暇もないまま。
「……」
それに対し思うことが無いわけでは無いが、今は感傷に浸ったりしている場合出ないのだけは確かだ。
ゴブリンはやがて身をブルリと震わせると、貯めに貯めたその精を目の前の雌穴に吐き出すべく腰を掴み激しく打ち付ける。
「腟内にっ、出してくだしゃい♡ゴブリン様のくっさいせーえきで、孕ませてくだしゃい♡♡」
「グギャギャ!」
絶対に逃さないと、孕ませてやると掴まれた女は哀れにその身を震わせるしかない。
「ほへっ♡イぐっ♡♡まだ゛っ、イぐっ♡♡♡」
そしてゴブリンは勢いよく腰をうちつけると、ブルリとその身を震わせて溜め込んだ精を一気に吐き出した。
「ゴっ……♡」
「イぎっっっっ♡♡♡んっぐぅぅぅぅ!?!?♡♡♡♡♡」
ドロリと、流し込まれて収まりきらなかった白濁液が腟口から地面へと流れ落ちる。
此処が天国だと言わんばかりに、その醜悪な顔を歪ませて呆けていた。否、きっと夢見心地だったのだろう。
その緑鬼の首元から、1本の短刀が生えるまでは。
「ま、射精した瞬間が無防備なのは……どこの生物も変わんねーっすね」
鋭い一撃だった、きっと彼は夢見心地のまま死んだだろう。
仲間へとあげるべき悲鳴すら、満足に発せぬまま。
「大丈夫っすか……?」
「お゛っ♡もっと、もっとハメてくだひゃい♡」
「あっちゃあ……分かってはいたっすけど、ダメそうっすね」
斥候職なだけあって、彼女は幸か不幸か鼻は良い方だった。
それ故に、彼女はその精液と愛液が混じった匂いの中に……懐かしいものを感じる。
これはどこで、確か……
「まさか……媚薬ガス、踏んだっすか?」
「あっ♡ピンクのガスがしゅーって♡おまんこぐちゅぐちゅになってるの♡♡もっと、おまんこしてくだひゃい♡♡♡」
嫌な予感の通り、彼女は先程踏んだトラップの近くに散乱していた愛液の主であったようだ。
あまり、気づきたくはなかった情報である。
そして……愛液は、乾ききってはいなかった。
つまり、この女がゴブリンに捕まってからそう大した時間は経ってはいないということだ。
「あれ♡ゴブリンしゃまは?おねーさんでもいいから、おまんこ触ってくだひゃい♡♡うずうずして、熱くてカリカリしてくれないと、子宮疼いちゃうの♡♡♡」
「いやぁ……えっと、マッピングの紙はあげるっすから。あとは自己責任……で」
推定するに、凡そ1日も無い程度の時間。
そんな短時間で彼女は、ここまで壊された。
目の前の本人が幸せそうなのが、唯一の救いと言うべきだろうか。
「そんなに、気持ちいいのって……幸せなんすかね」
よく見れば、催淫ガスのトラップはそこら中に配置されているようだった。
おそらくは彼女も、この辺りで2度目のトラップを踏んでしまい……そのままゴブリンに捕らえられてしまったのだろう。
どちらにせよ、ここに長居するべきではない。
可哀想だという気持ちはあるが……目の前の女の疼きを鎮めていたら、哀れな雌オナホが2つに増えるだけだ。
そう冷静な判断をくだし、先へ進む。
◇◇◇
「おっ、意外と溜め込んでるっすね〜」
道の先にあった彼らの倉庫らしき場所から使えそうなもの、そして金目のものをから掠めとっていく。
だが目の前のお宝につられ、少し長居しすぎてしまったのだろう。
「あっちゃ、臭いがきつくて気づくのに遅れたっすね」
「ゴブっ……?」
恐らくは狩りから帰ってきた緑色の小鬼、その数は───7体。
だが決して勝てない相手ではない、数こそ多いが彼女だって伊達に冒険者を続けてきた訳ではない。
地面にあった金属製の細長い棒を、手首のスナップだけで素早く投擲する。
それが先頭にいたゴブリンの左目を貫いたのが、戦闘の合図となった。
痛みにその場で暴れる個体は、戦闘には加わる事は出来ないはず。
2匹目、仲間がやられたのを把握して激昂してこちらへと粗雑な棍棒を振り下ろしてくる。
そんな彼の右腕を切り落として、動きを止めたそれを、後ろへと蹴り飛ばす。
「これなら……」
余裕を持って勝てる───そんな油断があったのは、紛うことなき事実だった。
そして、まさか……以下愚かなゴブリンでも、足元のそれに気づかないわけがないだろうとも。
だから、反応が一瞬遅れた。
まさか、3匹目の激昂したゴブリンが───罠を踏むなどと。
ゴブリンは催淫ガスの罠を踏んだ!
「ゴブぅっ!?」
「ちょっ、そんなのありっすか!?」
周囲に、ピンク色の霧が勢いよく噴き出す!
リンドは、媚薬ガスを浴びてしまった!
「んぐっ♡♡♡お腹っ、あっつぅ……♡」
今すぐ、おまんこ弄んないと馬鹿になりゅ……♡♡♡
「……っぐ!?あぶなっ♡」
リンドは、正気を取り戻した!
ガスを浴びた瞬間に、爪を食い込ませたおかげで多少の出血を代償に辛うじて意識を保つことに成功した。
しかし、盤面は一気に傾いた。動きに精細を欠いた状態でこれだけのゴブリンの相手など───
「ゴブッ♡ゴ゛ッ♡♡♡」
「はっ、へっ──?」
という考えは、目の前のゴブリン同士が見境なく盛りだしたことで途切れることとなる。
当然、ゴブリンだからガスが効かないということは無い。
この場に留まるのは得策ではないと判断し、迅速に踵を返す。
残ったのは阿鼻叫喚に陥った、緑鬼たち同士の盛り会いだけだった。
◇◇◇
只管に走った、あのガスの発生源から、ゴブリン達から出来るだけ離れるべく。
だが、身体を動かせば動かすほどに身体は酸素を欲し、媚薬は身体へと回る。
「あー、しくったっすっ……何で洞窟全体に……んっ♡ガスが漂ってるか……もう少し考えればっ……♡」
この洞窟にうっすらと催淫ガスが漂ってるのはっ、ゴブリン共が節操なしに踏みつけるから……っ♡完全に油断したっ……♡
などと文句を言っても仕方ない。
だが、何かに文句でも言っていなければ、その場で狂った猿のように自慰を始めてしまいそうだった。
「こういう時はっ……弄ったらダメっす……♡」
ぷくーっと乳首が衣服の下で主張を強めている、既に小指の爪先程の大きさにまで充血してしまっていた。
むずむずする、引っ掻いてスッキリできたらどれだけ楽だろうか……弄りたい弄りたい、弄りたい♡
そんな性欲を、必死に押さえ込んで歩くものの……
「ふっ……んっ♡あっ……くそっ……♡」
自分の胸肉は歩く度にぶるんと小さく揺れて、その度に頂が硬いレザーと布によって刺激される。
じわーっと、愛液が下着を濡らしていく。
だが、必死に堪えて歩き続けることしばらく。
「よっ、ようやく階段見つけたっす……けど、罠だけは注意っすね」
安堵も束の間、熱に浮かされた身体で周囲を警戒する様子は、流石熟練の冒険者と言えるだろう。
尤も、その顔は熟れた果実のように真っ赤だったが。
「距離と口布のお陰で、諸に喰らうのは避けれたっす。追っ手もこの様子なら全滅……っすか」
1人、1つずつ声に出して確認するように確かめる。今度こそ、何か見落としが無いように。
疑問を丁寧に、病的な程に慎重に。
そうやって、ここまで生き延びてきたから。
「もし捕まるにしても、ゴブリンだけは避けたいっすね……あの様子を見たら。まぁ捕まらないに越したことは、無いんっすけど……」
先程の犠牲者の女の姿を思い出す、酷く蕩けて淫靡な姿。
女をまるで、オナホとしか思っていない……どころか、叩けば音の出る玩具にしか見ていなかった。
きっと自分も、捕まったらあんな風に……
「んっ……乳首擦れて、ムズムズ……するっす」
先程のガスのせいか、それとも嫌な想像のせいか。
胸の先にじんわりと血流がたまり、布の下で主張を強める。
クリトリスも、痛いくらいに充血して衣服の下から主張している。
乳首もクリも弄りたい、弄りたいっ……♡
誰でもいいからこの疼きを、鎮めて欲しい……♡
が、ここで弄ればこの魔窟の思い通りだろう。
感度を増した身体は、きっとこの先も苛め抜かれる。そういう嫌な予感が、彼女の中にはあった。
「しかし、見られてると思うと複雑っす。せめて、チップくらい弾むっすよ」
その薄い青色の瞳を無機質な水晶玉に向けて、彼女は軽口を叩いてみせる。
それが空元気であることは、誰の目に見ても明白だった。
「さて。少しだけ休んで……先へ進むっすかね」
身体はジンジンと疼く、思考力は確かに少しづつ奪われている。
だがまだ、致命的ではない。
彼女は階段の中腹で一息着くと、暫くしてゆっくりと立ち上がる。
その顔に、隠しきれない赤さを残したまま。
その先に何が待ち受けているのか知らぬまま……哀れな子羊の少女は地下へと進みつづける。
いつか、どこかへ辿り着くその日まで。
■ステータス
名前:リンド・ブルーム
HP 15/15
MP 8/8
快楽値 25/100
B感度:11(少し感じやすい)
V感度:6(あまり使われていない)
A感度:0(未経験)
C感度8(外の方が好き)
P感度:2(よく分からない)
状態異常:媚薬(受ける快楽値に+補正)
絶頂回数:0