※この作品はR-18です。

シンプルなエロトラップダンジョンもの   作:天野ミラ

6 / 9
・犠牲者は思考しているので、仕掛けや敵対生物を潜り抜ける事があります。
 予めご承知おきください。

・インデモニウムは、犠牲者によってその姿を変えます。
 そして基本的に階層を重ねる毎にその凶悪さを増します、ご期待ください。

・我々の目的は女の子を快楽漬けにする事ですが、その過程において必ずしも命の保証があるという訳ではありません。

・5層に1度、犠牲者の休憩のためのスペースが設けられています

・別世界の観測者の皆様には、監視用の水晶をご用意しました。
 是非哀れな犠牲者の旅路をお楽しみください。

・インデモニウムの最下層で、目も眩むような財宝とともにお待ちしております。
 挑戦者の方々は、奮ってご参加ください。


インデモニウム管理者より


第5層 休憩階層その1(湯けむり温泉)

 こつんこつんと、レザーのブーツが硬質な階段を進む音が響く。

 

「はぁ……」

 

 大きな、とても大きなため息をついて階段を下る少女が一人。

 もちろん、第4層にて恥辱の限りを尽くされたリンド・ブルームその人である。

 

「もう、お嫁さんに行けないっす……貰い手もいないっすけど……」

 

 まさかこの歳にもなって、お漏らしをする事になるとは思っても居なかったのだろう。

 それも誰が見ているかもわからないような場所で、あんな風に股を拡げられながら。

 

「あぁぁぁ!思い出すだけで無理っす!忘れろ、忘れろ、忘れろぉ……!」

 

 ガツンと水晶玉を殴りつけても、硬質な音が響くだけで記憶が飛ぶわけもなく。

 

 

 そんな意味のない足掻きを行っている内に、徐々に独特な匂いと明かりが見えてくる。

 

「毒ガス……じゃないっすよね、これは……」

 

 僅かに香るタマゴが腐ったような匂いに警戒するが、彼女に進まないという選択肢はない。

 階段を抜けると、そこは大きめの池と看板のある広間だった。

 

「はぁ……何なんっすか、この部屋と看板は……」

 

 その部屋の中央には、あまりにも胡散臭い看板がポツンと鎮座していた。

 近づくのすら怖いが、もし部屋のルールが記載されているものならば破ればとんでもない事になるだろう。

 

「きゅ、休憩用って言いたいんっすか?」

 

 そこに書かれていたのは、親切心に満ち溢れた一文。

 尤も、他の文章はちっとも優しくなどないが。

 

「何かの罠っすよね、このダンジョンの事っすから」

 

 そう疑ってみるものの、罠の類もモンスターの気配も一切ない。

 そして少し蒸し暑い空気と匂いの正体は、池に流れている湯気にあるのだろう。

 

 乳白色の水だと思っていた液体は、お湯だった。

 石で囲まれた池の湯に人差し指を漬けてみると、少し熱いくらいで恐らくは毒物の反応も無い。

 

 ご丁寧に、水桶まで用意してあることからここが風呂である事は疑いようがなかった……が。

 

「怪しすぎる……中に何かいたり?それとも、安心しきった所を襲おうと……」

 

 一応、このダンジョンは意地悪だがそこに幾つかのルールがある事を彼女も知っている。

 例えば、インタビューの報酬は支払われたし、階段までモンスターが徘徊する事は無い。

 

 

 だが、普段通りの彼女なら恐らくはスルーして次の階層に向かったはずだ。

 

 

 しかし、彼女自身も限界だったのだろう。

 それは体力的な話や、衛生的な観点もそうだが───精神的にも。

 

 寝るにはあまりにもバランスの悪い階段でしか眠れていないし、靴下はスライムのゼリーで汚れたままだし、恥ずかしい所はバッチリ不特定多数に見られるし。

 

 

 

 覚悟を決めたリンドは、この階層で休息をとる事に決める。

 レザーのブーツを脱ぎ、真っ黒なサイハイソックスが露わになる。

 

 その脚先は、少し乾き始めたゼリー状のスライムの残骸がねとっと薄く膜を張っていた。

 洗濯したりしたかったものの、良い水場が無かったゆえにそのままにされていた靴下。

 

「【洗濯物はこちらへ】って……持ち逃げとか、されないっすよね?」

 

 ダンジョンを信頼できない事と、不快感の払拭を天秤にかけて少女は後者を選択する。

 黒いソックスをゆっくりと下ろすと、素足とソックスの間でスライムが透明な糸を引く。

 

 靴の中に水やらスライムやらが侵入したせいで、随分と靴の中はとんでもない事情になって居た。

 粘着性があるスライムは、脱いで乾かしても靴を履く度にべっとりと絡みつく。

 

「うぅっ……気持ち悪かったっす、ほんと」

 

 今も、健康的な白めの足指の間で、ねとーっとスライムの残骸が糸を引いていた。

 確かに色んな意味で、乙女としては死活問題かもしれない。

 

 

 

 彼女はまずは浴槽を利用しようと、自らのズボンに指をかけて……

 

「うぁっ」

 

 それから、思い出したように水晶玉を凝視する。

 完全に存在を忘れていたという顔だった、願わくばもう少しの間忘れてくれていれば良かったのに。

 

 ほんの少しだけ頬が朱に染まった彼女が、いそいそと自らの衣服を一枚脱ぐ。

 

「こっから先は、有料サービスっすよ~!」

 

 そしてパサリと、青い水晶玉の上に脱いだばかりの皮のパンツがかけられる。

 と言っても、あくまで防具の方のパンツだが。

 

 

 視覚的な情報が無くなった世界で、もぞもぞと少女が服を脱ぐ衣擦れの音が響く。

 風を煽るような布の音は外套、留め具を外していくこの音は胸当て、そして肌を布が滑るこの音は下着だろうか。

 

 想像力だけが膨らんでいくが、肝心の少女の姿は映らない。

 やがて、全てを脱ぎ終わったのかぺたぺたと地面を歩く足音が空間に響く。

 

「ようやく身体を清められるっす……」

 

 ざーっと言う水が流れる音が、室内に響く。

 彼女の言葉の通り、湯船に漬かる前に汚れを落としているのだろう。

 

「ふ~……」

 

 それからチャプリと言う音が響いて、一拍遅れて気の抜けた少女の声が聞こえてくる。

 水晶玉は動いてはいるものの、どうやら上に乗った布をどける機能はついていないらしい。

 

 そんな折、水晶玉から機械的な音声が鳴り始める。

 

 

 Q.こちらの布をどけては頂けませんか?

 A.良いって言うと思ったっすか?

 

 Q.もちろん、報酬の程はお支払いします。

 A.良いって言うと……思ったっすか?

 

 

 ばさりと、勢いよく音を立てて目の前に視界が広がる。

 どうやら交渉は成立したらしい、湯煙の中に明るい茶色の髪の少女の姿が見えた。

 

 彼女はレザーのパンツを手首のスナップだけで投げ、それは洗濯用の籠に吸い込まれるように落ちていく。

 短剣を投げていたように、彼女は投擲物の類には自信があるのかもしれない。

 

「もらえる分には良いんっすけど、このお金は何処から出てるんっすか……?」

【水晶からの映像で採算は取れていますので、ご心配なく】

「何とも複雑な気分っすね……それは……」

 

 と言っても、残念ながらお湯の色が乳白色なせいで伺えるのは彼女の肩から上だけだ。

 だが、湯煙の中の彼女の撫で肩とうなじだけで、十分に価値があると言えるかもしれない。

 

 そんな彼女の、すぐ手の届く範囲に鈍色の短剣の姿がある。

 完全に、ここを安全な場所だと認識している訳では無いようである。

 

【よければ、簡単なインタビューにご協力願いたいのですが】

「報酬は出るんすよね……?なら、良いっすけど」

 

 ぐーっと、湯船の中で腕をのばしながら少女は答える。

 チラリとこちらを盗み見るような動きから、恥ずかしく思ってはいるものの出来るだけ気に留めないようにしているようだった。

 

 

 そんな彼女に対して、インタビューが投げかけられる。

 

 

 Q.好きな食べ物は?

「……えっ、そういう質問っすか?まっ、まあ良いっすけど……苺のタルトっす。前も言ったかもしれないっすけど、甘いもの全般は結構好きっすね」

 

 Q.お酒とかは飲む?(※この世界での成人は15才であり、未成年飲酒を促すものではありません)

「あんまりっすね。酒場では舐められるから、嗜む程度には飲むっす」

 

 Q.普段はどんな風に暮らしてるんですか?

「宿暮らしっすね、弟と二人っす」

 

 Q.冒険者としてのノウハウは誰から教わったんですか?

「えっと、あまりいい育ちじゃなくてっすね。初めは、ダンジョンのポーターとして日銭を稼いでいて……そこから、斥候職の真似事を始めたって訳っす。つまり、見て覚えて……後は独学っすね」

 

 Q.将来の夢は?

「あんまり考えたことなかったっすけど……大きなお家を建てて……えっと、結婚とか?なんか、浅く一般的になっちゃったっすね。考えとくんで、忘れて欲しいっす」

 

 Q.どうして一人で冒険者に?

「そりゃあ、一人なら報酬を一人占めできるじゃないっすか」

 

 Q.目標金額はいくらほどでしょうか?

「夢はでっかく、一億ネラーっすかね!それだけあったら、当分困んないっすし!」

 

 Q.随分と気持ち良くオナニーしてたけど、普段も自分でしたりする?

「なっにを聞いてるんすか!うら若き乙女に向かって!それにあれは操られて……!」

 

 Q.質問に対し、2万ネラーほどご用意しています

「うぐっ。あっ、あんまり……しないっすけど。危険な冒険の後は、身体が疼いてたまに……っす」

 

 Q.ゴーストタッチは大変でしたね?一番触られて困っちゃったのは?

「乳首……っす。あいつら、自身の思う性的な場所以外には触れないから、色々貫通するんすよ。乳首を、身体の内側から押し上げるみたいにぐーって触られて……んっ。ほんと、どんな生態してるんっすか?」

 

 Q.スライムにへばりつかれるのと、覆いかぶさられるのと、寄生されるのではどれが一番良かったですか?

「他人事だと思って随分と……!覆いかぶさられた時はその、怖かったっす。後はノーコメントで」

 

 Q.一番気持ち良かったのは、どこの階層だった?

「…………3層っす」

 

 Q.後学の為に、どうしてか聞いても?

「ちっ、このっ……!流石に嫌っす」

 

 Q.5万ネラーほどご用意できます

「うぅぅ……分かったっす、分かったっすから」

 

 Q.それでは、どうして?

「怖く、無かったからっす。あそこの階層、徹底して優しく私の身体を甘やかして気持ち良くさせようとしてくるから……警戒とか緊張とかできなくて。それに、優しくされるのが……好きで……こっ、こんなもんで良いっすか……‥!?」

 

 Q.ここから先、どんどん意地悪になっていくけど帰っちゃう?

「最後まで、踏破して見せるっす」

 

 Q.ふふっ、インデモニウムは踏破できそう?

「……してみせるっすから、首を洗って待っておくっすよ」

 

 

 じっと、彼女は睨むように水晶を見つめていた。

 そんな水晶玉からの声が、機械的なモノから変質していく。

 

【あら、気づいてたの?】

「こんな悪趣味なダンジョンを作る主が、犠牲者にちょっかいをかけないはずが無いと思っただけっすよ」

【ふふっ、期待してるわね?】

 

 やがて、水晶玉から声は聞こえなくなった。

 またしても揶揄うような言動に、彼女は名も知らぬ存在へ一泡吹かせてやろうと固く誓う。

 

「絶対に、許さないっすから……!」

 

 彼女は、強くそう誓って立ち上がる。

 水晶玉の先に居るのは、それだけでは無い事も忘れて。

 

 ブルンと、乳白色の水飛沫をあげて彼女の柔らかい乳肉と恥肉が露わになる、

 リラックスできてはいたのだろう、陰核は4層で見た時よりも一回り小さく───

 

「きゃっ……!このっ、一旦あっちに行ってるっすよ!」

 

 ブンと、勢いよく水晶玉が地面にたたきつけられて転がっていく。

 

 

 現場に戻った頃には、残念ながら既に彼女は着替えを済ませた後であった。




 名前:リンド・ブルーム

 HP 15/15
 MP 8/8
 快楽値 0/100

 B感度:21(あんまり触んないようにするっす)
 V感度:15(……えっと)
 A感度:0(未経験)
 C感度19(触り方は分かったっすから……)
 P感度:4(よく分からない)
 U感度:18(……忘れて)

 状態異常:憑依(ファントム)

 絶頂回数:17(+0)
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