優等生ドM姫騎士と根暗爆乳魔族少女の戦いがヌルいので、300年生きた魔王の俺が両方快楽堕ちさせて支配する 作:オオテン
――制服姿のときから思っていた。
黒樹さんは、誰よりもエッチな身体つきをしている。
「おっ♡ あんっ♡ はぁっ♡ すご♡ 奥、すご、んっ♡ ああ、イイ♡ イイです!♡」
「く、黒樹……さん……」
私は、その姿から目が離せなかった。
リボンがほどけ、胸元を大きくはだけている。スイカのように大きく、人を駄目にするクッションのように柔らかな胸が、制服を破きそうなほど激しく弾み、暴れている。
それは、それだけ激しく突かれている証拠で――。
(あんな風にされても、感じるんだ……)
黒樹さんの顔は上気していて、すぐ近くにいるはずの私が見えていない。目の焦点がぼやけ、完全に快感に身を委ねているのがわかった。
染まっているのがわかった。
染められているのがわかった。
まるで、巨大な岩のように大きくて雄々しい、黒づくめの男が、後ろから、ずんずんと、黒樹さんの全部を塗りつぶし、粉々に壊すように――。
「どうした。見ているだけか」
仮面男の言葉で我に返った。
ベッドから一足飛びに後方へ下がる。
痛いぐらいに激しく鼓動する心臓を抑えつけるように、私は叫んだ。
「来たれ、我が正義と信念の
全身を駆け巡る高揚感とともに、光に包まれる。
制服がほどけ、純白のハイレグレオタードに。両腕と両足を、銀色の滑らかな甲冑が覆う。大きく開いた胸元には、綺麗な宝石が力強く輝く。
虚空から出現した両刃大剣を雄々しく握りしめ、私は吠えた。
「聖光騎士アウローラ、ここに推参!! 闇の眷属は、この私が打ち払う!」
これが、私のもうひとつの姿。
正義と信念が形となった、私の理想――アウローラ。
いつもなら、この姿になれば勇気と力が湧いてくる。
だが、今日は勝手が違った。
私の前にいるのは顔見知りの友達だ。これまで人外の化け物か、魔族ネライダを相手にしてきた私は、初めて変身したときのような羞恥心を覚えた。
(ク、クラスメイトにこの姿を見られるのは、恥ずかしい……でも!)
そんなことは、言っていられない。
「黒樹さん、待ってて。あなたは必ず助ける!」
自分を鼓舞するように叫ぶ。そうすると、不思議と羞恥心が消えていった。
そうだ。私は正しいことをしている。
恥じることなんて、ない。
腰の動きを止めた仮面の男が、じっと私を見つめてくる。底が知れない恐ろしさを抑え込み、私は睨み返した。
「あなたは何者!? サナ先生をあんな風にしたのも、あなたなの!? 今すぐ、離れなさい!」
仮面男は、すぐに答えなかった。
黒樹さんのお尻を叩く。彼女は「んあっ」と嬉しそうな声を上げて、ベッドに突っ伏した。
(……ひ!?)
私は思わず息をのんだ。
仮面男が黒樹さんから離れたことで、男性のシンボルが露わになったのだ。
それは、想像よりもずっと――以前、偶然目にしてしまった『そういう絵』よりもずっと、大きくて禍々しかった。
(あ、あんなものが黒樹さんのナカに……!? 嘘でしょう。それであんなに、あんなにエッチな声が出せるものなの……?)
唾を飲み込む。
私が知らないだけで、やはり――イイ、のだろうか。
大剣を握る手が少し緩む。
それを見た仮面男が、衣服を整えた。見せつけるようにゆっくりとした動き。私は腹立たしく、同時に、少し残念に思った。
「……やはり、ヌルい」
ふいに、仮面男が言った。深いため息と一緒に、だ。
「ヌルい、ですって?」
「ああ。ヌルい。ヌルすぎて憎しみすら湧く」
「な、何を言って……」
「聖光騎士。貴様、なぜ俺を視認した直後に攻撃をしてこなかった。その、立派な両刃大剣で」
虚を突かれた。
まさか敵からそのようなことを言われるとは思っておらず、私はとっさに理屈をこねた。
「それは、黒樹さんを助けるためよ。それにここは学校。他の皆に迷惑をかけるわけにはいかないわ」
「それがヌルいというのだ。大剣のリーチがあれば、この女の頭越しに俺の頭部を狙えただろう。貴様の感覚が鋭ければ、結界内で起きたことは波及しないと判断できただろう」
仮面男は言い放った。そして、その言葉は確かに一理あった。
(この男……何者なの?)
「にもかかわらず、くだらぬ口上を吐いてはばからない。このようにヌルい女が、この俺に楯突こうなどと――」
仮面越しでもわかる。男が憤怒の表情を浮かべて、叫んだ。
「極めて、度し難い!!」
「――ッ!!?」
仮面男から溢れ出した魔力の強さ、濃さに、私は戦慄した。
うそ。何これ。
こんな強い魔力の圧、初めて感じた。
まるで、滝の中に放り込まれたようだ。
(い、息が……できない)
剣を盾のように掲げながら、私は必死に魔力濁流に抗った。その場に立っているだけで精一杯だ。
そんな、棒立ちの私へ――。
「その身に刻むが良い。俺は――貴様にとっての『魔王』である」
ネライダのものとは比べものにならないほど太くて速い触手が、私の腹に突き刺さった。
「ごほっ!?」
お腹の中が丸ごと口から飛び出るかと思った。思わず膝を突く。
魔力の圧に耐えるだけで呼吸もままならなかった私にとって、この一撃はあっさりと戦闘能力を奪うものだった。
(苦しい。痛い。私のお腹、どうなってるの?)
腹部に手をやる。幸い、打ち据えられただけのようだった。血は出ていない。
(よかった……)
次の瞬間、私は後悔した。
安心するのは、まったく早かったのだと。
私の前に立ち塞がったのは、『魔王』なのだ。