※この作品はR-18です。

紅月カレン巨乳バニー堕ち~中年ブリタニア伯爵に快楽で調教されて~   作:O・クロダ

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 R-18。調教、アナル(プラグ)、潮吹きの描写があります。


幕間一 番号と立ち方/第二章 身体が先に覚える

【幕間一 番号と立ち方】

 

 捕らえて八日目の朝、ロデリックはカレンの胸元に、小さな真鍮の札を留めた。

 刻まれているのは、数字が一つだけだった。

 七。

「今日から、それがお前の名だ」

 カレンは札を見下ろし、それからロデリックを睨み上げた。

「……私には、名前がある」

「兎に名前は要らん。七番」

 その呼び方を、ロデリックはわざとゆっくり発音した。カレンの耳たぶが、みるみる赤くなっていく。怒りでも、羞恥でも、この女はまず耳から赤くなる。この一週間で覚えたことの一つだった。

 グレアムが、白い箱を盆に載せて差し出した。

 中に入っていたのは、丸い毛玉のような白い尻尾だった。毛玉の付け根から、親指ほどの太さの黒いプラグが伸びている。

 カレンはそれが何に使うものか、すぐには分からなかったらしい。分かった瞬間、顔から血の気が引いた。

「……冗談、だろ」

「兎には尻尾がいる」

 逃げようとした腰を捕まえ、寝台にうつ伏せに押し付ける。赤い股布の後ろをずらすと、小さく窄まった後孔が鏡に映った。ロデリックは香油を垂らした指で、その皺を一本ずつなぞった。

「ひ……っ、やめ、そこは、違……っ!」

 指先を押し当てると、括約筋の輪がきつく閉じて抵抗した。押し返してくる感触が、指の腹からロデリックの背骨を伝って、腰の奥に落ちる。赤い布の下で、白い尻の肉が強張り、両脇にくぼみを刻んだまま、小刻みに波打っていた。

 息が、浅くなる。

 指の代わりにプラグの先端をあてがい、ゆっくりと押し込んだ。一番太いところで、押さえつけた掌を押し返して、カレンの腰が一度だけ大きく持ち上がる。そこを越えると、窄まりはあっけなく異物を呑み込み、白い毛玉だけが赤いスーツの上に残った。

「う……ぁ……っ」

 カレンはシーツを握りしめたまま、動けなくなっていた。

 

 躾は、その日から始まった。

 赤いハイヒールで、背筋を伸ばして立つ。両手を腹の前で重ね、腰から深く頭を下げる。そして言う。

「……いらっしゃい、ませ」

「声が小さい。最初からだ」

 姿勢が崩れたら、最初から。尻尾に手をやろうとしたら、最初から。

 その間、ロデリックは彼女の背後に立ち、ただ触れ続けた。網タイツの上から太腿の内側を撫で上げ、股布の縁をなぞり、うなじに唇を這わせる。決して、その先へは進まない。

 触れる場所は、日ごとに変えた。

 ある日は、腋の下だった。両手を頭の後ろで組ませて直立させ、むき出しになった薄い皮膚に、舌の腹をべったりと押し当てて舐め上げる。カレンの全身に鳥肌が立ち、組んだ指に力がこもった。舌に残る汗は薄い塩の味で、鼻に抜ける匂いは、温めた牛乳の湯気に似ていた。

 別の日は、膝の裏だった。お辞儀の姿勢のまま動くなと命じ、後ろに膝をついて、網タイツの編み目越しに膝裏の窪みを舌先でなぞる。そこから内腿を、付け根の寸前まで、時間をかけて舌で辿っていく。

 そして、止める。

 股布まであと指一本というところで、必ず止めた。カレンの太腿が、閉じるか開くか決めかねたように、内側の筋だけをぴくぴくと引きつらせていた。

 胸だけは、別だった。

 肩紐のない赤い胸元に、後ろから指を掛けて引き下げる。押し込められていた双丘が、ふるりと弾んで鏡の前にこぼれ出た。カレンは反射的に腕で隠そうとして、姿勢が崩れると気付いたのか、腕を腹の前に戻した。

 ロデリックは片方の膨らみを、下から掌で掬い上げた。指の間から柔肉が溢れる。持ち上げ、揺らし、掌を下げたときにずしりと乗ってくる重さを確かめる。それから指の腹で、淡い桃色の乳暈の縁に、くるくると円を描いた。触れるか触れないかの距離で、何周も。

 中心には、触れない。

「……っ」

 カレンの息が詰まった。円を描くたびに、乳暈がきゅっと縮み、真ん中の蕾が少しずつ持ち上がってくる。

「見ろ」

 ロデリックは顎で、正面の鏡を示した。

「勃っている」

 鏡の中で、赤い兎が自分の胸を見下ろしていた。誰にも摘ままれていないのに、桜色の頂は硬く尖ってロデリックの指の円の真ん中で上を向き、カレンが浅く息を継ぐたびに、その先がかすかに上下していた。

 カレンは目を逸らそうとした。だが、どこを向いても鏡だった。右にも、左にも、後ろにも、胸をさらけ出してお辞儀をする赤い兎が映っている。

 ロデリックは尖りきった先端を、親指と人差し指でそっと摘まんだ。

「ひ……っ」

 膝が折れかけた。

「姿勢が崩れた。最初からだ」

 カレンは唇を噛み、ヒールの上でかくつく膝を突っ張らせて、背筋を伸ばした。むき出しの胸を鏡に向けたまま、深く頭を下げる。

「……いらっしゃい、ませ」

 お辞儀をするたび、乳房が前に垂れ、先を下に向けたまま振り子のように揺れた。ロデリックはそれを後ろから受け止め、また摘まむ。また、最初から。

 一時間もしないうちに、カレンのふくらはぎの筋が、網タイツの下で固く盛り上がっては緩むのを繰り返し始めた。お辞儀をするたび、尻の奥の異物が向きを変えるのか、白い毛玉が赤い布の上でぴくりと持ち上がり、カレンの腰が一拍止まる。ふらつけば、最初から。

「いらっしゃい……ませ……っ」

 三日目、彼女の膝は、立っているだけで笑っていた。

 躾を始めてから、ロデリックもまた、彼女を一度も抱かなかった。

 指の腹の下で編み目ごと細かくわななく太腿をなぞりながら、その奥へ指を進めたい衝動を、毎回、歯を食いしばって押し殺した。夜、一人で寝室に戻ると、張り詰めたものがスラックスの中で痛むほどだった。ロデリックは暗い部屋で、長く息を吐いた。

 我慢しているのが自分のほうだと思うと、なぜか、喉が鳴った。

 

 十四日目。

 カレンは赤いハイヒールの上で、背筋を伸ばして立っていた。両手を重ね、腰から深く頭を下げる。赤い兎耳が、きれいな角度で前に傾いた。

「いらっしゃいませ」

 声は、語尾まで途切れなかった。脚も、ふらつかなかった。

 ロデリックは彼女の前に歩み寄った。顔を上げたカレンの目に、ほんの一瞬だけ、何かを待つような色が浮かんだ。

 褒美を。

 あるいは、名前を。

「よくできた、七番」

 ロデリックは、赤い兎耳の間に、そっと手を置いた。

「……いい子だ」

 カレンの目に浮かんでいた色は、すぐに消えた。名前ではなかった。番号のまま、褒められただけだ。

 それなのに、頭に置かれた手の重みに、カレンの肩が束の間すとんと落ちたのを、ロデリックは見逃さなかった。カレン自身も気付いたのだろう。彼女は唇をきつく引き結び、耳たぶを赤くしたまま、鏡のどこでもない場所を見つめた。

 

      ◇

 

【第二章 身体が先に覚える】

 

 三週目の夜、ロデリックはカレンを地下から浴室へ連れて上がった。

 白い大理石の床に、金の蛇口。壁は一面の鏡で、広い湯船からは湯気が立ちのぼっている。

 脱衣所で、ロデリックは小さな布の塊を彼女の手に落とした。

「浴室では、それに着替えろ」

 カレンは手の中のものを広げ、言葉を失った。

 赤い紐だった。紐の途中に、申し訳程度の三角の布が二つ。下は、さらに小さな三角が一枚と、後ろに小さな穴の開いた細い紐。白いカフスと赤い蝶ネクタイ、それに兎耳だけは、いつもと同じものが添えてある。

「……なに、これ」

「浴室用だ」

 ロデリックは、彼女の胸元の番号札を指で弾いた。

「その札のほうが、まだ布の面積がある」

 カレンの耳が、真っ赤に染まった。

 着替えを終えて浴室に出てきた彼女を、鏡の壁が四方から映した。赤い三角は乳首と割れ目をかろうじて隠すだけで、紐は胸の柔肉にも、腰骨の上にも食い込んでいる。後ろの穴からは、白い尻尾が、尻の谷間に挟まれるようにして覗いていた。

 ロデリックの目は、胸に留まった。

 小さな三角の布から、乳肉が上にも横にもはみ出している。三週間前に初めて掌に載せたときより、膨らみは明らかに前へ迫り出し、彼女が一歩踏み出すたびに、一拍遅れて紐の上で弾んだ。張り詰めた白い肌の下には、青い血の筋がうっすら透けている。毎日のように揉まれ、摘ままれ続けた身体が、勝手に実りを増している。布の縁からは、乳暈の淡い色までが覗いていた。

「こんなの……ほとんど、裸じゃない……っ」

「兎は、どこにいても兎だ」

 カレンは腕で胸を隠し、ロデリックを睨んだ。

「……伯爵」

 あんた、ではなくなっていた。彼女自身は、気付いていないようだった。

「今夜も、私は何も言わない。何をされたって」

「そうか」

 ロデリックは服を脱ぎ、最後に手袋を外して、石鹸を泡立てた。

 

 泡まみれの掌で、首筋から肩、背中へと洗っていく。紐の下に指を潜り込ませ、脇腹から下乳へ。カレンは壁に向かって立ったまま、奥歯を噛みしめていた。

 ロデリックは彼女の片腕を持ち上げ、壁に押し付けた。泡を流したばかりの腋の下に、舌を這わせる。躾の二週間で見つけた場所だった。腋の薄い皮膚が、舌の下でざっと粟立った。カレンの肩甲骨が寄り、壁についた指が鏡の上を滑った。

 だが、泡に濡れた赤い紐が肌に貼り付き、ずらすたびに白い跡を残していくのを見ていると、ロデリックの喉は勝手に鳴った。

 三角の布の脇から指を差し入れると、そこはもう、泡の軽いぬめりとは違う、指に絡みつくもので濡れていた。

「……何も言わない、んだったな」

 指を引き抜き、糸を引くそれを彼女の目の前にかざす。

「三週間で、こんなに濡らすようになったか」

「っ……うるさい……!」

 カレンの両手を鏡張りの壁につかせ、腰を後ろに引かせる。ボトムの紐を指に引っかけて横にずらすと、とろりと濡れた花弁が湯気の中に晒された。反り返った竿を押し当て、一息に沈めた。

「あ……っ!」

 声が、湯気にこもって反響した。

 ぬるつく泡のせいで、腰を打ち付けるたびに肌が滑る。彼女の腰骨を掴み直し、深く、浅く、また深く抽送した。浴室中に、繋がったところで泡の潰れるくぷくぷという音と、肌のぶつかる音が跳ね返る。

 突き入れるたびに、薄い壁一枚を隔てた尻の中のプラグが、ロデリックの剛直を押し返してきた。

 前と後ろから、同時に押し広げられている。それがカレンにも分かっているのだろう。奥を穿つたびに、背中が反り、壁についた指が鏡を引っ掻いた。

「んっ……ふ、ぁ……っ、だめ、これ……っ」

 ロデリックは背中に覆いかぶさり、腋の下から手を回して彼女の身体を抱き込んだ。濡れた赤い髪に鼻を埋め、顎を掴んでこちらを向かせる。

 唇を重ねると、カレンは一瞬だけ抗い、それから舌を絡め返してきた。

「んむ……っ、ちゅ……は、ぁ……っ」

「三週間で、ずいぶん素直な身体になった」

「ちが……っ、ちがう、私は……あ、あっ、ああっ……!」

 膣内が、きゅうっと締まった。

 カレンの腰ががくがくと震え、膝から崩れ落ちそうになる。ロデリックはそれを抱き留めたまま、絶頂した肉が根元から先端へ順に、三度、四度と食い締めてくる感触を味わった。

「くっ……締めるな……」

 自分の声が、ひどく掠れていた。

 

 ロデリックは一度、自分のものを引き抜いた。崩れたカレンを、浴室の床に膝をつかせる。四つん這いにさせ、尻を高く掲げさせる。濡れた赤い紐が食い込んだ谷間で、白い尻尾が、左右の肉が引きつるたびに小さく上下していた。

 後ろから、もう一度貫いた。立っていたときより角度が下がり、切っ先が、さっきは届かなかった奥の壁を叩いた。

 腰を使いながら、尻尾の毛玉を指でつまみ、軽く揺らした。

「ひぅっ……! だ、め……それ、揺らさないで……っ」

 揺らすたびに、尻の中の異物が内側から膣壁を押し、そこへ彼の肉茎が擦れる。カレンの声に、喉の奥で濁った音が混じり始めた。

「あっ、あ゛……っ、そこ、ごりごりって……っ、あつ、い……かた、い……っ、変に、なる……っ」

 ロデリックの腰も、もう速さを抑えられなかった。プラグ越しに、自分の動きがそのまま彼女の奥に伝わっていく。そのたびに、食いしばった歯の間から、自分の息が短く漏れた。

「あ、あ、あぁっ……! 出ちゃ、なにか、出ちゃう……っ!」

 結合部から、透明な飛沫がびしゃりと弾けた。冷たい大理石の床に、湯よりぬるい、肌と同じ温かさの潮が広がり、膝をついたロデリックの脛まで濡らしていく。カレンは肘からかくりと折れ、床に頬をつけたまま、持ち上がった腰だけを、彼の下腹にぶつけるように何度もしゃくり上げた。

 ロデリックは繋がったまま、彼女を後ろから抱き起こした。膝立ちにさせ、自分の胸に背中を預けさせる。自分の重みで、カレンは彼の屹立に沈み込み、喉の奥で短く呻いた。ロデリックは赤い三角の布を指で押しのける。布からこぼれた乳房が、湯気の中でふるりと揺れ、すぐに丸い形へ戻る。

 それを両手で掬い上げ、揉みしだきながら、下から突き上げた。

 カレンの頭が、ロデリックの肩にがくりと倒れた。振り向かせて口づけると、彼女はもう抗わなかった。舌先で彼の舌を探し、唾液を吸い、また吸った。

「はへ……っ、あ……き、もひ……」

 瞼が半分落ちた青い目が、睫毛を濡らしたまま、ロデリックを見上げていた。

「きもひいい……伯爵……♡」

 その一言で、ロデリックの腹の底で堪えていたものが、付け根までせり上がった。

 彼女の腰を掴み、最奥に叩き込んで、そのまま、根元が脈打つたびに精を注ぎ込んだ。彼の腕の中で、カレンの下腹がもう一度波打ち、か細い声が長く尾を引いた。

 

 湯船の中で、ロデリックは彼女を膝の上に抱いていた。

 湯に浸かった赤い紐が、ゆらゆらと揺れている。カレンは頭の重さをそのまま彼の胸に預け、焦点の合わない目で水面を見つめていた。

「名乗れ」

 しばらく、返事はなかった。

「……日本、人……」

 声が、揺れていた。

 ロデリックは何も言わず、湯船から上がった。ガウンを羽織り、浴室を出る。扉を閉める直前、振り返ると、カレンはまだ湯の中で、自分の膝を抱えていた。

 

      ◇

 

 湯が、ぬるくなっていた。

 カレンは膝を抱えたまま、湯船の縁に額を押し付けていた。

 何も言わない、と決めていた。何をされても、声一つ出さないと。それなのに、自分は何を言った。何を、ねだるような声で。

 思い出すだけで、耳たぶがじんと脈打ちはじめる。長湯でのぼせたときと同じ脈が、頬へ、首筋へと下りていく。息を吸っても胸の奥で何かがつかえて半分しか入らないのに、湯の中の下腹だけは、まだ彼の形を覚えたまま、間をおいて奥がきゅうっと縮むように疼いていた。こんな身体は、自分のものじゃない。そう思えば思うほど、腋の下を這った舌の腹のざらつきと、窪みの奥まで押し入ってきた舌先の固さまでが、生々しくよみがえった。

 ――カレン。お前は、紅月だ。

 兄の声が、湯気の向こうから聞こえた気がした。

 ゲットーの崩れかけた屋上で、夕焼けを見ながら、兄はそう言った。まだ兄が生きていた頃のことだ。誰に何と呼ばれても、お前の名前はお前が決めろ。お前は日本人で、紅月カレンだ。

 だから、名乗ってきた。どれだけ殴られても、どれだけ撃たれても。

 日本人だ、と。

「……日本、人」

 声に出してみた。さっきと同じように、揺れていた。

 ふと、自分の指が何かに触れているのに気付いた。

 赤い兎耳だった。

 いつから触っていたのか、分からなかった。カレンは指を離し、それから、湯の中で自分の手を、長いあいだ見つめていた。




 次回、カレンは「耳」の意味を、身体で覚えさせられます。そして、地下サロン「ラビットホール」へ。
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