紫剣閃姫アーヴィオラ -煌光解放のレクイエム- 作:ホリス_if
戦闘経験が無いながらも、試作型の変身システムで〝アーヴィオラ〟へと変身し、戦いに挑む玲奈。
だが、触手には罠が仕組まれており……
低い姿勢の構えのまま、私は一気に触手へと接近する。
目標は当然、結衣の足首を絡め取っている太い触手の一本。
「はぁぁぁっ!!」
ナイフを振りかぶり、突撃の勢いと共に一気に薙ぎ払う。
ザシュッ!!
宙に軌跡を描きながら放たれる一閃。
手のひらに肉を断つ感覚が伝わり、目の前の触手がバッサリと切断される。
「っ、ぐっ……」
「っ、大丈夫かいっ、結衣君っ!?」
解放され、放り出された結衣を宙でしっかりと受け止め、そのまま滑り込むように地面を蹴り飛ばし、触手から距離を取る。
「だ、だい、じょうぶ……です……けど、れい、な……さん……その、格好、は……?」
「結衣君、今は喋らない方がいい。いいかい、私が良いと言うまで、目を瞑って、休むんだ。大丈夫、少し経てば楽になるはずだ」
「……は、い……分かり……まし、た……」
地面に降ろされた結衣は、言われた通りに横たわり、目を閉じる。
……ここばかりは、意識が朦朧としていてくれて助かったな。
普段通りだったなら、ここで色々問い詰められそうだったし。
だが、これで結衣はひとまず安心だ。
気休め程度だが、彼女の前には粗大ゴミが置いてある。
多少汚いのは我慢してもらえれば……最低限、コイツの麻酔毒くらいは防ぐ盾になってくれるだろう。
後は……
「さて……少々手荒に行かせてもらおうか」
この気持ち悪い触手を、さっさと片付けるだけだ!
「っ、ふっ!!」
再び地面を蹴り、触手へと突撃する。
根元にあるコア、そいつを壊せば機能を停止する。
だが、それを破壊しない限り、何度も何度も本体を修復して襲いかかってくる。
そして何より……私は戦闘の技能を一切持ち合わせていない。
なんせ、私の主戦場は開発。
自ら戦うなんて行為は、他の者に任せっぱなしだったからな。
だから瞬発的な力押しならばまだしも、長期戦のノウハウなんてさっぱりだ。
つまり、さっさと突っ込んで、一気にコアを砕く……勝つためにはこれしか手段がない。
あとは、この変身がどれだけ持ってくれるか、だな。
「そらっ!!」
私目掛けて伸ばされる触手を、次々とナイフで切り飛ばす。
触手の抵抗にどうしてもスピードは落ちるが、それでも少しずつ距離を詰められている。
いける、このまま押し切れば、私でもっ……!
そう確信し、更に大きく足を踏み出した……その瞬間だった。
プシュっ!!
「なにっ!?」
突然、切り飛ばした触手の断片が、一斉にガスを噴き出し始めた。
「しまっ……!?」
これはっ、まさか麻酔毒……っ!?
マズい、まだこんな機能を隠し持っていたとは……
くそっ……息を止めなければ……鼻腔から、ガスが、入って……
「くっ……ぁ……っ……」
……抗う間もなく、私の身体が、膝からガクッと崩れ落ちる。
……身体から急速に力が抜けていく。
視界がグラグラと揺らぎ……ナイフが、甲高い音を立てて地面に転がった。
そんな地面に力なく伏せる私を嘲笑うように……触手はゆっくりと、しかし確実に、私の身体を弄び始めた。
「やめっ……ちかっ、よる、なっ……ふっ、ぅっ、くっ、あぁっ……!?」
太い触手が、私の太もも、腰、そして胸へと巻きついてくる。
ヌメヌメとしている表面に、内側から感じるじんわりとした熱がやけに気持ち悪い。
それだけじゃない、別の細い触手が、コスチュームの隙間から侵入してくる。
ヤバい、かなりヤバいぞ、これは……!
「や、めっ……ろっ……はなっ、んんっ!?」
両方の乳首に巻きついた触手が、そのまま強く締めあげる。
「んっひぃぃぃっ!?」
乳首の先っぽを、入念に、触手の先端で舐られる。
まるで神経を直接愛撫されているかのような敏感な快楽に……情けなく、私の身体は玩具のようにビクビクと痙攣しっぱなしだ。
「こんっ、なっ……この、てい、どっ……で……っ……!」
身体がっ、まだ動かないっ……
神経がっ、より敏感にっ、なってっ……ヤバいっ、ヤバいヤバいっ……これっ、イかされるっ……乳首っ、だけでっ……私、簡単っ、にっ……イか、されっ……!?
「ひっ、うぅぅぅっ!!」
ガクガクッ!!
っ、イか、された……私がっ、こんな簡単っ、にっ……触手っ、如き、に……!?
腰が勝手に跳ね、太ももがビクビクと痙攣する。
……嫌だ、気持ち悪い。
そのはずなのに……勝手に下腹部の奥が熱く疼いているのを感じてしまう。
「っ、いいっ、加減っ、に……」
動かない身体、せめてもの抵抗とばかりに触手を睨みつける。
だが、触手の責めは既に次の手へと移っていた。
私の股下に、一本の太い触手が押し付けられる。
熱を帯び、膨らんだ先端が、ゆっくりと私のアソコを擦りあげる。
「ま、てっ……それ、はっ……!?」
いくら私でも、流石にここまで来ては、何をされるのかくらいの見当はつく。
何とか逃れようと、力の入らない四肢を何とか動かそうと試みる。
しかし、今の私に振りほどくことなど、できるはずもなく……
ドチュッ!!
「お゛っ、ぐぅぅぅっ!?」
挿入っ、されたっ……膣にっ……いき、なり、ぃっ……!?
たっぷり吸わされた麻酔毒のせいか、既にぐしょぐしょに濡れてしまっている私の膣内をこじ開け……熱くて、太い異物感が、あっという間に子宮口までたどり着いてしまう。
そのまま……
ドチュッ、ドチュッ!!
「あ゛っ、がっ、あ゛っ、う゛ぅっ!?」
子宮までっ、乱暴っ、にっ、突くなっ、バカぁっ!!
私をまるでモノとしか見ていないようなピストン運動。
引き抜かれる度に内壁を抉られ、潜り込まれる度に子宮口を押し潰され……そんな暴力的な快楽に、私はただ、翻弄されるしかなかった。
「お゛ぐっ!? ふっ、ぐっ、う゛ぅっ!?」
子宮をグチュグチュと押し込まれ、それに連動するように、私の身体は何度も何度も、大きく跳ね上がってしまう。
「がっ、あ゛っ……!? やっ、あ゛っ、ぐぁっ!?」
……分かってる。
これは陵辱じゃない、対象の無力化だ。
快楽で思考を、抵抗する気力を奪う。
そして対象を回収するための、極めて合理的な攻撃だ。
そんなこと、とうに分かっている、のにっ……!
「あ゛ぁぁぁっ!? ぁぎっ、ひっ、あぁぁぁっ!?」
腰がっ、勝手にっ、跳ね、てっ……!
クソっ、嫌になるくらいっ、効率的じゃっ、ない、かっ……!!
乳首を締め上げる細い触手と、奥まで抉ってくる太い触手。
両方の刺激が同時に襲いかかり、思考がさらに真っ白に染まってしまう。
マズいっ、耐え、なければ……いけないっ、のにっ……!!
乳首とっ、アソコっ……同時にっ、こんなっ……こんなっ、激しくっ、なんてっ……!!
「んぎっ!? ひっ、い゛ぃぃぃっ!?」
さらに別の細い触手が、既に挿入されている太い触手の脇から、クリトリスへと絡みつく。
先端をクリクリと擦りつつ、時々強くギュッと締め上げて……三つの刺激が同時に重なり、私の腰はガクガクと震えて止まらない。
「イグっ、やだっ、こんっ、なっ、ヤツっ、にっ、いぃぃぃっ!?」
……ふと、結衣に見られているかもしれない、という可能性が脳裏に浮かぶ。
私のこんな姿、彼女にだけは見られたくない、見られてはいけない。
なのに、なのに……ダメ、だ……こんな、のっ……もう、耐え、きれ、な……っ!!
「イグっ、イグぅぅぅっ!! あ゛っ、あ゛ぁぁぁぁぁぁっ!!」
ガクガクッ!! ぷしゃぁぁぁっ!!
触手の上で情けなく腰をガクガク震わせ、みっともなく潮を撒き散らしながら……私は、絶頂させられてしまう。
頭が真っ白になり、一時的に思考が止まってしまう。
「はっ、あっ……はっ……はっ……ぁっ……」
それでも、なんとか、絶頂の余韻から少しでも早く回復しようと、大きく肩で息をする。
未だガクガクと震えている、そんな私の身体に……触手が更に巻きついてきた。
締め上げる力が徐々に強まり、再び奥をグチュグチュと突かれ始める。
「あ゛っ、ぐっ、う゛ぁぁぁっ!? まっ、まだっ、あ゛ぁぁぁっ!?」
ようやく収縮が緩んだ膣内を、再び触手は容赦なく抉り始めた。
子宮口を再び押し込まれ、時折、先端が僅かに中まで入ってしまっているような圧力すら感じてしまう。
「やめっ、もっ、むりっ、い゛ぃぃぃっ!?」
先程よりも、さらに強く乳首が弄ばれる。
クリトリスを擦る触手が、さらに速度を上げていく。
「あ゛ぁぁぁっ!? あ゛っ、くっ、う゛ぅぅぅっ!?」
感じる……絶頂が、すぐそこまで押し寄せている。
だと言うのに……まるで触手の快楽を求めているみたいに、勝手に腰が動いてしまう。
恥ずかしい、悔しい、情けない。
なのに、なのに……こんな簡単にっ……こんなっ、みっともなく……っ!
「やっ、あ゛っ、はぁぁぁっ!? イグっ、またっ、イっ、グぅぅぅっ!! ふっ、あぁぁぁっ!?」
ガクガクッ!! ぷしゃぁぁぁっ!!
腰が跳ね、太ももが震え……また私は、無様に潮を撒き散らした。
膣内が勝手に触手を締め付け、頭が真っ白になり、思考が快楽に塗り潰されてしまう。
「ひっ……ぃ……っ……あっ……はっ……はっ……」
触手はまだ、奥まで挿入されたままだ。
……マズいな……このままだと、本当に気絶するまで犯されて……そのまま連行、ゲームオーバーだ。
ギリギリ保てている意識の中、私は何とか逆転の手段を模索していた。
……私はまだいい。
だが……私が連れていかれる光景を、そもそもこの世界の技術ではないモノを見た結衣はどうなるか。
……計算するまでもない。
アイツらの性格的に……どう転んでも、良い結末にはならないはずだ。
「ひっ……ぁっ……は、ぁっ……はぁっ……」
……それだけは、絶対に阻止しなければならない。
こんな気持ちの悪い触手相手に……何度思考を飛ばされたか、何度頭を真っ白に染められたか分からない。
でも、一つだけ……ただ一つだけ。
〝結衣を無事に帰す〟……この気持ちだけは、一度だって、塗りつぶされたりはしていないのだから。
「っ、やる、しか……ない、のか……」
……一つだけ、まだ希望はある。
だが、これを使えば私の身体はおろか、少し離れた結衣にまで被害が及びかねない。
しかし……死ぬよりかはマシ、だろう。
「はぁ、は、ぁっ……っ……結衣、君……怪我、しても……恨むな、よ……」
私は残された全神経を、フルで脳に叩き込む。
そこから意図的にエネルギーを、コスチューム各部へと分散させる。
そんな私を回収する為に呑み込もうと、触手の本体が近づいてくる。
確実にコアを破壊する為にも……限界まで引き寄せる。
我慢して、我慢して、我慢して……
そして、触手が私のつま先に触れるか触れないかの距離……ここまで近づいた、瞬間っ、に……っ!!
「っ、舐めるな、よ……私をっ!!」
変身ヒロインとしてのリミッターを全て破棄し、意図的なオーバーヒートを引き起こす。
つまり、ありったけの力を振り絞り……分散させたエネルギーを、一気に放出したのだ。
瞬間、私を中心に発生する、激しい爆発。
触手らを全て巻き込み、吹き飛ばす程の熱と爆風。
当然……私も、タダではすまない。
「ぐぁっ、がっ、あ゛ぁぁぁっ!?」
爆発の中心にいた私も、全身に注ぎ込まれた激痛と共に吹き飛ばされる。
殆ど原型を留めていないコスチュームのまま宙を舞い、何度も地面をバウンドし、ゴロゴロと転がる。
……おそらく変身していなければ、一発目に地面に落ちた瞬間、頭部を打ち付けてそのままご臨終していただろう。
痛い事には変わらないが……死んでないだけ、まだ儲けものだ。
ゴロゴロ、ゴロゴロと慣性で地面を転がり続け……ようやく止まる。
……クソッ……石やら突起やらが刺さって余計に痛い……こっちは税金払ってんだ……舗装くらい、もっと高頻度でやってくれ……よ……
「がっ、ぐっ……う゛っ……」
地面に這いつくばりながら、身体の感覚を確かめる。
幸い、腕も脚も、まだある。
あとは……
「……結衣……君……」
結衣の元へと、全身の力を振り絞って、汚れた地面を這っていく。
視界が煤で霞む中……ようやく寝息を立てている結衣の姿を確認する。
……肩は動いている……良かった、まだ生きている。
特段、変な呼吸もしていなさそうだし……命に別状も、なさそうだな。
ゴミの後ろに寝かせておいて正解だった、と……今は思っておこう。
「……っ」
……マズい、意識が朦朧としてきた。
それと同時に、私の身体を弱々しい光が包み込む。
「……限界……か」
もはや布切れ程度だった変身コスチュームが粒子となって消滅し……代わりに私は、いつもの白衣とシャツとスラックスの姿へと戻った。
「ふっ……ふふっ……守った……ぞ……」
だが……もう、歩ける元気はない。
今は少しだけ……休ませて……もらおう、か、な……
右手にペンダントを握ったまま……私は結衣の隣で、深い闇の中へと意識を落としていくのだった。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
自らを犠牲にしながらも、辛勝することができた玲奈。
改めてここから、玲奈と結衣の共同生活が始まります。
毎週金曜 21時に更新予定です。
次話もどうぞ、お楽しみください。