※この作品はR-18です。

ランス 反逆の鬼畜戦士   作:てるゆき

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第13話 決着

 そこは林だったのだ。雪に覆われ、音を吸い込み身を隠すのに最適な林だった。葉はとうに散ってしまったが、木々にはその代わりに雪が彩られて、冷たいが美しい自然の光景が広がっていた。

 そこは荒れ果てた更地となっていた。雪の降りしきる中、一人の男が発した熱によって破壊の限りを尽くされ、木々は所々焼け焦げた木っ端となって無残に地面に転がっていた。

 雪すら蒸発した荒地は中心に立つ男から半径100メートルも広がっていた。

 立ち尽くす男の名はレイ。魔人の中では高い潜在能力を宿しながらも比較的能力の低い男だったが、人間界で破壊の猛威を振るうには十分すぎる実力だ。

「…………」

 レイは黙って立ち尽くしていた。顔をしかめて不快そうに何かを待っているかのように見える。いや、むしろ何も起こらないことを期待しているのだが。

「にょほほほ。すごいでござるなー、魔人の力は。それでも鈴女を殺すには足らないようでござるがねー」

 レイを嘲るようにその声は響いた。東の果てのJAPANに伝わる忍術によって巧妙に出所を隠されたその声は、まさしくレイの神経を逆撫でる為に発せられたものだ。

「…………ふん」

 それまでのレイは鈴女の声が促すままに雷を放って辺りを破壊していたが、今度は鼻をひとつ鳴らすと戦場に向かって歩き出した。

 レイの後頭部に鈴女の手裏剣が飛び、しかし、彼を傷つけることなく魔人の結界に弾かれて地面へと落ちる。

「あれれー、ひょっとしてもう鈴女を倒すの諦めちゃうんでござるか?」

 レイはあえて鈴女の挑発に乗って力を解放してきた。そうしていればいずれ鈴女は死に、戦いは終わるはずだった。

 だが、いつまでたってもくのいちは死なず、姿すら見せなかった。

「ああ。無駄な時間稼ぎに付き合うのもいい加減飽きた。お前の仲間達を殺してこよう」

 鈴女もレイが時間稼ぎに付き合ってくれていたのは分かっていたが、まだ飽きられるにはいかなかった。戦場に二人の魔人が並び立てばいくらランスでも一筋縄ではいかないからだ。

「魔人レイともあろう者がたかがくのいち一人から尻尾巻いて逃げるんでござるか? 案外情けないんでござるな」

 レイは振り向きもしない。

「ああ。たった一人の女に絆されるほど情けない存在だ」

「…………?」

 レイの言葉の真意は鈴女には分からない。

「だから俺は戦うんだ」

 そう言って進むレイに、結局鈴女はちょっかいや簡単な罠で多少の時間稼ぎをすることしかできなかった。

 レイは目標を変え、戦場の中心地へと向かうのだった。

 

 激しくなっていく戦場に反して空模様は段々と悪くなっていた。それほど降っていなかった雪はその一粒一粒を大きくし、光を遮って薄暗い光景を作り出す。

 リックやヒューバート、パットンの率いる突入支援部隊と魔軍は怒号を上げながら激しい戦闘を繰り広げており、かなみやマリアといったケッセルリンクと対峙していないランスの仲間たちは、ランスが可能な限り有利な状況で戦えるようにケッセルリンクの使徒達との死闘を演じる。

「ランスアタタック!!!」

 そんな戦場の中心で舞い散る雪が地面につくのも待たずに蒸発する。ランスの放った一撃はケッセルリンクの取り巻きを蹴散らしながらその無敵結界も破った。

「やったぞ心の友、奴の結界が壊れた!」

「がはははは! そのまま殺してやる!」

 自ら切り開いた道を駆け抜け、ケッセルリンクを討ち取ろうと意気込むランス。左手に握り締めたカオスを振り下ろし、ケッセルリンクに斬りつける。

 しかし、大振りのそれをケッセルリンクはあっさりと避け、下がったところですぐさま術の詠唱を行う。

「アンコク!」

 以前ランスの意識を一撃で刈り取った攻撃は横から割って入ったサチコの盾に防がれた。

「これ以上足を引っ張るわけには行かないんです!」

 バボラとの戦いといい、謙信との戦いといい、サチコは自分が崩れることで戦闘が不利に傾くことを気にしていた。それだけに、このケッセルリンク戦はこれまでにない気迫で戦いに臨んでいた。

 サチコは盾の受けた衝撃を踏ん張る足で何とか受け止め、味方を守る体勢を維持する。

「覚悟しなさい、ケッセルリンク!」

後方では詠唱を終えた志津香がファイヤーレーザーをケッセルリンクに放つ。超一流の魔法使いである志津香のそれは必殺の威力を秘めていた。

 ケッセルリンクは手をかざしてそれを受けると、そのまま難なく受けきって見せる。

「いい威力だ、が……」

 魔力の高いケッセルリンクにとってはそれ程の魔法でも深刻なダメージを与えるのは難しい。

「くっ……!」

「次はこちらの番だ! ライトニングレーザー!!」

 志津香の術後の硬直に合わせてナギが魔法を放つ。

「ううっ!」

 魔法が志津香を襲う間一髪のところでサチコが割り込んでダメージを負う。ライトニングレーザーの持つ雷の属性はダメージだけでなく、電気ショックの影響で一時的に体の自由も奪われる。

「ヒーリング!」

 ダメージと麻痺で体が硬直していたサチコをカフェがすぐさま癒した。そのためにサチコの硬直は最低限に済む。

「がははは! 魔法使いだけのパーティーなんぞ恐るるに足らん! 一気に押し切るぞ!」

 優勢に進む戦いの様を見てランスは声高にそう言った。

 攻守にバランスを考えられたランス達のパーティーと違い、ケッセルリンク側は魔法使い二人のみでバランスは最悪と言ってよかった。本来ならばケッセルリンクの下級使徒が行うべき詠唱中に時間を稼ぐ者がいないために、強力な呪文を詠唱することもできない。

 しかし、その戦場にその役割を担う新たな敵がランス達の前に現れた。

「ぐわっ!?」

「っ!」

 雷光がランスを襲い、ケッセルリンクに斬りかかろうとしていた謙信を別の刃が跳ね除けた。

「苦戦しているようだな、ケッセルリンク」

 魔人レイが現れ、瞬く間にケッセルリンクを襲う二人を怯ませた。

「援軍は期待してなかったが、それだけに来てくれて嬉しい」

「……ふん、ランスの奴に大きな顔をさせるのが気に食わないだけだ」

 レイの雷に吹き飛ばされたランスはむくりと起き上がって、体がちゃんと動くことを確かめていた。

「くそっ、外側の奴らめ、厄介な奴を通しやがって」

 圧倒的無勢でケッセルリンクの軍からランス達を守るかなみ達を指してランスはひとりごちた。

 

「いっ、今なんか大変なものがここを通った気がする……」

 かなみは大量の敵を前にしながら、それとは別の嫌な予感を感じていた。

「今は目の前の大軍が先決だ。余所見をしてるとあっさり死ぬぞ」

 槍を振り回し、戦姫が呆けていたかなみに活を入れた。

「はっ、はい!」

(そうだ! ただでさえ大変な状況なんだから余計なこと気にしてられない!)

 気持ちを切り替えてかなみは目の前の状況に立ち向かう。

 

「いや、さすがに魔人相手じゃどう頑張っても止められんでござるよ」

 いつの間にかランスの横に立つ鈴女が、ランスの言葉にフォローを入れた。

「鈴女! お前、無事だったのか!」

「途中で飽きられてしまってこっち来させてしまったでござる。すまんでござるな、ランス」

「ふん、まあいい。一度に二匹の魔人を退治できると考えればむしろラッキーだ!」

 ランスはにやりと笑ってレイに向かい、駆け出す。

「今度はしっかり殺してやる!」

「まさか本当に復活しているとは思わなかったぞ。だが、ここで終わりだ」

 ランスとレイの激しい斬り合いが始まる。以前はランスがわずかに押していた勝負だが、今度のレイは打ち終わりに更に細かい雷撃を織り交ぜランスに一方的な展開を許さない。

「くそっビリビリがうざい!」

 ランスはいちいち体を痺れさせられ一気に攻めきることができずにいた。

「ランス君っ! 合わせて!」

 そう声を張ったのはカフェだ。一息後にランスにヒーリングがかかる。それと同時にランスの体の痺れも取れた。

「よっしゃあ!」

 体の自由を取り戻したランスは両手でカオスを握り、レイに向かって斬りつけた。

「ぐぅっ!!」

 レイは何とか剣で受けるが、ランスの勢いを殺すことはできずに浅いながらも傷を受けた。しかし、その傷としては浅いものの、魔人にとって最も重要な無敵結界を切り裂いた。

「謙信ちゃん!」

「…………!」

 ランスの掛け声に待機していた謙信がレイに対して駆け寄った。レイと謙信の間で激しく刃が噛み合う。

「ちっ!」

 謙信の剣はランスより巧みであり、力だけではなく勢いと技で繰り出される攻撃にレイはてこずる。

「がははははは! こうなれば魔人なんぞちょっと強いモンスターだ! ケッセルリンク、お前だってその余裕そうな面してられるのは今だけだ!」

 ランスの言葉を受け、ケッセルリンクは無言で頭上に何らかの魔法を放った。それは眩い光を放ったが、殺傷力は感じられない。つまり、味方に対する何らかの合図なのだろう。

 

「……敵が引いていく?」

 チューリップを放つマリアの前からは、それまで苛烈な攻撃を仕掛けていた敵たちがみるみる引いていった。

「どういうことかしら……」

「なんかの作戦かな?」

 マリアの脇のランとミルが構えを崩さずに疑問を口に出す。

「……わからない。けど、何かあるのは間違いないわ。みんな、油断しないで」

 それぞれに緊張感を保ちつつ、彼女らは敵の動きを観察するのだった。

 

「……知らないならば教えてやろう。ランス、カミーラを退けたのはお前なんだったな?」

「ふん、生意気ないい女だったぞ」

「彼女は私と同じく魔人四天王であり、絶大な力を持っていた。だが、ゼス侵攻時、ケイブリスに受けた傷で万全とはいえない体だったのだ」

「だからなんだ。魔人四天王って奴は負けの言い訳を今更するような奴らなのか?」

 ランスはたかが魔法使いと完全にケッセルリンクを侮っている。肩にカオスを担ぐランスの脇には、盾を携えたサチコが立ち、後ろには準備万端の志津香とカフェが控えていた。

 対するケッセルリンクは、唯一の前衛であるレイが謙信と切り結んでいるために、魔法使いであるケッセルリンクとナギが無防備になっている。

 その上、何を考えてかケッセルリンクは詠唱もせずにランスとの会話に興じている。ナギも同じくそんな主人の横に黙って立っていた。

 ランスが五歩踏み込めば斬り倒せる位置でなお、ケッセルリンクはこの余裕なのだ。

「なに、知る機会がなかったのなら今教えようというだけのことだ。魔人四天王の本当の実力を、な」

「がははははは! そんな状況でできると思ってるのか!? 馬鹿め、お前は俺様にぶった切られてこれから死ぬんだ!」

 ランスはケッセルリンクに向けて駆け出した。

「さっきの信号は味方に私が本気で戦うから、巻き込まれないように下がっていろという合図だ」

「! ランスさん! 危ない!」

「! カフェさん、鈴女さん! 私の後ろに下がって!!」

 ケッセルリンクの言葉を聞いていたサチコは考えるより早く駆け出し、志津香は危機を察知して叫びつつ魔法に対する防御結界を即席で発動させた。

「遅いわ! 死ね!!」

 ランスはケッセルリンクの詠唱の終わる前にカオスを振り下ろそうとした。

ケッセルリンクの詠唱はランスがカオスを振りかぶるより早く終わる。

「死爆」

 放たれた暗黒の波動は、人間が使う際の威力とは比べ物にならない威力を秘めていた。

「がはあっ!!」

 まず爆心地に近かったランスが吹き飛ばされた。鎧は所々砕け、明らかに深刻なダメージを負っている。

「くぅっ!!」

 その次に、ケッセルリンクの不穏な気配を感じ取り、ランスを守ろうとしたものの間に合えなかったサチコが衝撃波に晒される。

 魔法に対する抵抗力はそれほど高くないサチコだったが、優秀な呪いの盾を構えていたおかげで戦闘を継続するだけの余力は残せたようだった。

「……っ!!」

 謙信とレイは同時にケッセルリンクの魔法に気付き、その威力を知っているレイはすぐさま魔法に対するバリアを張る。彼はケッセルリンクが信号を放ったのを見て、すぐ対応できるように身構えていたので対処が早い。とはいえ、ケッセルリンクの魔法はそのバリアを貫通してレイに多少のダメージを与える。

 一方謙信は魔法に対して特別な防御法を持たないため、ただその衝撃に備えて身構えた。重いダメージを負ったものの、高いレベルのおかげで根こそぎ体力を奪われるのには成功した。

「はぁっ!」

 志津香は彼女の予期したとおりケッセルリンクの魔法が襲ってきたため、用意していたバリアを張る。しかし、その威力は志津香の予想していたものよりはるかに凄まじく、完璧のつもりのバリアもいくらか突破されてしまう。とはいえ、戦闘を続行するのには支障をきたさない程度の被害に留められた。

 ランス達を囲うように戦っていたその仲間たちは、背後から来る広範囲攻撃を無防備に受けていた。魔法の中心地から遠いこともあり、死に至る者はいなかったものの、予期せぬ攻撃に戦いを続けるだけの体力を残す者もまたいなかった。

 ケッセルリンクから最も近い位置にいたナギは、当然の如く魔法に対するバリアを張っていた。その上死爆の発動地点の後ろにいたこともあり、ダメージは殆どない。

「これが魔人四天王の力の一端だ。この距離で私の魔法を受けてもなお生き延びる力は驚嘆に値するがな」

 ケッセルリンクの言葉をランスは地面に頬を擦り付けながら聞いていた。言い返してやりたかったが、体はダメージの為にほとんど動かない。

(これは……まずい!)

 立ち上がろうにも手足に力が入らない。高レベルであるランスだから生きていられたようなものの、他の仲間たちがあの距離でケッセルリンクの死爆を受けていたらまず間違いなく死んでいたと思われる威力だ。今回は意識を保っていられただけ幸運だろう。

「ヒーリング!」

 絶体絶命の状況でカフェがヒーリングをかけた対象はランスではなく、謙信だった。重症のランスは回復に時間がかかるとの判断で、一刻も早く戦線に復帰できる謙信を治療したのだった。

「感謝する!」

 完治ではないとはいえ、体の自由を取り戻した謙信は迷いなく駆け出し、ランスに止めを刺そうとするケッセルリンクとナギに牽制の斬撃を加える。

 しかし、謙信の前に再びレイが割って入り、その攻撃が届くことはなかった。

「……っ!」

「悪いが簡単にやらせるわけにはいかない」

 そしてレイの作り出した時間でまたケッセルリンクの詠唱が始まる。

「させないわよ!」

 志津香はケッセルリンクの詠唱を止めようと炎の矢を放った。基本的であるがゆえに手短に発動できる魔法だが、詠唱に集中してるケッセルリンクには有効だと考えられる威力だ。

「甘いのよ!」

 そう言ってケッセルリンクの傍に控えるナギは、狙い澄ましたタイミングで雷撃を放ち、炎の矢を相殺した。ケッセルリンクに集中させるための役割分担が即座になされていたのだ。

「くっ……!」

「志津香殿! どうにか一発だけでも耐えるでござる! きっと逆転できるでござるよ!」

「今度は生き残れるか?」

 詠唱を終えたケッセルリンクが魔法を発動させる掌をかざした。

 今度はランスの剣と競って発動させることもなかったため、十二分に魔力を練りこんだ死爆が放たれた。迸る暗黒の波動にランスが飲まれると思った瞬間、彼を救ったのはそれまで何度も彼に救われていた少女だった。

「させません……! ランスさん、あなたは、私が守ります……!」

「サチコ……!」

 彼女の持つ呪いの盾は愛情を持って使用する主を最大限守る為の効果を発揮するも、魔人四天王の魔法は確実にサチコの体力を蝕んだ。

 ケッセルリンクによる魔力の放射が終わった後、ランスのパーティーは息も絶え絶えとなっていた。先ほど同じく身構えたものの、謙信はより間近でさらに強力に練られた魔法を食らった。片膝をつきながら必死で剣を地面に突きたてて倒れまいとしてはいたが、彼女は最早動ける体ではなかった。

 志津香も身を守るバリアを張ったものの、直前まで攻撃を行っていたためにそれは不完全だったようだ。彼女が守ろうとしたカフェや鈴女もろともに莫大なダメージを受けており、戦闘不能寸前の状態である。

 レイとナギもただではすまない被害を受けたものの、レイは持ち前の魔力で張ったバリアと魔人としての体力のおかげで戦闘続行に支障はなさそうだった。ナギも相変わらず殆どダメージを負っていない。

 そして、ランスを守ろうとしたサチコは大きな盾の後ろで魔法の余波を受け、満身創痍の状態で意識を失っていた。彼女の捨て身の保護のおかげでランスは魔法発動前とあまり変わらない状態でいれた。

「くそっ、サチコ…… おい! しっかりしろ!!」

 ランスは力の入らない手で地面を突き、どうにか上体を支えながら自分の身を守った少女に声をかける。

 しかし、返事はない。尻餅をつき、地面に立てた盾の裏面に額をつけながら沈黙している。

「……くそっ、殺してやるぞ、ケッセルリンク!! 絶対にだ!!!」

「死ぬのは貴様だ、ランス」

 ランス達に止めを刺そうとケッセルリンクは三度詠唱を開始する。ケッセルリンクを守る必要のなくなったレイはナギと同じくケッセルリンクの後ろに下がる。

 ケッセルリンクはランス達による妨害もないため、さらに長大な魔法を詠唱しているようだった。恐らくそれは黒色破壊光線の呪文だ。発動すればたとえ志津香が持てる魔力を全てつぎ込んでバリアを張ろうが跡形もなく消しとぶはずだ。

「まだ、よ……!」

 志津香は残る力を振り絞って魔力を練り、どうにか炎の矢を放つ。しかし、ナギはそれをあっさりかき消す。そのために別の攻撃魔法をぶつける必要はなく、バリアで間に合った。

 カフェもどうにか妨害に手を貸したかったが、負傷のために万全のスピードで術を発動できない彼女には今、動けない者達を回復させるだけの時間はない。それでも何とか状況を改善するためにどうにか術を構成しようとし続ける。

「ようやくだ、魔想の娘。ようやく私とお前達の因縁が終わる……!」

 勝利を確信したナギがそれまでの長い戦いに想いを馳せながらつぶやく。

 しかし、彼女たちの耳に一際大きな怒号が聞こえてきた。それぞれ声の元に目をやると、ヘルマンとリーザス合同の突入支援部隊がこちらに突撃してきていた。

 恐らくケッセルリンクの魔法の余波のために、内側から乱れた魔軍を打ち破って駆けつけたのだ。

「急げ!! どうにかあいつらを救い出すんだ!!」

 先頭でパットンが叫びながら走ってきていた。

「ふん、今更来て間に合うものか。ケッセルリンクの魔法が発動すれば奴らも灰になる」

 そう言ったのはケッセルリンクの後ろに控えるレイだ。

「うしし。逆転できるって言ったでござろう?」

 瞬間、背後から聞こえた声に、レイはすぐさま剣を振って反応する。

「残念、もうそこにはいないでござるよ」

 鈴女はレイの振り向くタイミングに合わせて軽やかにその前に回り込む。レイの前、それはつまりケッセルリンクの背後と言うことだ。

「…………!!」

 危機を察知したケッセルリンクは身をかわそうとするが、鈴女の刃に捉えられてしまう。

「にょほほ。詠唱、途切れたでござるな!」

 そう言う鈴女にナギが雷撃を放つが、ひらりと鮮やかに避けられてしまった。

「くそっ、待てっ!!」

「待て、ナギ!! 乱戦になる! 構えろ!!」

 激昂し、鈴女を追おうとするナギをケッセルリンクが制す。

 鈴女は引き際にランスと謙信をカフェと志津香の元に連れてくる。それとすれ違いに突入支援部隊はケッセルリンク達に襲い掛かった。

「くっ、鈴女、サチコも、連れて来い……」

 ランスは話すのもつらそうだが鈴女に命じる。

「サチコは気絶しちゃってるから、治療してもしばらく動けんでござるよ」

「……!? 生きて、いるんだな?」

「うい。呼吸も心音もばっちり聞こえたでござる」

「……なら、いい」

 ランスは安心したように大きく一息ついてからもう一度話す。

「カフェちゃん、俺達をもう一度、動けるようにしろ。作戦がある」

 

「周りは敵だらけ、となれば味方への被害を考えなくてもいいということだな」

 レイはその言葉の通りに四方八方への攻撃を放つ。本来剣よりも雷撃を用いる方が得意なだけあり、凄まじい威力の雷を放ち雑兵を次々となぎ倒す。

「そこまでだ!!」

 激しい雷を潜り抜けてレイの懐へ侵入し、斬撃を繰り出したのはヒューバートだった。

「ちっ……」

 レイは同じく剣で防御する。

「剣を防いだってことは結界は破られてんだな!? お前ら!! もう魔人は無敵じゃねえ!! ビビらないで来い!!」

 ヒューバートの掛け声に勇気付けられた兵士が鬨の声を上げながら接近する。さすがのレイも勢いに乗った数の暴力を捌ききれずに徐々に流される。

「調子に、乗るな!!」

 しかし、流されるままのレイではなかった。防御に徹しながら練った魔力を一気に放出し、押し寄せる兵士の波を一気に薙ぎ払った。

「まだだ! 相手にもダメージはある! 怯むな!!」

 今度はリックがレイに斬りかかる。重さは他のものに比べ軽いものの、段違いの手数にはレイも舌を巻いた。それでも一瞬だけ体の硬直する雷をリックに当て、わずかな隙に雷撃でリックを吹き飛ばす。それでも兵の気勢は削がれず、将と兵の波状攻撃にレイは消耗戦を強いられることとなる。

 

「ナギ、私の傍から離れるな」

「はい」

 ケッセルリンクとナギにも大量の兵が押し寄せる。しかし、瞬時に詠唱を行うケッセルリンクはその接近を許さない。

「はぁっ!!」

 ケッセルリンクの放った魔法は蟻の群れを蹴散らす靴のように兵士達を吹き飛ばした。

「うおおおおおおおおおお!!!」

 吹き飛ばされた兵をかいくぐり、一際体の大きい男が突進する。今やヘルマンの王を自称するパットンだ。

「俺に続け!!! 武舞乱舞!!」

 ケッセルリンクとナギに向けて嵐のように拳と蹴りを繰り出しながら後の兵士達を鼓舞するパットン。ケッセルリンクは防御に魔法は使わず、最小限の身のこなしで回避と防御に努める。ナギの方は身を固めつつ、魔法による防御壁でダメージを最小限に減らしている。

「甘い」

 パットンの攻撃の間を縫い、ケッセルリンクがアンコクを放つ。

「があっ!!!」

 ほんの一瞬で作り出したために非常に威力は低かったものの、パットンの巨体を吹き飛ばし、大ダメージを与えるには十分だった。兵達はそれで怯むことはなく、むしろパットンに続こうとその勢いを増す。あと少し。あとほんのわずかでヘルマンの地を襲う魔軍の脅威を退けられる。その思いが兵の心に火を点けていた。

「一人一人が希望を宿した目をしている。愚かな事だ。それが叶う事は決してないのだからな」

 ケッセルリンクの魔法はあざ笑うように兵を吹き飛ばす。ろくにケッセルリンクに近づけもしない中、兵達の心に疑問がよぎる。

 本当に人間が魔人に勝てるのだろうか?

「お前ら、どけえええええええええええ!!!!!」

 弱気を吹き飛ばす大声を放ったのは、ランスだった。ランスの声にケッセルリンクに向かおうとした兵達が反射的に道を開ける。

「死にやがれ、ケッセルリンク!!! 鬼畜アターーーーーーック!!!!」

「!?」

 ケッセルリンクは困惑した。ランスがその攻撃を放ったのは明らかにその間合いの外だ。案の定、ランスの鬼畜アタックはケッセルリンクを捉えることなく、むしろ友軍をいくらか蹴散らして戦場に爆音を轟かせた。

 だが、ケッセルリンクはランスの真意をその時、悟った。

(巨大な土煙……!?)

 ランスは鬼畜アタックをケッセルリンクではなく地面に向けて放ったのだ。その破壊力を余すことなく注がれた地面は当然の如く大爆発し、戦場に巨大な土煙を巻き起こした。

「ファイヤーレーザー!!」

 土煙を切り裂き一条の熱線がケッセルリンクを襲う。志津香のファイヤーレーザーだ。さらに、別の方向から風切音がしたので、即座にその方向へ手をかざすと鈴女の手裏剣がケッセルリンクの腕に刺さる。

「ケッセルリンク様!!」

 傍に居たナギが動転してケッセルリンクを呼ぶ。

「ナギ、詠唱を続けろ!」

「…………っ!」

 ケッセルリンクの命に我を取り戻し、詠唱に戻るナギ。

(恐らく煙に乗じて奴が斬りに来るはず。そこを回避し、アンコクを叩き込めばこの戦いは終わる……!)

 ケッセルリンクは思考をまとめると周囲の空気に集中する。一切の気配をもらさず感じ取り、次の攻撃を決めるために。

 次の瞬間、ケッセルリンクの右前方から強く踏み込む音が聞こえた。

 すぐさま後ろに飛びのくと、鋭い一閃がまさにケッセルリンクのいた場所を切り裂く。

「とどめだ、ランス!!」

 勝利を確信し、ケッセルリンクがアンコクを放とうとした時、彼は自分の目にした光景が一瞬理解できなかった。

 ケッセルリンクを襲った一閃の主はランスではなく謙信だったのだ。

「かかったな、この馬鹿が!!!」

 ケッセルリンクはその声の方を振り向くと、大きな口をにやけさせ、振りかぶったカオスを今まさに下ろさんとするランスが立っていた。

「…………っ!!」

 反射的に右手をかざすが、ランスはそれごとケッセルリンクの体を袈裟切りに叩き斬る。

「どうだ気障野郎!」

「……がっ……」

 勝利の喜びを満面に見せるランスに対し、ケッセルリンクは喉を上ってきた血を口の端から零す。

「魔人四天王の、私が……こんな、人間ごときに……! 無念だ……」

 それだけ言って、糸が切れたように地面に崩れるのだった。

「ケ、ケッセルリンク様ッ!!」

 ナギは主の姿に大きく目を広げ、声を裏返しながら駆け寄る。

「ケッセルリンク様、嫌です! あなたまで行かないでください!! ケッセルリンク様!!」

 大粒の涙を零すナギを虚ろな瞳で見つめながら、ケッセルリンクは消えていく。

 同時の土煙が晴れていき、人間の兵達が自軍の勝利を確信し、大きな鬨の声を上げる。

「がはははははは! 偉そうな奴だったが遂にぶっ殺してやったぜ!! さて、ナギちゃん。戦利品はお前と言うことでいいんだな?」

「……ランス、貴様は父上に続いてケッセルリンク様まで……! 決して許さない、決して!!」

 絶望と怒りに染まったナギの目が、明らかに人間のそれではなくなった。馬鹿笑いをしていたランスも流石に身の危険を感じて身構えたほどだ。

「待て」

 今にも襲い掛かろうとするナギの片手を掴んで制したのは、レイだった。

「止めるな魔人!!」

「ここで闇雲に挑んでも勝ち目はない」

「そんな事はない!! 私が力を解放すれば……!!」

 激昂するナギにレイは強力な電撃を浴びせて気絶させた。

「……この場は退こう。だが、決着は必ずつけるぞ、ランス」

「ふん、みすみす俺様が逃がすと思うか?」

「……当たり前だ」

 レイはあたりに強力な電撃を撒き散らした後、高く飛び去ってしまった。

「なっ! あの野郎、空飛べたのか! ちくしょう、待てーーーー!!」

 ランスは剣を振り回して悔しがったが、味方達は魔人の逃走を見てさらに鬨の声を大きくした。

「へ、へへ、本当に、やってくれたな」

 ランスにそう言ったのはヒューバートに肩を借りたパットンだ。

「……ふん、当然だ!」

 

 

 ヘルマン奪還戦は遂に佳境に入っていた。

 ケッセルリンクの死後、ヘルマンの攻防に魔人が介入することはなく、ただの魔物の集まりである魔軍では強大な敵の前に結束した人類の敵ではなかった。

 首都ラング・バウ奪還戦も既に大勢は決し、パットン派、ミネバ派のどちらが先に玉座を確保するかの勝負となっている。

 ミネバはランスが復活してケッセルリンクを退けたと見るや、再び掌を返してランスを抱き込もうと画策する。しかし、ランスはその誘惑に対し完全な沈黙を貫く。

 ラング・バウ奪還戦ではパットンと共にヘルマンの玉座への階段を駆け上がっていた。

 荒れ果てた城内の中、ランス達はようやく玉座に辿り着く。そこで待ち構えていたとばかりに魔物の群れが襲い掛かってくる。

「はっ! 今更ザコが俺様をどうにかできるわけがないだろうがーーー!!」

 ランスはケッセルリンクを倒したことでさらにレベルが上がっていた。最早魔人にも達しようとするランスの強さは言葉通り単なる魔物では相手にならない。

「ランスアタタタック!」

 必殺技の一撃でまとめてザコを蹴散らすと、玉座は汚らわしい魔物の血で汚れてはいるものの、ようやく王が座することのできる状態になる。

「……長かったぜ。ここまで、よ」

 感慨に浸りながら玉座に一歩近づくパットンの脇を、ランスがさっさと駆け抜けた。

「がはははは! 俺様いちばーーん!」

 こともあろうに、ランスはそのままヘルマンの玉座に座ってしまった。

「お、おいおい、流石にそれは冗談で済ませないぜ……?」

 パットンはどうにか平静を保とうとするものの、その心中が穏やかではないのは明らかだ。

「一体、こいつはどういうことなんだい? ボウヤ、あんたはヘルマンの王にでもなるつもりかい?」

 その声は部下を伴って現れたミネバのものだった。

「それこそ冗談だろう。こんなボロボロで貧乏な国の王など俺様には小さすぎる」

 ランスは不敵な笑みを浮かべながらパットンとミネバを見下す。

「やいババア! あの時はよくも俺様を見捨てやがったな!!」

「……やれやれ、意見の相違だろう? あたしはボウヤをもっと安全な場所に移そうとした。けどボウヤの仲間がボウヤを危ないところから動かそうとしなかったんじゃないか。結果上手く行ったからよかったものの、そこのパットン王のおかげでせっかくヘルマンに来てくれてたリーザス、JAPAN軍ごとボウヤが潰れてもおかしくなかったんだよ?」

 パットンはミネバの言に顔をしかめるものの、言い訳はしない。彼自身そのリスクは百も承知だったのだ。

「ふん、まあそれも一理あるな。けど、俺様がケッセルリンクの野郎の呪いで動けなかったとき、シーラちゃんに介護されてパットンの奴についてやることにしたんだ」

「「なっ!?」」

 驚きの声はミネバではなく、事情を知らなかったパットンとアリストレスだった。

「ふふ、そうかい。ボウヤがなんでこっちに靡かなかった不思議だったが、シーラ姫がね…… 合点がいったよ」

 ミネバは驚きではなく納得の表情をしていた。

「けどボウヤ、あんたみたいな英雄様が姫とはいえ、一人の女に満足できるのかい? あたしが王になったらヘルマン中の女をボウヤの好きにさせてやれるよ? そんなサービス、そこのパットン王にはできないと思うんだけどねえ」

 ミネバは自分への怒りを流させてより大きなメリットでランスを釣ろうとする。ランスの発言力は国家を超越する。街の奪還と魔人退治が国内へのアピールとするなら、ランスを抱え込むことは諸外国へのアピールとなる。ここでランスを味方につけられれば十分挽回は可能だとミネバは考えている。

「がははははは! ババアのそういうところは大好きだぞ! 老けた顔とかマッチョ過ぎる体とかは嫌いだけどな!」

「一応喜んでおくよ」

「だが、俺様の女になった子の頼みだし、全然好きじゃないけどパットンも簡単には見捨てられん」

「…………!」

 今後のミネバとの政争を考えて陰鬱な表情になっているパットンの顔に一気に光が刺す。

「でだ。ババアとパットン、一対一で勝った方が王様をやればいい。こんなボロ椅子、戦いでボロボロになった奴にお似合いだからな。がはははははは!」

 ランスの言葉にミネバとパットンは同時に顔を見合わせ、同時に笑い合う。

「ふっ、全く厄介な奴を呼んじまったもんだぜ」

「本当だね。こんなに読めなくておもしろいボウヤが来てくれるなんて、光栄だよ」

 パットンは両の拳をガシガシと合わせ、ミネバは両手に持った斧の腹をこすり合わせる。

「ヘルマンのご先祖様はこうやってタイマンを重ねて国を馬鹿でかくしたんだってハンティから聞いたな…… こういう決着もヘルマンらしくていいのかもな」

「そうだね、あたしもこういうのは嫌いじゃないよ。王様だからって容赦しないよ、パットン」

「望むところだ、ミネバ」

 ヘルマンの玉座の前で、ヘルマンの王を決める戦いが始まるのだった。

 

 ヘルマンの新王誕生のスピーチはラング・バウ奪還三日後に行われた。ラング・バウ広場に集まったのは、ようやく故郷を取り戻した難民達と血を流すのを厭わず戦い続けた兵士。それらが傷だらけの王を見上げた。

「あー、まず挨拶しよう。俺が新しくヘルマンの王に就任したパットン・ヘルマンだ。まあ色々あってこうして王を任せて貰ったが、俺自身、国のドサクサにまぎれて就任しちまったことは少し悔しく思ってる」

 パットンはぽりぽりと頭を掻くと、もう一度大観衆に向き直る。

「俺達王族は国民のみんなにたくさん借りがある。重い税を課しながら義務を果たせずにみんなを随分混乱させちまった。いくら謝っても許して貰えねえだろうな…… けどよ、許してくれなくてもいい。俺達はそれだけのことをした。だがもし、もう一度チャンスをくれるなら、みんなを裏切っちまったことはこれからの俺達の行動で返していく。先頭には俺が立つ。みんなが一緒についてきてくれたらこんなに頼もしいことはない。しばらく俺らのことを見て、信用できそうだと思ったら一緒に来て支えて欲しい。俺はお前らみんなとヘルマンを立て直したいんだ!!」

 パットンの真摯な思いに観衆は一時沈黙した。しかし、どこからか拍手が沸くとそれがどんどんと伝播していき、耳を叩くような大拍手となった。

「パットン王、上手く行きそうみたいね」

 広場を少し離れた宿から眺めるマリアがそう言った。

「ふん、まあそんなことはどうでもいい」

 ランスは頬杖を突いて興味なさげに返す。彼らはラング・バウ奪還を持ってヘルマン奪還の任を終え、しばしの休息に入る。

「次はパステル連れてシィルの解呪だな。ぐふふふ、どんなことしてやろうか、楽しみだぜ」




 はい以上13話でしたー。
 ウボア! 皆さんお久しぶりです…… 今回異常に遅くなってしまいました…… というのも、ケッセルリンク&ナギの魔法使いペアだとランスに瞬殺されるところしか考えられず、いい感じにランスが苦戦する展開を考えるのに必死でした。
 あとはるか昔なんかやるって言った奴、公開しました。ニコニコ漫画にて同名で公開中です。BGMつけられてパラパラ漫画とかやるしかないと思って密かにシコシコ準備してました。あちらは不定期でやっていきます。多分。
 次回から新章突入。その名もルート分岐編。まあ、予想つくかもしれませんが、そこからストーリーが分岐するって寸法です。いったい完結までどれだけかかるやら……
 次回投稿は一週間後、と言いたいのですが、この話でメチャクチャペースを崩してしまい、それを守れる自信はないので遅くとも一ヶ月で出せるよう頑張ります。というか完成しだいがんがん投稿したいです。
 お気に召しましたら今後も応援よろしくお願いします。


 以下、解説

 ファイヤーレーザー
 ランスシリーズおなじみの魔法。炎系で最高の攻撃力を持つが、攻撃対象は単体。志津香の得意技と言っていいもの。

 ライトニングレーザー
 ナギが黒色破壊光線以外なんの技使うかを作者がど忘れしていたので、ランス ザ・コンプリートにて確認したところ載っていた技。雷属性。ランスクエストにこんな技はないので多分アリスソフトも忘れかけているのかもしれない。

 死爆
 闇系の全体魔法。結構威力があって使いやすいものの、これを使いこなすキャラがランスクエストではそれほど強くなかったり、光系を覚えられるのでそっちを優先させたりで、作者は殆ど使わなかった。

 炎の矢
 ランスシリーズおなじみの炎系初級魔法。基本と言えば基本だが、出が早くて威力も人によっては高くなるので使いやすい。

 補足設定
 ランスはケッセルリンクの死爆に耐えた裏の理由として耐性にあったりします。ランスは闇属性の魔法に耐性があります。6とかでありましたよね。と言っても死なないで済む程度の補正ですが。
 バボラのときは単に描写忘れだったわけですが、ケッセルリンクは魔血魂を出していません。まあ鬼畜王プレイヤーなら理由が分かるでしょう。バボラは作者が忘れていただけでちゃんと魔血魂出して死んでます。ただし、雪に埋まってしまい、誰も回収していません。忘れた頃に出番があります。多分。
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