ブロントさんがギルデンスターンを倒してしまったようです 作:よしむら
魔王城の最奥…
「夢に想うは人…夢に棲まうは魔…」
そこに『魔王ギルデンスターン』がいた。
この世界に破壊と恐怖を撒き散らした恐るべき魔王である。
「報いを受けよ、わきまえぬ者ども。夢を身体に降ろさんとす者ども…」
玉座に座り、一人つぶやいている魔王。
勇者が城に乗り込んできたという報告を受け、魔王はその到着を待っているのだ。
「過ぎたる夢よ、犯されし世界よ、我が名において戒めん」
そしてついに魔王の部屋の扉がゆっくりと開かれていく!
「我は魔なり。かつてあらゆる夜においてあらゆる夢に在りし魔なり…」
扉の向こうにいる勇者に向けて、魔王は強く叫んだ!
「我は!魔王なり!!」
「何いきなり話しかけてきてるわけ?」
「えっ」
扉の向こうから現れたのは鎧に身を包んだ銀髪の男だった。
報告で聞いた勇者の姿とは違う!
「勇者じゃない!?貴様何者だ!?」
「俺の名はブロント、謙虚だからさん付けでいい」
現れた人物が全く予想外の相手だったのでけっこう本気で戸惑った魔王だったがすぐに気を取り直す。
「見たところ貴様戦士のようだな…」
「おいィ、俺は戦死じゃなくて通りすがりの古代からいるナイト。さらなるレベルアッポを求めて修行の旅に出たところ、この国が汚い魔王の粘着でマッハになっていたらしく「たすけて~たすけて~」と泣き叫んでいる貧弱一般人のために俺はとんずらを使って普通ならまだ付かない時間できょうきょ参戦。俺はああヒーローは本当に偶然常に近くを通りかかるもんだなと納得した」
「話が長いわ!とにかく…貴様は我を倒しに来た…つまり敵ということだな?」
ブロントさんを敵だと認識した魔王の全身から邪悪なオーラが発せられた。
常人ならそれだけで戦意を喪失する、強大なオーラ。
しかしブロントさんはそれに一歩もひく様子がない。
「ほぉ、それなりの実力はありそうだな」
「俺は北海道のDRAK~ダーク~っていう喧嘩チームの頭だべ」
「意味はわからんが…まぁいい。勇者達が来るまでの前座だ。せいぜい我を楽しませるがよい!!」
魔王とブロントさん、一対一の戦いが始まった!
「デッドリーペイン!」
先手をとったのは魔王、その強烈な攻撃がブロントさんを襲う!しかし…
「なにっ!?」
「下段ガードを固めた俺に隙はなかった」
その攻撃は盾でしっかり防御され、ほとんどダメージは受けていない。
「次はこっちのターンなんだが?ハイスラァ!」
「ぬぅっ!?」
続いてブロントさんの反撃!
鋭い剣で斬りつけ、魔王にダメージを与える!
「その剣…魔剣か!!」
「これはグラットン。尖った部分が多くこの部分でさらに敵に致命的な致命傷を与えられる。色も黒っぽいのでダークパワーが宿ってそうで強い」
「…どうやら貴様を侮っていてはまずいようだ」
攻撃を防御された上に手痛い反撃を受けた魔王、ブロントさんに対する認識を改め最大限に警戒する。
「ならばこれでどうだ!ソウルイーター!」
「うおわー!?」
魔王が闇の波動でブロントさんを攻撃してきた!
さすがに大きなダメージを受けたのかブロントさんの表情が苦痛に歪む。
「さすがに効いたようだな!このまま死ぬがよい!」
「これで…ナイトが倒れると思うその浅はかさは愚かしい!」
「なんだと!?」
だが大ダメージを受けてなおブロントさんは反撃してきた!
「生半可なナイトには真似出来ないホーリー!」
「ぬぅぅ!?」
ブロントさんの魔法攻撃!
相当効いたのかこの攻撃で魔王が動きが明らかに鈍くなる!
「光属性の魔法だと…!」
「見ろ、見事なカウンターで返した。調子に乗ってるからこうやって痛い目に遭う」
「くっ、まずい…体が上手く動かぬ!」
「もうお前は人工的に淘汰されるのが目に見えている。お前はそのまま骨になる」
魔王が大ダメージで動けないこの時が最大のチャンス!
この隙にブロントさんがトドメの攻撃を加える!
「グラットンスウィフトでバラバラに引き裂いてやろうか!?」
「ぬわーーーーーーーーーっ!!」
ブロントさんの連続斬りつけ攻撃で叫び声をあげ、ついに魔王は倒れた!
「完 全 撃 破」
「ば、馬鹿な…勇者でもない者にこの我が…」
「お前調子ぶっこきすぎた結果だよ?」
戦いはブロントさんの勝利に終わった。
魔王はすでに息も絶え絶えである。
「…貴様は何も理解していない…我を倒す事が…どんな結果をもたらす事になるのか…」
「魔王がいなくなる→世界が平和になる→心が豊かになり性格も良くなる→彼女ができる。素晴らしいハッピーエンドだと関心はするがどこもおかしくはない」
「…『彼女』なんて生易しいものでは決してないぞ…」
「おいィ?」
「すぐにわかる…見るがいい…闇払われし後の恐怖…夢の果ての滅びを…もう…逃れられん…」
その言葉を最期に魔王の体はバラバラに砕け『かけら』が飛び散っていった。
そして部屋にはブロントさん一人となり、辺りは静寂に包まれる。
「ほむ…最後に勝手にミステリーを残された感。だがこれでこの国に平和が戻るのは確定的に明らか。平和にしたくてするんじゃないしてしまうものがナイト。さすがにナイトは格が違った」
「ホント…たいしたものね、ギルデンスターンを倒しちゃうなんて」
「!?」
いきなり後ろから声をかけられたブロントさんはすかさず剣を構えて振り向いた。
するとそこに立っていたのは…
「お、おいィ…ちょと露出レベルが高すぐるでしょう…」
スタイルがばつ牛ンなのが一目でわかるほどのかなり露出度の高い服装に身を包んだ美女だった。
さらにその頭には二本の角が生えている。
その見た目はまるでさまざまな物語に登場する女性の悪魔『サキュバス』のようだ。
「まずは『はじめまして』ね。アタシはエストよ」
「ほむ。俺はブロント、謙虚だからさん付けでいい」
「ブロントさんね。ありがとう、ギルデンスターンを倒してくれて」
「それほどでもない。俺は謙虚だから褒められても自慢はしない」
「ふふふ…面白いわね。アタシはあなたにお礼がしたくてここにきたのよ」
「ほう、経験が生きたな。どんなお礼なのか【興味があります。】」
「焦らないの…さぁみんな、たっぷりお礼をしてあげて…」
エストの呼びかけに応じるかのように、突然周囲にゾロゾロと女性ばかりが姿を現した。
その全てがエスト同様、スタイルばつ牛ンで露出度の高い美女。
彼女達も頭に角が生えており、さらにエストと違い背中には蝙蝠のような羽が生えている。
「なんだ急にPOPしてきた>>露出♀」
「ふふふ…見るからにたくましい人…」
「これは期待できそうね…」
美女達は妖しい笑みを浮かべながらじりじりとブロントさんに近づいてきた。
「…おいィ?」
さすがにこれまで様々な冒険をしてきたブロントさん。
なんとなく怪しい雰囲気を感じ取り、少し警戒し始める。
「あなたは何も考えなくていいわ…私達にまかせて…」
美女の一人が背後からブロントさんに抱きつき、股間を手で撫で回し始めた。
「おいィ!?いきなり何してるわけ!?下ネタはやめろと言っているサル!」
「抵抗しちゃだ~め、くすくす」
他の美女たちもぞろぞろとブロントさんの体にまとわりつき、いやらしく体を撫で回してくる。
「おい、やめろ馬鹿。このお礼は早くも終了ですね」
ブロントさんとて健全な男性、普通ならこの状況はまさに『夢のような』体験だろう。
だが、冒険者としての経験と勘が「このまま好きにさせたらまずい」と本能的に感じ取った。
やむなくブロントさんは強硬手段に出る。
「メガトンパンチ!」
美女たちを引き離そうとブロントさんは拳で美女の一人を殴り飛ばす!…はずだった。
しかしそのパンチはむなしく空をきる。
外したわけではない、明らかに拳は美女に当たったはずなのに。
「おいィ!?今なんかパンチがすり抜けた系の話があるんですがねぇ!?」
「だめよぉ、乱暴は。くすくす」
「くっ…生半可なナイトには真似できないホーリー!」
続いて魔法攻撃、しかし魔王すら深いダメージを負ったこの魔法も美女達には全く効果がない!
「おいィィィィィィ!?攻撃も魔法も効かないとかお前ら絶対チートだろ!!」
「気はすんだ?じゃあ、そろそろ…」
ブロントさんの鎧が美女達の手でどんどん脱がされ、とうとう素っ裸にされてしまう!
「やめろぉお前ら!ぶっとばすぞぉ!!」
「うふふ、そう言いながらここはもう大きくなってるじゃない」
「とっても美味しそう…それじゃ、いただきま~す♪」
ブロントさんを仰向けに倒すと、いつの間にか裸になっていた美女がブロントさんのすでに大きく勃起したペニスに向けて腰をおろしてきた!
「おいィィィィィん!?」
「あは…いいわ…このまま動いてあげる…」
ブロントさんのペニスは美女のアソコにすっぽりとくわえこまれてしまった。
美女の方も気持ちいいのか、ゆっくりと腰を動かし始める。
「ぐぅっ…!」
「ほら、気持ちいいでしょう?」
「こ、これが気持ちよさそうに見えるならお前の目は意味ないな…後ろから破壊してやろうか…」
強がるブロントさんだが、強い快感を受けているのは残念ながらバレバレで。
そんなブロントさんの我慢をあざ笑うかのように美女の腰はさらに動きを早める。
「んっ、はぁっ、はぁん」
「うぉぉぉ…」
体験した事のない強い快感に思わず声が漏れてしまうブロントさん。
必死に耐えるものの、もはやペニスは限界間近だ。
「ふふ、もうイっちゃいそう?いいわよ、このまま出して。あなたの精を…私の中にちょうだい」
「がぁぁぁぁ!!」
ついにブロントさんは美女の中で射精してしまった。
美女はペニスを中にくわえたまま、中に注がれる精液を感じて歓喜に体を震わせている。
「あんっ…とっても濃くて美味しい…もっと、もっと欲しいわぁ…」
そして美女はさらなる快感を求めて再び腰を動かし始めた。
「ふふふ…アタシ達の『お礼』は気に入ってもらえたかしら」
ブロントさんが犯される様子をずっと見ていたエストは妖しい笑みを浮かべながらそうつぶやく。
「感謝しているというのは本当なのよ?あなたが邪魔なギルデンスターンを倒してくれたおかげでアタシたちはこの世界にこられたんだから…」
そう言って後は仲間達に任せようと、ブロントさんから目を離し立ち去ろうとしたその時、
「…こっちが礼儀正しい大人の対応してればつけあがりやがってよ…!マジでかなぐり捨てンぞ!?」
「…えっ?」
ブロントさんの力強い声が聞こえ、一瞬動揺するエスト。
すぐさまブロントさんの方を向き直るとそこには意外な光景があった。
「あぁ、あぁんっ!!すごひぃっ!!もっと、もっと激しく突いてぇ!!」
「ぐぉぉぉぉぉぉ!!」
体勢を立て直したブロントさんが腰を激しく動かして美女を責め立てていたのだ。
「イくっ!もう私イっちゃう!!い、いっ、イくぅーーーーーーっ!!」
そしてついに美女の一人を見事にイかせてしまった。
ブロントさんは息を荒くしながらようやく美女の中からペニスを引き抜く。
「こっちの攻撃は通らにいが、そっちからは触り放題なのはおかしすぐるでしょう?もしかしたら同じような触り方してやれば対抗できるんじゃないかなと思ったら大当たりだった感。目には目を、歯には歯をという名セリフを知らないのかよ」
「…あの状況から立ち直った?」
「限られたルールの中で勝利条件を満たしただけ」
そうやって話しながらさりげにブロントさんは鎧を着直している。
「…あら…なんでまた服着ちゃうの?」
「まだアタシ達のお礼は終わってないわよ?」
「…おいィ?」
「うふふ…夜の国から出てきて早々こんな極上のエサにありつけるなんて…」
「次は私の番よね…」
ようやく一息つけるかと思いきや、周りの美女達がいやらしい視線を向けてきた。
これにはブロントさんも冷や汗をたらす。
「お、おいィ…ちょとsYレならんしょこれは…」
これ以上この美女達を相手するのは危険と判断したブロントさん。
そこでとった行動は…
「バックステッポォ!!」
「あっ、逃げた!」
「待ってぇーっ!!」
所変わって魔王城通路。
「エリアルブラスト!」
「クラウドスロウト!」
3人の人間が魔物と戦っていた。
「いまだラルス!クロスブレードだ!」
仲間の男の声に、ラルスと呼ばれた男が黙ってうなずき、剣を魔物に振るう。
十字に切り裂かれた魔物はついに力尽き、その場に倒れた。
「よし…倒したか…」
「ラルスもエルヴィンも大丈夫?今回復してあげるわ」
「いや、このくらいまだ大丈夫だ。この後の魔王との戦いに備えて魔力は温存しておきな、オリビア」
「…わかったわ。でも無理はしちゃダメよ?」
魔物を倒し一息つく3人組の人間。
男性が二人に女性一人。
男性はラルスとエルヴィン、女性はオリビアという名前のようだ。
「しっかし魔物が多いな…さすがは魔王の城だぜ」
「一緒に突入したグルッペン兵のみんなともはぐれちゃったわね…無事でいるといいんだけど…」
「まぁあいつらは賢王様が選んだ精鋭だ、そう簡単にやられやしねぇだろ…ん?どうしたラルス?」
その時、ラルスが何かに気づいたのか仲間達に警戒を促す。
「何?誰か来るだと?隠れるぞ」
3人はいったん通路の影に隠れて向かってくる者の様子を見る事にした。
「ぃぃぃぃぃぃ…」
「人の声?」
何者かは声をあげながらラルス達のいる場所に近づいてくる。
「おいィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!」
その人物は猛スピードで走ってきたかと思うと、ラルス達の隠れている場所を通り過ぎてそのままカカッっと去っていってしまった。
ラルス達はそれをただ呆然と見送り呆気にとられる。
「…誰だ?今の。グルッペン兵にはあんなのいなかったよな?」
「耳が長かったわ。ってことはエルフなのかしら?」
「すげぇ勢いで走ってったけど何があったんだ?」
そんな中、再び何者かが接近している事に気づいたラルスが剣を構えた。
「どうしたのラルス?えっ?また誰か来る!?」
「しかも今度は敵っぽいだと!魔王の手先か!相手になってやるぜ!」
ただならぬ様子を感じたエルヴィンとオリビアも戦闘態勢を整える。
そして3人の前に現れたのは…
「な、なんだぁっ!?」
「ちくしょおおおおおおおおお!!お前らっ!!馬鹿だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
魔王城から外に出て、そのまま走り続けるブロントさん。
その後ろから多くの美女達が追いかけてきている。
ブロントさんは捕まらないよう必死で逃げ続ける他ないのであった。
この時ブロントさんは知るよしもなかった。
ここから今まで経験したことのない奇妙な冒険が始まる事を。
キャラ解説
【ラルス】
サキュバスクエスト本編の主人公。
剣で戦う正統派勇者の男性…なのだが、魔王討伐直後からエロい冒険をする羽目になる苦労人。
実際のゲームでは一切しゃべらないのでこのSSでも直接しゃべる事はありません。