ブロントさんがギルデンスターンを倒してしまったようです 作:よしむら
ルグブロード平原の上空にはなんと空に浮かぶ町が存在している。
平原中央のテレポーターで行けるこの場所こそ、このリスヴェグの首都でありエルフの都「ホロス」なのである。
「おいィ、空に浮かぶ町とかそれ絶対アルビオンだろ…」
「ゼロの使い魔かよ!もうちょっとわかりやすいネタにしろよ!ラ○ュタとか!」
ブロントさんのわかりにくいボケにストゥーナがつっこむがあいにく町中で姿を消しているため、そのツッコミが届く事はない。
「早速情報収集するべきそうするべき」
新たな情報を求めてこの町にやってきたブロントさん。
まずはここに住むリスウェグ統主「ハグロフス」という男に会うため彼の屋敷にやって来ていた。
「お邪魔するんだが?」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉん!!クリスティーーーーーーーーン!!」
「おいィ!?」
屋敷に足を踏み入れた途端、ものすごく大きな嘆き声が聞こえてくる。
何事かと行って見ると、一人のエルフの男がマジ泣きしながら「クリスティン」という名前を連呼していた。
「おいィ?あいつまさか…」
ブロントさんは泣いているエルフの男に見覚えがあった。
ポッパナで病気の娘の看病をしていたあのエルフなのである。
「まさかあいつがハグォフスなんですかねぇ?」
「どちら様でございましょう?」
「何いきなり話しかけてきてるわけ?」
「これは失礼。私は執事長グスタフスと申します。あなたは?」
「俺はブロント、謙虚だからさん付けでいい。それよりハグォフスというのは…」
「はい、今号泣なさってるあのお方がそうです」
「なんであんな事になってるのか話すべきそうするべき」
ブロントさんに話しかけてきたのはグスタフスという男だった。
今のハグロフスとは話になりそうにないのでひとまず彼から話を聞いてみる事にする。
「実は昨晩、ハグロフス様の娘であるクリスティン様がラルスという男と一緒に家を出て行かれてしまいまして…よほどショックだったのか昨晩からあの様子なのです…」
「ほう、ラルシがここに来ていたのか。しかし何故そんな事になったのか理解不能状態」
「実は…彼は魔王だったのです!」
「hai?」
「魔王は彼の体を乗っ取って生きていたのですよ!それでハグロフス様は彼を始末しようとしたのですがそれをクリスティン様に止められ、そのまま二人は一緒に逃げてしまいまして…」
「メガトンパンチ!」
「ウボァー!」
「ウボァー!」
ハグロフスくん、グスタフスくんふっとばされた!
「証拠もなしに魔王呼ばわりするその浅はかさは愚かしい!一級勇者を魔王呼ばわりとかお前ら絶対ルクレチアの民だろ!」
「あ、あなたはポッパナで助けていただいた方ではないですか!?」
「やっと気がついたのか!遅い!」
ぶん殴られた痛みでハグロフスはようやく我に返ったようだ。
「改めまして、私はハグロフスと申します」
「俺はブロント、謙虚だからさん付けでいい。娘の病気系の不具合は修正されたんですかねぇ?」
「えぇ、まだ完治はしてませんがもうかなり回復して…あぁでも今はそのクリスティンがラルスさんを連れてどこかに!」
「ギガトンパンチ!」
「オウフ!」
またしても泣き出しそうになった所を、ブロントさん二度目のパンチ。
「言葉よりも暴力が先に出る事もたまにある、俺が冷静なうちにいい加減お前のバカみたいにヒットした頭を冷やせ!」
「す、すみません…そうですね、今はとにかく娘の行方を探さなくては!」
かなり強引にだがハグロフスはなんとか冷静さを取り戻した。
そこでクリスティンが今どこにいるか考えてみる。
「はっ!もしかして二人は魔導院へ行ったのでは!?彼は魔導院に保管してあるものを求めているのです!そこに行っている可能性が一番高い!」
「ならばすぐに案内するべきそうするべき!」
「えっ?…あぁそうでしたね、ブロントさんはラルスさんを探していたんでしたね。わかりました、一緒に行くとしましょうか」
ルグブロード平原の東。
そこに建っているリスヴェグの魔法研究施設「魔導院」へブロントさんとハグロフスがやってきた。
すでに魔導院の正面入り口は開放されている。
「この魔導院は機密保持のためリスヴェグの民、それも魔力の高い魔導士しか入れません。だからこの入り口はラルスさん自身では絶対に開けられないんです…それが開いている…」
「おもえの娘が開けたんじゃにいのか?」
「…恐らくそうでしょう。あの子にこの扉を開ける力があったのは驚きですが…今は先に進みましょう」
二人は魔導院の中に入り、さらに奥へ奥へと進んでいく。
その道中にもすでに開けられた扉があり、それを見るたびハグロフスの表情が険しくなっていった。
「保管してある物はこの魔導院の最重要機密です。そのため保管も厳重で、保管してある場所にたどり着くためには3つの扉を開けなければいけません。魔法で閉ざされてる第一の扉、専用の鍵がいる第二の扉、そして仕掛けを解かないと開けられない第三の扉…」
そこまで言ってハグロフスは目の前にある開いた扉に目をやる。
「すでに開いているこれが第三の扉です。これが開いているということは…恐らくラルスさんが先に来て開けたのでしょう。ならばクリスティンもこの先に…」
「確定的に明らか」
そうして二人は第三の扉があった場所を通り、魔導院の地下へともぐって行く。
すると…
「なっ…なんですかこの霧は!?」
「なんだ急にPOPしてきた>>霧」
どういうわけか、地下の通路には妖しい霧が充満していたのだ。
「この霧出したの絶対アトリーム人だろ…」
こんなの、普通じゃ考えられない…!
「…わかりませんけど多分それは違うと思います。しかしこの霧は一体…保管してあるアレと関係しているのでしょうか?」
「言ってみればわかるんじゃないかな?まぁ一般論でね」
「そうですね。気にはなりますが今はクリスティンが先です!」
二人は霧の中を走って、ついに魔導院地下の最奥、重要なものが保管してある場所へとたどり着いた!
「クリスティン!ここにいますか!?」
扉を開け、ハグロフスはすぐに娘の姿を探す。
だが…そこにはクリスティンもラルスもいなかった。
それどころか保管されているはずの「重要な物」も見当たらなかったのだ。
代わりにそこにいたのは…
「な…何故あなたがそこにいるのです…」
「グスタフス!」
ハグロフスの屋敷の執事長、グスタフスが何故か待ち構えていたのである。
「勇者より先にお前の方が来るとはな…」
屋敷の時とはうってかわってグスタフスの態度は敵意に満ちている。
「せっかく勇者を始末するようお前をそそのかしたのに失敗するとは…おかげで面倒な事になった」
「なにっ!?」
「まぁ娘がいなくなった時のあの取り乱しようは見ものだったよ!くくっ…」
明らかに見下す態度にハグロフスは怒りを感じるが、ここはおさえて話を続けた。
「ここで何をしているんですか!」
「夜の国とこの世界をつなぐお手伝いさ。エスト様のご命令でね」
「な…なんて事を!?あなた自分が何をしているか…」
「わかってるさ…何だってするよ…あの方の与えてくれる、あの快楽のためなら…」
「グスタフス…快楽に屈したのですか!」
「あんたに言われたくないな。娘愛しさに国の仕事もほったらかし、人の迷惑も顧みない。自分の好きなように生きてるあんたにはな」
「ぐっ…」
痛い所をつかれて、思わず黙るハグロフス。
そこでブロントさんが割り込んできた。
「おいィ、さてはこの霧もお前の仕業だな?これは一体何なのかちゃんと説明するべき死にたくないなら説明するべき」
「ん?なんだあんたも来ていたのか」
今までグスタフスはブロントさんの存在に気づいてなかったらしい。
「この霧は夜の国とこの場所が重なってきてる証拠さ。ただ、こうするためにはここに保管してあった物が邪魔だった。あれは夢魔を拒む力だからな。だから遠くに持って行かせてもらったよ」
「夜の国とこの世界を繋げる…それが夢魔の目的なんですかねぇ?」
「目的?ハハ、馬鹿な。あの方々に目的なんてないよ。欲望の赴くまま、本能の赴くまま。それだけさ。他に何もない」
「おいィ…お前らそれでいいのか…」
「いいんだよ。これこそ生き物のあるべき姿だ。お前らこそどうして夢魔を拒むんだ?気持ちいいこと好きだろ…?一緒に楽になろうじゃないか…」
「おしゃべりは終わりですか?」
突然ハグロフスが自らの魔力を全身から一気に開放した!
するとハグロフスの魔力に払われるかのように霧が薄くなっていく!
「なっ!?」
「ここにある夜の国はあなたの魔力によるものでしょう?ならば私も魔力で対抗できるはずですね」
「くうっ!」
グスタフスも魔力を開放し、なんとか夜の国を引き戻そうとする。
だがハグロフスの魔力の方がわずかに大きいのか、なかなか上手くいかない。
「ふ…ふざけんな!!ふざけんなぁっ!!」
予想外の抵抗をされて苛立つグスタフスが怒りを露わにする!
「てめえはいつもそうやって俺のしてえことをブチ壊しやがるッ!!
昔ッからそうだ!
俺がどんなに努力しても、てめえはいつもその1つ上を行っちまうッ!!
リスヴェグトップの座を争ったあの時もなあッ!
俺があの夜どんなに苦しんだか…
てめえにッ!
てめえなんかにッ!!
わかられてたまるかよッ!!
だが…俺は今までの俺じゃねえ…
今こそッ!
てめえをブッ倒しッ!!
てめえの引き立て役だった過去に決別してやるッ!!
あの世で俺にわび続けろぉ!ハグロフスーーーーー!!!」
「なんだ急にストレイボってきた>>グスタグス」
「言いたい事はそれだけですかっ!」
ハグロフスはさらに魔力を高め、グスタフスの魔力を押さえ込む!
「ぐあぁっ!」
「ブロントさん、今のうちにグスタフスを!」
「hai!」
ハグロフスがグスタフスの動きを封じている今がチャンスとばかりに、ブロントさんがグスタフスに攻撃をしかけようとしたその時!
「させんよ!来い、クララ!」
「ご主人様…お呼びですか?」
グスタフスの呼びかけに答えるように一体の女性型の人形が姿を現した。
「これは魔導院の…!」
「リスヴェグ応用魔術の結晶、自動人形さ。今は夜の国の魔力で動いてるから、夢魔と同じ…いや、下手な夢魔よりよほど凄いぞ。さあクララ!今日のご主人様はその二人だ。足腰立たなくなるまでご奉仕してやれッ!」
「ブロントさん、私はこの男を押さえます。あなたはその人形をなんとかして止めてください!」
「お、おいィィィィィィィィィ!?」
「対象…識別…ブロント様、ご奉仕させていたたきます」
「まただよ(疲労)」
またしても夢魔の相手をする事になったブロントさん。
もう慣れたとはいえ、いろいろ複雑な気分だ。
「ご主人様、今宵はどのようにいたしますか?じっくり時間をかけるスローモードと激しく行うハードモードが選択可能です」
「答える必要はにいな、俺はさっさとお前をイかせてあのグスタグスをぶっ飛ばす系の仕事があるからよ」
クララが何らかの選択肢を出してきたが、これにブロントさんはまともに取り合わなかった。
その結果…
「かしこまりました…それではいつもの『縛って!MY MAID!モード』で参ります。《バインドコード》」
クララの体から伸びてきた無数のコードがブロントさんの体を縛り上げてきたのだ!
「おいィィィィィィィィ!?」
「おとなしくしてて下さい、ご主人様」
器用にもクララは縛られた状態のブロントさんの鎧を剥がして裸にしてしまう。
そして露わになったペニスにしゃぶりついて、激しく吸い付いてきた!
「くそっ!事前に縛られるとわかっていれば反抗も出来ますがわからない場合手の打ち様が遅れるんですわ?お!?」
なんとか拘束を抜け出そうとするがかなりきつめに拘束されてて、抜け出すのは容易ではない。
その間にもペニスはクララにしゃぶられ続け、強い快感が連続で襲い掛かってくる。
「血圧上昇中…レベルE突破確認。ご主人様、フィニッシュに移ります」
ブロントさんの興奮を感じ取ったのか、クララが一旦ペニスから口を離した。
「オプション…装着…いつもので参ります。《マキーナ・エロティカ》」
「えっ」
どこにしまってあったのか、クララは取り出したオプション装備を自らの股間に装着。
その装備の形は…
間違いなく、男性のペニスであった。
「お、お、おいィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!?」
クララは人工のペニスを立たせながら縛られたままのブロントさんに近づいてくる!
逃げようにも拘束された体ではそれすら出来ない!
「おい、やめろ馬鹿!マジでやめろ!く、来るんじゃぬぇーーーーーーっ!!!」
ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!
超!エキサイティン!!
注:比喩表現です。
「………………………がっ…」
あまりの衝撃に、力なく倒れるブロントさん。
いつもの「オウフ」すら出ないあたり、かなり本気でショックだったらしい。
「ブロントさん!?」
「ははは!よくやったぞクララ!そのままそいつの精を搾り尽くしてしまえ!!」
そして、この様子に慌てているのが仲間の夢魔3人だった。
「や、やべぇぞ!ショックでブロントさん放心状態だ!」
「このままだとブロントさんヤられちゃうわ!」
「けど…今出たらあのエルフに姿見られちゃうよ~」
そう、彼女達は「人前で姿を見せない」という約束をブロントさんと交わしているのだ。
ここでブロントさんを助けに出たら、その約束を破ってしまう。
だがこのままではブロントさんがクララになす術なく犯されてしまう。
「どうする…どうしたらいい…?」
『友達に置いていかれる奴の気持ち考えたことありますか?マジで泣きたくなるほど悲しいんで止めてもらえませんかねえ…』
『そんなに長い時間一緒にいたわけじゃにいが、その間楽しかったのは俺にとって実際にあった内容で英語で言うとノンフィクション』
『どうしても俺と一緒に行くのが嫌だと言うなら仕方にい。でもそうでないなら…残ってくれませんかねぇ?』
頭を悩ませるストゥーナだったが、何故か思い出されたのは先日の光景だった。
だが…それでストゥーナははっきりと腹をくくったようだ。
「あいつは…オレを友達だと言いやがった…」
「どうしたの?ストゥーナ?」
「む…夢魔にだって友情はあるんだーっ!!」
「えぇーっ!?」
とうとう我慢できなくなったストゥーナが姿を現し、ブロントさんとクララの間に乱入した!
そしてクララからブロントさんの体を強引に引き離す!
「だ、誰だ!あんな夢魔呼んだ覚えはないぞ!?」
「こ、これはどういう事ですか!?」
突然現れ、しかもクララの邪魔をした夢魔の行動に動揺するグスタフスとハグロフス。
ストゥーナはそれを無視してブロントさんの体を拘束しているコードをなんとか千切ろうとする。
「くそっ!かてぇ!どうやったら取れるんだよこれ!」
「新たな対象確認…ご奉仕させていただきます」
だがコードは硬くてとても千切れそうにない。
さらにクララがストゥーナをターゲットに定めて、襲い掛かってきた!
「おっと!私があなたの相手をしてあげるわ!」
「ストゥーナの邪魔はさせないよぉ~」
だがクララの前にナシュとメローナが現れ、行く手を阻む!
「メローナ!ナシュ!お前ら…」
「もうこうなったらやるしかないでしょう?」
「ストゥーナがやるならアタシもやる~」
どうやら二人もブロントさんを助ける方向で気持ちを固めたようだ。
「わかった…それじゃまずメローナ!ブロントさんに《メルティキッス》だ!」
「えっ?なんで?」
「いいからさっさと来い!ナシュ!しばらくその人形は頼む!」
「わかったわ!」
クララの相手はいったんナシュに任せ、メローナはブロントさんに近づいてくる。
そしてブロントさんの唇にそっと蕩けるような口づけをかわした。
するとあれほど雁字搦めになっていたコードが嘘のようにするりとほどけたのだ。
「メローナのこの技で邪魔された経験がこんな所で役立つとはな…よし、メローナ!お前はナシュを助けてやれ!オレはなんとかブロントさんを起こす!」
「頑張ってね~」
そう言ってメローナはナシュと共にクララの相手を始める。
あとはどうやって放心状態のブロントさんの目を覚まさせるか、だ。
(起こすって思わず言っちまったけど…どうすりゃいい?どうしたら目が覚め…)
目覚めのキス?
(いやいやいや!何考えてんだオレ!そういうキャラじゃねぇだろ!)
唐突に浮かんできた考えを頭を振って振り払おうとするストゥーナ。
だがむしろ、余計に頭に残ってしまい…
(…やるだけやってみるか。こんな状況だしなぁ…)
意を決して、ブロントさんにキス。
いつも相手を犯す時にやる貪るようなキスではなく、そっと口付ける優しいキスだ。
これでブロントさんは目覚め…
「…あれ?」
…目覚めなかった。
途端にストゥーナの顔が真っ赤に染まる。
「ちくしょうやるんじゃなかった!おら起きろ!さっさと起きやがれこの馬鹿ナイト!」
逆ギレしながらブロントさんの体を思い切り揺さぶるストゥーナ。
あまりに強く揺さぶるので手が滑ってしまい…
ゴチン!!
「オウフ!」
ブロントさんの体がストゥーナの腕からすっぽ抜け、その勢いでブロントさんは後頭部を思い切り床にぶつけてしまった。
だがその衝撃でようやくブロントさんの意識が戻ったので結果オーライだ。
「目ぇ覚めたか…?」
「あぁ、おれは しょうきに もどった!」
「アホ、それは戻ってないフラグだろうが」
あと、それはブロントさんではなく某竜騎士の持ちネタだし。
「ご主人様、ご奉仕させていただきます」
「なにっ!?」
意識を取り戻したばかりのブロントさんのもとにクララが近づいてきた!
メローナとナシュはその後ろでぐったりと倒れている。
「メローナ!ナシュ!」
「ごめん~イかされちゃったぁ」
「くやしい…でも感じちゃったぁ…」
二人はすでにクララにイかされてしまっていた。
グスタフスの言った「下手な夢魔よりよほど凄い」というのは伊達ではないようだ。
「くっ…ちょとsYレならんしょこれは…?」
尻をおさえながらクララから一歩引くブロントさん。
正気には戻ったものの、あの技の衝撃は忘れられないようだ。
「くそっ、テメェいい加減にしやがれ!《ペトラアイズ》!!」
半ばやけくそ気味にクララを睨みつけるストゥーナ。
ところが…
「手足にエラー発生…」
これでクララの動きが明らかに鈍くなった。
「あれ?効いた?大抵この手の強い夢魔はバインド耐性があってペトラアイズが効かねぇんだが…」
「…つまり、こいつの動きを封じる事に成功したでFA?」
「そうみてぇだ…」
意外な所で発覚したクララの弱点。
動きさえ封じたなら…もうアレは使えない!
「ペトラアイズは俺にとっては神の贈物だがお前にとっては地獄の宴だからな。お前調子ぶっこき過ぎてた結果だよ?」
途端に調子を取り戻したブロントさんはその勢いでクララの全身を愛撫しまくって猛反撃を開始する。
クララはなんとか拘束から逃れようとするが、そうはさせまいとストゥーナがペトラアイズでサポート。
そうなるともはやクララは敵ではない。
「ああ…ダメ…壊れちゃう…あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
こうして、クララはその強さのわりに意外とあっけないイかされ方をしたのであった。
イかされたクララは一時的に機能が停止する。
ラルスのようイかせた夢魔を追い返したりは出来ないのでこのくらいが限界だがこの状況ではじゅうぶんだ。
「そ、そんな、クララが…」
クララがやられた事が信じられないグスタフス。
「終わりです、グスタフス」
よく事態は飲み込めていないが、とりあえずグスタフスを追い詰めた事は理解したハグロフス。
そして…
「お前は一級廃人のおれの足元にも及ばない貧弱一般人。その一般人が一級廃人のおれに対してナメタ真似をしたことでおれの怒りが有頂天になった。この怒りはしばらくおさまる事を知らない」
本気で怒った様子でグスタフスを睨みつけるブロントさん。
…100%マキーナ・エロティカの恨みだが。
「くっ…」
「逃がしませんよ!」
敗北を悟ったグスタフスはワープ魔法で逃げようとするが、ハグロフスが魔力でそれを妨害する!
…と、思いきやその時。
「お父さん!?どうしてここに!?」
ハグロフスの娘であるクリスティンがこのタイミングで部屋に現れたのだ!
「クリスティン!?」
「《テレポト》!!」
「しまった!?」
クリスティンに気を取られて集中を乱したハグロフス。
この隙にグスタフスはまんまとワープ魔法で逃げてしまったのである。
「お…おいィィィィィィィィィィィ!!」
グスタフスに逃げられ、吼えるブロントさん。
その光景をクリスティンと一緒に入ってきたラルスは困惑しながら見つめていた。
その後。
ハグロフスの屋敷にて。
ブロントさん、ハグロフス、クリスティン、ラルスが揃ってお互いの情報を交換する事になった。
「…まず聞きたいんだが。俺よりずっと先に魔導院に入ったはずのラルシがなんで俺達より遅くあの場に到着したんですかねぇ?」
「実は…」
ブロントさんの疑問に関してはクリスティンが話してくれた。
第三の扉を開けた所までは良かったのだが、実はその時クリスティンが体調を崩してしまったのだ。
まだ病気が治りきってないのに無茶したのが良くなかったのだろう。
無理はさせられないと思ったラルスは一旦引き返し、魔導院の医務室でクリスティンを休ませていたらしい。
その後、回復した所で改めて魔導院の地下に降りたら、あの光景に出くわしたと言う。
「それで…グスタフスが持ち出したアレが今どこにあるか、ですね。アレは非常に特殊な魔力を放っていますからね。私の魔法で探せるはずです」
次に、魔導院に保管されていたはずのアイテムは今どこにあるか、というラルスの質問。
これはハグロフスが魔法で探してくれる事になった。
「この鏡を使いましょうか」
ちょうど部屋に大きな鏡があったのでそれを使おうと鏡の前に立った、その時!
「なっ!?これは鏡の通信魔法!?」
突然鏡に血で書かれたような不気味な文字が映し出されたのだ!
「おいィ、何て書いてあるんですかねぇ?俺はこの国の文字は読めない!読みにくい!」
「『杯のかけらは魔王城に在り。勇者と騎士よ来たれ。 ―エスト』…と書いてあります。署名は違いますが、恐らくグスタフスの魔法でしょう」
「エsyト…またあいつか…ところで…」
「かけらって何のことなのか理解不能状態」
「えっ」
ブロントさんの発言に、一同がぴしっと固まった。
そこへ思わぬ場所から声がかかる。
「呆れた。そんな基本的な情報も知らずに、ここまでやってきたの?」
「何いきなり話しかけてきてるわけ?」
突如、ラルスの横に一人の少女が姿を現した。
ツインテールにまとめた水色の長い髪。
真っ赤な色をした瞳。
尖った耳。
そして何より…他の人物とは違ったその雰囲気。
それが彼女が只者ではない事を物語っていた。
「あなたがブロントさんね?はじめまして、一応名乗っておくわ。私はルヴィッサ。ラルスの仲間よ」
キャラ解説
【クララ】
魔導院のボス。夢魔に対抗するため作られた魔導人形だが逆に夢魔化してしまい、襲い掛かってくる。
最初の選択肢に答えないと拘束されてしまう。『縛って!MY MAID!モード』は恐らくグスタフスの趣味。
マキーナ・エロティカは食らうと強制的にEPが10になる技。
これだけでイかされる事はないけど、多分精神的にはいろんな意味で大変な事になる事請け合い。
バインド耐性がないのは原作通りです。
今回、ブロントさんは大変な事になりましたが、最初はこれやっていいのか迷いました。
しかしネタ的に美味しいという理由で結局くらってもらう事に。ブロントさんは犠牲になったのだ…