※この作品はR-18です。

ブロントさんがギルデンスターンを倒してしまったようです   作:よしむら

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第三話「エストを強いと感じてしまってるやつは本能的に長寿タイプ」

 シプリの町の酒場にて。

 

「話は大体わかった…あんたが魔王を倒したが、それと入れ替わりにあの女どもが現れたってのか…」

「一体あの♀は何ももなんですかねぇ?」

「俺だってさっぱりわかんねぇ。奴らは自分の事を夢魔と言ってやがったがな」

「夢魔…そういえばあの土蜘蛛もそんな事言ってた感」

「俺はてっきり魔王の送り込んだ新手かと思ったが、話を聞く限り魔王とは別の勢力のようだな」

 

 エルヴィンはブロントさんから魔王城であった事を聞いていた。

 独特すぎるブロントさんの言葉をエルヴィンが理解するのは相当に苦労したが…

 

「俺の知ってる事は全部話したんだが?そっちも何か知ってるなら話してくれてもいいんじゃよ?(チラッ」

「あぁそうだな…いや、ちょっと待ってくれ。おーいラルス!ちょうどいい所に来た!」

 

 酒場に入ってきた一人の男に声をかけるエルヴィン。

 それを聞いた男の方も二人の元に近づいてきた。

 

「紹介するよ。俺の仲間のラルス」

「ラルシか。俺はブロント、謙虚だからさん付けでいい」

「(早速間違えてやがる…)ラルス、この人魔王城で見覚えあるだろ?ちょうど今あの時の話をしてた所なんだ。まぁとりあえず座れよ」

 

 ラルスも椅子に座って二人の会話に参加する。

 

「そうだ。ラルスの方の人探しの件はどうなった?」

 

 話を聞くとどうやらこの町で評判の美人「マーシャ」がいくえ不明になり、その親に頼まれてラルスは森へ捜索に行ったらしい。

 森の奥でマーシャは発見出来たのだが…どういうわけかマーシャは夢魔となっており、ラルスに襲い掛かってきた。

 なんとかマーシャをイかせて人間に戻す事はできたらしいが。

 

「そのマーシャって娘、夢魔に襲われてそうなったってんなら…オリビアが心配だ」

「おいィ、オルビアって誰なんですかねぇ」

「オリビアは俺達のもう一人の仲間だ。俺達は魔王を倒すため魔王城に乗り込んだんだが…そこであんたを見かけた後、俺達も夢魔に襲われた。あんたもわかってると思うがあいつらには武器も魔法も全く効かねぇ。何がなんだかわからねぇまま奴らに犯されて…あげくにオリビアは捕まっちまった。それを俺達は何も出来ず…魔王城から逃げるしかなかった…」

「おいィ…ちょとsYレならんしょそれは…」

「あの後魔王城に戻って助けようとも考えたが…ダメだった。城のまわりはおかしな霧で囲まれてて、近づく事すら出来なくなっていた。もう俺達だけじゃ手に負えない…そこで俺達は一度王都グルッペンへ戻って賢王様に話をしてみる事にしたんだ」

「拳王?誰それ?ラオウ?北斗の拳?」

「違ぇよ!賢王マグナス様。この国の王様だ」

「マグニス…?」

 

 マグニスさま、だ。豚が…

 

「そんなキャラじゃねぇから!あの人ならきっといい知恵を貸してくださるだろうよ。そしてブロントさん、あんたも一緒に来て賢王様にあんたの見た事聞いた事話して欲しい。いいだろ?」

「どちかと言うと大賛成だな。だがギルッペンに行くための街道は通れない系の不具合があるんだが?」

「だからイェルベル峡谷を通っていこうと思う。街道より遠回りだがあそこなら通れるはずだ」

「ほう、経験が生きたな」

 

 

 

 そういうわけでブロントさん、エルヴィン、そしてラルスの3人はイェルベル峡谷を通ってグルッペンへと向かっていた。

 その道中、またしても夢魔が襲ってきたのだが…

 

「ブロントさん、ここはラルスに任せて俺達は離れておこうぜ。あんま近くにいたらラルスもやりにくいだろうしな…」

「おいィ、ラルシ一人に任せておいて大丈夫なんですかねぇ?」

「多分大丈夫だろう…ほら」

 

 ラルスが夢魔をイかせると、どういうわけか夢魔が消え去ったのだ。

 

「おいィ!?夢魔がそこにいたのにいなかったという表情になる」

「夢魔をイかせるだけなら俺達でも出来る。だがああやってイかせた夢魔を『元の世界』に追い返す事ができるのはラルスだけなんだ」

「すごいなーあこがれちゃうなー」

 

 そうやって道中の夢魔の撃退はラルスに任せて進んでいると…

 

「待ってたわよ勇者ラルス!」

「今日という今日は…」

「勇者を倒すのだぁ!」

 

 3人のハーピーが突如襲い掛かってきた。

 

「何いきなり話しかけてきてるわけ?」

「誰よあんた!失礼な奴ね!私達は魔王様配下のハーピー三姉妹!私はその長女エスプラーナ!」

「アタシは次女のリズ・ラズ!」

「三番目のロッコ・バロッコ~」

「ほう、見事な説明セリフだと関心はするがどこもおかしくはない」

 

 エルヴィンの方はどうやら見知った相手のようでうんざりした様子だ。

 

「なんだ夢魔かと思ったらお前らかよ…先急いでんだ、どいてくれねぇかな?」

「そうはいかないわ、いつも一緒のやっかいな魔術師がいない今がチャンス!」

「かわりに変な奴が一人いるけど、そんな事どうでもいいわ!重要な事じゃない!」

「おいィ!?ウザイなおまえケンカ売ってるのか!?」

「ブロントさん、見ての通りこいつらは単なる魔王軍の残党だ。夢魔じゃねぇから普通に戦えるぜ」

「ほむ、ようやくこのナイトの隠された力を発揮する披露宴となる」

「ふん!私達の力思い知らせてやるわ!行くわよ、リズ・ラズ!ロッコ・バロッコ!」

「お前ハイスラでボコるわ…」

 

 

 

「勝ったと思うなよ…」

「もう勝負ついてるから」

 

 戦闘はあっけなく終了。

 ハーピー3姉妹はあっという間に撃退され逃走していった。

 

「強ぇなブロントさん。さすが一人で魔王を倒したってだけの事はあるぜ」

「それほどでもない…む?」

 

 その時、雨がぽつぽつと降り始めてきた。

 雨は次第に強くなってきている。

 

「なんだ急に降ってきた>>雨」

「ちっ、まいったな。確かこの先にラウムの町があったはずだ。そこまで行けば雨宿りくらい出来るだろ」

 

 3人は足早に進み、しばらくしてラウムの町へと到着した。

 だがそこは…建物はほとんどが壊れていて、人一人いない完全な廃墟だった。

 

「おいィ、これのどこが町なんですかねぇ」

「ここは魔王に滅ぼされた町なんだ…おっ、あの家に入ろうぜ、あそこなら雨をしのげる」

 

 かろうじて残っていた建物に入り、3人はひとまずの休息を得る。

 

「もう日も暮れた…今夜はここで休んでいこうぜ」

「hai!」

 

 

 

 

 

 それから数時間後。

 廃屋の中で3人が眠っていたその時。

 

「みつけて…はやく…奪……る…前に…」

 

「…おいィ?」

「ラルス、今何か言ったか?それともブロントさんか?」

「俺は何も言ってにい。今の発言が誰なのか気になって気がひゅんひゅん行く」

 

 突如聞こえてきた謎の声に目が覚める。

 ラルスも今の発言は知らないと言い、エルヴィンは首をかしげた。

 

「気のせいかな…」

 

 その時、廃屋のドアがコンコンとノックされ、一同に緊張が走る!

 

「おいィ、ここは誰も住んでない系の話があるはずなんですがねぇ」

「表に誰かいるのか…二人とも、武器取っといてくれよ…剣の通る相手だといいんだけどな…」

 

 真夜中の廃墟に尋ねてきた何者かに警戒しながら3人はドアに近づいていく。

 

「開けるぜ…」

 

 緊張しながらエルヴィンがドアを開けると、そこには…!

 

「オリビア!?」

「エルヴィン…ラルス…」

 

 なんとラルスとエルヴィンの仲間であるオリビアの姿があった!

 

「おいィ!オルビアって確か夢魔に連れ去られた系のお前らの仲間でしょう!?」

「あぁ…それがどうしてここに…いや、それよりお前無事だったのか!?」

「会いたかったわ…」

「俺達もだ、それより…」

「本当に…ふふ…ラルス…」

「オリビア…?お前…」

 

 どこかオリビアの様子がおかしい…?

 そう感じたその瞬間、オリビアの背中にコウモリのような翼が現れ、オリビアの体がふわりと浮き上がった!

 

「ふふふ…あはははは…」

「おいィィィィィィィ!?」

「オリビア…お前その姿、まさか!?」

「ごめんなさいね、エルヴィン、それと見知らぬエルフさん…」

「俺はエルフじゃなくてエルヴァうおわー!」

 

 訂正する間もなく、現れた二人のサキュバスがブロントさんとエルヴィンに襲い掛かる!

 そして残されたラルスの元にオリビアが近づいてきた。

 

「ねぇ、ラルス……愛してるわ…つなぎ…とめて…あたしを…」

 

 オリビアの唇がそっとラルスの唇に重ねられた。

 ラルスもそれに答えるようにオリビアの体を強く抱きしめる。

 やがて長いキスが終わるとオリビアが衣服を脱ぎ捨て、一糸まとわぬ姿となった。

 

「ラルス、あたし…きれい?」

 

 少し不安げなオリビアの声にラルスは黙ってうなずく。

 

「良かった…ラルスも脱がしてあげる…」

 

 オリビアの手によってラルスも脱がされ、お互いに裸になった二人はさらに激しく触れ合い始めた。

 ラルスの手がオリビアの胸を愛撫したり、オリビアの手がラルスのペニスをしごいてきたり…

 そんな中二人は何度も、何度もキスを繰り返している。

 

「あぁっ…ラルス…きてっ…」

 

 そして二人のムードが高まったところで、ラルスはオリビアをそっと押し倒した。

 いよいよそのいきり立ったペニスをオリビアの中に挿入しようとした…その瞬間。

 

「…ダメぇっ!!」

 

 直前まで来て突然オリビアはラルスの挿入を拒否し、ラルスから離れた。

 

「ラルス……たすけて…」

 

 今にも泣き出しそうな弱々しいオリビアの声…

 そこに一人の夢魔が突如姿を現す!

 

「やっぱりこの子たちのとこにいたのね、オリビア。急に引き返したりなんかして…まぁこんな事だろうとは思ったわ」

「エスト…」

 

 乱入してきたのは魔王城で会ったエストだった。

 オリビアの体はふわふわとエストに引き寄せられていく…

 

「オリビア、行くなぁ!!」

 

 なんとかサキュバスを撃退したエルヴィンがオリビアを引きとめようと飛び掛かる!

 だがその手が触れる直前にオリビアの姿は消えてしまった!

 

「オリビアっ!!」

「おいィ!これって間接的とはいえ誘拐罪と同様だろ!!」

 

 同じくサキュバスを撃退したブロントさんがエストに怒鳴りかける!

 

「ブロントさん、また会ったわね。まさかこの子達と一緒に行動しているとは思わなかったわ」

「ぐぅっ…」

 

 妖しく微笑むエストを前に、3人はうかつに動けないでいた。

 ラルスも、エルヴィンも、そしてブロントさんも、多少夢魔の相手の経験を積んだ今ならわかる。

 エストは…他の夢魔より桁違いにレベルが高い!

 

「今急いでるから、今日はこれで失礼するわ。またの機会にじっくり相手してあげる」

 

 それだけ言い残し、エストも姿を消す。

 そして…廃屋には男3人の姿だけが残されたのであった。

 

「ちくしょう…ちくしょおおおおおおおおお!!」

「くそぉぉぉぉぉ!!」

 

 悔しさにあまりに吼えるブロントさんとエルヴィン。

 ラルスも吼えこそしないがその顔は悔しさで歪んでいた…




キャラ解説
【オリビア】
 ラルス、エルヴィンの仲間でサキュバスクエストのヒロイン。
 しかしゲームではこれ以後、終盤までろくに出番がないためいまいち影が薄い。
 ついげきのルヴィッサ(後に登場)の活躍でさらに影の薄さは加速した。
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