ポケットモンスター Erotic Generation 作:破戒僧
さあ……SMパートも終わり、いよいよ……
その日は、言うなれば『お披露目会』とでも言えそうな催しが開かれていた。
ジョウト・カントー両地方において主に活動しているロケット団には、表か裏かを問わず、様々な分野にかくれた協力者が存在する。
大企業の重役、有名ポケモン関連団体の幹部、警察組織の高官……ビッグネームがそろって、ロケット団が貸切にした、コガネシティのあるホテルの中の、パーティ用会場に集まっていた。参加者は皆、一様に……男ばかり。
立食パーティのような形で催されているその場において、つい今しがた……メインイベントが始まったところだった。
参加者達の視線は、パーティ会場に設置されている、映画を見る時のような巨大なスクリーンに注がれている。
そこには……別の部屋において今正に繰り広げられている、淫靡な光景が広がっていた。
『んふ、ちゅる……れろ……』
『ぺろっ、ちゅ……じゅるっ……んぅ……』
おぉ~……と、参加者達の口からは感嘆の声が漏れる。
その視線の先、巨大なスクリーンには……ロケット団の最高幹部であるアポロが映っている。
そしてその背後に見えるのは……名も知れぬしたっぱ団員のペニスを、露出の大きなドレス姿で跪いて左右からぺろぺろとなめて奉仕する、アイカとカリンの姿だった。
2人とも頬は上気し、目はとろんとしている。むき出しの腕や足、肩や鎖骨が醸し出す色気は、画面越しでも集まった権力者達を虜にするだけのものだった。
その2人が、誰とも知れない男の陰部を舐めているという、普通に考えれば決して見ることの出来ない光景なのだから、余計に。
そう、今日は……ロケット団の計略によって篭絡され、自分達の手駒兼性奴隷となった、アイカ、カリン両名のお披露目会だった。
「これはっ……何と素晴らしい!」
「本物のジョウトチャンピオンのカリンじゃないか! それが、おお……なんと淫靡な」
「その妹だという娘の方も、姉には劣れど文句なしの美しさだ!」
(ふん……劣情を隠そうともしないクズ共め。まあ、欲望に正直な分には扱いやすいから、パトロンとしては文句は無いのだけれどね)
司会者席、とでも言うべき位置に立っているアテナは、スライドに移っている映像に鼻の下を伸ばしている金持ち達に侮蔑の視線をぶつけながらも、この会場における自らの役割を果たすべく、手元のマイクで話す。
「ご覧の通り、今回のお披露目はこの2人……ジョウト地方チャンピオンであるあのカリンと、その実の妹であり、彼女自身も四天王レベルの実力者であるアイカの両名です。皆様、あの乱れ切った、男を貪欲に求める恥態をご覧いただけていますでしょうか?」
スクリーンの中では、ドレスと言いながらも、胸部分は乳首が、スカートは恥部が、それぞれギリギリで隠れるくらいの所までしか布がない、破廉恥としか言いようがないデザインの服を身にまとった2人の姿。
うっとりとした恍惚の表情で、ポケモンの腕では自分達に及ぶべくもない、ロケット団のしたっぱのペニスに舌を這わせている。
まるでAV女優のように、演技しようとしてもこれほど色気を出して見せることはできないのではないかという光景に……参加者達は一様に逸物を大きくしていた。
もっとも……同族ばかりだとわかっているがゆえに、誰も隠そうとはしない。
アイカは先端を、カリンは玉袋を、それぞれ口にくわえてしゃぶり、味わい、したっぱに快楽を送り届けている。
2人とも、本当に愛しいもののそれにするように奉仕を行っている。
しかもよく見ると、2人の手は……片方は、それぞれ自分が舐めている部分に添えるようにして置かれているが……もう片方は、自分の股間に向かっていた。
距離があるためマイクで音を拾うことは出来ないが……そこで微妙に指が動き、くちゅくちゅとかき回して自分で慰めているのがわかる。
「さて、ではしばしの間……この2人の恥態をお楽しみくださいませ。最も……ロケット団にご協力いただく皆様に置かれましては、この先幾度となく目にする程度の光景でしかありませんが。そう、それこそ……スクリーン越しなどではなく、その目で」
会場のボルテージは、更に上がるのだった。
スクリーンの向こうで、アイカとカリンは一心不乱に下っ端のペニスを口と舌で愛でている。ビキビキに硬くなり、今にも射精しそうになって脈打っている肉棒……その先端からトロトロと滴り落ちる我慢汁を舐めとる。
直後、我慢できずに2人の顔に浮かぶ……甘い蜜を口にしたかのような満足げな、恍惚の表情。アイカの方など、びくびくと体を小刻みに震わせていた。
もう少しカメラが床にズームを寄せれば……2人の足元には水溜りまで出来ているのがわかるだろう。
そんな中で、下っ端の肉棒が万を辞してびくびくと震えたかと思うと……次の瞬間、不意を撃ったようにカリンがアイカを押しのける形で、肉棒の切っ先をぱくっと加えた。
直後、根元からびくん、びくんと震えるペニス……そこからほとばしる熱い白濁を、カリンは口内に溢れさせながら、こくん、こくん……と飲み下していく。
『ああっ! お姉ちゃん、ずるいよぉ……私も欲しかったのに……』
それを、色気の乗った切なげな声で反論するアイカに、カリンは口内への射精が一段楽するのを待って……その口を、ちゅるん、と音を立てて肉棒から離す。
そして、隣で不満そうにしている妹に向けて微笑みながら、
『んふ……大丈夫よ、アイカにも分けてあげるから』
『え? ……んむぅ!?』
これまた不意打ち気味に……唇を奪った。
その直後、アイカのそれと重ねられているカリンの口が開き、微妙に動く。
それにアイカは一瞬驚き、その更に直後、とろんとした表情になってびくびくと震え始めた。
姉妹でかわされるディープキス。細かく動く口元。
それが一瞬だけ、僅かに離れた時に……口の端から零れ落ちる白濁の粘液。
一目見て、カリンが口に含んだ精液を……アイカに口移しで注ぎ込んでいるとわかる光景だった。
それに興奮したアイカが、微妙に達しているかのように震えている。
さらには、お互いを愛おしむようにきつく抱き合い、ドレスとは名ばかりの布で申し訳程度に隠された形のいい胸をぐにぐにと押し付けあって変形させている。
放っておいたら……今度はこのまま、姉妹2人で官能的な絡みを始めてしまいそうだったが、傍らで見ていたアポロがそれを止めた。
『こらこら、2人だけで盛り上がっていてはいけませんよ?』
『あ、はい……』
『ごめんなさいご主人様。あんまりこの子がかわいかったものですから』
『ふふふっ、仲がいいことは結構ですが……あなた達の体は、あなた達だけのものではないのです。それはきちんと教えたでしょう?』
『ええ、もちろん……』
そこでカリンは、ふと気付いたように、自らを撮影しているカメラに流し目をやると……
『私とアイカの全ては……ロケット団と、それを支えてくださっている皆様のためにありますもの……♪』
妖艶な仕草と共にそう言うと……見ていた参加者達のボルテージが一層高まった。
「う、ううむ……たまらん……あれがチャンピオン・カリンの艶姿か……!」
「隣の娘も抜群の色気ですな。まあ、若さゆえか、まだ少し色事においておぼつかない部分がありそうですが……それも一興か」
あちこちでそんな言葉が飛び交う中で、少し待って……画面の中のアポロが、カメラの前、正面に立った。
彼の姿でアイカとカリンの姿がよく見えなかったことに、不満げな表情になる者たちがほとんどだったが……それも一瞬だった。
『さて、本日おこしの皆様に置かれましては、今日は報告にとどめさせていただく予定でしたが……今回は予定を変更しまして、皆様に直接、彼女達の体を味わっていただく機会を設けさせていただきたいと思います』
おおぉぉっ!! と、
ほとんど歓声に近い声が上がり、参加者達の目はスクリーンに釘付けになる。
皆、アポロの今の言葉に狂喜し、次の句を待ちきれない様子だ。
『会場準備のために少々お時間を頂きたく思いますが……そうですね、15分ほどお待ちください。その間に部屋をご用意いたします』
そして、アポロを映していた画面が切り替わり、この建物の見取り図が代わりに映し出される。
それによってアイカとカリンの半裸姿は全く見えなくなったが、ここにいたってそんなことに不満を漏らすものは最早いなかった。
何せ、15分後にはその実物を味わえるというのだから。
そんな中、アポロの予定外の言葉に驚いていたアテナは、参加者達に聞こえないように小声で、マイクではなく襟元の通信機に向かって話していた。
「よろしいのですかアポロ様? 予定にありませんが……」
『構いませんよ。急な招待にも関わらず、今回集まりがいいですからね、この機にやってしまいましょう……2人とも問題のない仕上がりですしね。アテナ、本当にあなたはよくやってくれました』
「とんでもございませんわ……では、お部屋のご用意をすればよろしいのでしょうか?」
『下の階の大浴場を使いましょう。そこなら裸でも問題ありませんし、汚れてもすぐに洗い流せますからね……皆様は着替えなどお持ちでは無いでしょうから、その方が都合がいい。床に敷くマットの用意を。それから、皆様のお荷物をお預かりしてください。返却の際、誰のものかわからなくなることのないように』
「かしこまりました」
アテナは襟元の通信機をOFFにすると、手近にいた団員達に指示を出し始めた。
そしてその数分後。
先ほどまでパーティが開かれていた会場の下の階の大浴場に場所を移し……そろそろか、今か今かと、参加者達はその時を待っていた。
風呂場であるがゆえにか、恥ずかしがることもなく……とうの昔に勃起して硬くなり、そそり立っている肉棒を隠そうともしない。
もう少し待てば、先ほどまであのスクリーンの向こうに見るのみだった、普通ならばどれだけの金を積んでも手中にすることなど適わない、極上の女2人……それを手篭めに出来る。その期待感があった。
脳裏に思い出される、下っ端のペニスをおいしそうにしゃぶって恍惚の笑みを浮かべている美女と美少女。
あの口に自分のモノをくわえさせることが出来る。
あの豊満な胸に顔をうずめ、揉みしだき、自分のモノを挟み込むことができる。
そして……スクリーンの中でも見ることの適わなかった、2人の極上の秘裂に……自分のモノを挿しこんで存分に味わうことが出来る。
そんな期待が膨らむ中……曇りガラスの向こうに黒い影がさし、とうとうその時が着たか、と参加者達の期待が最高に高まった……次の瞬間。
――ドカァン!!
「「「!!?」」」
荒々しくガラス戸が蹴破られ……なだれ込んできたのは、裸の美女などではなかった。
「動くなっ――うっわ、きっつ――こ、この会場は我々国際警察によって完全に包囲されています! 両手を挙げて速やかに投降しなさい!!」
機動隊を率いて突入してきた、指揮官らしい女性のジュンサーが、全裸の中年男たちが逸物を勃起させている光景に顔をしかめながらも……力強くそう言いきった。
☆☆☆
「これはどういうこと!? いったい何がどうなっているの!?」
その部屋は、風呂場に仕掛けられたカメラで、中の様子をモニタリングできた。
そしてそこには、これから起こる娯楽の見物と、やりすぎで2人……アイカとカリンが壊れてしまわないように監視する目的で、アテナを始め数人のロケット団員がいた。
そこの責任者であるアテナは今、モニターに映っているあまりにも予想外な展開に、甲高い声で部下達を怒鳴り散らしていた。
が……当然ながら、アテナの問いに対して、彼女の望む答えを提供できるものなどここにはいない。
全員が全員、今目の前で――モニター越しではあるが――起こっていることを説明できない。
てっきりこれから、ストリップショーがお遊戯に思えるほどの濃厚なアダルトシーンが見られると思っていたら……始まったのは、全裸の中年男たちが機動隊に逮捕されていくという、誰得この上ない凄惨な絵面。
(どういうこと!? なぜ国際警察がこの場所へ……今日のこのイベントが知られていた!? いや、仮にそうだとしても、セキュリティに一切引っかかることなく、こんな深部へ、こんな大部隊がっ!? ありえない!)
このホテルは、従業員は1人残らずロケット団の関係者だ。
構成員だったり、協力者だったりする。
ゆえに、公然と非合法なイベントを行うことが出来、協力者を招いてのパーティなどには必ずここが使われる。
セキュリティも万全で、警察権力などの侵入、潜入を許さない。もし発見すれば、速やかに確保する……はずだった。
しかしそれは今、現にこうして完全に破られている。
(監視の目にも留まらず、警報装置にも引っかからず…………! いや、それよりも……)
と、ここにいたってアテナは……別な疑問に気付く。
これからあの場所では、2人の女の輪姦ショーが行われるはずだった。
実際には、その2人の代わりに警察が入ってきてしまったが……
……しかし、ならば、
(あの2人は……どこにッ……!?)
☆☆☆
「始まったみたいね」
「そーね」
また別の部屋。
そこには……先ほどまでのような扇情的を通り越して風俗嬢そのものな服装ではなく、いつもの『ポケモントレーナー』としての服装に着替えた、アイカとカリンの姉妹がいた。
もちろん、その腰には、6つのモンスターボールがしっかりと装着されている。
そんな2人の背後には、2人の男が立っていた、
1人は、先ほどモニター越しに、今となっては砂上の楼閣となった『輪姦パーティ』の開催を宣言した、ロケット団の最高幹部……アポロ。
そしてもう1人は……先ほど、モニターの向こうでアイカとカリンに奉仕されていた、名も知らぬロケット団員。
その1人、アポロの、薄く笑みを浮かべた顔が……ぐにゃりと崩れる。
色が失われ、スライムのような不定形の物質へ変わり……全体の色が統一されたピンク色に一瞬変わり……
そしてその直後、見慣れた1人の少女の姿へと変わった。
「ふぅ……男の人に変身するのって窮屈だからやなんだよね」
「何を言ってんの。発情期のたびに『生やして』私に襲いかかってくるのはどこの誰だったかしらね~? メイ?」
「あ、あはは……それはまあ、何ていうか」
「あら、そんなことできるんだメイちゃん……ふふっ、今度見せてちょうだいね?」
と、アイカ姉妹と軽口をかわすメイ。
先ほどまで――無論、あの映像の向こうにいたあの段階からすでに――『アポロ』に化けていた少女は、今、久方ぶりに母親の隣に並び立ち……同じように腰にモンスターボールを携えて、立派に臨戦態勢を取っていた。
そして、残る1人……名もなきロケット団員が、帽子を取る。
そしてその下から出てきた、誰も知らない顔……の皮を、あごの下に指を引っ掛けて一気に剥ぎ取った。
現れたのは……この場にいる3人の女性ないし少女にとって、もっとも馴染み深い男性の顔。
「全くもう……この一連の芝居必要だった? 別に見せ付けたりしなくても、さっさと囲んでとっ捕まえちゃえば済む話だと思うんだけど」
「あっはっは、ごめんごめんナオヤ。でもホラ、目には目をっていうかさあ……変装なんて姑息な真似してナメてくれたお礼は、やっぱ変装でやってあげたくて」
アテナがアイカを堕とした……と勘違いしたあの日、
アイカは一目で、ラムダが変装したナオヤを偽者だと見破っていた。
匂い、体格、雰囲気、声……似せたつもりでも、何十回何百回と肌を重ね、長い時間を共に過ごしてきたアイカには……仮装に思えるほどに頼りない擬態だった。
(精神的に追い詰めるつもりだったのか知らないけど、余計に私を怒らせて、帰って頭すっきりしちゃったわよ、アレで。何より……旦那様のおちんちんを身間違えてたまるもんですかってんだ。何百回中に入れられて、何千回射精されてきたと思ってんだか)
腹を立てたアイカは、そのままアテネが望んだリアクションを見せ付けてその場をしのぎ……さらに、その直後にカリンと合流。さらにさらにその直後、すでに基地内部に侵入していたメイと合流し、作戦を話し合った。
そして今日のこの、意趣返しともいえる作戦に出たわけである。
メイがアポロに変身しで会場全体を欺き、一網打尽にする。
警戒心を最低まで下げることで、脱走による取り逃がしを0にすると同時に……これから女を抱くという状況によって、護衛を近くから遠ざける。裸になって女を抱くという時に、視界の端に物々しい護衛がいて楽しめる者はそういない。
切り離した護衛は、あらかじめ連絡手段を立った上で事前に確保……正真正銘の丸腰になった男たちは、哀れ御用となる。
……が、その説明ではどうしても納得できない点が、ナオヤにはあった。
「だからさ……わざわざあの『ご奉仕映像』を連中に見せてやる必要……ってか、僕が変装して2人に『ご奉仕』される必要があったのかって話……ぶっちゃけ僕、見世物にされただけって感じだったんだけど。意趣返しにしたってメイだけで十分でしょ」
2人の恥態を見せて出席者達を楽しませる、というそもそもの目的があったらしいが、そんなものはアポロに変身したメイに中止させればよかった話……と主張するナオヤに対し、アイカは、
「だからさ、そこはホラ、意趣返しだってば。あとはまあ、自己満足というか確認というか。私が進んで奉仕するのはナオヤだけ……っていうね?」
「いや、わけわかんないから……ってか、そういうこと考えるなら僕の方の気持ちも少しは考えてほしいもんだけど」
「? ……って言うと? 射精シーン大勢に見られるの恥ずかしかった?」
「それもなくはないけど……」
一拍、
「
それを聞いて、一瞬きょとんとしたアイカだが……すぐにその顔に、満面の笑みを浮かべた。
心のそこからわきあがる、歓喜の感情と……少しの照れを、こらえきれない様子で。
「ふふっ、それはごめんね~……帰ったら、お仕置きでも調教でも何でもしてくれていいからさ。でもまあ、とりあえず今は……」
直後、
アイカは……部屋に仕掛けられたカメラを睨みつけ、その向こうで見ているであろう女へ……今まで散々自分を痛めつけ、辱めてくれた女へ向けて、独り言調で言い放った。
「今日までお世話になったお返し、させてもらわないといけないわよね……!」
「それは同感。後始末は父さんを通して警察に話はついてるから、存分に暴れて大丈夫だよ、アイカ」
「お母さん、今回は私も暴れるから。いいよね? 答えは聞いてない」
「あっはっは、うちの妹夫婦と姪っ子は元気だこと。じゃ、ま……一丁悪者退治と行きますか!」
――逆襲が、蹂躙が……始まる。
☆☆☆
同時刻
そのホテルの屋上にて……騒がしくなり始めた階下を、静かに見下ろしている者が居た。
赤い髪。黒い服。
鋭い眼光は……まるで壁の向こうにいる人の流れを見抜いているかのようだった。
「……害虫駆除も、巣がここまで大きくなると手間だったもんだな……弱いくせに数ばかり多い、そしてそれで強くなったつもりの連中……あらゆる意味で面倒だった」
ポケットに手を入れて静かにたたずんでいる、その謎の少年は……全身に強い風を受けながら、呟くように言った。
「何より、それが身内の恥だってのが腹が立つんだよ……」
吐き捨てるように言い放つと、次の瞬間、
その屋上から……飛び降りた。