ポケットモンスター Erotic Generation 作:破戒僧
ここはアララギ博士の研究所。
あの後、私とナオヤ……そしてメタモンは、ゴルーグに乗って……疲れただろうから途中でチルタリスに代わってもらって……カノコタウンのこの研究所に帰り着いた。
今私は、アララギ博士の研究所のベッドに寝ている。
家に帰ってありのままを話せば……お母さんを心配させるどころじゃないから。
アララギ博士は……まあ、当然だけど、行方不明だったはずの私が帰ってきたことに驚いていた。何の連絡もなしに。しかもなぜか手にメタモンを抱いて。
そして博士には、私から……どういうことになっていたかを話した。
プラズマ団に拉致されて、捕まっていて、
拘束され、身動きも取れない状態で陵辱され続けて、
想像を絶する屈辱的な責め苦を受けて、プライドも何も根こそぎ削ぎ落とされて、
壊されて、堕とされて……一時期は、本当に何もかも言いなりの肉便器にされて、
もしあそこで、ナオヤとこの子……メタモンが助けてくれなかったら、永遠に私はプラズマ団の性処理人形だった……。
……あらためて考えると、本当に危ないところだったんだ……私……。
聞いている間、悲痛な表情を見せつつも……アララギ博士は何も言わず、黙って全部聞いてくれた。
そして、秘密にしておくことを約束し……快くベッドを貸してくれて。
メタモンに関しても……ここに一緒にいてくれていい、と言ってくれた。
「……大変、だったわね……アイカ」
「……ん……今回は、ちょっと……本気でやばかったです、ははは……」
努めて明るく。心配させないように……
……って思ったけど、あんなこと聞かせた時点で絶対心配されるの確定だから、普通に自然体で。まあ、十分軽いし。
今の私は……普段着から、楽なパジャマに着替えて、ベッドの上。上半身だけ起こしてる状態。
横には、アララギ博士と……もう1人。
……私の、娘がいる。
私が産んだメタモンが、今は、人間の女の子―――小さい頃の私―――の姿で。
ちなみにナオヤは、ちょと野暮用で出てる。急ぎらしい。
……そばにいて欲しかったけど……まあ、仕方ないかな。
休憩がてら、私と博士は、彼女……メタモンから、色々と詳しい話を聞いた。
普通に日本語話せたし……今までプラズマ団にいたわけだから、情報ソースとしても優秀……といって差し支えない。土産話には十分すぎるくらいね。
あの、古代の城で……私から『産まれた』後……この子は、プラズマ団のラボで孵化したらしい。
しかし、そこにいる誰も、親とは思えなかった、と。
そして……体細胞の検査なんかをしている毎日だったという。
聞こえてきた感じだと、残酷な実験なんかはされなかったみたい。一安心。
普通のメタモンと何ら変わりないな、って判明したあたりからは、プラズマ団が奪ってきた他のポケモン達とほぼ同じ扱いになってたって。
それから少しして、女の子が捕まってきた、って聞いて、
一度、偶然、調教のために連行されて通路を通る私の顔を見て……『この人だ』……って、何故か一目でわかったらしい。
……本能、か何かかな……? まあ、嬉しいけど……。
そして、私が酷い目にあっていることを知ったこの子は、我慢できなくなった。
数あるポケモンのうちの一匹……そこらへんのポケモンと同じ、として扱われるようになっていたメタモンには、監視も甘くなっていて……彼女はそこを突いたらしい。
プラズマ団の下っ端の姿に変身して、脱出。
そして、方々さまよって……偶然、ナオヤに会った。
ナオヤの名前と顔は、脱出する直前に失敬した、プラズマ団員用の情報端末で見たんだとか。その他にも、情報色々と。
そして、子供の頃の私の姿―――『人型の変身』の中で一番落ち着くらしい―――に変身して、私の救出を依頼。
……まあ、そこから先は、説明してもらうまでもない、か。
そして、私が救出されたわけだ。肉体的にも、精神的にも。
「……ほんとに、助けられちゃったなあ……ありがとね」
「ううん、だって……私も、お母さんのこと、大事だから」
「あらあら、仲のいい親子ね……片方がポケモンだとは思えないわ」
まあ、確かに……決してドラマチックとは言えない経緯で生まれてきたわけだけど、そんなの……今となっては、私は気にしてない。
普通にかわいいし、助けられたし、それに……
……この子に、罪はないもん。
そんな感じで……ポケモンだけど、娘には変わりないこの子を、私はきっちり受け入れていた。
そしてこれは余談だけど……アララギ博士いわく、この子、人間じゃないのはまあいいとしても……メタモンとしても、普通じゃないらしい。
本来、メタモンは……人間には変身できないんだそうだ。
あ、こっからアララギ博士のポケモン講座ね。
そもそも、メタモンは次のような生態を持っている。
メタモンは、細胞とか色々変化させて、他のポケモンに変身できる。
その際、色々と作り変えて……能力や技なんかもコピーできるし、後からでもまた変身しなおせる。
ただし、『その時点での』変身対象のコピー、っていう条件付き。
例えば、デルビルに変身したとしても……その『変身した時の』デルビルが火炎放射を覚えていなかったら、いくらメタモンが鍛えても使えない。
また、夜になると、寝てる間に襲われないように、石とかに擬態して寝る。
このことから、メタモンは……物や、無生物にも変身できる。
……ただし、そんなメタモンでも……なぜか人間には変身できないらしい。
その点で見ると、あっさり変身してしまってるこの子は異常なんだそうだ。
百歩譲って変身できたとして、記憶や知識までコピーするわけじゃないんだから、人間の言葉を話せるはずないし。
ポケモン同士は、種族も鳴き声も違っても意思疎通できるけど……人間にはさっぱりだし……そこへ行くと、普通に日本語話してるもんね、この子。
しかも、彼女が変身したのは……見たこともないはずの、私の『子供の頃』の姿。
私の『娘』なんだから、って、この姿には特に疑問持ってなかったんだけど……そういやそうよね……。見たこともないものに変身とか、聞いたことないし……。
……けどまあ、
考えても仕方ないか……わからないんだし。
もしかしたら……私が『産んだ』ことで、色々遺伝子が変わったのかもしれないし。
メタモン本人もわからないことを考えたって仕方ない。この話はここまで。
ちなみに、私を犯して妊娠させたあのメタモンは、事前にプラズマ団にそういう処置を受けていた固体だったらしい。研究員達の話をこの子が聞いた感じだと。
その処置や投薬自体、かなり無理矢理な方法で、効果も長くはなく……私を犯したすぐ後に、その効果も切れてしまったらしい。
そいつも今はもう、普通のメタモン……ということだ。
……と、
その子の話が終わったその時、見計らったみたいなタイミングで……ナオヤが部屋に入ってきた。
「あ、お帰り、ナオヤ」
「お帰りナオヤ君……どうしたの、そんなに慌てて?」
「お帰りなさい、おと……ナオヤさん」
順に、私、博士、メタモン。
メタモンが明らかに『お父さん』って言いそうになってたけど、ナオヤは気にしている様子はない。
……何か、のっぴきならない事態でも起こったんだろうか?
……起こったんだろうな……。
「うん、大変だよ。さっき、ライブキャスターでアデクさんから……いや、見てもらったほうが早いな」
ナオヤは、テレビのリモコンを手に取ると、テレビをつけた。
そこでは、臨時ニュースで……とんでもないことが報道されていた。
ポケモンリーグを取り囲むように……プラズマ団の巨大な城が出現した、と。
そして、プラズマ団が……自分達が世界の頂点に立つ旨を、テレビの一時的にジャックして、声明を出した、と。
テレビに映る、信じがたい光景。私……今まで、あそこにいたの……!?
そして同時に、ナオヤの口からは……イッシュリーグのチャンピオン・アデクさんがNに破れたという報告も入った。
勢いに乗ったNは……自らが新たなチャンピオン……イッシュ地方最強のトレーナーであるという事実と共に、計画を最終段階に進める気だろう。
この世界の……全てのポケモンの『開放』に。
しかし、Nは知らない。
それが……ゲーチスが、この世界を支配するために吹き込んだ方便だと。
抵抗力を排除し、自分が頂点に立つことこそが……真の目的なのだと。
『英雄となったN様の号令で、全世界がポケモンを手放す! そしてその世界で、私達プラズマ団だけが、ポケモンという便利な力を使って、その後の世界を管理し、支配していく……ふはははっ! 世界が……世界の全てが、私のものになる日は近いっ!!』
私を犯しながら口走っていた事柄を思い出し……私は下唇を噛んだ。
(止めなきゃ……!)
お母さんには、後で言い訳するとして……この状況を何とかしないと……っ!
けど……どうすればいいだろう?
仮にもNは、アデクさんが勝てなかった相手だ。
奴の手元には、イッシュ地方の伝説のドラゴン……レシラムとゼクロムがいる。おそらく、アデクさんが勝てなかった理由もそこだと思う。
世間知らずで自己閉塞な王様が、人生の酸いも甘いも理解してるアデクさんに、経験やら手腕で勝てるとは思えないし……。
けど、経緯や形がどうあれ、Nの力が強大なのは事実……どうにかしないと、止めるも何もない。
そのためには、レシラムとゼクロムに対抗するだけの力を持ったポケモンが必要だけど……
「……ナオヤ、自信ある?」
「……ないわけじゃないけど……さすがに、伝説2匹同時となると、ね……現にアデクさんが負けてるし……油断はできないな……」
「やっぱりそうか……私が加わっても厳しい?」
「かもね……」
……やっぱり、伝説のポケモンだもんね、相手は……。
それに……問題はまだある。
仮にその2匹に、私とナオヤの全戦力6匹を注げば、十分に戦えるし勝てる……とは思うけど、
その場合、その後に続かないのよね……一応Nも、トレーナーとしては一流だし……
ゲーチスも、あんだけ大きな組織引っ張ってるんだから、相当強いかもだし……
……そうなると、ゼクロムとレシラムを素早く倒して、あとは総力戦でN達を負かす、ってのが、最善策なんだろうけど……
……そこまで強力なポケモンとなると……
(……私やナオヤのポケモンでも、そこまでは……力の質がそもそも違う『伝説』相手じゃ、ヘルガーやポリゴンでも厳しいわよね……)
―――と、
「あの、お母さん……もしかしたら、私、心当たりあるかも……」
「「「え!?」」」
メタモンがちょっと遠慮気味にいったセリフに、私たち3人は食いついた。
「そ……それ、どういうこと?」
「うん、あのね……前に、話してたのをいいたことがあるの。研究員達は、噂話やおとぎ話程度だ、って言ってたし、レシラムやゼクロムが最優先だったから、大して気にしてなかったみたいけど……」
そして彼女は、
噂話程度でも、そこで聞いた情報を……話してくれて、
そして、それに合致するかもしれない色々な情報が、アララギ研究所のデータベースで見つかった。
……これは、ひょっとすると、ひょっとするかもしれない……
……よし……一か八か……この可能性にかけるしか無さそうね……!
「……ナオヤ、やれる?」
「こっちのセリフだよ……アイカも大丈夫?」
「大丈夫よもちろん! ……博士、この子のこと、お願いしますね」
「わかったわ。人手がいるから……チェレン達にも連絡を入れなくちゃね……」
「……お母さん、気をつけてね」
「うん……大丈夫よ、すぐ帰ってくるからね」
……プラズマ団、ぶっ潰して……ね。
☆☆☆
そして私達は、情報を整理して……メタモンが教えてくれた『他の伝説のポケモン』がいるかもしれない場所を洗い出し……そこに、それぞれ向かうことにした。
私とナオヤと……あとは、チェレンとベルも動員して。
伝説級に強力なポケモンを相手取って、自分を認めさせて、味方につける必要があるんだから……このくらいしないと追いつかない。
全ては……プラズマ団との戦いの切り札を手に入れるため……!!
チェレンとベルは、『フキヨセの洞穴』に。
ナオヤは、『ジャイアントホール』に。
そして、私は……『豊穣の社』に。