ポケットモンスター Erotic Generation 作:破戒僧
古代の城のウルガモスに監禁されてから、数日が経過した。
相変わらず、私の下半身は砂に埋まっていて……そこから1歩も動くことができない状態。寝る・起きる程度のアクションはできるものの……それだけ。
何故かこの部屋は気温が安定していて……砂漠なのに、昼はそれほど暑くなく、夜もそれほど寒くないのが救いだ。私は今、全裸なんだから。
食事は、ウルガモスが、リンゴやキウイ……他にも、見たことのないものも含めた色々な果物を運んできてくれた。
ポケモンの味覚基準なのか……人間の味覚からしたら、味がいいものも悪いものもあったけど、文句も言っていられないから、なるべく美味しいものを選んで食べた。
水は自由に飲めたけど……それも、ウルガモスが自分の技である『ねっとう』で出すものだった。水場には連れて行ってもらえなかった。
ある程度温度調節が効くようで、人肌くらいのぬるい水だった。
トイレも、その状態で……動かずに済ませるしかなかった。すごく屈辱的な感じはしたけど……そのままで。
比重の問題なのか、出したものは砂に飲まれて沈んでいくけど……それでも、十分不快感を煽るものはある。
ただ、衛生上の配慮なのか……1日1回くらい、ウルガモスは私に水浴びをさせる。
ただし、どこか水場に連れて行くわけじゃなく……砂場から引っこ抜いた私を、少し離れた地面まで連れて行き……こちらも『ねっとう』でシャワーを浴びせるというもの。温度は、ちょうどいいくらいで。
汚れを流して、洗って、そして自分の羽で羽ばたいて乾かすと……逃げる間もなく、私はまた砂の牢獄に沈められる。
端から見たら、なんと惨めで情けない姿だろう。
……まるで、一挙手一投足を監視される囚人か……はたまた、1日1回手入れされる、フィギュアか何かになった気分だ。
お腹は、日に日に大きくなっていく。
ちょっと出てるかな、程度だったお腹も……子宮の中で卵が成長してきたんだろう……普通の人間の妊婦と同じくらいまで大きくなっていた。
ちょっと動くと……中で卵がごろごろとぶつかり合う感触があった。
……普通に生きてれば、人間は一生感じることなんかない感触が……。
ちょっと苦しい感じもあったけど……それも慣れてしまった。
……慣れてしまえる自分が悔しかった。
大きくなっていく、ウルガモスの卵……おそらく、これが私の中に入れられたのは、この砂漠気候の乾燥から卵を守るためだろう。いくらウルガモスという種族が、乾燥や熱に強いといっても……まだ卵なわけだから。
……アララギ博士から、一部を除いて、ポケモンの卵は外界に出ないと……母親のお腹の中にいるままでは孵化しない、と聞いたことがある。だから、乾燥や外敵からは守りたいけれど、孵るまで母親がお腹の中にしまっておくのも無理、ということだ。
こういう昆虫類は、そう言う場合、暗くてじめじめしたところを探して卵を産みつけるけど……今回は、私をその『場所』に選んだわけだ……。
つまり、私の子宮は……卵を外敵と乾燥から守り、そして卵が冷えないように暖めて……無事に孵化させるための『安全な場所』……。
……ここまで来て、いちいちあれこれ文句なんか言う気はない。
……ただ、
その卵が、私のお腹が物理的に限界を迎える前に、孵化の時を迎えてくれることを……無力な私は、祈るばかりだった。
……そして、
その時が……ついに来た。
☆☆☆
その日は、朝から苦しかった。
というか……苦しくて目が覚めた。
お腹が張る。人間の妊婦よりも……さらに2周りは大きく膨らんだお腹が。
内側で……何かが、力なく、しかし精一杯……暴れているように。
私は……砂の上に出ているお腹をさする。
お腹には、妊娠線……お腹の側面にできる、赤いひび割れたような模様が浮き上がり……かなり無残な感じに見える。
……これ、博士かマコモさんに相談したら、消える治療とかあるかな……
しかし、そんなことに意識を向けている間にも……お腹の圧痛は増していった。
……『ような気がする』じゃない……これは、確実に……中で、暴れている。
卵のままなのに……ポケモンたちが。
『このままじゃ生まれられない』『産んで』『広いところに出して』と……しゃべれない口で言っている。必死で訴えている。
すると、どうやって感じ取ったのか……呼ぶよりも先にウルガモスが現れ、私の体を流砂から引っこ抜いた。
そして、まるでベッドのように……やわらかい砂の上にぼとり、と落とす。
……さしずめ……産屋か。
私はそこで……もう何日もまともに動かしていない手足を酷使して、四つんばいになった。寝たままの姿勢だと、苦しいし……お腹が重くて、圧迫される。
まるで乳牛みたいに、お腹が垂れ下がる姿勢をとった方か……いくらかマシだった。
その、お腹の中で……
生まれる準備が整ったことを悟ったのか……卵達がより一層激しく震え始めた。
そのうちの一つが……ゆっくりと下に移動していく。
準備がすでに整い……開いていた子宮口を通る。
続いて、股間の骨が真ん中から広がり……その間を卵が通過する。
膣内を通って……そのたびに私に、お腹の中を広げられ、通過される圧痛を与えながら……外に出ようとしている。
産む側の私も、お腹に力を入れて……ぜん動運動を誘発し、卵を早く外に出そうとする。
……メタモンの時は、産みたくない、と抵抗したけど……今回は2回目だし……素直に産もう、と思えた。
どうせ産むことになるんだし……そうしなければ、本当にに死にかねない。
「うっ、うぅう……っ……うぁあ゛……おぁ……!!」
ずずずず……と、膣内の肉ヒダをこすりながら、外へ外へと貪欲に動く卵。
それを、早く生まれてきて……と、動機はどうあれ、私は切に願う。
そして、その感触が膣口に近いところまで来た……その時、
……適応力、とでもいうのだろうか……
はたまた、母体である私を気遣ってだったのか、
今まで、成長するのを遠慮していたかのように……出口を目前にして、卵が急速に肥大化した。
驚く私の目の前で……膣口付近の、テニスボールくらいのふくらみが……どんどん大きくなる。比例的に……圧痛も伴って。
「あ……っ……!? ぅぐ……ああぁああっ!!?」
四つんばいの状態の私は、それに耐えながら……必死で股間に力をこめた。
痛い、痛い……破れちゃう……!! 早く……早く生まれて……!!
そして、ひり出すように力いっぱい腹筋を硬くすると……じゅぽんっ、という擬音と共に……子供の頭ほどまでに大きくなった卵が、膣口から転がり落ちた。
……私の中から……生まれたのだ。
「はぁっ、はぁ……か、は、ああぁっ……ぐぅう……!」
産み落とした卵との間に、粘着質の糸を引き……ヒクヒクと震える膣口。しかし……さするだけの余裕はない。
私の方が、生まれたての小鹿みたいに、足元がガクガクと危なっかしいから。
……それどころか、
「―――っ……あ、っ……! ま、また……!」
お腹の中で……また、外に出ようとする動きが活性化する。
……『次』が、誕生を催促していた。
☆☆☆
それから……さらに続けて8つ。
私は……砂のベッドに、卵を続けて産み落とした。つまり……全部で9つだ。
傍から見たら、そうね……今の私は……浜辺で散乱するウミガメみたいな感じなんだと思う。
裸で、四つんばいで……汗まみれ、砂まみれで……涙まで流してひぃひぃ言いながら、オマンコからいくつも卵をひりだしている。
息はもう上がっていて、本当に、1個産むたびに……死ぬ思いをしている、と言える。
痛いのもそうだけど……それ以上に、『体力』が厳しい。
1個産み落とすたびに、どういう仕組みでかはわからないけど……体力がごっそり持っていかれる。卵の成長にでも使われてるのかな……。
私の股間の下には……どれも、誕生直前に急成長し、子供の頭くらいの大きさにまで大きくなった卵達が……ごろごろと転がっている。
十分に成長し、もう乾燥も何も怖くなくなったそれらは……すっかり表面が乾いていた。
もう……誕生を待つだけだ。
そんな事を考えながら、最後の1つを生もうとした……その時、
ぱきっ、と、音がした。
続けて、
ぱきっ、ぱきっ
ぱきっ、ぱきっ
ぱきっ、ぱきっ
ぱきっ、ぱきっ
次々に音がして……生まれた卵達に、ひびが入る。
そして、中から……ウルガモスの進化前の、芋虫のような姿のポケモン……たいまつポケモン・メラルバが生まれてきた。
卵の殻を破り、続々とこの世に生誕していく。
……その時だった。
「……えっ、な、何で……!?」
―――むくむく……と、
私のお腹の中に残った、最後の一個が……まだ、膣口どころか、子宮口も出てないと言うのに……子宮の中で、膨れ上がった。
再び、私のお腹が……さっきまでと同じくらいに膨れ上がる。
どうして……!? まだ、生まれる前なのに……
っていうか、こんな所で大きくなったら……子宮口も産道も、絶対通らない…………!
……まさか……
―――ぱきっ
音がした。
次いで、お腹の中で……何かの形が崩れたような違和感。
そして……
……絶対に卵じゃない、ウネウネとした感触の『何か』が……子宮の中で暴れ始めたのを、感じた。
今まで自分を閉じ込めていた『何か』を押しのけ……自由を求めて、めいっぱいその体を動かしているような……そんな感覚。
子宮を床のように踏みしめる、何本もの脚。
中でくねくねと動く……長くて太い体。
ちくちくとしたこの感触は……触覚か、はたまた毛か。
……嫌な予感が……いや……
……予感として感じるよりも前に……的中してしまった。
メラルバが……卵の最後の一個が……
(……生まれ……た……!?)
生む前に……私のお腹の中で、孵っちゃった……!?