ポケットモンスター Erotic Generation 作:破戒僧
……色々と思い出したくないプロセスを経て、どうにかこうにかヤマブキシティに到着。
んー……来るの久しぶりだけど……変わってるようで変わらないなあ、この町も。
私の故郷はジョウト地方のエンジュシティだけど、一時期ここに住んでたことがあった。
その時、ナオヤとも知り合って……その、ナオヤのほかにも、いっぱい友達が出来た。それこそ、同年代の子供から……近所のおじいちゃんおばあちゃんまで。
いやあ、思い出のネタにはホント困らない、個性的で楽しい町だったなあ、昔から。
テレビのお笑い……特に、モノマネが大好きだったあの彼女とか……
一応エスパー(多分)なんだけど、考える時間が長くて、何かこう、中途半端な凄さしか見えてこないおじさんとか……
あとは……そうそう、特に仲良かったのが1人いたっけ……
ナオヤと私と、特に一緒に遊ぶ機会が多くて、親同士も仲がよくて……でも、それだけに遠慮もないから、ケンカもけっこうしてた……『ある女の子』。
……あいつ……今、何してるのかな……? せっかくだから、会いに行ってみてもいいかも……
……っと、あれ? ここは随分変わったなあ……
すたすたと町を散策する私の目に飛び込んできたのは……まだ建設途中と思しき『駅』だった。
……これ……前に聞いた、『リニア』の発着駅かな? ジョウト地方と直通でつなぐっていう噂の……わ、それって最高じゃない!
こことつながるの、コガネシティ……ってことは……私の故郷にも近いし!
いやあ……ホントにこの町は、カントー1、2を争う大都会だけあって、日進月歩ね……活気付いてきて、嬉しい限りだけど。
……で、
そんなヤマブキシティの二大名所(リニアが出来たら『三大名所』になりそうね……)と、いえば……
1つは……ナオヤの実家でもある、世界有数の大企業『シルフカンパニー』。
そしてもう1つは……まあ、ポケモンと共に生きるものなら当然気にかける……そう、ポケモンジム。
ちなみに、ここヤマブキのジムは、『かくとう』タイプのポケモンを専門に使うトレーナーさん達が集まった『空手道場』を基盤にしていて…………あ、あれ?
その、ジムの前に私が着てみたら……何コレ?
ジムの……空手道場……『一箇所』をのぞいて、昔のまま、なんだけど……
……『ジム』の……看板が、出てない。
そしてしかも、
その道場の隣に……新しい……ジムが!?
え、ちょ……もしかして……
……空手道場……ジムの座、奪われちゃったの!? うわ、なんてことに……
や、まあ……ポケモン業界も、良くも悪くも弱肉強食だし……そういう『世代交代(?)』も、仕方ないっちゃそうなんだろうけど……昔から『ヤマブキシティ=格闘ジム』って認識のある私だから……やっぱ戸惑うわね。
道場破りでもしたのか、それともポケモンリーグ運営委員会の決定なのかはわかんないけど……今はこの、隣に建ってるジムが、新しいジムなんだろう。
建物的にも新しいし……交代したの、つい最近みたいね。
一応気になるので、そのジムの看板を見てみる。
こういう看板には、たいてい……そのジムがどんなジムか……専門のタイプとか、ジム内部の様子とか……そういうのが、簡単に書かれているもんだから。
そして何より……『ジムリーダー』がどんな人なのか、も。
さて、空手道場師範より、この町のジムリーダーにふさわしい、って認められた非とっていうのは、いったい誰…………
…………え?
……ちょ……え?
こ、これ…………マジ!?
じ、ジムリーダー…………『アイツ』なの!?
と、
その時、
「……やっぱり来たわね、アイカ……」
……私の背後から……酷く懐かしい声がした。
一発で……誰だかわかる声が。
まあ、何年ぶりかだし、多少は声変わってるけど……それでも、私の記憶の本棚の中から、その存在を引っ張り出すには十分のインパクトだった。
……そのくらい、何度も一緒に遊んで、何度もケンカして……何度も、バトルした。
そうだ、思えば……いちばん最初に、デルビルと一緒に戦ったのは……こいつだった、って、今でも覚えてる。
……どうやら、子供の頃から使えるって言ってた『予知能力』でだろうか……私の来訪を『予知』してたらしい彼女は……振り返ると、そこにいた。
ジムの看板を覗き込む、私の真後ろに……
何年ぶりかに会う……ナオヤと同じくらい古株の幼馴染であり……
……この町の『ジムリーダー』である……彼女が。
―――しかして、その正体は……
「久しぶりね……アイカ」
「元気そうね……ナツメ」
長い黒髪に、精悍な顔立ち。
年齢は……確か、私と同じくらいだったはずの……しかし、どこか大人びていたり、神秘的に見える……彼女。
着ているピッタリとしたボディスーツは、まあ……何だそれ? っていう感想に尽きるんだけど……まあ、その辺は彼女のこだわりなんでしょ。今更何も言うまい。
……しかし、まあ、ほんとに久しぶりだ……。
私やナオヤと、特に仲がよかった……と思う、彼女……ナツメと会うのは。