アクアエデンで新学期が始まったころ
少年、矢来紅次は霊峰富士での長期にわたる修行を終えて転学手続きを終えて富士高校を後にして駅で電車に乗るべく待っていた
「この富士の町とも、もうお別れか…寂しいなぁ…」
駅で電車を待ちつつ上空を見上げて少し悲しんでいる
「矢来君!」
「紅次のアニキ!」
高校の舎弟達と女子達が駅に大勢で駆けつける
恐らく高校の先生から矢来が転校すると伝わって見送りしようと駆けつけたのだろう
「み、皆さん…」
「紅次のアニキの為に用意したものがあるんだ!受け取ってくれぇ!」
舎弟達のトップから一振りの日本刀を渡される
「この一振り…どうやって手に入れたのですか?」
「校長が武士の末裔でよ、アニキがこの富士高校を転校するって聞いたら餞別で持って行けって託されたんだぜ」
「私たちからはこれを、受け取ってください!」
女子達の代表から自分が着用している軍服セットのカラーバリエーション白を手渡される
「ありがとう…」
日本刀と軍服を手渡され泣いている
紅次はこの仲間たちと会えなくなることを本当に悲しく思っており号泣している
プォォォォン!!
電車が駅に到着する
「みな…ざん、ありがとうございま…じた、ぼぐ…いきまず!」
泣いているせいか発する言葉に濁点が混じる
そして別れを惜しむ大勢の仲間に見送られて東京行きの寝台に乗り込んでいった
「さようなら…静岡、富士…」
寝台特急に揺られながら最後の静岡の景色を見た
それから寝台特急に揺られること1日
紅次は東京に到着した
時刻は18時
この後さらに電車を乗り継ぎ秋葉原へ向かった
☆ 秋葉原 ラブホテル
休息をとるために秋葉原を訪れた紅次は近場のラブホテルにチェックインした
「そろそろアクアエデンにつきそうだから、お姉ちゃんに電話でもかけておこっかなぁ」
trrrrrrrr
姉である美羽にTELを入れる
「はい、もしもし」
「あっ、お姉ちゃんやっとつながったぁ」
「紅次!?」
「うん、僕だよぉ。」
「二年間連絡が全くなかったけどどこに行っていたのよ…」
「ちょっと霊峰富士で修業してたんだよぉ。」
「そう…それで紅次は何時、こっちにこれそうなのよ?」
「今は東京にいるから明日の朝にはそっちにつくと思うよ」
「そうなの?まぁいいわ、寮の部屋は用意して待っておくわ」
美羽の方から通話を終了した
「明日かぁ…今日は師匠の室内トレーニングメニューを一通りやったら寝よっかな」
紅次は師匠である仙女からトレーニングメニューを書かれたノートを取り出し室内用トレーニングメニューのトレーニングを始めた
腹筋500回
背筋1000回
腕立て300回
けんすい300回
などのハードトレーニングを毎日行っても筋肉むきむきにはならず女子の肉体に近い男の娘ボディなのは吸血鬼の特質であると思える
「今思えば…富士の皆さんとの日々が忘れられませんね…」
紅次は富士高校のみんなと過ごした思い出の日々を思い出していた
富士登頂
サッカー部での楽しい部活
温泉合宿
運動会
などの楽しかった日々を思い出していた
「もう日本本土に帰れないのですね…」
悲しみ涙ぐみその後2時間泣いた紅次は泣き疲れて眠った
翌朝
ラブホテルをチェックアウトした紅次はアクアエデン行きの高速バスに乗り込んだ
「皆さん…さようなら…」
別れを告げる独り言を喋ると紅次は俯いた
☆ アクアエデン
バスに揺られること2時間
紅次は高速バスでアクアエデンに上陸した
「ここが、アクアエデンですか…」
上陸して周囲を見渡す
見た感じは東京23区とあまり変わらない見た目だが違うところがあるとすればデカデカとカジノの看板が目立っているところがあるということである
「入島審査でこの日本刀を杖とごまかしていなければ確実に皆さんの想いを不意にするところでしたぁ…」
街並みをゆっくり歩いているとひとつ事件に出くわす
「ま、待ってください!」
紫髪のポニーテールの少女が誰かを走っておっている
「待てと言われて誰が待つかよ、バーカ!」
男性は少女のハンドバッグを持って走って逃げている
「全く…ここにきて早々に事件ですか…ふぁぁ~面倒くさいですけど片付けますか…」
日本刀を居合の構えで構える
「一刀流奥義…獅子歌歌!」
ひったくり犯の男性に呼吸を知ることができれば鉄をも切断することができる居合切りを放つ
ひったくり犯の男性は獅子歌歌を喰らい倒れる
ハンドバッグは宙を舞いタイミングよく刃を収めた鞘に引っかかる
「あ、ありがとうございます!」
紫髪の少女はようやくひったくり犯の男性に追いついた
「大丈夫ですか?」
「は、はい!大丈夫です。ありがとうございます」
紫髪の少女は紅次に頭を下げている
「御礼には及びませんよ…その、月長学園第2寮を探しているんだけどぉ、どこかわからないかなぁ?」
「学園寮ですか?それならこの通りの交差点を右折してちょっと歩いたら着きますよ」
「ありがとうねぇ、じゃあ僕はこの辺で」
紅次は紫髪の少女に別れを告げて月長学園第2寮へと向かっていった
「あの人…凄いかわいかったです」
紫髪の少女は惚れるとは別次元の何かを紅次に抱いていた
☆ 月長学園第2寮
月長学園第2寮に到着した紅次は置手紙を見つけて自分の部屋を確認した
「僕の部屋はエリナって人の部屋のお隣のようだねぇ…」
部屋割りを確認するとボストンバッグを持って部屋に向かった
☆ 自室
アクアエデンに到着し寮に入ることができた紅次は枡形という人に連絡を行うべくiPhoneに電源を入れ連絡を入れる
「枡形さん、どうもです…」
「おう、お疲れ」
「矢来紅次、只今入寮しました」
「報告ご苦労なことだ」
「その…ボクは、いつから学園に行けばいいのですか?」
「今日からといいたいところだが…わりぃ、手続きを踏んだが書類を学園長に提出してなかった…明日には提出するから今日は長旅の疲れを癒してくれや」
「分かりました…そうさせていただきます…」
枡形との通話を終了した
「ん?もう17時かぁ…寮の皆さんはもういるかな?」
荷物を部屋に配置すると下のリビングに向かった
☆リビング
自室を出てリビングに降りた紅次は一人の銀髪の少女を見つけた
「初日から学園に行けると思ったんだけどなぁ…あんなことになるなんて…困ったなぁ」
少し失意を感じたせいかソファーに腰を掛けてうなだれている
「あれれ?新入りさんかな?」
うなだれている紅次をみた銀髪の少女は顔を覗き込んでくる
「う、うん…君は?」
「私?私はエリナ・オレゴヴナ・アヴェーン、エリナって呼んでね」
「エリナさんね…僕は矢来紅次、紅次って呼んでよ」
「ヤライ?もしかしてミューの弟さん?」
「確かに美羽は僕のお姉ちゃんだけど…」
「やっぱりだ♪女の子のカッコもしてるからイメージ通りだぁ」
「僕のこと…もう知られてる?」
「うん、それで学校は今日から行くの?」
「いやぁ…行きたいのは山々なんだけど、あっちの人が手続きを怠ってね…明日からなんだ」
「そっか、それは残念だねぇ、そういえば紅次ってここの市長さんに会った?」
「いや、まだだけど?言われなくても夜に会いに行く予定だったけどね」
「そっか、じゃあそっちはそっちで頑張ってね♪」
「わ、分かった」
エリナと紅次は他のメンバーが寮のリビングに集結するまでの間色々なことをして遊んだ
そしてそれから時間が経過し寮のメンバーが集結したとき昼に助けた紫髪の少女と出会うのであった