アクアエデンに上陸した翌日
矢来美羽の弟、矢来紅次はHPに依頼を入れたエドガーという人物に出会うべく
ランデブーポイントである噴水公園で待っていた
☆ 噴水公園
「エドガーさん、遅いですね…この時間に集合と打ち合わせしたじゃないですか…」
時間になってもエドガーが来ていないことにあきれている紅次
時刻は午前9時
月長学園第2寮のメンバーは仕事の予定が入っていなければ寝ていたり住処であるアクアエデンを遊びまわっている時間でもある
紅次はエドガー氏との仕事の待ち合わせで公園を訪れているのだが依頼主であるエドガー氏がまだ待ち合わせ場所に来ていないせいかかなり暇になっていた
「遅いです…なんだか眠くなってきました、缶コーヒーでも買って飲みますか…」
眠さを抑えるために近くの自販機で缶コーヒーを購入する
「やっぱり、コーヒーはブラックに限りますね…二年間、人工血液飲んでないから、実際問題、コーヒーの方が体にしみわたりますね」
苦いブラックコーヒーを一気に飲み干す
二年の間も飲んでいない人工血液よりコーヒーの味を美味と感じている
「おーい、紅夜ちゃーん、お待たせー」
30分遅れでエドガーはやってくる
「もー、エドガーさん遅すぎますぅ」
営業用キャラ『紅夜』に切り替える
「あはは、紅夜ちゃん、ごめんごめん、朝まで仕事の取引が続いてたからな」
「むぅ、それなら仕方ないですぅ」
「アハハ、さっ行こうか」
エドガーと紅夜はBNR34に乗り込んだ
☆ 車内
「あのぅ、エドガーさん…これからどこへ向かわれるのですぅ?」
「ちょっと大きな買い物だな」
「ほぇ~やっぱり、エドガーさんのような大きな社長さんですと買い物の幅も大きいのですねぇ」
「まぁな、おしゃべりをしている間に買い物先についたな」
エドガーはBNR34を埠頭で止めた
☆ 埠頭
埠頭に到着したエドガーたちは取引相手である、一人の大阪の商人と鉢合わせた
「いやぁ、済まないなぁ、堺与三郎さん、わざわざ海上運送で持ってきてもらって」
「ええねん、かまへんかまへん、エドガーはんにはいっつもお世話になっとるさかい、それより『例のブツ』仕入れてきましたで」
堺の部下は取引相手であるエドガーの会社であるオレゴヴナカンパニーのトラックに酒、人工血液、銃火器などを積み込んでゆく
トラックはエドガーたちより先に来てたものと思われる
「『例のブツ』の件ですが、一度見て確認してほしいさかい、注文通りのブツやなかったら後日手配いたしますわ」
伝票とダンボール箱を自ら手渡す
箱の中身はアクアエデンでは手に入らないアダルトな同人誌や漫画雑誌がダンボール箱一杯に詰め込まれていた
「LやTそれにKもちゃんとある、同人誌もいいもの揃いだ」
伝票に受理サインを書き込む
「エドガーはん、そこの赤髪の女の子、えろぉべっぴんさんやないかい、遊女でも雇ったのでっか?」
紅夜に目を配る堺
「ちげぇよ、こいつぁ何でも屋だ」
「はぁい、エドガー社長に雇われた何でも屋の矢来紅夜でぇす、社長さん、アクアエデンでの頼まれごとなら紅夜をごひぃきしてくださぁい♡」
笑顔で堺に名刺を渡す
「そやな~今度からここでの頼み事は紅夜ちゃんに頼むとしよか」
堺と紅夜は提携の証として名刺交換を終えた
「ほな、今夜はエドガーはんのお店で飲ませていただこうとしようやないか」
「いいな、今日はサービスしてやるぜ」
「ほな、お言葉に甘えるとしますかな」
「じゃあ、俺の店で待ってるぜ、行くぞ紅夜」
「はぁい♡」
『例のブツ』をBNR34に運び入れ二人は車で月長学園第2寮へとむかった
☆ 月長学園第2寮
『例のブツ』が入った箱を持った紅夜は車越しにエドガーから最後の仕事を言い渡された
「紅夜ちゃん、今日の最後の仕事だが…その『例のブツ』が入った段ボール箱をエリナの部屋のベッドの下に置いて欲しい」
「了解でぇす、ではこれでぇ」
「あぁ、ヤバいときはお前に頼るとしようかな」
エドガーは会社に戻って行った
エドガーが会社に戻っていくのを確認した紅夜は最後の仕事を遂行するべくまだ誰も起きていない月長学園第2寮の中へ『例のブツ』を持って入って行った
☆月長学園第2寮 二階 エリナ部屋前
『例のブツ』を持った紅夜はエリナ部屋を開けようとしたが鍵がかかっており入ろうにも入れない状態であった
(ここで扉をノックしてエリナちゃんを呼んだら寮長の布良さんやお姉ちゃんに気づかれちゃう…なら、ここはちょっと強引だけど…やるしかないよね)
紅夜は頭の髪飾りを取りエリナの部屋の鍵穴に突っ込んでピッキングを始めた
ガチャ…ガチャガチャ…
紅夜は手慣れた手つきでピッキングを進めていく
そして精神を集中させピッキングをすること1分30秒
カチャッ
閉ざされていた扉は開く
「よし、開いたね…」
開いた扉から荷物を持って部屋に入る
☆ エリナ部屋
エリナが起きないか内心ドキドキしながら『例のブツ』が入った段ボール箱を彼女のベッドの下に入れていく紅夜
しかし、エリナは半ば覚醒していたせいか紅夜が入ってきていることに勘づく
「だぁれ…だれか…いるの?」
寝ぼけているエリナ
(ま、まずい…き、気づかれちゃう…)
このままでは気づかれると判断した紅夜は荷物を入れる作業を中断しエリナの背後に気配を殺して近寄り一気にエリナの口を手で覆った
「ん!!」
「声を上げないでエリナちゃん…今、エリナちゃんのお兄ちゃんからの言伝ものを持ってきたところだから…大きい声を出さないで」
「お…おにいひゃんから?」
エリナの大好きな兄からの言伝ものということを聞いて目が覚める
「うん…ベッドの下に入れておいたから…あとで確認してね…じゃあ紅夜は部屋に戻るね」
「う…うん…」
エリナをベッドに座らせると部屋に戻って行った
☆自室
仕事を終えた紅夜は普段のキャラクターである紅次にキャラクターを戻した
「疲れました…まさか最後に気づかれかけるなんて思わなかったです…」
紅次は美羽と色違いの軍服をタンスにしまうと特注してある学生服を取り出す
「これが制服ですか…あっでも汗を流してからの方がいいですね…」
鞄からバスタオルを取り出すと制服と一緒にもって寮の浴場へと向かった
☆ 浴場
仕事の汗を流すために御風呂に入るべく浴場に来た紅次
その時、稲叢と出くわすのであった
「あっ…稲叢さん…」
半裸の彼女を見て顔を赤くする
「ふぇっ…紅次さ…ん?」
半裸を見られて動揺している
「あっ…先約がいましたか…やっぱり後にしますね」
「あの…その…よかったら一緒に…どうですか?」
混浴に誘う稲叢
汗を流すだけならいいと考えていた紅次はその誘いを承諾する
「汗を流すだけですから…いいですよ」
承諾して二人は中に入って行った
「今日は色々と疲れましたよ…」
少し仕事の愚痴をこぼす
「えっ…紅次君ってそんなに疲れる仕事をしてるのですか?」
仕事の内容を知らない稲叢は疑問を抱いている
「まぁね…稲叢さんの所も僕のホームページにオファー登録をしていただけたらできる仕事をしているのだけど…知らないかな?」
「は、はい…」
このときにも稲叢はたわわな胸を紅次の背中に押し当てる形で湯船につかっている
この状態では理性が吹っ飛びかねない紅次は精神をフル稼働させて平常心を保っていた
それからも抱き付かれたりなど理性がはじけ飛ぶような出来事があったのだが紅次は意地で精神を保っていた
これらの出来事は20分の出来事である
20分後、二人は湯船から出て体をふき隣接してある脱衣場で制服に着替えるとリビングに向かった
☆リビング
浴場を出た二人は学校に行くまでに時間があるのでソファで一緒に座ってゆっくりすることにした
「あの…登校時間前まで膝枕してもらっていいですか?凄い眠いです…」
「ひ…膝枕ですか?…いいですよ」
稲叢は天使のような笑みで受け入れる
「じゃあ…お言葉に甘えますね」
ソファで稲叢に膝枕をしてもらった紅次は気持ちよさそうに眠り始めた
「紅次君…可愛い寝顔です…つつきたくなっちゃいます」
気持ちよさそうに寝る紅次にキュンとくる稲叢
紅次はちょっとしたいたずらにも動じず時間寸前まで眠っていた
☆ 登校時刻
「紅次、時間よ…さっさと起きなさい」
美羽は膝枕で寝ている紅次を起こす
「んぇ…稲叢さん…今何時?」
「18時30分です…かなり熟睡してましたね」
「もうそんな時間なんだ…よく寝ました…」
寝ているときに乱れた制服を直し学校用のカバンを持つ
「紅次さんも起きたようですね、じゃあ行きましょう」
布良が先導するように寮のメンバーは月長学園へと向かった
☆ 月長学園 1年生教室
転校生である紅次は教室に入る前に手続きが終わっていることを確認しHRが始まるまでの間、窓の近くで学園の近隣を見回していた
そして見回すこと20分
HRが始まった
「はーい、皆、今日は転校生を紹介しまーす」
陽気な教師は紅次に手招きをする
「ぼ…ボク…矢来紅次って言います…静岡から来ました、よろしくお願いします」
謙虚に礼儀正しく自己紹介をする紅次
「マジかよ…美羽様と関係はあるのか?」
「えっ…女の子にしか見えないよ」
「あれで男かよ、世の中は広いな」
女子制服を着ている紅次を見て周囲の反応は騒然としている
「みんな、仲良くね~」
陽気な教師が忠告し紅次は席に戻っていく
その後陽気な教師は連絡事項を述べるとHRが終了した
その後、授業が進み、食事を含めた長時間の休憩になる
☆長時間休憩
「紅次~一緒にお昼しよ~」
「紅次君…一緒にどうですか?」
学園の美女である稲叢とエリナが紅次を食事に誘う
「うん、いいよ~」
その誘いに乗るがままに同行する
(アイツ、転校して早々に学園の美女であるエリナと稲叢のお誘いを受けやがった)
(転入生だからって大目に見ていれば調子に乗りやがって!)
他の男子生徒は紅次がモテモテなことにかなりジェラシーを感じている
☆ 月長学園 食堂エリア
エリナと稲叢に連れられるままに食堂エリアについた紅次は両サイドに二人がいる形で男子生徒からしたらかなりうらやましいシチュエーションで食事をとっていた
「紅次~口開けて~」
「う、うん」
口を開けてエリナお手製のおかずを食べる
「どう、かな?エリナ、から揚げって初めて作ったから自信があんまり持てなくて…」
味を気にしているエリナ
「うん、普通においしいよ」
「えへへ、ならよかったよ~」
良い反応をもらい安堵するエリナ
「次は私です!」
負けじと稲叢も紅次におかずを食べさせる
「稲叢さんも普通においしいよ」
「喜んでいただけてうれしいです!」
そのラブラブなシチュエーションを連続で見ていた男子生徒たちはついに紅次に喧嘩を吹っかけた
「転校生だからっていい気になりやがってよォ!」
「調子に乗りすぎじゃないですかねぇ」
「体育館に来て俺たちと遊ぼうぜ?」
男子生徒が集団で紅次に詰めかける
「あーあ、どうしてこうなっちゃったのかな…まぁいいや、食事後のウォーミングアップにはちょうどよかった」
「なめ腐りやがって…いい度胸してるじゃねぇか!」
男子生徒たちに紅次は体育館へ連行されていった
後編へ続く!