稲叢とエリナにちやほやされる紅次にジェラシーを募らせた男子生徒たちは紅次を体育館にまで連れていった
しかし男子生徒たちは紅次を女装した軟弱な奴と思っており実力を全く知らないのであった
「さぁて、さっきのなめ腐った言葉の落とし前、つけさせてもらおうじゃねえか」
使い走りのトップがポキポキと腕を鳴らしながら紅次を追い詰めている
「どーせ女の格好をした男子が粋がってんだろ」
「そうっすよ!」
「なら俺が出る幕じゃねぇよ…テメェらだけで闘って来いよ」
プライドが堅いせいか女装している男子と知っていた大男は出ずに後ろで構えている
「リーダーは出ないのですか!?」
「あんな雑魚、ボスである俺が出る幕じゃねえ」
リーダー格の男が出ずに部下の使い走りで相手をさせる
(あれ?あの大男みたいなひとがボスなのかな?)
紅次は50名余りの使い走りに目をくれずボス格である大男がなにかあると判断する
使い走りが集団で攻撃する寸前までウォーミングアップを行っていた
「こ…コイツ…いい気になりやがって!おめぇら!やっちまえ!」
「「「「「うおおおおおおおおお!」」」」」
使い走りは模造刀、釘バット、バット、鉄パイプなどを持って一斉に紅次に殴りかかる
二年前はこの攻撃をかなり喰らっていた紅次だが、仙女との厳しい修業をやりぬいた彼にとってこのような攻撃は子供の遊びに等しかった
スカッ
ポロッ
ブルン!
「な、なんでだ…当たんねぇぞ!」
当たった感触があったかと思ったがモノの見事に空振りしていることにショックを受けている使い走りの一人
「何かありましたか?」
何事もなかったかのようにひょろっと使い走りの背後を取っている
「なっ…ナニッ!」
「さて…ちょっと制裁をしなければなりませんね」
使い走りの肩に噛みつき吸血し、能力を発動させる
能力を発動させると両腕が炎に包まれる
「なんだコイツ!」
「両腕が炎に包まれやがった!」
使い走りは逃げ出そうとするが紅次はそれを許さなかった
「こうやって『遊び』に誘ってくれるのはいいけど…最後まで相手をしてくれないとね」
「じょ、冗談じゃねえこんな化け物相手にしてられっか!」
紅次は高くジャンプする
「この技は…お姉ちゃんとの喧嘩までにとっておきたかったけど…仕方ないですね」
「火拳!」
炎の拳が逃げ出す使い走りたちにクリーンヒットして威力が強かったせいか強烈な爆風が吹く
爆風と爆音が強かったせいか窓ガラスが強く震えるが割れるまではいってない
「強いな、お前…何者だ」
リーダー格の大男が話しかけてくる
「僕ですか?ボクは…世間じゃ紅鬼とかいろいろな呼び名がありますね…」
「紅鬼か…俺はとんでもない奴に喧嘩を売ってしまってたようだ…部下たちが非礼を働いた…ケジメは…指何本だ?」
ナイフを取り出しけじめを大男がつけようとする
紅次はそれを寸前のところで止めた
「けじめは必要ありませんよ、今回の一件は人気の美女を独占した僕にも落ち度があります、この一件はお互いに何もなかったってことでどうですか?」
ナイフを大男の懐にしまう
「ありがてぇお言葉…その仁義に心を打たれやした!この室戸、紅次様の舎弟にさせていただきやす!無論、部下ともども!」
「そういうことなら…そういうことで…あっ稲叢さんたちと帰りに遊んで帰るのでした…じゃあ、後のことは頼みますね」
「わかりやした!、オイテメェら!片付けろや!」
「は、はぃいいい!」
「静岡にいた時と何も変わんないよ…こんなんじゃ…」
舎弟達は体育館の片づけを始めた
片づけを始めたのを確認すると紅次は体育館を後にして、校門へと向かった
そのころエドガーは
☆CLUB シベリア
紅次達が学園生活を送っているころ、エドガーは堺与三郎と荒神小夜とともに自分の会社の経営するクラブシベリアで大酒を飲んでいた
「えぇ会社ですなぁ、エドガーはん」
「そうか?俺の会社なんか小夜のところに比べたらナンバー2だぞ…」
「当然じゃ!市長であるワシを差し置いて王になろうなど許さぬぞ!」
少し酔いが回っているせいかヤケになる小夜
小夜は子供のようにエドガーに猫パンチをする
それを余裕で受けつつエドガーは堺と話を進めていた
「隣の女の人もえらい別嬪さんやないか」
「そうだな、堺のところって種族ってどんな種族なのだ?」
「ワイでっか?ワイは妖怪やってましてん、もうかれこれ150年は生きてますわぁ」
「150年…あっ…若しかして…W大学にいたか?」
「いましたが…それがどうしたのでっか?」
堺がW大学出身ということを知り自分の記憶と何かを結び付けるエドガー
「思い出した!」
「何を思い出したのじゃ?」
何をどう思い出したか聞いてくる小夜
「堺さん、俺とW大で同期じゃありませんか!?」
「やはりや!いやーわいも、そないな気がしてたところやねん」
「あーっお主らもW大じゃったか」
小夜も思い出したかのように話に入ってくる
「ほぉ、小夜はんもW大を卒業してるのでんな~、安保闘争で機動隊をブッ飛ばしたのがいい思い出ですなぁ」
「確かにな」
「こうしてW大の同窓が集まってる事じゃし今宵は同窓会と行くのじゃ!」
「賛成だ!」
「ええ提案や」
小夜、堺、エドガーは夜が明けるまで同窓会で盛り上がった夜が明けるまで同窓会で盛り上がった
☆ 明け方
夜が明けて、堺が会社の船で大阪に帰っていくとエドガーと小夜は二人きりになった
「夜も明けたのぉエドガー」
「そうだな、小夜」
「ちょっとあのホテルで休んでいかないか?」
エドガーはラブホテルを指さす
「ラ、ラブホテルじゃと!まぁ、休憩できるところはそこしかないのならかまわぬがの」
「決まりだな」
エドガーと小夜はラブホテルに入って行った
☆ラブホテル
「本当に泊るのじゃな…」
ラブホテル独特の雰囲気で少しビビっている小夜
「しょうがねぇだろぉ、この時間帯にホテル行っても入れてくれないしな」
「それもそうじゃが…ワシの部屋という選択もあったじゃろうに」
「あー…扇がいるからヤダ」
子供じみた拒否理由を話す
このときのエドガーの瞳からは大粒の涙が流れかけていた
「涙をふくのじゃ…分かったから、今宵はこのホテルで休もうかの、じゃから涙をふかぬか」
ハンカチを差し出す小夜
「う、うん…」
エドガーは涙をふいてラブホテルの一室へ向かった
☆一室
小夜とエドガーは鉤のナンバーと同じ部屋に入って
「結構広いもんじゃのぉ、エドガー、このベッドはなんじゃ?二人でも大きすぎる大きさで回転しておるぞ」
小夜は初めて入るラブホテルの一室でテンションが上がっている
「そんなにはしゃぐなよ…風呂浴びたら寝るからな俺は」
「そっけないやつじゃのぉ、じゃからエリナの気持ちにも気付いてやれんのじゃよ」
「何か言ったか?」
「な、何でもないのじゃ!」
ごまかすために顔が赤くなっている
その後、二人は部屋に備え付けてある風呂を浴びてバスローブに着替えてベッドで眠ろうとした
「エドガー、ワシは今から寝るが、襲うでないぞ、襲ったら承知しないからの」
「はいはい」
エドガーと小夜は一つの大きなベッドで眠りについた
「Zzzzzz」
エドガーは壮大な寝音を立てながら眠りについている
「エドガーよ、襲うなというのは襲ってくれというフリじゃぞ、それなのにお主という奴は…このこの~」
小夜は殴り突かれる寸前までエドガーの背中を猫パンチした後、疲れ果てて眠った
それから時間が立ち吸血鬼の朝の時間になるとエドガーは小夜を送り届けて会社に戻って行った
☆オレゴヴナカンパニー社長室
「社長、昨日はお疲れ様です」
専務がねぎらいの言葉を送ってくる
「そうか?いつも通りにやっただけだがな」
「そうですか、社長、明日の昼頃に入社希望のロシア人であるソフィーヤと日本人である倉瑞が面接のアポを入れてきたみたいのですが…」
郵送されてきた履歴書をエドガーに見せる
「ソフィーヤか…面白くなってきた、希望者の方には面接を受けるとお伝えしろ」
「分かりました」
専務は報告を終えて持ち場に戻って行った
「ソフィーヤか…俺が軍隊で大佐をしていた時の同士がここに入社を希望するとは…」
葉巻をふかしながら社長室からアクアエデンを見渡していた