紫煙を燻らす色呆け野郎 作:ユッケ
第10話 〜デートの約束、見知らぬ客人〜
現在地:西の都郊外
俺は西の都付近で人気のない場所を探し、良さそうな立地を見つけて宇宙船を着陸させた。
数日かけて見つけた場所は、見渡しのいい小さな丘の上だ。我が家の窓から見える景色が中々に素晴らしい。
「……まだ先とは言え、俺も覚悟は決めないとな。」
俺がどこに居ようが、原作のサイヤ人編が始まればスカウターで見つかってしまう。
万が一、此方に飛んで来たら逃げようがないのだ。
どうせ見つかるなら、原作から距離を取るにしても都に近い方が良いだろうと考え、折衷案として比較的利便性の高い西の都郊外を選んだ訳だが……果たしてこの選択は正しいのかどうか……?
「まぁ、何にしてもこれから暫くは修行漬けになるだろうな……。本格的に始める前に家電ぐらいは揃えてしまうか。」
ガヤガヤと賑やかな人混みの中を歩く。
やはり西の都と言うだけあって、人の多さはフライパン山付近の比じゃない。いや、あんな田舎と比べるのも可笑しな話だが。
「ああーっ⁉︎ あ、貴方はあの時のっ!」
横から急に上がった叫び声に、思わず吃驚してしまった。
一体何事か、と叫んだ声の主に目をやると……
「あの時は助けてくれてありがとうっ! 貴方、礼も言わせないで立ち去るんだもの……でもまさか、こうして会えるなんて思わなかったわっ!」
嬉しそうな顔をしたブルマが居た。
都に近づく事で原作キャラと遭遇してしまう可能性は危惧していたが……、こんなにも早くブルマと出会うとはな。
「……そうだな、俺も君と会うとは思っていなかった。」
そういや、西の都にはカプセルコーポレーションがあるんだったな。
他の都ならこうして出会う可能性も減っただろうに……、俺は迂闊にも自分から原作キャラに近付いていたようだ。
己の失態に頭を抱えたくなる。
そんな俺を尻目に、ブルマが更に言葉を紡いでいく。
「ね、ねぇ? この後ヒマかしら? 2人っきりでお、お茶したいなぁ……/// どう? 今なら私みたいな可愛い子とデ、デートできるわよ?」
……何故だ。
何故、俺はデートに誘われているんだ?
突飛な事を言い出したブルマは、誘い文句の中に自身を可愛い子と言うぐらいに露骨な自己愛を見せていた。
しかし同時に、恥ずかしそうにモジモジしながら頰に手を当てている。
くそっ、確かに可愛いじゃないかっ!
……まぁ、デートぐらいなら大丈夫か?
そういや、ヤムチャが居ない所為でブルマの願いであるボーイフレンドの夢は叶わず終いだった訳だ。
それに……今のブルマは、恋に恋する年齢だ。
俺はヤムチャの代わりに生きているのだから、デートに付き合って恋愛欲求を解消してやるぐらいの義務はあるだろう。
そう、デートするだけだ。
俺が手を出しさえしなければ問題ない。
チチの時は欲求に流されてヤってしまったが、今の俺は違う。なんせつい先日、危うくチチを孕ませてしまう危機があったばかりだ。
だからこそ、下手な真似はしたくないという気持ちの方が強く表に出ている。
例えどんな誘惑があろうとも、きっと踏みとどまってみせるっ!
「……分かった。確かに君とデートするなんて願ってもない話だ。」
「ほ、ほんとっ⁉︎ じゃあ早速……」
「ただ、今は少し時間が欲しい。明日、改めてデートするって訳にはいかないか?」
買い込んだ家電類を、デート中に持ち運ぶ訳にはいかないからな。
それに今は夕方だ。
デート中に夜になればヤレるタイミングも増えてしまうので、出来れば明るい内にデートしたい。
「そ、そうね。急な話だったし……いいわっ! また明日ここで集合って事でどう?」
「ああ、また明日な。折角だし、昼飯前に落ち合おうか? ……後、君の名前を教えてくれないか?」
「あっ! ヤダあたしったら名乗りもせずにっ。コホンッ。あたし、ブルマって言うの。よろしくっ!」
「ブルマか、いい名前だな。名乗るのは2度目になるが俺はタケルだ。よろしくな?」
そう言ってデートの約束を交わし、キャッキャと喜ぶブルマと別れた。
その後、真っ直ぐ宇宙船に戻り、買い込んだ家電類をテキパキと配置していく。
帰宅する際、試しに買ったホイホイカプセルになるエアカーに乗ってみたのだが、車が低空を飛んでいくのは中々に爽快だった。
無免許なので今は街中で乗る事はしないが、いつか免許を取ってドライブしてみるのもいいかもしれない。
「よっと。後はダンボールを片付けて……ん? 誰か入って来た……か?」
あらかた配置し終えて辺りに夜の帳が下り始めた頃、我が家に誰かが入ってきたような物音がした。
物音からして、どうやら幸いにも侵入者は1人だけのようだ。
やはり物盗りだろうか?
何にしても捕らえて警察に引き渡そう。
音を立てないよう慎重に様子を見に行くと、侵入者が暗い部屋でゴソゴソと物色していた。
俺はダンボールを縛る為に買った麻紐を手に、此方に気付いていない侵入者の背後に回る。
そして、一瞬で手足を縛り上げる。
ついでに肩に掛けていたマシンガンを離れた位置へと投げ捨てておいた。
「ッ⁉︎ ってーなっ! テメェ、なにしやがんだっ!」
乱暴な言葉使いだが、聞こえて来たのは女の声だ。
つまりコイツは女泥棒、といったところか。
確かに、フワフワの金髪から女の香りを漂わせている。
「人の家に無断で入ったんだ。家の持ち主が安全の為に身柄を取り押さえても、何らおかしく無いだろう?」
そう言って、設置したばかりの電話に手を伸ばす。
……そういやこの世界の警察って、何番にかければいいんだ?
「……っ! 死ねぇっ‼︎」
目を離した隙に、拘束を解いたらしい。
手に持つナイフで麻紐を切ったのか、そのナイフを此方に振り下ろしてくる。
「おっと! 危ないじゃないか。」
手首を掴み、ナイフを取り上げた。
腕を背後に回して身動きを封じると、抵抗の手段を失った女泥棒はそれでも悔しげに此方を睨みつけてくる。
「くっそぉー! この手を離せっバカヤロウっ!」
罵声の声をスルーして、改めて手足を拘束する。
念のため、先程よりやや強めに縛り上げていく。
「やめろっ! ンッ、くっそぉ……ァッ……。」
当然激しく抵抗されたが、合間合間に艶かしい声を上げるものだから思わず欲情しそうになってしまう。
しかし俺は欲情を振り切り、またナイフで逃げ出されても困るので所持品を確かめていく。
すると、ナイフはもちろん小さな拳銃まで持っていた。
「……物騒なヤツだな。まだ他にも隠し持っているのか?」
より丁寧に女泥棒を確かめていく。
しかし特に他には見当たらず、どうやらこれ以外の装備はないようだ。
だが……
「……なぁ、何でこんなに濡れてるんだ?」
女泥棒の股間がじっとりと濡れている。
匂いからして漏らした訳ではないようで、よく見れば女泥棒の顔があからさまに赤みを帯びていた。
「……まさか、拘束されて興奮してるのか?」
「っ⁉︎ そ、そんな訳ねーだろっ! この粗チン野郎っ!」
どうやら図星らしい。
戯れに麻縄を引っ張ると、嫌そうな顔をしながらも僅かに股を擦り合わせている。
……少し、試してみるか。
「……そうだな、俺の勘違いのようだ。お前は拘束されて興奮なんてしていない。」
それを聞いて拍子抜けしたような表情になった女泥棒を見つめながら、湿ったショートパンツの隙間にそっと指を入れる。
下着辺りでクチュ、とする感触に触れた指を引き抜くと、ねとりとした粘膜が付いていた。
「ンッ/// さ、触んじゃねーよっ‼︎」
女泥棒は強がっているが、徐々に鋭く強気だった目付きが男を求める女の目付きへと変わり始めている。
明らかに欲しがっているのだが、自分からアピールする気は毛頭無いようだ。
……この女を素直にさせてやりたい。
原作キャラじゃないようだし……この女泥棒になら、我慢する必要はないよな?