紫煙を燻らす色呆け野郎 作:ユッケ
第7話 〜マイの依存と僅かな良心〜
「タケル様っ。 ……じゃなくて、えーっと……お、お前っ! ピラフ様を陥れようとした事は分かっている。……と、とにかく、覚悟っ!」
今日もまた、マイが茶番を演じている。
……まぁ、俺にとっても嫌な茶番じゃないし、今回も付き合ってやるか。
両手を広げて抱きついてくるマイを、そっと抱きしめてやる。グイグイと頭を押し付けて、頭を撫でろと求めてくるので撫でてやり、両掌で頬を挟んでキスしてやる。
これが一列の定型動作だ。
「……今日も捕まったな。またお仕置き、してやろうか?」
「は、はいっ。お願いしますっ!」
特に拘束するでもなく、2人並んで寝室に向かう。
まるで付き合っているかのような振る舞いに見えなくもないが、マイ自身にもそういう思いはなさそうだ。
そもそも。
これはあくまで、お仕置き、なのだ。
ベッドにうつ伏せで尻を突き出させ、ばすっばすっと乱暴に腰を打ち付ける。
マイは腹側の膣壁を擦ってやると、面白いように嬌声を上げる。分かりやすくて、抱く側としては非常に助かる。
結合部の真下にはいつものように、お漏らししたかの様な溢れ出した愛液のシミが広がっている。マイは愛液が多いタイプのようで、ヤる度にシーツがビチャビチャになってしまう。
「……マイっ! ハァ、気持ちいいかっ?」
「あぁんっ♡ タ、タケル様っ、気持ちっ、気持ちいいぃっ!」
「くっ、そろそろ出すぞ……今日は口に出すからな?」
スパートをかけ、マイが絶頂時に痙攣を始めるタイミングで愚息を抜き出す。
すぐさま口に含ませて、思いっきり精液を吐き出してやる。
「ゴクッ……ケホッケホッ。……あーん。タケル様ぁ、全部飲みましたぁ。」
良くやった、と髪を撫でてやる。
溢さず飲み込んだ時に、こうして撫でてやると笑顔を見せてくれるのがマイの可愛らしい所だ。
あの日、始めてのお仕置きの後、俺は屍のようにベッドに倒れ伏していたマイを綺麗に洗い、ピラフ城の前まで送ってやった。
俺から離れ、未だ朦朧とする意識のマイは膝を震わせて俺を見送り、別れを告げた。
……のだが、それ以来2日に一度のペースで俺の元にやって来るようになった。
どうも俺とのSEXにハマり、今の関係に依存しているようだ。
とはいえ決して俺が好きな訳じゃなく、ただ日頃のストレスをSEXで発散しているように思える。
「今日も沢山、ありがとうございましたっ!」
「いや、お互い様だ。それじゃあ、気を付けてな。……本当に送らなくていいのか?」
「はいっ、問題ありませんっ! それではっ!」
ブゥゥンと車のエンジンを吹かせて去っていく。
……まるで一仕事終えたような立ち振る舞いだ。
マイは最低3回はすれば満足する。
そしていつも、シャワーを浴びるとそそくさと服を着て、こうしてあっけらかんと帰っていくのだ。
この辺りが俺を好きな訳じゃないと思う理由だ。
どうせなら好きな男と、愛のあるSEXをした方が幸せだろうに……。
「フゥ〜……。俺が言えた立場じゃないが、あんないい女なのに……。勿体無い生き方だな。」
紫煙がいつもより苦く感じる。
今のマイは、まんま都合のいい女だ。
俺の相手なんかしなくても、好きになる男は大勢いるだろう。
そんな女を俺の都合だけで、いつまでもこんな事をやらせていていいのだろうか?
………………
…………
……
目の前に豪華な料理が並んでいる。
俺の教えたレシピはもちろんオリジナルの料理まであり、それら全てが絶品と言える美味さだ。
「タケルさ! もう料理は問題ないだか?」
「ああ、これなら悟空も喜んでくれるんじゃないか? よく頑張ったな。」
チチの料理は完璧だと太鼓判を押す。
飛び跳ねて喜ぶチチの姿が年相応の少女に見える反面、あの白濁液に塗れた淫靡な姿とも重なった。
……いかんいかん、欲情するのはマズイ。
「……タケルさ? 頑張ったおらに、ご褒美くれても良いだよ?」
「ダメだっての。自分で慰める道具はやっただろう?」
「だってぇ……。おら、あんな細いのじゃイケないだよ……。」
どうやら、西の都で仕入れてきたバイブではイケなくなってきたようだ。
……また新しいのを買い与えてやるしかないか。
しかしバイブは案外売っているのに、何処にもコンドームが見当たらないのは何故なんだ?
あれさえあれば、大量買いしてチチとヤりまくれたかも知れないのに……。
代わりにナプキンを見つけたので、チチに買い与えてやれたが。
「分かった分かった。もっと太いのを買ってきてやる。それで我慢しなさい。」
「えぇ〜……おら、タケルさのでずぽずほして欲しいだよ!」
「だから、ダメだ言ってるだろう? 俺がチチを孕ませてしまう訳にはいかない。」
ぶーぶー文句を垂れるチチを放置し、その日の内に西の都まで足を伸ばしてバイブを買いに行く。
ついでに、未だに手に入れていなかったTVも見て行こうか。いい加減、SEX以外の娯楽が無さ過ぎて困っている。
適当に見繕ったTVやゲーム機を買い、まっすぐフライパン山に帰ろうと思っていると、よく知る顔を見かけた。
「ん? あれは……。」
マイがイケメンとデートしていた。
驚きはしたが、マイにも彼氏が出来たかと安心もした。
彼氏にペンダントをプレゼントされ、真っ赤な顔で笑顔を見せている。どうやら上手くいっているようだ。
しかし彼氏が手を握ろうとすると、過剰にテンパっている。
俺とのSEXではあれ程大胆なのに、何故?
どうにも2人に距離があり、見ていてもどかしくなってくる。仲は悪くないようだが、それなら何故あんな反応を……?
そんな事を考えている内にマイ達を見失ってしまい、キョロキョロと見回しても見つからなかった。
2人の行く末が気にはなったが、やむなくフライパン山まで帰る事にする。
しかし、マイに彼氏が出来たのは素直に喜ばしい事だ。
「タケル様っ、覚悟っ!」
再びやってきたマイが、いつものように抱きついてくる。
しかし俺は今回、抱きしめる事も頭を撫でてキスする事もしなかった。
「……タケル、様?」
「なぁ、マイ。好きでもない男に抱かれる、そんな都合のいい女のままでいいのか? ……お前は恋人とする気はないのか?」
「……。」
マイは身を離して後ろめたい表情をした。
ペンダントをいじっているあたり、彼氏の顔が頭をよぎったのだろう。
「こういうのは恋人とした方が幸せな筈だ。それはマイも分かるだろう?」
「で、ですが……。」
「俺が好きな訳じゃないだろう? なんで素直に彼氏に求めないんだ?」
「……。」
マイは悩む様に顔を俯かせた。
しばらくそのまま無言の時間が過ぎ、やがて意を決したように顔を上げた。
「どうすれば、彼と上手く行くのか分からないんです。タケル様は私を激しく求めてくれますが、彼は……私が恥ずかしがると、そこで止めてしまうんです……。」
どうやら最初の一歩が踏み出せないらしい。
俺から言わせれば、赴くままに相手を求めれば済む話なのだが……恥ずかしがりなマイや彼氏には難しい事のようだ。
「……マイ。彼氏が手を出してくれないなら、自分から行くしかないだろう? 俺とのSEXだとあんなに大胆じゃないか。」
「だってタケル様は、私を求めてくれますから……。」
話が平行線だ。
……こうなれば、マイの意識を変えてやるしかないか。
「分かった。なら、今日はいつもと違うプレイをしよう。」
「……?」
マイはいまいちピンと来ていないようだ。
……面倒だ。とにかくベッドに連れて行こう。
「とにかく抱いてやる。ほら、行くぞ。」
そう言ってマイの手を引き、寝室へと連れて行く。
互いに奥手なら、マイが自分から求められるよう練習させるしかないだろう。
俺は今まで自分から動いていた。
……なら、今回はマイに全てを委ねてみた方が良さそうだな。
次回もSEXするだけです。
ただ、抱き方がいつもと少し違います。