インフィニット・ストラトス 〜まどろむ狼たち〜 作:ラグ0109
夏休みの一つの思い出。
突然降る雨の様に
私は彼に求められても良い
誰よりも愛しているから
突然降る雨の様に
私は彼を求めていく
誰よりも愛されていたいから
私こと更識 簪は、学園近くにある海浜公園にある噴水の前で白い日傘を差して待ち人が来るのを待っている。
白い薄手のワンピースにサンダル…もちろん、日焼け止めも入念に塗ってきている。
海浜公園はこの夏の暑い日差しの中でも人がたくさんいて、皆思い思いに過ごしている。
噴水から離れた街灯の下にパントマイムをやっている男の人が、ずっと石像の様に動かないでいる。
少しだけ興味が惹かれてしまった私は、その大道芸人の姿を具に観察する。
…人間観察は私の悪い癖で、趣味だ。
私の家は、お国に関わる暗部を受け持つ名門。
必然と人を見る目と言うのが養われてしまうし、私としても悪意には近づきたくはない。
だから、私は人を視る。
嫌な感じがする人と、そうでない人を区別する。
そうでもしないと私は自分の身一つ守る事なんて…あの時は無理だと思っていたから…。
今でこそ仲直りできたお姉ちゃんには見放されていると思っていたし、お父さんも…あの時はいつも忙しそうにしていたし…。
でも、最近は暇なのかなって思っちゃう。
何処から漏れたのか…私に彼氏ができたと言う話が、お父さんに伝わってしまったのだ。
休日の度に電話がかかってきて、やれ心配だの、どんな男なのだの…。
狼牙は強くてカッコいいんだから、何も心配する事なんてないと思う。
今朝も寮を出る前に精一杯おめかししている最中に電話がかかってきて、少しだけ気が滅入っちゃった。
後でお母さんに言ってお説教してもらおうっと。
…お父さんが私に気にかけてくれるのは嬉しいんだけどね。
公園に備えられている、時計を見て時刻を確認する。
今日と言う日が楽しみで、私は約束の一時間も前に公園で立っている。
今日は、一日狼牙を独り占めにできる日だから…。
「あれ?」
約束の時間まで後十分となったのを確認して、視線を先ほどの大道芸人へと向けるとボロボロのトランクの上に腰掛けて、所謂考える人のポーズっを取っていたのが、気付いたら立ち上がって絶妙なバランスで片足立ちをしている。
体幹がしっかりしているお蔭なのか、ピクリとも動いていない。
その大道芸人の前には、小型の人型ロボットが大道芸人と同じポーズで立っている。
いつの間に用意したんだろう?
首をコテンと傾げて再び視線を逸らしてからまた大道芸人に向けると、またポーズが変わっている。
なんだか、楽しくなってしまった私は、だるまさんが転んだの要領で大道芸人を眺めている。
あのロボット…ちょっと欲しい、かも?
クスリと笑っていると、いきなり視界が掌で遮られる。
「何か、楽しい事でもあったか?」
「ううん…それより、遅刻…」
「いや、言い訳はすまい…待たせたな」
私の視界を遮る優しい掌の持ち主は、私が待ちに待った愛しい人。
私にとってはヒーローに等しい人、狼牙は申し訳なさそうに肩を落としてため息を吐く。
「千冬さんに捕まってしまってな…名誉挽回のチャンスはあるだろうか?」
「五分くらいの遅刻は気にしないよ。それよりも、早く行こ?」
「承知した。では、行こうか」
狼牙はこの夏だと言うのに薄手とは言え、ジャケットを羽織っている。
今でこそ、学園でも肌を晒す機会が多いけど…狼牙はあまり他人に地肌を見られたくないと思っている。
本人は、不快な気分にさせるだけだからと言うけど…きっと、知らない人間から奇異の視線で見られることが嫌なんだと思う。
私だって…そういう目で見られるのは嫌だもん…きっと、そうだと思う。
「あぁ、そうだ…簪、良く似合っている…可愛いと思う」
「っ…あ、ありがとう…なんだか、恥ずかしいな」
不意打ち気味に狼牙に褒められて、私は思わず恥ずかしくなって顏を真っ赤にしてしまう。
茹蛸みたいに顔が赤くなってて、余計に恥ずかしいかも…なんて考えているといきなり手を繋がれる。
「時間が惜しい…遊ぶのだろう?」
「う、うん!」
私は狼牙に手を引かれて公園を出て街へと向かう。
今日ばかりは一番の趣味は封印決定…女の子らしい所を見せないとね。
別に恥じる訳でもないし、狼牙も私のオタク気質は知ってる…二十四時間耐久アニメ鑑賞会は楽しかったな。
狼牙にずっと後ろから抱きしめてもらえてたし…良い匂いだったし…。
モノレールで学園からレゾナンスに移動した私たちは、ウィンドウショッピングを楽しむ。
こういう服はどうだ、とか。
狼牙にはこういうのも、とか。
そんなことをして楽しんでいると、よくある雑貨屋の中に狼牙が入っていく。
「狼牙、こういうの好きなの…?」
お店の中は何と言うか…レトロな雰囲気で、ブリキのおもちゃとか昭和テイストな文具が色々と置いてある。
中には今見ても可愛らしい小物もあって、私でも少し楽しくなってしまう。
だけど、狼牙は私の腰を引き寄せて小声で話しかけてくる。
「…どうにも尾行されてる…みたいだ」
「…もしかしたら、本音達かな…?」
私は今日と言う日が楽しみで、どんな服が良いのか本音に事前に相談していた。
困った時の幼馴染…と、言う訳でもないけど…クラスメイト達に相談しても悪乗りされてしまうと思ってたから…。
「のほほんか…あいつは拡声器みたいなところがあるからな…」
「…後で、キツク言わなきゃ、だね…」
「いや、悪気があったわけではないだろうからな…そんなに怒らんでやってくれ」
「むぅ、狼牙が言うなら…」
私は唇を尖らせて、狼牙の言う事に渋々頷く。
確かに、本音は噂話が大好きだし、そう言った話題を広げる事も得意。
けど、今日は楽しみにしてたから…邪魔者が恨めしく思える。
狼牙は尾行されることを嫌ってる節がある…誰よりも早くそう言う存在を嗅ぎ付ける嗅覚を持ってる。
多分…狼牙自身の価値を狼牙が良く分かってるから。
だって、狼牙は男性でISが使える人間の一人だから…それに…白蝶さんは黙ってるけど…あの第二次形態移行…。
第二次だろうと第三次だろうと修復されるのはあくまで機体だけのはず…肉体まで完全再生するなんて…。
少しだけ不安が過ってしまい、狼牙の手を強く握る。
「どうした?」
「ううん…何でもない…それより、これからどうしよっか?」
狼牙は、私に優しい眼差しを向けてくる。
優しい金の瞳は吸い込まれそうなくらい澄んでいて…でも、その奥底に凶暴なものがある事も知ってる。
狼牙は、激しいし…えへへ…。
私はハッとなって思わず首を横に振る。
なんだか、ちょっとエッチな子になっちゃった気がする…きっと、狼牙の所為だけど。
「尾行を撒くついでに、街を散策しようか…少し、欲しい本があってな」
「あれ?でも、レゾナンスの本屋なら何でもあるんじゃないかな…」
「いや、少なくとも此処よりは撒きやすいだろう。穴が開くほど見られては、楽しめるものも楽しめないからな」
狼牙はそれだけ言えば、私の手を引いて店から出ていく。
狼牙はあくまでも私の歩幅に合わせて歩いて、人混みを縫う様に歩いていく。
まるで私達だけ別世界の住人になってしまったかのように何事もなくレゾナンスを出て、街を歩いていく
「俺を尾行するには鍛錬が足りんな…」
「狼牙はほら…色々と経験しているから…」
少しだけドヤ顔の狼牙が可笑しくて、私は思わず吹き出してしまう。
私に笑われてしまったことが恥ずかしかったのか、狼牙はすぐにキリッとした顔になるけど…もう、遅いよ?
狼牙と一緒に街を歩いていると、突然空が暗くなりだす…。
「ついてないな、まったく」
「日、日傘なら…」
私は慌てて日傘を開こうとするけど、時すでに遅し…って言うか、今までに経験したことが無いくらいの速さで土砂降りの雨が私達を襲ってくる。
狼牙は私をお姫様抱っこで抱きかかえて、屋根のあるところまで走ってくれたんだけど…。
「っ…本当に最悪な雨だな…」
「へ…?」
狼牙は屋根のある所に私を降ろすと、慌ててジャケットを脱いで私の肩にかけてくる。
不思議に思って、私は自分の身体に目を落す…。
「っ…!!」
今日着ていた服は、白いワンピース…。
雨で濡れてしまった私は衣服が張り付いた肌の部分が透けてしまっていることに気付いてしまい、しゃがみ込んで身体を他の人に見られないようにする。
…狼牙以外に…見られたくない…。
羞恥に私は顔を俯かせていると、狼牙が声をかけてくる。
「このままでは風邪をひいてしまう…。幸い近くにホテルもあるようだし、其処で衣服を乾かそうか?」
「そ、そうする…このままじゃ、恥ずかしい…」
私はこくこくと頷き、狼牙の身体に縋る様に抱き付く。
恥ずかしいけど…少しだけ、ラッキーかなとも思ってしまう。
狼牙はさっきからなるべく私の方を見ない様にしている。
それって…意識してくれてるって事だろうから。
日傘を申し訳程度の雨よけにしてホテルに駆け込んだのは良いのだけれど、私達が入ったのは所謂、ラブホテルって呼ばれるところ…。
学生の身分で入るような場所ではないけど、私は衣服を乾かす必要があったから致し方なく…そう、致し方なくこのホテルで休憩することにした。
ホテルの中はしーんと静まり返っていて、少しだけ不気味に感じてしまう。
だって部屋、殆ど埋まってたんだよ?
ま、まぁ…それだけ防音設備がしっかりしてるって事なんだろうけどっ…!
風邪をひいてはいけないからと狼牙は私にお風呂に入る様に言って、脱いだワンピースを乾かしてくれてる。
…実は、こう言った事態を想定してなかった訳でもない…雨は計算外だけど。
だから可愛い下着を選んで身に着けてたし、それを見た狼牙は、恥ずかしそうに視線を逸らす。
お姉ちゃんなら、此処でグイグイと感想を聞きに行くところなんだろうけど…私には少し度胸が足りない…。
抱かれてる時はお姉ちゃんみたいになれるのに…。
お風呂場でシャワーを浴びて身体を温めていると、通気口からなのか…その、嬌声が聞こえてくる。
「…あ」
何故だか身震いしてしまい、念入りに体を清める。
りょ、寮よりその…ね?
そんなつもりで入ったわけではないのは理解しているけど…期待してしまってる自分に気付いてしまってる。
少しだけ長くシャワーを浴びて期待半分でお風呂場を出てバスローブを身に着けて、ベッドの上に腰掛ける。
「ゲリラ豪雨…いや、スコールか。やはり夏場は用心すべきだったな」
「そうだね…狼牙は、大丈夫?」
「頑丈だからな…早く乾けばいいんだが…」
狼牙も狼牙で腰に一枚タオルを巻いただけで、私の隣に座る。
少しだけ空いてしまった隙間を埋める様に、私は狼牙に擦り寄る。
傷だらけの狼牙の体…鍛え上げられてガチガチの肌に手を這わせる。
「ど、どうかしたか?」
「狼牙、狼狽えてる…?」
「ん…どうだろうな…さっきから簪が艶っぽく見えているのは確かだが」
狼牙は私の頬を優しく撫でながら微笑み、そっとキスしてくる。
触れるだけのキスだけど、狼牙の体が冷えているのが分かる。
「狼牙、風邪ひいちゃうよ…?」
「問題ない…頑丈さは良く知っているだろう?」
「そうだけど、万が一もあるから…」
私は狼牙から離れて目の前に立ってバスローブを脱いで、裸体を晒せばそのまま狼牙に跨って体に抱き付く。
きっかけさえ見つければお姉ちゃんみたいな事が出来る辺り、姉妹なんだなってしみじみと思っちゃう。
狼牙の身体はヒンヤリとしていて、シャワーで火照った体に心地いい。
私は狼牙の首筋にキスをして笑みを浮かべる。
「私が精一杯温めてあげる…」
「…随分と妖艶なお誘いだ」
「狼牙だけ、だからね?」
狼牙に私の匂いをしみ込ませるように体を擦り付け、キスを何度も繰り返す。
舌を絡ませるたびに体が火照って仕方が無くなる…もっともっとと求め続けていると、私の足に硬いものが当たる。
「狼牙、興奮してる、ね?」
「良い匂いがするからな…愛する女ならば尚更だろう?」
私は太ももで狼牙の硬くなったアソコを挟み込み、股を擦る様にして刺激しながら狼牙の体にキスをしていく。
これから、狼牙のが私の中に入ってくると思うと狂おしい程に愛しくなってくる。
私は発情した牝犬の様に息を荒げ、素股で狼牙のアソコを刺激しつづける。
「アハ…狼牙の…びくびくしてる…」
「もどかしい、簪…」
狼牙は、私の唇に触れてくる…私は触れてくる指を咥えて舌を這わせる。
何時も優しく私を抱きしめてくれる手…。
何時も優しく私の頭を撫でてくれる手…。
私だけのものではないけれど…それでも私を愛してくれる手を愛おしく舐めていく。
飼い主に差し出された手を舐める犬の様に。
「っん…狼牙ぁ…挿入れて、いい?」
「さっきから、もどかしくて仕方がないんだ…簪」
飼い主から了解を得られると私は体を起こして、騎乗位で狼牙に見せつける様にゆっくりと膣内に挿入していく。
ゆっくり、ゆっくり…腰砕けになりそうなくらいピリピリとした快楽に抗い、根元まで私の中に納める。
お腹の中でビクビクと震えているのが、分かる…。
私は狼牙に覆いかぶさるように倒れ込んで、笑みを浮かべる。
「お腹の、中…溶けちゃそ…っあ…」
「アツ…いな…簪…」
狼牙は腰を密着させたままゆっくりと腰を突き上げて体を抱きしめてくる。
腰を突き上げられるたびに、子宮に響いてきて、モノが考えられなくなる。
狼牙に、食べられちゃってる…もっと、もっと味わってほしいと思う。
「ね、狼牙…もっと、乱暴に、シて…?」
「簪は、エッチな娘になった、な!」
狼牙は獰猛な笑みを浮かべて、私の腰を掴むとゆっくりとギリギリ抜けない位置まで持ち上げてから一気に根元まで突き上げてくる。
たった一度の刺激で私は達してしまい、ビクビクと体を震わせる。
狼牙も私がイったのを分かっていても責めるのを止めない。
むしろ、激しさは増すばかり…。
「やっ!ぁっ!ぃってるからぁっ!?」
「乱暴に、されたいのだろう?」
狼牙はお尻を強く揉みながら腰を突き上げる。
私は半ば狂ったように嬌声を上げて、快楽に身を委ねていく。
その過程で抜かれるたびに失禁して、狼牙の体を穢していく。
わたしの、におい、が…。
狼牙は構わずに突き上げ、あまつさえお尻の穴に指を突き立ててくる。
「そっ…!んあぁっ!?」
「大好き、だろう…?」
前と後ろを同時に責められ、私はイき狂って意識を手放してしまう。
でも、ほんの少しだけの休息なだけで、すぐにお腹から走る快楽に意識は引きずり出される。
何度もイって、何度も意識を手放し、そして、起こされる。
肉欲に堕ちて、それでも抜け出せない…もう、そんなつもりもない。
狼牙に抱かれて、愛されて、それで…愛して…それだけで私は満たされてしまう。
狼牙に突かれた後、私の中に熱が入り込んでくる。
中が狼牙ので白く染まっていると思うだけで、笑みが浮かんでしまう。
「まだ、満足したわけではないからな…」
「え…?」
狼牙は私の体をベッドに押し倒し、絶え間なく私の貫いてくる。
私は狼牙の首にしがみつくように抱き付き、いやらしい声を上げる事しかできない。
何度も、お腹に響く刺激が私の意識を白く染めていく。
気付けば私も狼牙も全身を汗で濡らしている。
「ろ、うがぁ…もう…!!」
「っく、簪…っ!!」
互いに貪るようにキスをし、体液を混ぜ合わせながら果てて…私の記憶は此処までしか覚えてない。
気付いたら、私は狼牙と一緒にお風呂に入ってたから…。
何度も気絶したせいで頭がくらくらする…でも、いっぱい気持ちよくしてくれた…。
私は、ずっと狼牙に愛してもらいたい…壊してもらいたい…。
互いに首輪をかけられたもの同士、きっと離れられないのだから。
あぁ…次は楯無かラウラか…悩みどころだ…
せっしー?
次書くとしたら再度背徳系(ぁ