※この作品はR-18です。

サイヤ人ラブサバイバル   作:ハンマーしゃぶしゃぶ

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まだエロ描写はありません。


第1話 サイヤ人ゴードくん

とても嬉しい。

夢がかなった。

結論を言うとドラゴンボールの世界に生まれ変わって

サイヤ人になれたから宇宙一の強戦士族らしく戦いと破壊を楽しみ

うまい飯をたらふく食ってついでに美人のサイヤ人の女とにゃんにゃんするぞ!(ワンブレス)

前世の名前も今となっては思い出せないくらいサイヤ人に染まっているし、

染まったお陰で素手で生き物の命を奪うのも容易い。

昔の倫理観的にどうかと思うがこの際細かいことは省こう。

しかし。

おかしい。

みんなの格好がおかしい。

てっきりテレビスペシャルでバーダック達が着ていたような

戦闘服を着用しているのかと思ったら…。

なんだこれは!

動物の毛皮をすっぽりと着て腰紐で結んだだけじゃないか!

まんま地球の原始人のような格好だ。

しかも結構女が多い。

男女比は9:1とか4:1とかじゃなかったっけ…。

なんにせよ女が多いのはいいことだ。

他のサイヤ人は食欲と闘争本能に欲求が傾いているが、俺はとにかく女が欲しい。

肉付きがよくてムチムチしてる女サイヤ人はとても素敵だ。

それが毛皮一枚着込んだだけの、

ミニスカートもびっくりの膝上の丈でウロウロしてるんだから素敵だ。

ふとももが眩しい。

 

今がいつの時代かよく分からないが、現在サイヤ人は7つほどのグループに割れている。

それぞれの集団が部族を名乗り、王を中心にまとまっている。

つまり今、サイヤ人には7人の王様がいて、権力闘争の真っ最中なのだ。

なんだが、そんなことはどうでもいい。

重要なのは、俺が所属している部族の王の娘があの娘なんだ。

アニメ・ドラゴンボールZの20話、界王様が悟空にサイヤ人の歴史を語る場面。

その時にチラッと登場する赤髪で尻尾をぴょこぴょこ振っていた、ナイフを咥えた女サイヤ人。

赤髪のてっぺんをちょこんとヒモで結んで、申し訳程度におしゃれをしていたあの娘。

気の強そうな美人顔で、女にしてはややガタイがよく大柄だが、

筋肉の上を柔らかい脂肪が覆っていて、程よくむちむち。 おっぱいも大きい。

彼女の名はビーツ。 

レッドビートとかテーブルビートとか呼ばれている、

ボルシチによく使われる真っ赤なカブみたいな野菜と同じ名だ。

純血のサイヤ人にしては赤みがかった黒髪を持つ彼女を表す丁度良い名だと思う。

ちなみに俺の名はゴード。 ヒョウタンだ。 一応野菜くくりだ。

彼女、ものすごく好みだ。

なので、

 

「ビーツ! 俺だぁぁぁ! 結婚しようおおおおお!!」

「死ねぇぇぇぇぇっ!!」

 

出会ってから10年くらい欠かさず、日課としてプロポーズしている。

そっけない返事とともに遠慮ないパンチが腹に炸裂した。

苦しくて痛い。

 

「ビ、ビーツ…ごふ…今日も、いいパンチだ…! な、内臓が…いてぇ…!」

「内臓に痛覚はないよ。 ったく………毎日毎日毎日毎日こっぱずかしいこと言いやがって」

「はっはァ! 甘いなビーツ…内臓の周りのマクにはあるんだぜ!

 よくわからんがツフル人が言っていたから間違いねぇ!」

「うぜぇよバカ!」

 

アニメで見た通りの印象で、釣り目できつめな端正な顔立ちに相応しい

実にサイヤ人らしい勝ち気な女の子だ。

王の娘にこんな風に言い寄ったら普通はまずい。

いくら親子の愛情が希薄なサイヤ人とはいえ、

下級戦士の俺が一人娘の姫に言い寄れば殺されるだろう。

しかも俺は親の腹から生まれた天然物のサイヤ人ではない。

ツフル人の施設から略奪した培養ポッドを使って誕生した養殖のサイヤ人。

サイヤ人は基本的に粗野で短気で

文明的なことに興味を示さないが、戦いが絡むとその限りではない。

戦士を短期間で量産できると気付いたサイヤ人は、

驚くべき早さで培養ポッドの使い方をマスターした。

つまり俺は、鋼鉄の子宮から生まれた試験管ベイビーで、

下級戦士の中でも最下層の、栽培マンよりちょっとはマシ…程度の使い捨て戦士。

だが、俺を作った部族の王は、

俺のような養殖下級戦士にも結構寛容で、年が近かったビーツと遊ぶのを許してくれていた。

ビーツの玩具として俺を与えたのかもしれない。

現に、同時期に遊び相手になった養殖の子供サイヤ人はビーツに”壊されて”いた。

玩具の生き残りは俺だけだ。 

俺だけが、ビーツの幼馴染みの権利を得たのだ。 遊びを耐え切った甲斐があった。

10年前、そんな風に出会った時から

ビーツの親御さんである我が部族の王の目の前でプロポーズしまくった。

10年前はビーツも俺も5歳だったので、

王は「子供同士だし、あの養殖物はなかなか強いからな」といった感じで処刑もされず、

その時からずっと言っていたら大人になっても全然大丈夫な雰囲気になっていた。

やった。

 

「よーし…じゃあビーツよォ、今日も手合わせだ」

「はんっ! 毎日アタシにぼこぼこにされに来るとは殊勝な心がけだね」

「おぉ、ビーツに殴られるのは楽しいぞ」

「………………昔から思ってたけど…お前っていじめられるのが好きなのか?」

「なわけねーだろ。 というかお前、俺をいじめてたのか?」

「なんでアタシに聞いてんだよ! いじめてるよ!

 いっつも人前で、下級戦士にあんな恥ずかしいこと言われてみろ! 王の娘のアタシがだゾ!?

 姫の威厳ってもんがあるだろがッ!」

 

顔を赤くして怒るビーツちゃんかわいい。

 

「な、なななななに言ってんだおまえぇ!? ば、ばばばバカじゃねぇの!?」

「うん? 心の声が漏れてしまっていたか…。 サイヤ人の単細胞っぷりにも困ったもんだぜ」

「サイヤ人でくくんな! ゴードがとびきりアホなんだよ!

 バカ! まぬけ! あんぽんたん! スケベのエッチ野郎!」

「スケベのエッチ野郎…? ………うーむ、エッチなスケベ野郎のほうがしっくりくると思う」

「うるせーーー!! もういい! もう始めるぞ! 手合わせだ!!」

 

更に顔を上気させて、頭をかきむしったビーツはウガーッ、とばかりに襲いかかってきた。

ふふん。 感情を乱してバカ正直に真正面からくるとは。

思う壺だぜ。 ほらやっぱりな。 まずは右ストレートだ。

 

「げふぅ!」

 

分かってても避けられないから意味が無いんだなぁコレが。

全力で戦わないとすぐバレてビーツちゃんは怒るが、

そもそも女は殴れない、とかそんなフェミニスト魂を発揮するまでもなく、敵わない。

王族のビーツちゃんは当然俺より強い。

格上だ。

初めてプロポーズして初めてボコボコにされたあの日、俺は一度目の三途の川観光に旅立った。

その後、なんとか小旅行からの帰還に成功して、サイヤ人の特性発揮で強くなった俺は、

一週間後に再度プロポーズを仕掛け、

「死の淵から蘇ったんだからもう負けないだろう」と高を括って挑んだ。

だが、王族と培養下級戦士の差は想像以上だった。

早くも二度目の三途の川観光に旅立つことになった。

王族超えをあっさりしてのけた悟空はやっぱり凄かったんだ…。

5歳にして二度も死にかける羽目になるとはさすがサイヤ人。

ハードなバトル人生である。

4、5回殺されかけてようやくビーツちゃんに勝てたが、

サイヤ人の闘争本能故か、今度は俺が愛しのビーツちゃんを殺しかけた。

全力のエネルギー弾を顔にぶち込んでしまった時はさすがに血の気が引いたが、

ビーツちゃん本人は、

 

「やるじゃんお前!」

 

と、ボロボロの顔で満面の笑みを浮かべてくれた。

こんなわけで、互いに毎日死ぬ一歩手前までケンカしていたら、

俺もビーツちゃんも部族でぶっちぎりの最強になっていて、

しかも王族と下級戦士の垣根を超えて仲良くなれた。

毎日、超エリートのビーツと遊んでいれば、最下級戦士の俺でも強くなれる。

ビーツには負けてばかりだが、他のやつに敗けたことは一度もない。

他の部族がどんな感じか知らないが、

今なら全サイヤ人の中でも結構いい線いくのではなかろうか。

いきなりビーツちゃんにクリティカルヒットを貰ってしまった俺は、

地面に転がりながらそんなことずっと考えていたのだが、

すぐに容赦ない追撃スタンピングがみぞおちに炸裂して、俺の視界は真っ暗になった。

 

 

 

 

「へっへーん。 今日で3412勝120敗90引き分けだな。

 いやぁ勝った勝った! 勝った日は気分いいぜ!!」

「あの…ビーツちゃん…いつまで…頭、踏んでんの? どけてくんない? 足」

「ははん♪」

 

どけるどころかグリグリと踏みつけてくる始末。

しかもなんだその声、その顔は。 とても嬉しそうで可愛い。

Mの精神に目覚めてしまいそうだよビーツちゃん。

1分くらい楽しそうにグリグリしていたビーツちゃんだったが、

飽きたようで頭から足をどけてくれた。

 

「ものすごい足が痛いから一人じゃ立てない。 手を貸してくれビーツ」

「これぐらいで動けなくなるサイヤ人が

 アタシをお嫁さんにしようなんざ片腹痛いね。 自分で立ちな!」

 

手を差し伸べるどころか倒れる俺の脇腹を、かなりの威力で蹴る始末。

なにその笑顔。 にヒヒッ、って感じで可愛い。

Mの精神に目覚めてしまいそうだよビーツちゃん。

 

「くそ…少しくらい優しくしろよ」

「してるよ。 してなかったら今頃アンタは生きちゃいないさ。

 じゃあ負け犬には今日の晩飯作ってもらおうかなー。

 今日はツフル大トカゲの霜降り肉山盛り!!」

「なんだってぇ! あれ捕まえるの大変なんだぞ!」

「だから罰ゲームにいいんだろ? ぶつくさ言ってないでさっさと行きなよ! ほらほら」

 

なんとか立ち上がったばかりの俺をせっついてくるビーツ。

惚れた弱みだろうが、本当に容赦ない女である。

ビーツにやられて痛む体に活を入れ、

恐竜のようにデカくて凶暴なトカゲを狩り、ヒーコラ言いながら引きずって帰った。

その頃には日も暮れて、もうすぐ夕飯…といった丁度良さだ。

両肩でずしりと支えていた大トカゲを家の前にポイっと捨てて、

掘っ立て小屋同然の自宅の戸をくぐる。

 

「待ってたぜ! おー! 大物じゃねーか! でかしたゴード!!」

 

そこにはビーツがいた。

 

「…おいなんで俺ん家にいるんだ! 王の家に帰れよ! ムラムラきたら襲うぞ!」

 

調理してビーツん家(王宮)に届けるつもりだったがこれは少し予想外だ。

 

「晩ごはん食べにゴードん家行くって言ったら母上も父上もいいってよ」

「あぁ、王…! なんて軽率なバカなんだ」

「おいおい。 王の娘の目の前で王をバカ呼ばわりすんなって」

 

王は俺をある意味信頼しているのか、それとも手をだす勇気はないと舐めているのか。

これも10年間、王の目を気にせずプロポーズしてきた成果…かもしれない。

 

「これはつまりあれか。 王と王妃公認で、嫁入り前にやっちゃっていいってことか」

「てめぇ殺るぞ?」

「え? 本当にヤんの!? いいの!?」

「ぶち殺すぞ、ってこと!!

 だ、だだ誰が最下級のお前なんかと…そ、そそそんなことするわけないだろ!」

「そんなことって何だァ?」

「だ、だから…お、おしべとめしべが…、こーするんだろ? チューしたり…」

「ほお。 ビーツは物知りだな。 チューしたり他には?」

「う、うううううるせー!! しらねーよ! 変態! スケベ! 養殖猿! も、もう帰る!!」

 

耳まで真っ赤にして簡素な石器のイスを蹴りあげたビーツ。

あぁやめて。 下級層出身の俺には貴重な家具なんだから。

 

「あーそう。 帰んのか。 じゃあツフル大トカゲの肉は全部俺が食うから…」

「あ! あー!! なんだよそれ! ずるいぞ!! それはアタシのためにとってきた肉だろ!」

 

でかくて家に入らない大トカゲを、部屋内からズビシッと指差して所有権を主張している。

尻尾を逆立てていても、よだれを垂らしていてもビーツちゃんは可愛い。

 

「よこせー! ウガー―ッ!」

 

なんて叫んで飛びかかってきたが、それでもやっぱり可愛い。

 

「お、おい! いきなりなにすんだ! 落ち着けって!」

「スケベなお前が悪い! どけっ! その肉はアタシんだ!」

「うぎぎ…! や、やめろって…イデデデ! ほっぺたがちぎれる!!」

 

俺の両の頬を馬鹿力で掴んだビーツは、そのまま俺を大トカゲの前からどかそうとしたが、

俺だって抵抗する。 俺だって大トカゲの肉は食いたい。

 

「どーけーよー! アタシの肉ー!」

「よせー!

 このままくんずほぐれつで、ホントにスケベでエッチなことになっても知らんぞー!!」

「あっ?」

「あ!」

 

言った通りくんずほぐれつになった。

決して、決して! 狙ったわけではない。

ビーツに押し倒される形で二人して転んでしまった。

鼻と鼻がちょっとくっついた距離でお互いの顔がある。

ビーツはしばし唖然としていたが、見つめ合っているうちにどんどん顔が赤くなった。

なんとかしよう。 そう思って身動ぎした俺の両手に柔らかい素敵な感触が、むにんッと。

 

「ひゃん!」

 

ビーツの尻尾が直立に硬直して、

同時に普段のガサツっぷりからは想像もつかないほど色っぽい声を出した。

しかも今の感触………、むぅぅ、これは!

なんと。 俺の手は。

なぜか、ビーツの引き締まった腰を周って健康的でムチッとした尻に左手が。

なぜか、ビーツの戦闘民族とは思えないたわわでやっこいおっぱいに右手が。

左手にケツ…右手におっぱい…、合体魔法至福のとき。 効果:股間にエナジーが収束する。

 

「ぎ」

「ぎ?」

「ぎゃああああああああああああああ!!!???」

 

目の前でサイヤ人の全力の大声を出され、鼓膜が吹っ飛ぶかと思った。

だがそれ以上の脅威が直後に襲ってくることを、俺は完全に予測していたのだ!

 

「ぐっほぉッッ!!!」

 

これまた全力の右拳が無防備な腹に突き刺さる。

貫通しかけてないか、これ。 背骨も逝ったんじゃないか……やばい気がする。

腹を突き抜けていった衝撃波が

俺の背後の地面をドデカイ音をたてながら抉り、クレーターが誕生した。

俺の掘っ立て小屋も消し飛んだ。

 

「お…ご……、あが、が…がふっ」

 

やられた時のピッコロさんかリクームか、

ってくらいに目玉が飛び出るほどまなこを開いて悶絶した俺は、

そのまま、もう何度目になるか分からない三途の川手前小旅行へと出発する準備に勤しんだ。

意識が完全に消える寸前に見た光景は、

「う、うわぁぁやり過ぎたっ!! 死ぬなよゴードぉ!!」と涙目になっていたビーツだった。

「すぐ死なれちゃつまんねぇからな…死ぬ気で耐えろよ」なんて遊ばれていた過去が嘘のようだ。

(な、涙目………可愛い…)

そう思って気絶した。

 

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