久々の更新なのにエロ無しとはこれいかに。
次回はエロ回の予定です。
一部では有名な話だが、サイヤ人の最下級戦士は顔のパターンが少ない。
世界的超有名主人公、孫悟空ことカカロットの顔もサイヤ的判子顔の一つで、
サイヤ人の集落には結構な頻度であの顔がいた。
どんくらいの割合かというと100人サイヤ人がいれば7、8割が量産型の顔で、
そのうち悟空顔は5人くらいという感じだ。
やだ…不気味…。
やっぱあの顔は主人公感あって特別感あって、
赤の他人があの顔じゃちょっとあれですよね。
ターレスはかっこいいけど。
何が言いたいかというと…俺の顔って実は悟空顔だったっていう…。
へへっ。
いや、今の今まで気付かなったんだよ。
幼少期は、今は亡き部族王の命令で
培養ポッド出身の最下級戦士は皆髪剃られて頭に番号の焼印されてたし…。
ちょっと大きくなってビーツに認められてからは髪伸ばして良くなったんだけど…
坊主頭に慣れてしまっていた俺は長いのが嫌で自分で適当に短く散髪しててね。
顔もビーツに付けられた傷で色んなとこに古傷あってさ、
俺を産んだ培養ポッドの特徴なのか…あのポッドから産まれた奴は皆目つきが悪くて、
御多分に漏れず俺も目つきが悪い。控え目に言ってターレスより悪人顔だ。
目付きの悪さだけなら超サイヤ人4にだって張り合えるだろう。
そんなんだから特徴的な髪がないと悟空顔と気付けないぐらいだったのだー。わはは。
最近仕事に忙しくて散髪全然してなかったら、
いつの間にか伸びた髪があの髪型になっていた時の衝撃といったら…
いやぁ人生ウン十年経ってから発覚した衝撃的な新事実でしたね。
ベジータ王に髪の毛掴まれてブチブチって千切って脱出したこともあったけど、
有名なベジータ(王子の方)のセリフ…
「純粋なサイヤ人は髪が不気味に伸びたりしない」ってのは
どうも生まれ持った髪の長さ、型まで伸びたらそれ以上伸びないということみたい。
抜いたり切ったりしても、その後放置したら普通に伸びてきた。
よかった。本当によかった。
これで髪にダメージ負ったらハゲ一直線の運命ってわけじゃなくなった…。
ハゲたサイヤ人はナッパの専売特許だからね。不可侵の聖域だからね。守護らないと。
そんなわけでハゲ問題は片が付いたけど、
そこで一気に気になってきたのが
果たして俺はバーダックともターレスとも関係がないよね?ってことだ。
もし、万が一…無いとは思うんだけど…もし俺がどちらかになるべくして生まれてて、
まかり間違ってゴードになってしまっているなら…
これはちょっと大変だ。
ドラゴンボール史がひん曲がってしまうかもしれない。
…。
でもまぁ、今更どうしようもないんですけどね。
色々やらかした後だし…。
いや、きっと俺は関係ないよ!あの二人とは!ね!
年代も、多分俺ってバーダック世代よりちょっと上だし…ターレスも多分もっと若いだろうし。
全然だいじょーぶ!
だって俺、量産型だし!
他にも悟空顔いるから!
うん…俺は引き続きビーツとイチャイチャして過ごす!
決定!
閉廷!
解散!
そんなこんなで、俺とビーツは今日もフリーザ様の命令で
とある惑星へ元気いっぱい進撃中なのである。まる。
今日は既に1つ惑星を攻め落としたので、この惑星を落とせば本日のお仕事終了だ。
別に「今日中にあとxx個落とせ!」とか厳しいノルマがあるとかじゃないんだけど…。
うちのビーツちゃんが
「使えない新人が来たなんて思われて舐められたくねぇ」
とか言い出して自主的にこの忙しさだ。
ちょっとやめないか(震え声)
まだ俺達は大して期待もされてない新入りなんだからクウラ機甲戦隊ばりに
1日で7つ惑星を滅ぼすとかしないでいいんだよ。
あんな人らは超エリートなんだよ。
だいたい1日7惑星攻略なんてのはクウラ様本人がいるから出来たんじゃないか…?
だって他のチーム、今月中に1個陥落させる、とかそんなレベルよ?
新人チームの俺達(ビーツと俺だけなので実質コンビ)は
まずは半年で1個攻め落としてみろってドドリアさんに言われてたのに…。
必要なら新人研修の一環でベテラン戦闘員が指導員として入ったり、
他のチームに体験入隊するのでも良いって言われたのに…。
ドドリアさん本人が「丁度俺も暇だし付いてってやろうか?」
と真面目な顔で言ってくれたのは凄く嬉しかった。
だけど、
「半年で1個だぁ…?ハッ!あたし達だけで1日1個落としてみせらぁ」
サイヤの姫様はそんないかにもサイヤ的なこと言って断ってしまった。
それを聞いた時は俺も目の前が真っ暗になってしまったが、
いざ蓋を開けてみればそれが出来てしまうのがサイヤ人のすごいとこ。
「…本当に大丈夫か?おい新入り、無理はすんなよ?」
そう言って見送ってくれたドドリアさん…貴方、原作だとあれでしたけど
結構身内の面倒見がいいタイプなんですね…ありがとう、ありがとう…。
フリーザ様の側近やってるのも納得の面倒見の良さです。
そしてうちのビーツが無礼でごめんなさい。
入社1ヶ月目…この間に連日攻めまくった俺達が落とした惑星は既に30近い。
ビーツは本当に1日1個のペースで惑星を攻め落としていた。
うーん、快挙(寝不足)
機甲戦隊とか特戦隊レベルの超エリートならそれこそ1日7個とかいけるらしいが、
それでも普段はそこまで猛烈ハイペースではないとのことだ。
彼ら超エリートでさえ移動時間含め1月で15個~20個とかが普段の侵略速度と聞いた。
どれだけビーツが(と俺も)無茶をしているかがよく分かる…。
今日中に後1個落とせば1月30達成、というのもあってビーツは張り切っている。
だが今日は既に1個攻略済み…1日2個を俺達二人だけで攻略なんて疲れるに決まっている。
が、そこはやっぱり王族で意外と頭いいビーツちゃん。
ちゃんと考えていた。
本日ラストのこの惑星…なんと攻撃時間帯は満月である。
さすがですビーツ様。
さすビー。
これはもう勝ったも同然なんだが、問題はやり過ぎずフリーザ軍の軍規を守ることだ。
フリーザ軍は惑星を綺麗に分捕って金持ち宇宙人に売りつけるのが生業だから
なるべく綺麗なまま星をゲットしないとな。
…既に勢い余って文明レベル下がるぐらい壊し過ぎたこともあるけど…
ちょっともう手遅れ感が…ま、まぁたまーにだし平気だろう。
平気だといいな。
サイヤ人が戦いに関して有能過ぎて好戦的過ぎて、
おまけに御しにくいと思われてはフリーザ様の粛清コース一直線。
この一ヶ月は待遇改善と出世のためにぃ、えぇちょっと頑張りましたですぅ、はい~。
という後付ゴマすりを後で俺がやる予定だ。
これでフリーザ様に俗っぽいとこも見せつけて手綱を握るのは容易と思っていただいて、
そしていい感じにフリーザ様に「あんな猿は餌をちらつかせてれば大丈夫ですよ、ホッホッホ」
なぁんて感想を持って貰えたらボクぁ幸せだな…。
ビーツちゃんがあまりに生き生きしてたからついつい止めなかった俺も悪いんだけど、
これでどうにかなってくれ、と祈るばかりだ。
でも、それはそれとして…
『ビーツちゃんハッスルしまくり戦闘天国1ヶ月!』の責任はとって貰う。
俺だってサイヤ人なので戦いは大好きだけど
ちょっと戦い過ぎじゃないですかね?(真顔)
俺の目の下に隈あるよ?目付きの悪い悟空顔が隈のせいでもっと悪ぅい顔になってるよ?
おかしいって。
ブラック企業もまっつぁおだって。
良くも俺を馬車馬のように働かせたな、ビーツ…。
連日戦闘!対人関係の折衝!壊れた戦闘服やスカウターの応急修理!
毎日の定時連絡!その他必要書類の提出!
そして一ヶ月間、間近で繰り広げられるむちむちエロボディが
健康的に躍動するのを見せつけられて、なのにエッチなことする時間もないこのお預け感!
お前、戦闘服姿がエロ過ぎるんだよビーツ!!
うおおお!ビーツ!俺の一ヶ月の苦労と!ムラムラ!どうしてくれる!
フッフッフッ…見てろよ。今晩、戦いが終わった後が楽しみだぜ…。
一ヶ月オナニーも出来なかった我がリビドーを食らわせてやるぞ…。
▽
俺達の乗る一人用のポッドが二基、その日、その惑星に彗星のように近づいていた。
そこそこの文明レベルを誇ったその惑星は、宇宙から高速で接近するそのポッドに気付くと
最初は
数度の警告の後、保持するあらゆる兵器、戦力で俺達の迎撃を試みてきた。
だがこのポッドはかなり頑丈だ。
フリーザ軍が誇る技師ギチャムが、
ビーツと俺が持ってきたツフルの技術を取り入れて作った新型の丸型宇宙船で、
かなり頑丈と言ったが、このアタックボールの耐久性はそれにしても半端ではない。
ナッパが地球に来た時の名シーン「挨拶してやろうかな」での『クンッ』でも壊れず、
伝説の超サイヤ人ブロリーの豪腕ですら雄叫びを挙げながら数秒かけて握り潰す程。
反面、内側からの衝撃には滅法弱く簡単に壊れてしまうが、
様々な精密機器を搭載しているのだから当たり前だろう。
それに、その内側からの脆さのお陰で
機密保持の為の自爆も容易となっていて弱点というより寧ろ利点だと思う。
現在、フリーザ軍でもかなり重宝されていて今年度の最優秀兵器に輝くともっぱらの噂。
フリーザ様自身もポッドを気に入っているらしく、
戦闘服やスカウター等フリーザの御眼鏡に適う新型兵器を
次々に開発・改良した技師ギチャムと情報提供者の俺達二名・合計三名には
何らかのボーナスが与えられることも考慮されているとかなんとか。
軍施設でメディカルマシーンに入る列で後ろにいたキュイが教えてくれた。
本当なら嬉しい限りだが、本当だったら奢ってくれとキュイにはタカられてしまった。
ちなみに、俺達が拉致ってきたツフル人のエンジニア一名は、
ツフル人特有のプライドの高さ故に情報供出を拒否。
それが災いし壮絶な拷問で知識と技術を吸い取られた挙げ句に獄死したらしい。
やっぱプライド高いって生きにくいんだなぁ。
ビーツだって王家のプライドあるだけにたまーにやらかしそうになる時あるし。
冷凍睡眠に入る程の距離でもないので、
俺もビーツも起きたままボーッとしながらポッド内で待機しているわけだが、
-この一ヶ月間でポッド内のこういう時間は数少ない休憩時間だ…-
時折ポッドが小さな音と共に揺れる。
きっと惑星の住人共が攻撃しているのだろう。
しかし抜群の耐久力と衝撃吸収性、おまけに防音完備で
「あっ、何か遠くで音がなってる…今の揺れは震度1かな?」程度だ。
う~ん、ツフル技術万歳。ギチャムさん万歳。
そうこうしてる内、今までとは少し違う音と衝撃。
もう感触だけで分かるぐらい経験した。これは惑星への着陸音だ。
惑星の地質や都市部か自然部かでも変わるが大体着陸の衝撃は似ている。
眼の前の壁がゆっくりと開いていき、惑星に降り注ぐ夕焼けの陽光が隙間から差し込んだ。
同時に外気も流れ込んでくる。
この瞬間の空気の匂いは好きだ。
いざ、始まりって感じで…。
ポッドから出て、背伸びし…そして大あくび。
「よぉビーツ、4時間ぶり。休めたか?」
俺の数m横で同じ様なポッドからゆっくり出てきた極上の赤髪美人を見ると、
彼女は豊かな胸を押し込んだ戦闘服でふんぞり返って腕を腰に当てている。
「…気が高ぶって休むどころじゃなかったな。
この星で丁度30個目…しかも今宵は満月ときたもんだ。
へへへ…久しぶりだな、大猿は」
いかにも負けん気の強そうな野郎言葉が、
むちむちエロボディのビーツのスケベさをより際立たせている。
野郎言葉がエロボディを!エロボディが野郎言葉を!
絶妙なハーモニーでお互いを引き立てる!
この破壊力だ…あぁヤバイ。ビーツを視界にいれただけで勃ちそう。
「月が出るまで後1時間ってとこか。
それまで、どっちが多く殺せるか競争だな」
「はっ!いいねぇ!あたしに勝てるかぁ?」
「…勝った方の言うこと一つ聞くってのはどうだ?」
「よぉしのってやるよ!食堂のいちごパフェ特盛10杯奢らせてやるぜ!」
腕をぶんぶん振り回しながらビーツは既に勝ち誇っている。
まぁ戦闘力でいえば俺は9000、ビーツ2万ぐらい…
彼女は俺の倍以上あるし勝ち確だと思うのは当然だろう。
だが…!
今宵、俺はエロパワーに満ちている!
エロを前にした童貞のパワー程凄まじいものは無いと教えてやる!
…。
ちなみに、こんな高い戦闘力に至ったのはつい最近だ。
この1ヶ月の強行軍がどれ程過酷だったか…これでわかって貰えただろうか…。
フリーザ軍に入りたての先月頭ではまだ俺の戦闘力は3000くらいで、
ビーツは1万くらいだったの。
上がりすぎぃ!
この上昇率、フリーザ様に警戒されちゃわない?俺達大丈夫?
こんなんだからサイヤ人は危険だってフリーザ様に目をつけられんだよ!
でももう上がっちゃったもんは仕方ない。
これ以上戦闘力上がりませんようと祈りつつ
強者に出会ったりしてギリギリの戦いしてサイヤ人の重傷レベルアップしないよう気をつけて
弱い者いじめだけしてフリーザ軍であまり目立たず過ごすことに注力しよう。
おお俺ってクレバー…なんて冷静で的確な判断力なんだ!
「おい、来たぜ。…派手なお出迎えだ」
俺が人生設計を組み立てていると隣でビーツちゃんが
いかにも凶悪そうな顔でドスを効かせた魅惑のハスキーボイスで呟いた。
でもそんな声もちょっと慌てたり尻尾にぎにぎしたりおっぱい触ると可愛い声になる。
最高かよ。
ギャップ萌えと天然スケベの塊…
快楽には屈したくないのにすぐに快楽堕ちしちゃう系女戦士…それがビーツ。
「…さぁて、まずはうるさいヒヨコ達に挨拶でもしてやろうかな」
俺は笑って偉大なるハゲサイヤ人の名台詞らしきセリフをうろ覚えで披露し、
そしてクンッと指2本であの動き。
ズオア!と地表を削りながら吹き上がる気の障壁が360°を無差別攻撃していく。
これぞサイヤ人流の挨拶だ。
弱い生命体ならこれで一瞬の苦しみもなく命を終わらせられる。
非道に見えて慈悲深い一撃なのだ。(サイヤ人的解釈)
…。
……。
うーん…。
なんか、こう…ナチュラルにエリミネート出来るようになって来たなぁ。
俺も、もう立派に身も心もサイヤ人だ…。
感慨深い。
「…よぉし、周囲を消し飛ばしただけで済んだな。これならまだこの惑星は値崩れしねぇ」
我ながら加減ばっちし。
「相変わらず挨拶がうめぇなゴード。さすがはあたしのオモチャ…って、んん?
おい、まて。ひょっとしてこの挨拶も競争のカウントに入るのか?」
よくぞ気付いたビーツ。
さすがビーツ。
さすビー。
「当たり前だろう」
「なっ!おい!ずっけぇぞ!?今ので軽く1000以上じゃねぇか!!
ノーカンだ、ノーカンっ!」
「満月まで後50分…果たしてビーツは巻き返しなるかなぁ…?
よーいどんっ!」
「あぁ!?ずりぃ!」
気を一気に放出して飛び出した俺に負けじと飛び出すビーツ。
挨拶によって既に戦意を喪失した原住人達は、
ゲーム感覚で競い合う俺達に無慈悲に殺されていくしかなかった。
一方的な虐殺が続くこと40分。
この惑星の3つの大陸の内の一つから、早くも高度知的生命体の反応は無くなりつつある。
建物・施設は出来る限り残しつつ手早く原住民だけを殺していく作業は中々骨が折れるが、
この大陸は小さいから準備体操にはもってこいだ。
「つまらねぇ…なぁゴード?こいつらもうろくに抵抗しやがらねぇ!玉ついてんのかぁ?」
ビーツがエネルギー弾を居住区画にしこたま撃ち込みながら不満を漏らす。
「仕方ないだろう。俺達の戦闘力じゃ殆どの星でも大して抵抗できないさ。
それより大事そうなもんは壊すなよ?施設含めての値段なんだからな」
はいはい、とビーツは笑顔で答えた。
弱い敵しかいなくとも、それはそれで楽しめる。
俺もビーツもまるで祭りの屋台で射的ゲームでもしているような気軽さ。
逃げ惑い、エネルギー弾で炭化していく母子を見ても
その弱さに悲しさや哀れさを覚えても罪悪感は抱かない。
冷静に俺達二人の有様を俯瞰して考えてみれば、
地球人や界王様達の価値観から見るとどう考えても悪人だが…
サイヤ人がスポーツ感覚で殺し合いが出来てしまうのは、
それはもう種族的な価値観というか文化というか…
異文化を尊重するということで一つ許容してくれ、としか言えない。
でも、言っておいて何だが、
それで殺される他の文化の方々はたまったもんじゃない、とは俺も思う。
「…よぉし、こんなとこかな。あと原住民が住んでる大陸は2つ…この大陸よりデカイね」
スカウターに反応する生命体は周囲には存在しなくなった。
探知範囲を拡大すれば東と北に生命力の反応が多数集まっていた。
「ゴード、おまえどっちに行く?あたしは東がいい」
「どっちでもいいが、何でお前は東に行きてぇんだ?」
「北は寒そうだしな」
とてもつまらない理由だった。
ちょと呆れ顔をして俺は賭けに勝つためにも即効で北の大陸に行こうとした…。
が、そこで以外な隠し玉が登場した。
何かがかなりの速さで俺達に接近してきていた。
「おい、ビーツ見ろよ」
「ん~?何だアリャ?」
最初、点でしかなかったソレは見る見るうちに大きくなっていく。
「あれは…兵器じゃないか?見るからに機械だ」
「飛行機でもない…人型…?うわっ、あれロボットか?
見るからにゴードが好きそう」
確かにビーツが言う通り、迫るそれは人型だ。
しかも大きくて無骨で鋼鉄感剥き出しのTHEロボットだ。
「なんだあれ!?すげぇ!この文明あんなロボット作れんの!?」
俺の目が思わずキラキラ輝いてしまう。
なんて素敵なロボだ。
巨大ロボだ。
鉄人28号かブリキ大王に似てる…いや、鳥山的センスが加わったあれは…
そう!キャラメルマン!
Dr.マシリトのキャラメルマン1号そっくり!
顔はゴーグル顔だけどすごい!ロマンある!
「ちょ、ちょっと俺…サインもらってこようかな?」
「おい!?」
「…ちょっと握手してくる」
「よせ馬鹿!」
偽キャラメルマンにどーもどーもと融和ムードで近づく俺。
…に向かって偽キャラメルマンはなんとロケットパンチをしてきた。
「どわっ!?」
かっこいい!GR2由来!マジンガースタイルの由緒正しきロケットパンチ!
俺の身長よりも大きなドデカイ鉄拳が光線なみの速さで俺に命中する。
はっしと受け止めるが、何せデカイので全身をうまく使わねば支えられない。
むぐぐと唸りながら俺は全身に力を入れると、
そのまま押し返してお山の向こうまですっ飛ばすつもりでぶん投げた。
「よぉし…って、あれ?」
だがクルクル回転しつつぶん投げられた鉄拳は、
そのままホーミングミサイルばりに向きを変えて再度ブースター点火。
向きを変えて俺にすっ飛んできた。
「すげぇ!誘導機能付きだぁ!!って、あいたぁー!?」
そのまま俺の鼻っ面に命中してしまった。
ツーっと一筋、鼻血がでる。
「言わんこっちゃねぇ!どけ!あたしがやる!」
「ちょっと待て!まだ壊すな!」(必死)
「はぁ?ぁんでだよ?」
俺の懇願にビーツが困惑顔。
「スカウターのREC機能ONにしてなかった。
あいつが存分に動く様を記録しなきゃならねぇ」
「…それ、お前の趣味だろう?」
ぎくっ。鋭い。
さすがビーツ。
「違うっ!これはフリーザ様に提出する用の映像資料だ。
あの兵器、きっとフリーザ様も興味を持たれるぞ!
できれば鹵獲したいな!いや、鹵獲しよう!
鹵獲するべきだ!
きっとフリーザ様もお喜びになるだろうさ!!」
「ほんとかぁ?」
うっ。
ジト目のビーツ。かわいい。
いや半分くらい俺の個人的趣味だけど、残り半分は本気だ。
だって戦闘力9000のサイヤ人である俺に鼻血ださせたんだぞあのロボット。
「ビーツの戦闘力じゃあのロボットを壊しちまうからな。
それに俺の方が機械に強いし…ロボット、それは男の浪漫!」
「お前が相手したいだけだろ…?
まぁいいや、満月まで後10分…ゴード、先に5分戦っていいぞ。
5分で決着つかなかったらあたしの番な。
へへ、結構強そうなガラクタだし、楽しみだな」
「なにおぉ?俺がコイツに負けるって思うのか?
酷いぜビーツ、俺ぁそんな弱くねぇぞ」
「お前がやられるとは思ってないけどさ。
でもソイツ頑丈そうだからタイムオーバーは有り得るだろ?」
俺は唸った。
そうかもしれない。
さっき触った感触でもアイツがただの鋼鉄製じゃないことは分かる。
宇宙で一番硬いというカッチン鋼ではないと思うが、それにしても大分硬度がある素材だ。
「時間がもったいねぇ!いくぞキャラメルマン!」
キャラメルマン…?と後ろでビーツが小声で不思議そうに呟いていた。
こいつを滅茶苦茶に壊すなんてとんでもない。綺麗に壊さなくては。
なのでまずは手加減エネルギー弾で攻める。
「どれ、まずは一発……おお、弾いた」
偽キャラメルマンは避けるでなく装甲だけで凌いでしまった。予想通りだ。
少しずつエネルギー弾の出力を上げて俺は撃ち続けるが、
「驚いたな。まだ弾くぜコイツ」
やっぱり重厚な見た目通りかなりの防御力だ。
文明レベル高い惑星だとこんなの作れる文明もあるんだなぁ。
これ、俺の趣味置いといて冗談抜きに兵器としてフリーザ様興味持つんじゃねぇ?
「なら…接近戦だ!」
俺は自分自身を弾丸のように見立てて高速でかっ飛んだ。
ロボの丸々とした土手っ腹にキックで突っ込むと、
ぐわぁ~~んという銅鑼を鳴らすような音が響いてロボがよろけた。
「うわっ、あたたた…俺の足まで痺れたぁ~」
俺の足が痺れるダメージを負ったが、お陰でロボの腹の装甲板がぐにゃりと歪む。
凹ませたはいいが、やはり大した防御力だ。
ロボットが負ったダメージは装甲板だけみたいで動きは俄然元気。
緑色のゴーグル型の目が、赤々と光出す。
(うわっ、どう見てもアレ、ビームだろ)
思った通りビームだった。
カッとサーチライトのように赤い光線が照射されて俺を包む。
分かってたのに喰らってしまった。
だって喰らいたかったんだ…ロボのビームだぞ?男なら一度は喰らいたいだろ?
いや、そりゃ人間だったら避けるけど、今は俺…サイヤ人だし。
喰らっても平気かなぁって思って。
「何してやがる!避けろよ!」
後ろで観戦しているビーツが怒号を上げていた。
どじゅうッという音がして俺の戦闘服と皮膚がいい感じに遠赤外線でチリチリ焼かれた。
あっつぅい!
「おおおおっ!あ、熱い!すごいぞこのロボ!なぁビーツ!」
「お前…はぁ~~~」
じんわり火傷が広がっていくが、俺はそんなことも気にならず
感動を伝えるべくビーツを振り返ったが彼女は天を仰いで呆れ果てていた。
なんで?
「すげぇ…サイヤ人の肌を焼く熱線!このロボット…欲しいぜ!」
わくわくが止まらない俺は一分一秒を惜しんでロボットを攻撃しまくった。
勿論、この戦闘の後は俺の物になる(予定)ので出来る限り壊さないように壊す。
問題はこのロボットが乗り込んでの操縦タイプか、それともAIタイプか。
或いは鉄人28号方式の外からリモコンタイプか。
「でもまぁ…大体が頭が受信装置だったりコンピューター積んでたり、だろ!」
高速で頭を横合いから殴りつける。
また銅鑼を全力で鳴らしたような音がしてロボットの装甲がひしゃげ、大きく横へ態勢を崩す。
すかさず首にしがみつき、俺は全力を込めて首に抱きつき締め上げた。
「ぬぎ、ぎ、ぎ、ぎっ!このまま…引っこ抜いてやる!」
ミシミシとロボットの関節が悲鳴をあげる。
首を回し目の熱線で俺を焼こうとするがここは死角のようで熱線が当たらない。
太い腕で俺を掴もうと両手もジタバタさせるが、
分厚い装甲で関節の可動範囲が足りないようでやはり俺に届かない。
「よし…後、もう…ちょっと…!」
ミシミシミシ軋むロボットの首。
その時、ロボットが胸の装甲板をガパッと開いた。
それを視界の端でチラリと見た俺は思う。
(あっ、これ絶対極太ビームか大量ミサイルだ!!)
思った通りミサイルだった。
ロボの基本を抑えた博士が作ったと見える。俺は感動した。
「おお!見ろビーツ!ミサイルはやっぱりホーミングだ!
俺に向かって翔んでくるぅぅーー!!わはははは――ぐわーーーっ!!?」
全弾俺に着弾!
俺、死亡確認!なわけもなく、ただの火薬炸裂如きでサイヤ人がダメージを負うわけはない。
「へへ…ロケットパンチじゃないと傷一つつけらんねぇんじゃねーかな?」
ロボットの首の関節がミシミシミシミシミシ悲鳴をあげる。
実際、爆弾より謎鉱物の装甲で覆われた高速鉄拳の方が痛かった。
ロボットはまるで俺の言葉を受け入れたかのように、バシュッバシュッと二発…
両腕をロケットパンチとして射出。
それは鋭い弧を描き俺目掛けて飛んできたのだった。
(あーあ…この感じだと…)
俺はロボの首元から寸前で素早く飛び退く。
当然、高速のロケットパンチは俺ではなく俺がいた場所…
即ち首へとぶち当たったのだった。
左右から自分の頭部をロケットパンチで挟んでしまったロボットは、
哀れにも平たくなった頭部の割れたバイザーが明滅しながら俺を見ていた。
ロケットパンチが力無く地に落下していくと、
すぐにロボット自身もぐらりとバランスを崩して鉄拳の後を追うように落ちていった。
「なんだ、もう終わっちまったのか」
ビーツが後ろで溜息をついている。
「頑丈なだけだったな、あいつ。フリーザ様に持ってかえんのか?」
「もちろんだ。あの感じだと頭にコンピューター積んでた自動ロボットだったっぽいな。
頭潰れたのがちょっと心配だが…まぁギチャムさんならきっと直せるだろ」
「ふーん…まっ、好きにしなよ。
……お、見なよゴード」
腕を組むビーツが闇夜の空を見上げた。
俺もつられて見ると、そこには真円を描いたお月さまがぷっかり浮いている。
俺とビーツはお互いの顔をみてニヤリと笑った。
その日、一つの惑星が滅んだがそれは広大な宇宙では大した事もない出来事だった。