※この作品はR-18です。

俺ガイル 日常の何気ないエロス。   作:高橋徹

100 / 700
(17)

「ごちそうさま」

『は~い、お粗末さま~』

 謎カレーを食べ終えた俺の言葉に2人が答える。やだ、嫁が2人……? なんでもないですごめんなさい。

「やー、ちゃんと出来て良かったー」

 由比ヶ浜がぷはーと息を吐く。達成感が漲ってるなあ。

「小町は未だになんでちゃんと出来たか分からないんですが……何はともあれ、結衣さん、お疲れさまでした!」

 台詞の前半を暗澹たる表情で、後半はぺかーっとした笑顔で語る小町。器用だなあ。

「や、小町ちゃんこそ! 本当にありがとう! これからもよろしくね!」

 由比ヶ浜が胸の前でぐっと両手で小さくガッツポーズをすると、小町の顔が引き攣る。目を逸らす。冷や汗が流れる。

「あ、や~、うん、まあ、え~と、結衣さんの頼みだしな~……、でもなあ……や、うむむむ……ぐぬぬぬぬ……むぐおおお…………………………! ……………………ふう。…………はい♪」

「すごい苦悶した末の決断だ!? 良いんだよ小町ちゃん! そんなに無理しなくて! 逆に今の感じの方が辛いよ!」

「いえ、不肖ながら全力で頑張りたいと思います! 散々苦労したご褒美として毎回結衣さんのお胸様を好き放題出来る訳ですから」

「そんなこと一言も言ってないよ!? 小町ちゃんの中で私の台詞が改竄されてるよね!?」

「おお、由比ヶ浜。お前よく改竄なんて言葉知ってたな」

「ここで要らない茶々を入れるなー!」

 怒られた。

「や~、楽しみだな~……結衣さんの胸」

「恐い、恐いよ小町ちゃん! 大体、好き放題ってなんなの!?」

 小町がきょとんとした顔でくりっと首を傾げる。すんごい可愛いけどこのタイミングでやる必要無いよね?

「見る、触る、撮る、吸う、摘まむ、電動する何かを当てる、5時間くらい触る、拘束して電動する何かを押し当ててその様子を録画して出かける……?」

「ヒッキー! 小町ちゃんが恐いよー!」

 目がヤマピカリャーになって口から涎をたらりと垂らして恐ろしい事を口走る小町に、由比ヶ浜が全力で戦いて俺の方に飛んできた。

 たしかに、前半の羅列もえぐいし、後半が特に洒落にならない。興味はあるけど。興味はあるけど。2回言っちゃった。

 ――と、ここで不意に。

 むにゅん、と柔らかな感触が。

 思わずそちらに目をやる。そして一気に思考の向きを捻じ曲げる。

「そうだな、恐いな……兄妹のシンクロ率が」

「敵が2人になった!?」

「バカ言うなよ由比ヶ浜。俺は小町が出かけてる間、電動する何かを当てられてるお前にずっと悪戯してるくらいだから」

「何に対しての『バカ』なのかもはや分からない!? ていうかそれも録られるじゃん!」

「あ」

 何だこの会話。

 続けるとろくな事にならなそうなので(ていうかもうなってるので)、さらりと話題を切り替える。

「取り敢えず食器を片付けるか。ほら由比ヶ浜、その柔らかいものを離せよ。や、やっぱりこのままでも良いかもしれない。むしろこのままが良い。仕方ない、片付けは小町に――」

「もぐぞ」

「言葉少なに言うのやめてくれないか!? なんで小町はそのフレーズが気に入ってんだ!?」

 と、まあ。

 雑談の結論としては、今後、出来るだけ近い内に、由比ヶ浜にえげつないエロ責めをするという事で。由比ヶ浜にこの結論は伝えないでおく。比企谷兄妹での結論です。何それ超恐い。

 

       ×  ×  ×

 

 片付け終了。

 3人でこたつにin。ぬくぬくだにゃー。

 ちなみに小町に強制されて、俺と由比ヶ浜は隣同士で座らされました。やだ、僕人権が無い……。

「ふい~、楽しかったな~」

 由比ヶ浜が露天風呂で今日一日の旅行を振り返っているかのような口調で喋ると、こてんと身体を前に倒した。

 ――と。

「……おおお……」

 思わず感嘆のため息が漏れた。

 豊かな双丘がむにゃりと形を歪めて、こたつ台の上に鎮座ましましている。

 ……む、む、む。

 胸神様やでえ……!

 だっておかしくない? 胸が着いた時点で安定して、顔が着地してないのにもう「ふへ~」とか言ってんだよ? どういうこと?

 目の前で起きている神の御業を心の中でひれ伏しながら崇めていると。

「……ごくり……」

 なんかもう一人、息を呑んでるヤツが居た。こいつバカなのか……? 人の事一切言えないけど。

 ……おい小町、由比ヶ浜を見る目がキラキラしすぎじゃない? あ、今手を伸ばして引っ込めた。チラ見して目を逸らすなよ。可愛いけど理由が不純……や、もはや一周回って純粋だな。むしろ純水まである。やだ、小町ったら電気が効かない……?

 俺と小町が煩悩にまみれていると、由比ヶ浜が首だけこちらに向けて、にへっと笑った。

「良かった、ヒッキーが美味しいって言ってくれて」

「お、おう……」

 快活な笑いと優しい笑みのコンボに撃ち抜かれる。なんだお前、超可愛いなと思い、気が付けば手が出ていた。この言い方語弊しか産まないな。

 由比ヶ浜の頭をくしゃくしゃと撫でる。良いよね、小町が見てるくらいだし。……良い、よね?

 お団子の無い頭をくしゃくしゃと撫でると、由比ヶ浜の顔がてろんと綻ぶ。

「……ふわあ……えへへ~……もっと撫でて~……」

 ふやけた声に甘える成分が混ざる。

「……っ」

 え、何この子、俺を殺したいの?

 取り敢えず引き続き撫でていると、小町がこたつに肘を乗せて手を組み、にひっと笑った。

「や~、イチャついてるね~、小町も居るってのにお熱いことで!」

「バカ言うな、これのどこがイチャついてるって言うんだ。俺はただ由比ヶ浜の頭部を愛でているだけだ」

「ヒッキー、言い方が恐いよ~頭部って言わないで~……」

「結衣さん、温泉にでも入ってるんですか……すんごい声がふやっとしてますよ」

 小町に呆れられるという異常事態だった。

 

       ×  ×  ×

 

「さて、この後どうするかな……」

 しばらく由比ヶ浜の頭部を愛で続けて、危うく胸を触りそうになるのを25回程すんでの所で止めた後、ふとこの後の事を考えた。俺胸好きすぎだろう。引くわ。

「ん~……」

 小町が頬に人差し指を当てて思案している。なんで由比ヶ浜の胸を見ながら考えてんの……。

 ちなみに由比ヶ浜はうつらうつらと舟をこいでいる。首が動く度に胸もぽよんと動くんだけど、兄妹揃ってその様子を凝視するのやめたい。なんなんだこの兄妹。胸神様の狂信者:現在2人。

「あ」

 と、小町が手をぽんと叩いた。頭の上に電球が見える。技を閃いたのかしらん?

「この後、お兄ちゃんと結衣さんはお兄ちゃんの部屋でテレビ鑑賞なんてのはどう? のんびりしなよ! ついでにお兄ちゃんは結衣さんの胸を弄びなよ」

「お前もはや何の遠慮も無くなってるな……。……撮るなよ?」

 意味は無いだろうと思いつつも確認の言葉を告げると、

「…………………………うん、大丈夫」

「躊躇いが長すぎんだろ。え、何、撮る気だったの? え?」

「そんなそんな、Webカメラを使おうだなんてそんなそんな」

「PCのとこに設置してんだな。分かった。ちゃんとOFFにしておく」

「にゃー! ご堪忍をー!」

「だめだだめだ。俺のプライバシーはどこ行ったんだよ」

「にゃー! お兄ちゃんが大量の巨乳ものの動画データを持ってるのは絶対言わないからー!」

「俺のプライバシーはどこ行ったんだよ!?」

 繰り返しで意志を強めた。

「ううう……お兄ちゃんのバカ! ボケナス! 八幡! 巨乳で挟むやつ好き!」

「おいなんで人が大好きなプレイ内容を暴露してんだ!?」

「あたしを挟んで変な話するなー!」

『あ』

「兄妹揃って同じ反応だ!?」

 兄妹の阿呆会話で起きた由比ヶ浜に、しっかりツッコまれた。

 と、まあ。

 なんかこの後すごい事になりそうだなあと期待しながら、こたつをのそのそと抜け出すと、俺と由比ヶ浜は部屋に向かった。

 ちなみに小町はいつもの料理の200倍疲れたらしく、英気を養うためお昼寝するとのこと。何の英気だよ。200倍という数字に由比ヶ浜が絶望してたけど、まあまずは50倍目指して頑張りなさい。とにかくまずは知らない調味料を召喚・使役するのはやめなさい。

 

       ×  ×  ×

 

「どうぞ」

「おお~……ここがヒッキーの……へええ……へえええ……」

 由比ヶ浜の好奇心満々な表情が何か妙にくすぐったい。

「へええ……ほおおお……」

「やめろやめろ、恥ずかしいからあんまじろじろ見るなって」

 すんごいあちこちきょろきょろ見てるんですけど。俺の部屋、珍しいものなんて何も無いぞ?

 しっぽあったら絶対ぱたぱた振ってるぞこいつ。しっぽ挿れてやろうかしら。……ちょっとえぐいなそれは。ちょっとね。

「あんまりはしゃぐなよ、揉むぞ」

「え……」

「あ……」

 思わずさっきのノリで言ってしまったのだけれど……しまった、今ここにはもぎ人(もぎびと)が居ない。そんな職業ねえよ。

 ただのセクハラ発言に自分で動揺していると、由比ヶ浜が微かに口を開いた。

「ヒッキー……」

 由比ヶ浜の目に、ほんのりと色が宿る。

「……っ」

 さっきまでバカ騒ぎをしていた(主に俺と小町だけど)時とのあまりの空気感の違いに、身体が戦慄いた。

「……取り敢えず、テレビ見よっか。座るのはベッドで良い?」

「あ、ああ、そう、だな……」

「ん、じゃ、座ろ」

 由比ヶ浜が伸ばした手に自然と手を伸ばして応える。

 ……うん、そうだ、俺たちは今から、ベッドでテレビを見るだけ……見るだけ……。

 ……んな訳ねえよなあ……。

 

 

 

 続く。




<追記:8月6日分のお休みの連絡>
熱中症の影響かダウンして、今日は会社を休みました。今まで会社を休んでもこの連載を続けてたんですが、流石にそろそろ休まないと歯止めが効かなくなるよなと思ったのでこちらの更新を初めてお休みします。3月21日から本当に毎日更新していたのですんごい気が引けますが、ここいらで一回休んだ方が気が楽だろうなと。ゆきのん編の書き置きがあるので推敲すれば上げられるんですがやめておきます。こんなことをたらたら書いてしまうくらいには未練があります。どなたか何日連続更新だったのか数えて頂けませんかw
話を上げずに言っといて難ですが、励ましのお便り間違えたご感想お待ちしてます!
ちなみに動けないながらも本は読めたので、読みかけの本を一気に3冊読み終えました。不幸中の幸い(?)でした。
明日は仕事中に首に巻くタイプのアイスノンが巻けるか聞いてみます。
うむむむ、後ろ髪がすんごい勢いで引っ張られる…!!
うん、休みます。皆さんもご無理なさらぬようお願い申し上げます。
それでは、また明日お会いしましょう(^^)!!
今回もお読み頂き〜のフレーズが使えないいいい!!
<追記終了>

☆祝・累計ランキング2位及びUA900000突破☆
やりました。朝起きてランキングを確認した時、思わず右手を高々と上げてしまいました(ちなみに朝5時頃)!w
皆さん本当にありがとうございます。ここまで来たら1位を達成するまで頑張ります。ウソです。書きたいこと書いてたらそういや1位になってたなってくらいの勢いで楽しみます。1位になるのとネタが尽きるのでは絶対前者が先になる自信があります。だって一向に書き終わらない……!
これからもよろしくお願いします(^^)!

今日はガハマさんでした。のほほんもここまで。正確に言えばここからものほほん成分はありますが、かなりエロエロしくなります。

前日の後書きで感想を求めた所沢山の方(常連さんもたくさん)が書いて下さってめっちゃ嬉しかったです。毎回読んでます。返信する余裕が無くて申し訳ありません、超元気貰ってます。テストやお仕事、お疲れ様です!!

うおおお、もっと書きたい小説読みたい感想きちんと返信したい……!
時間がいくらあっても足りないです……!

明日は平日中日ですね。熱中症に何十回もなりかけてていい加減我慢の限界なので、明日上司に対策をお願いしつつノー残業で帰ろうと思います。それが許される環境なだけまだマシか……。正直今、職場の暑さを覗いたら生活はかなり楽です。逆を言えばそれくらい暑さがやばいです。屋内なのに……!私事でした。

それでは皆さん、また明日お会いしましょう(^^)!
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!



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