由比ヶ浜のショーツに指を引っかけると、彼女の肌の熱と湿り気に頭がくらくらした。
そして――ずるりと由比ヶ浜のショーツをずり下げると、
「…………っ!?」
視界が塞がった。
何も、お風呂場の様に湯気が上がった訳ではない。
視界を塞ぐようなものは何も無い。無いはずなのに――立ち込めた匂いによって、あまりに濃厚な刺激によって、視界が霞む錯覚を起こしていた。
由比ヶ浜のショーツを下ろしたことにより生じた匂いは、あまりにも淫猥で濃厚な雌の匂いで――良い匂いなどという表現を通り越して、交尾に対する欲求を強制的に跳ね上げるものだった。
ごくりと喉を鳴らしながら顔を近付けると、うっすらとした茂みの奥に、一対の花弁と小さく赤い肉芽が見える。
あまりに近付きすぎたのだろうか、自然と吐息が陰部に吹きかかり、由比ヶ浜の腰がびくんと震える。
「あうぅ……そんなに近くで、見ないでぇ……っ」
震えて訴えかけるその表情が、あまりに愛おしくて。
反射的に、秘裂に口付けをした。
――と。
「あふぁあぁぁっ!?」
「んぶっ!?」
腰をがくつかせた由比ヶ浜が俺の頭を掴んで、秘部を口にぐいぐいと押し付けてきた。濃厚な甘酸っぱい匂いが鼻腔を突き抜けて、下腹部へ急激に血液が流れ込む。
「あうぅ……ヒッキーの、えっちぃ……っ」
「……っ」
俺のことを言いながらも、由比ヶ浜はぐいぐいと自分の大事な部分を押し付けてくる。
……ええと、何をしようとしてたんだっけ、由比ヶ浜のショーツを脱がせて、それから咥えてもらって……?
……何とも脱線しまくりなこの行為が、妙に面白い。俺たちはこれで良いのかな、などとも思う。そんなことを考えている今現在のこの体勢が完全に変態にしか見えないけど、そんなことは気にしない。
猛烈にしゃぶりつきたい欲求に駆られながらも、それはまあ後で楽しもうと思い、解放してもらおうと由比ヶ浜の尻をタップ。ぺちぺち。
「ひぁっ……?」
「…………」
…………。
……反応が可愛いな。
……ついでに尻をもみもみ。
「あ、あう、ひ、ヒッキー……?」
もみもみ。
「あっ、やんっ、なにっ、ひぐっ……」
どれ、そろそろ吸い付くか。
「そろそろ脱がせてよぉ……」
「あ」
正気に戻った。いかんいかん、ついこの極上の身体を味わってしまう……。ていうかさっき、しゃぶりつくのは後で楽しもうとか考えてたのに。……まだまだ時間はたっぷりあるんだから、それはゆっくりと、だな。
ゆっくりとショーツを下げていくと、足を広げたままでは途中で限界が来ることにすぐ気付いた。
「由比ヶ浜、これじゃ最後まで脱がせらんねえぞ」
「あ、そだね。……って、ひゃうぅっ!?」
勢いで吸い付いてしまった。頭をぽかぽかやられたけど、顔が股間に余計にめり込むからそれやらない方が良いと思うんだ……。ていうか、俺誘惑にやられっぱなしだな。全く我慢出来てない。
どうしたものかと考え、仰向けに寝てもらうことにした。足を伸ばすよりこっちの方が燃えるからと猛烈に押して、両足を揃えて上げてもらってショーツをずり下げ、途中で膝を曲げてもらい足の先から抜く。ゆっくりやったって数十秒で終わる作業であろう所を、そのむっちりした艶っぽい足に理性が飛んで、何度も撫で回したり口付けしていたりしたので、脱ぐだけで10分くらいかかった。変態って30回くらい言われた。多くない?
× × ×
由比ヶ浜の服を全て脱がし終え、そう言えばと思い俺もきちんと全て脱ぐ。
「んっ、んふぅっ、んんっ、ちゅぷっ、れろっ、はむっ、ちゅぴっ、ちゅりゅ……」
俺は胡坐をかき、由比ヶ浜は俺の股座に腰を下ろして体育座りになり、俺の両脇に足を置いた。こういった挙動の一つ一つを見る度に、本当にこの子はスタイルが良いんだなと感心する。太っているとは絶対思わない絶妙なラインでの肉付きで、見ているだけでむらむらとする。薄い着衣の状態でもとても興奮するが、こうして素肌だけになった状態を見るのはまた格別だ。
そんな由比ヶ浜と正面から抱き合い、長いことキスをしていた。口内の甘い感触と、胸に心地良く押し当てられる双丘の感触を楽しみながら、彼女をきゅっと抱きしめる。
「……ぷはっ。……ヒッキー。……ヒッキー……」
「……っ」
うっとりとした顔で俺の名を呼んで顔を綻ばせ、ころころと甘えるように俺の首に吸い付く。ちゅぴちゅぴと口付けの音が聞こえる度に、愛おしさが増してゆく。
「由比ヶ浜、そろそろ……」
言って、由比ヶ浜のへそに当たっていた肉棒を指で摘まみ、彼女のお腹にぺちぺちと当てる。
「ふあぁ……うん、そだよね。……いっぱい、したげる」
下を見て仄かに頬を赤らめ、髪をかき上げながら目を細める。たったこれだけの挙動で、心臓に弓で撃ち抜かれるような衝撃が走った。
× × ×
俺は体勢をそのままに、由比ヶ浜が四つん這いになって肉棒の前に顔を寄せる。既に興奮でぎんぎんにそそり立っている肉棒は、青筋を立ててその欲望を存分に主張していた。
「ふあ、すごい匂い……さっきよりも大きくない?」
匂いを嗅いだ途端にぽわんとした顔になり、手で肉棒を愛でながら由比ヶ浜がこちらに目を向ける。
「ああ、お前の裸を見たからだろうな。お前の身体すげぇエロいからびっくりした」
「……うぅ……」
顔を赤らめて目を逸らした。思わず髪をくしゃくしゃと撫でる。
「そ、それじゃ、舐めるよ……?」
しゅるしゅると竿に指を絡ませながら、由比ヶ浜が確認してくる。
「ああ、頼む」
期待に胸を膨らませながら、ゆっくりと頷いた。
由比ヶ浜が数瞬だけ逡巡した後、口をくぱっと開けて舌を垂らした。
開いた口が亀頭の目の前まで迫ると、温かいを通り越して熱いとさえ思える程の温度の吐息が亀頭にかかる。
「……あむっ」
最初に少し舐めてから――などといった準備運動も無しに、由比ヶ浜がぱくりと亀頭を咥えた。
× × ×
亀頭を咥えられた瞬間に感じたのは、「あ、これ天国だ」という思いだった。
不慣れな人の口淫では、よく歯が当たってしまうと聞く。しかし由比ヶ浜のそれは、まるでそんな心配が感じられない。何というか……初めてだというのに、これ以上無い程に俺に対する思いやりを感じる、そんな感覚だった。彼女の優しさを粘膜越しに感じて、とてつもなくむずがゆい気持ちになる。
「あむっ、あむっ、あむっ……ちゅるっ、ちゅぴっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅるっ……」
咥える前の準備運動は無かったが、一度咥えてからは何度か口を離して亀頭に口付けしたり、尿道口に吸い付いて、快感によりぷっくり浮かんだ先走りの汁を吸い取ったりしている。
ああ、どれも気持ち良いなぁ……と浸っていると、不意に妙な感覚に襲われた。
「……あぐっ、あぐっ」
「……っ?」
謎の声と奇妙な感覚に、何事かと顔を下に向ける。
「……何やってんだ?」
下を見ると、由比ヶ浜が俺の竿を甘噛みしていた。
「……んっ……なんなとく。……ちゅっ、ちゅぴっ、あぐっ、あぐっ……」
「……っ」
さっきまでの心地良い行為の合間に、ちょこちょこと甘噛みされる。全く痛くないのだが、竿や亀頭をくにくにと噛まれて、それで逐一俺の反応を見られるとやたらと恥ずかしい。顔がどんどん熱くなる。
恥ずかしくなると同時に、はて、なんかこの恥ずかしさは前にも経験が……と思い返して、ある事が思い当たった。
雪ノ下の誕生日を買いに行った時に、店にあったミトンのわんちゃんで手に噛み付かれた時のことを。
「……なあ、由比ヶ浜、お前ってさ」
「あぐっ、あむっ、んっ? あむっ、ちゅりゅっ、あむっ……」
「……噛むの好きなの?」
「…………~~~~~~~~~~っ!?」
何気なく聞いたのだけど、由比ヶ浜には甚大なダメージがあったようだ。顔から湯気がぼしゅっと噴き出して真っ赤になり、大慌てで口を離し、女の子座りになってこちらに背を向ける。
「お、おい……?」
そんなまずい事言ったか? と思いながら、そろりと手を伸ばして由比ヶ浜の肩に手を触れる。熱を帯びた柔肌に手を触れた瞬間、身体がびくんと跳ねた。
「…………」
そろりと振り返った由比ヶ浜の顔は真っ赤なままで、眉毛をくにゃっと寄せて、両手で口を覆っている。やがてゆっくり手を離すと、おずおずとこちらへ向き直り、上目遣いで見つめてきた。
「……ヒッキー……こういうの、きらい?」
「……~~~~っ?」
何その可愛い聞き方!? やめろ! 恥ずかしい! 死ぬ! 超可愛い!
「……や、そんなことねぇけど……」
目を背けながら頬をぽりぽりと掻くと、由比ヶ浜がほっと息を吐いた。
「……良かった。そんなつもり無かったんだけど、ヒッキーの味濃いなー、なんか美味しいなあーって思ってたらいつの間にか……って、あ……」
「……あー、そうか」
自分がとんでもないことを言ってる事に途中で気付いたのか、由比ヶ浜の顔がまた真っ赤になる。最後まで気付かなくて良かったのに……! おかげで俺まで顔が熱くなった。多分真っ赤。
2人してしばらく俯いてから、由比ヶ浜の頬を撫でる。
「まあ、好きにやってくれ。いっぱい噛んでいいぞ。ほれほれ」
ちょっとおどけながら、肉棒をぷるぷると振る。銭湯とかで男の子が遊んでる状態のアダルトバージョンだな。はいサイテー。ちなみに肉棒は、恥ずかしいやりとりの間に半勃ち状態になっていた。
「っ!? ちょ、ちょっと、そんな風に言われたらやりづらいじゃん! うぅ……もう……」
由比ヶ浜はぷんすか怒りながらも、髪をかき上げて再び屈んで肉棒に顔を寄せる。表情がスイッチで切り替わったかのようにがらりと変わり、その雰囲気だけであっと言う間に復活した。
そして、
「じゃ、いくよ? ……あむっ、ちゅるっ、ちゅぴっ、ちゅっ、ちゅぷぷ……あぐっ、あぐっ……」
……やっぱり噛むんじゃん。
いたずらしたい気持ちはあるけど、今責めたら甘くない噛み方をされるよなーと思ってやめておいた。
続く。
ガハマさんのこの甘噛みのくだり、このエピソードを書き始めた当初からずーーーーっと書きたかったんですが、やっと書けました。
元々は、ゆきのんの誕生日プレゼントを買いに行った時に加えて、(時系列ではその前ですが)ディスティニーランドでガハマさんがパペットで八幡にちょっかいを出していたくだりについても触れて、「あの2つの出来事をふと思い出す」的なフレーズを書こうとしていたんですが……9巻を読み直したら「噛んでないじゃん!!!」と気付きました。愕然。10巻のガブッが可愛すぎて目が眩んでいたようです。ちなみにパペットのくだりはアニメの破壊力が高すぎて死ぬかと思いました。
ふう。
リクエスト、引き続き活動報告の方で受け付けています。返信はしないのでもはや掲示板感覚でご利用ください。リクエストの節度さえ守って頂ければなんぼでも大丈夫です!
それでは、また明日ここでお会いしましょう(^^)!
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!