※この作品はR-18です。

俺ガイル 日常の何気ないエロス。   作:高橋徹

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1.

「うおぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 俺の絶叫。

 時刻は割と深夜。

 場所は家。俺の部屋。俺のベッド。

 寝転がって、枕に顔を埋めながら。

 理由:さっきまでの出来事。

「うおぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 もう一回叫んだ。枕に顔を埋めながらの叫び声はこもりにこもってさぞ不気味に聞こえるだろう。しかし、周囲に配慮する余裕も今は全く無い。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 だ、だめだ。

 だめだダメだ駄目だ。

 一色の笑顔とか唇の柔らかさとかあわあわ慌てるとことか唇の柔らかさとか胸の柔らかさとか唇の柔らかさとかが頭の中をぐるぐると巡って……。

 ……って、

「ほとんど柔らかさについてしか覚えてねえのか!」

 思わず枕を離した状態でセルフツッコミを入れてしまった。

 ――と。

 隣の部屋のドアががちゃ、ばたんとえらい勢いで開閉されたかと思うと、次の瞬間に俺の部屋のドアがものすごい勢いで開けられた。

 目をむいてドアの方を見ると、小町が目を腐らせて不機嫌そうに立っていた。

 や、目腐ってるとほんと可愛くねえな、こいつ……。小町でも可愛くなくなるって、やっぱ普段の俺が放ってる負のオーラって相当やべえんだろうな……改めて確認。

「お兄ちゃん」

「お、おうっ」

 普段と比べて明らかに威圧的な声に、思わず跳ね起きる。

「さっきからうるさい。勉強の邪魔しないで」

「お、おう、すまん」

 妹にビビってオットセイ化している。

「ちゃんと謝って」

「ご、ごめんなさい」

 やべえ、勢い余って土下座しそうだ。本当にしたら色んなものが俺の中で終わる気がする。

 俺の本気謝罪を聞いて、やっとこさ小町が表情を緩めてため息をついた。

「はぁ……ま、いいや。で、なんだったの、さっきの奇声は? お兄ちゃんが本とかゲームで気持ち悪い声出すのは聞き慣れてるけど、今日のは特にひどいよ?」

 さりげなくぼこぼこにされた……。

「や、その、ちょっと浮かれてて……あ」

 口を滑らせてしまった。

 「浮かれて」というフレーズを聞いた途端に、小町の目が見る見る輝き出す。腐った目からの通常状態からのキラキラモードって、変化のスピードおかしくないですかね……。

 目がヤマピカリャーな小町が、つかつかと歩いてきてベッド際にぼふんと座る。

「え、え、誰? そんな浮かれてるってことはもうすることしたの? やることやったの? 雪乃さん? 結衣さん? それとも他の伏兵さん?」

 …………。

 質問の洪水……。

「あの……黙秘権は……」

「ないよ、そんなの」

 冷え切った目で見られた。え、そんなに俺人権無いのん?

 ……今さっきやらかしたことを思うと、強く拒否することが出来ない……。

「じゃあ段階とかは良いから。だれ? だれ!?」

 くおお……小町が眩しいよぉ……!

「うぐ……い、いっ、いっ……」

「んん?」

 更に迫ってくる。やばいやばい、変な気持ちになっちゃう。お前の歯を磨いてやろうかぁ……。

「い、いっし……き……」

「ほーん?」

 なんか俺みたいなリアクションをした。流石妹……。

「一色さんってあの生徒会長の? ほーん? ほーん……?」

 ぴょんっとベッドから飛び降りると、部屋の中をくるくる回り出す。

「ううむ……前聞いた感じだと小町と似てるとこがあるみたいだけど……女の子を評価したときのお兄ちゃんの言葉って全然信用できないしなぁ……でも見る目はあるはずだから、まずは直接会ってみないと……むむむ」

 ひとしきりぶつぶつと独り言を言ったかと思うと、くるりと振り向いた。

「お兄ちゃん、今度紹介してね! じゃ、おやすみー」

「お、おい……」

 俺のリアクションを一切見ることなく、ちゃきっと敬礼をして部屋を去って行った。なにあの敬礼。超可愛いんですけど。

 ……まぁ、そのうち……かな。

 そろそろ寝ようかと思ったときに、ふとメールでもしてみようかと思い立つ。女子に自分からメールするなんて中学生以来! 思い出したら涙が出てきた……。

 何を話そうかと考えながら、携帯を手に取って数秒。

「……あ」

 …………。

 ……連絡先、聞いてなかった……。

 

2.

 翌朝。

「あれ? お兄ちゃんおはよー。早いねー」

 結局ほとんど寝られなかったにも関わらず、そわそわして妙に早く起きてしまった。

「うっす。……今日はちょっと早く学校行くわ」

「ほえ? ……ほーん? ……ほーん? 逢引ですかな? 逢引ですかな?」

 時代劇の越後屋ばりの悪い顔をしてすりよってきた。超可愛いし超うぜえ……。

 適当にいなして、簡単に朝ごはんを食べて家を出る支度をする。

「行ってらっしゃーい! 楽しんでねー」

 すんごく楽しそうに手を振られた。

 お前は子供を遠足に送り出すお母さんか。

 冬の朝早い時間とあって、外は底冷えのする寒さ……のはずなんだけれど。

 妙に気持ちも身体もふわついて、寒気をほとんど感じない。

 これが恋……あ、いや、寝不足によるハイテンションか。そうだ、そうに違いない。ゲーム徹夜しちゃったときもこんな感じだった気がするし。こんな感じだった気がするし!

 周りを見ると、珍しく霧が濃かった。これ、夜にこの状態だったら超怖いよなぁ……なんて思いつつ自転車を漕いでいると、あっと言う間に学校に着いた。どうやら思っていた以上に飛ばしていたらしい。

 ……別に、そわそわしてたとかじゃ……。

 誰に言い訳してんだ、俺。

 まあ、早くは来てみたところで、まだ誰も学校に来てないような時間だ。教室で本を読んでるかなどと考えながら、駐輪場へ向かう。

 ――と。

 誰か、いる。

 前2行だけ見るとただのホラーだけど、駐輪場で立っている人が、霧の中にうっすらと浮かび上がっている。

 ちょっとというかかなりビビって、速度をありったけ落としながらゆっくり近付く。

「……あ」

 声を上げたのは、二人同時だった。

「……一色」

「先輩」

 ――瞬間的に。

 色々な感情がごちゃ混ぜになって、心臓が飛び跳ねそうっていうかもう飛び跳ねた。

 

3.

「先輩、早いですね」

 一色はマフラーに顔を埋めて、少し目を逸らしている。

「お前こそ……って、あれ?」

 よく見ると、一色の鼻が赤くなっている。

「お前、いつから居たんだ?」

「や、やだなー、今来たとこですよ!」

「デートの待ち合わせのテンプレをここでやってどうする……」

 ツッコむと、一色はうーんと少し唸り、とてとてとこちらへ近付き、袖をくいと引っ張った。

「……ちょ、ちょっと、ほんのちょっとですよ? ほんのちょーっと……早く会えたりしないかなー、なんて……」

 言い終わると、上目遣いでこちらを見つめた。

 …………っっっだぁぁぁあああぁぁぁああああぁぁぁぁ!

「お、おう……そうか」

 あぶねえ。

 外見ではなんとか擬態して取り繕ったけど、内心、全力で叫んで悶え転がりたかった。今ならそれこそサッカー場を一人で均せるレベルで転がれる。

 平静を装いつつ自転車を停め、正面から見つめ合う。

 この時間にこの場所で会えたことが嬉しくて、それと同時にある欲求が湧き出ていた。

「そ、そういや昨日の別れ際……よ……」

「ん? なんですか?」

「れ、練習……」

「……あ」

 俺がその単語を発すると、一色の顔が見る間に赤くなった。

「い、言いましたけど……え、ここで……です……か……?」

 スカートの裾をきゅっと握りながら、辺りを見回す。

 困った表情はしているものの、断る気があるようには見えない。

「霧もあるし、見えにくいだろうから大丈夫。その、なんだ、……すぐ、終わるから」

「あ……」

 一色の肩を掴むと、ゆっくりと顔を傾けた。

 

4.

「んんっ、んぐっ、あっ、あぅぅっ、んちゅるっ、んちゅっ、あうっ、やんっ、あっ、あぅっ、ひぅっ……」

 霧が立ち込める早朝の駐輪場で、一色と唇を重ねる。

 昨日で多少慣れて自信が付いたことと、一晩悶々とした反動からか、初めから積極的に舌を絡める。

 一色はわずかに見せていた抵抗を最初の10秒程でやめ、後は侵入してくる舌をひたすら従順に受け入れている。

「んんんっ!? んぐっ、えぐっ、んんんんっ……!」

 舌を吸い取ると、またしても面白い程に敏感に反応する。

 がくがくと膝を揺らして目を細める彼女が、たまらなく愛おしく思えてくる。

 どうしても我慢出来なくなり、口付けをしたまま彼女のコートのボタンを開けた。

「……?」

 俺の行動の意図が読めないのか、唇を離さぬまま、くりっと首を傾げる。可愛いし柔らかいしでもう訳分かんない。どうしよう。

 しかしそんな彼女も、俺が手を肩から離したことと、俺の視線の先を辿ったことから、これから何が起きるのかに気付いたらしく、目を見開いた。

「んーっ! んーっ! んーっ!」

 小さく首を振っているが、手は最初から変わらず俺の腰に回したままだ。

 一色の舌を再び強く吸い上げると同時に、制服の上から彼女の胸に手をやった。

 むにっ、という思いの外奥行きのある感触に驚いた次の瞬間。

「んんんんんんんん――――――――っ…………!」

 口を塞がれたまま目をしばたたくと、彼女は一際激しく痙攣して、がくんと腰を落とした。

 驚いて、口を離して急いで肩を抱く。

「お、おい、大丈夫か?」

 一色の顔を見ると、焦点が定まっていない目で、口を半開きにしてうっとりとしていた。

「あ、うぁ……うぅ……」

 ……やりすぎたー。

 しばらく背中を抱いて頭をぽんぽんと撫でていると、ようやく復活した。

 俺の顔を見るや否や、顔を真っ赤にして、うーと唸りながら俺の胸に顔を埋めた。

「……先輩の変態」

「う……す、すまん」

「……それで、どうでしたか?」

「え?」

「わたしの胸です。あんなに思い切り触るなんて、もう乙女心がズタズタです。今すぐ感想を正直に言ってください」

「え、いや、それは……」

 言うと、一色は顔をずばっと上げてこちらを見つめた。むーと頬を膨らませている。

「ああもうじれったい! さあ、早く!」

 ふえぇ……逃げられないよぉ……。

「うーん……想像してたより大きくて、超柔らかかった。お前、着やせするんだな」

 言うと、一色は目をむいた。

「変態だー!」

「正直に言ったのに!?」

 変質者が出た時くらいの勢いで叫ばれたので、急いで口を塞いだ。

 口を塞いだのは手です。あしからず。

 その後二人で校舎に向かいながら、俺たち朝っぱらから何やってんだろうな、とくすくす笑い合った。

 

 

 

 続く。

 




今日は本当に、4編どれを書くことも出来る状態でした。5時間あったら4話分書けたなーと。まあ、どちらにせよ載せるのは1日1話なんですがね!

夕方までは小町編を書こうとしていたんですが、急にいろはす編の今日書いた部分の続きを思い付いた為、テンションでいろはすにしました。いろはすは次からしばらくゆるゆると行きます。今のゆきのん編の雰囲気に近いかなと。
久しぶりに、妄想・構想の段階で悶えました。書くのが楽しみです。

今日のいろはすの話は、本当は胸を揉んだ後のオチを違うものにしていたんですが……流石にどうなんだろうと思いやめました。初めての経験ですw

毎日書いているので、UAも安定したまま徐々~に徐々~に伸びてきているんですが……今日初めて、1日で7000UAを突破出来ました!!うおぁぁぁぁ嬉しいぞぉぉぉぉぉぉ!!
皆さん、本当にいつもありがとうございます(^^)!

明日はまたどれを書くか分かりません。ぼちぼちエロに行くかな……。


それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!
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