「それじゃあ……お邪魔、します……」
ソファに座る俺の前に、めぐり先輩が背を向けて立っている。
振り向いて恥ずかし気にぽしょりと呟くと、お尻の部分の衣服を手で押さえてゆっくり腰を下ろした。
ぽすんっ、と。
柔らかな音と共に、俺の両脚の間にめぐり先輩がすっぽり収まる。
…………。
「……取り敢えず、あと5時間くらいこうしてましょう」
「それは流石にきついよ……」
げんなり気味に返された。意外とイケる気がするんだけども。
……語弊しかないな、この表記。
――ここで、さっきのめぐり先輩の言葉をもう一度思い出す。
『……見ても、良いよ?』
……思い出したら吐血しそうになった。
この言葉から今の自分がやっても良い行為を分析して、さっきと同じように胸を覗き込むまでなら許されると仮定した。
早速行動を開始する。
ソファの背もたれから身体を起こしてめぐり先輩のふわりとした背中に密着する。
「……はわっ……ひ、比企谷くん……っ?」
戸惑うめぐり先輩に内心悶えながら、両腕をめぐり先輩のお腹にそろりと回して、後ろからきゅっと抱きしめた。
「はわ……わ……っ」
めぐり先輩の首がせわしなく動き、腕も所在無げにちょろちょろと動いている。何この可愛い生き物……。
――見るべきものを見る為に、めぐり先輩の左肩にぽすりと顎を乗せた。
「んぁ……っ」
俺の行為に対して、今度は若干違った反応をめぐり先輩が見せる。どことなく色っぽい吐息が混じった声は、本人が恥ずかしがるくらい分かりやすいものだった。
そこからしばし、何も言うことなく特定の箇所をじっと見つめる。
「……ぁ……っ」
俺が何をしているのかに気付いたようで、めぐり先輩が頬を朱に染めて微かに身じろぎする。
しかしその抵抗も形だけのもので、本当に抵抗するつもりなどまるで無いということが手に取るように分かる。
それでも、念を押すように言葉を紡ぐ。
「……先輩。……見ても、良いんですよね?」
耳元で囁くと、めぐり先輩はおとがいを上げて小さく呻いた。
めぐり先輩が、ちらりと熱っぽい流し目を送る。その視線には一抹の不安と期待とが込められていて、言葉として返事を聞くまでもなかった。
「じゃあ……先輩。お願いがあるんですけど、良いですか?」
「な……なに?」
俺の言葉にぴくりと反応しためぐり先輩のお腹を、絶対に逃がさないという意志を示す為にきゅっと優しく締める。
その瞬間、めぐり先輩が薄くて愛らしい唇を震わせた。
× × ×
「先輩に広げて見せてほしいです」
「え……?」
めぐり先輩がこちらを振り向く。
その顔にははっきりとした疑問の色が浮かんでいる。
うなじに軽く口付けをして、もう一度伝える。
「だから、先輩の胸元を、先輩自身で広げて見せてほしいんです。もちろん無理なら言ってくださいね」
「え、あ、えぇ? そ、それは、そんな、でも、その……うぅ……」
余計な言葉を付け加えたことで、めぐり先輩が更にテンパる。可愛いなぁ……。
敢えて何もせずに、お腹をさすさすと撫でながらめぐり先輩の動きを見守る。
俺が返事を待っていると気付いたのか、めぐり先輩はうんうん唸って、最終的に顔を真っ赤にして振り向いた。
「……わかったよぉ……っ」
「……ありがとうございます」
可愛すぎて押し倒すところだった。危ねぇ……。
返事をした後もめぐり先輩はまたしばらくうんうん唸り、小さな声で「比企谷くんのエッチ……」と呟いた。死にそう。
めぐり先輩がおずおずと自分のワンピースの胸元に手を伸ばす。
ワンピースは前側をボタンで留めるタイプのものなんだけど、そもそもこれってボタンを2つくらい開けてないと、さっきみたいに胸元が見えたりしないということに今更気が付いた。
……あれ? めぐり先輩……今日一日、ボタン開けてたっけ? 閉めてたっけ? 途中から開けたの? それとも最初から開けてたけど俺が気付いてなかっただけ?
……あれ?
頭の中であれあれ言っていると、めぐり先輩が手を震わせながらもボタンを2つ程外した。
「……っ」
はっきりと見える、めぐり先輩の愛らしい双丘と小さな谷間にごくりと息を呑む。
ワンピースと乳房の間に微かに見える純白の生地が、鼓動を一気に跳ね上げた。
俺の反応が音だけで分かったのか、めぐり先輩が恥ずかしそうに顔を逸らした。
しばし、互いに無言になる。
俺はひたすらめぐり先輩の双丘を見つめ続けて、めぐり先輩は顔を必死で逸らし続ける。
「……っ?」
めぐり先輩の手が、俺の手に重ねられた。聖母のような温もりに安心感を覚える。
めぐり先輩が振り向いた。顔は真っ赤なままで、今にも泣き出しそうな程目が潤んでいる。
愛らしい唇が開いて、言葉が紡がれた。
「……恥ずかしいよ……っ」
「……っ」
ほんの少し子供っぽくなった声音で囁かれて、愛おしさのあまりめぐり先輩の唇に吸い付いた。
「んふぅっ……? ……んむっ、ちゅるっ、ちゅぴっ、んはぁ……っ、あふっ、くふぅん……っ」
抵抗することなく俺の舌を口内へ招き入れると、めぐり先輩も舌を絡めてきた。
互いの舌が相手の口内に侵入して、優しく犯していく。
めぐり先輩の舌を咥えてちゅぽちゅぽと音を立てて吸い付き、舌にまぶされた、クッキーと紅茶の風味の残る甘い唾液を丁寧に啜る。
「んひゃぅぅ……んふぅっ、ちゅぴっ、ちゅぽっ、ちゅりゅ、じゅぷ、ちゅぴぴ、ちゅりゅりゅ……」
めぐり先輩も俺の舌に吸い付いて、陶然とした表情で唾液を啜る。こくりと音を立てて唾液を飲み込む様は、息が止まる程艶めかしい。
めぐり先輩が俺の両の手を握って、悩ましく指を絡ませてくる。
艶を帯びた瞳に。
淫猥な動きをする指の動きに。
熱を帯びた背中に。
甘い匂いを放つうなじに。
耳が蕩ける程耽美な声音に。
ふるふると震えながら、しっとりと湿り気を帯びている双丘に。
――幾層にも積み上げたはずの理性が、丁寧に一枚ずつ剥ぎ取られていく。
「……ぷはぁっ、……はぁっ、はっ、ふぁぁ……っ、んふぅっ、はぁっ、はぁっ……」
糸を引きながら唇を離す。キスをする時に傾けた首の角度をそのままにして、静かに息を荒げる様子は、見ているだけでジーンズの中身がぎしぎしと痛む。
ずっとめぐり先輩のお腹を抱いていた腕を解いて、脇腹に手を添えた。
「……ぁ……っ」
めぐり先輩が言葉にならない声を上げて、ちらりと俺を見た。
脇腹に添えた手を、少しずつ、緩慢な動作でずり上げていく。
めぐり先輩は俺の太ももに手を添えて俯き、手の動きをじっと見つめている。どんな表情をしているかは分からないが、荒くなった息ははっきりと聞き取れる。
やがて、双丘のすぐ下まで手が行き着いた。
何も言わず、めぐり先輩の横顔を見つめる。
……こきゅっ。
可愛らしく鳴った喉の音が、許可と期待の両方を表していた。
続く。
めぐりんでした。40話に到達……!
1日休んだだけですが、その前はルミルミのエロ成分0の文だったので、エロシーンの書き方を思い出すリハビリを兼ねた回でした。いろはすの脱衣シーンの回を思い出しました。
1週間お疲れ様でした(^^)!
それでは、また明日ここでお会いしましょう(^^)!
今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!