1.
仮病でふらつく演技をする小町を抱えてベンチに座らせる。
大志が心配そうに見ているので、こいつは良いヤツだなと思いつつも睨んで牽制しておいた。だって、毒虫は毒虫ですもの。
「小町は大丈夫だから…お兄ちゃんと沙希さん、楽しんで来てね~…。あ、大志くん、もし良かったら、これ買って来てくれる?今、必要なんだ…」
そう言って小町が何やらメモ書きらしき紙を大志に渡した。
渡す際に一瞬見えたのは、ポカリや消化に良さそうな食べ物等、風邪っぴきに必要そうなものと、自分がただただ食べたいだけとしか思えない食べ物が複数。
…お前、いつの間にこれ書いたの?瞬速過ぎるでしょ。
あと、大志をそこまでして上手いこと遠ざけるなんて…流石です。ベストだ、ベスト。俺が大志の立場だったら泣いてるけど。
「分かったっす!買ってくるっす!」
大志はメモを一通り眺めるとふむと頷き、元気に駆け出して行った。っすっす言い過ぎだけど。っべーわー連発の戸部と良い勝負だな。
しかし、良いヤツだよほんと。いつか誰かを紹介してもらいな、誰かに。全て不明瞭だけど。
「じゃ、行ってくるな」
小町にそう言うと、小町は小さく親指を立てた。アイコンタクトで「褒めて褒めて」「よくやった」と言う会話を交わす。これもはやテレパシーのレベルだよね?
「ほら、行くぞ」
未だに固まっている川崎に声を掛け、手を取って引っ張り始める。
…ついやっちゃったけど、これ、やばいかな?
冷や汗をだらだら流しながら川崎の方を振り返ると、手を繋がれた事に戸惑いはすれど嫌では無いと思ったのか「あ…うん」とだけ言って、頬を赤らめて俯いた。
…これ、ゲームだったらめっちゃ何かのポイントたまってるよね?ハート的な何かとか、ザクシャドロップ的な何かとか。
2.
お化け屋敷の軽い説明を受け、いざ入口の前まで来る。
お化け屋敷の何がきついって、特にこう言う真昼間に来ると、入る直前までは周りの喧騒や明るさから『実はそんなに怖くないんじゃないか』などと錯覚してしまうことだ。
錯覚はあくまで錯覚。いざ入れば、何かもう間違って地獄に来ちゃったのかなって思うくらい違う世界に愕然とする。
だから、「一歩足を踏み入れたらもう地獄、一歩足を踏み入れたらもう地獄」と念仏みたいに唱えてから臨む事にした。手を繋いでいる川崎に心底引かれたけど致し方無い。だって、怖いんだもの。マジで。覚悟を決めないとね。
そして、いよいよ入口のドアを潜る。
一歩足を踏み入れた瞬間、そこに広がるのは目に見えておどろおどろしい、緑色の光が気味の悪い井戸を照らす不気味な世界…と言う物ではなかった。
ぱっと見、どこかの民家の様だった。アトラクションなので、普通の民家よりはかなり広く、屋敷の様に見える。映画でメインの舞台として扱われていた家と酷似しており、タイアップと言う企画が相当気合を入れたものであることが伺える。
って言うか、これだともはや元のお化け屋敷がどんなものなのか分からんのだけど…。原形はどこ?壁?
まるで他人の家に足を踏み入れた時のような不思議な感覚と、普通の家に見せかけた中に漂う違和感と、不気味な恐怖に囚われる。
川崎も底知れぬ怖さに怯えている様で、俺の手を握る力をぎゅっと強めた。
進めるルートが沢山あるのかと思ったが、埃をかぶっている様に見える古びた廊下に、沢山の足跡がある事に気付く。
アトラクションを歩いた人が付けた足跡、では無いらしい。
その足跡も廊下同様に見るからに古びたもので、足跡に沿って床が変色している。
足跡の先は、居間がある様だった。
周りを見渡すと、よく見れば他の場所へ通じる廊下にはうっすらとガラスが張られており、通ることは出来ないようになっていた。
今の様にすぐに足跡やガラスの存在に気付く事が出来ればまだ良いが、冷静さを失っていると頭から「どこに進んだら良いのか」と言う恐怖に駆られてしまうのだろう。そしてガラスに頭をごっつんするんだろう。リア充は皆それで頭にたんこぶを作れば良いと思うんだ。
まあ、最初の印象としては…なるほど、本格的だね!泣きたい。
川崎が心底ビビっているから『守らなければ』と言う意識が強くなっているが、もしそうでなかったら俺はもうここで引き返していただろう。逃げ出す時の理由作りに全力を注ぐ。例え雪ノ下相手でも負けないぞってくらいにかっこ悪くならない言い訳作りを頑張っちゃう。これが既にかっこ悪いとか思ったら負けだ。
「それじゃ、こっち行くか」
「あ、え?そ、そうか、うん・・・」
足跡やガラスには全く気付いていなかったのか、川崎は何が何だか分からない風に答えつつ、素直に付いて来る。
まあ、しょっぱなからこんな怖さ全開で来られたら、そりゃビビるわな。
居間に行くと、古びたブラウン管のテレビが置いてあった。
ケーブルが分かりやすく抜けているのに、俺たちが来た途端に白黒の画面がぶんっと音を立てて点いた。すげえ、こんな古い型なのにワイヤレスなんだね!なんでケーブルあるんだろう?
そして、つばの広い白い帽子をかぶって、真っ白なワンピースを着た長髪の女性が古びた画面に現れる。いやもうこの時点でやばい。時折画面がざざってぶれるし。
その女性が映ったまま、不気味な女性の声でナレーションが入る。お化け屋敷、と言うより映画のストーリーの説明と、このアトラクションの進め方を教えられた。
どうやら、ただただ最後まで負けずに逃げて下さいとのこと。
・・・説明要るの?あと、この女の人映す必要ある?
そうこうしている内に、扉が開いた。
そこまででも十分に怖かったのだが、またここから段違いに怖い。
映画のストーリーとしては、自宅で惨殺された女性が悪霊と化し、その家に入った人を次々に殺めて行くと言うもの。
このアトラクションでは、映画中で一人一人が殺されて行くシーンをなぞるようにして進んで行くらしい。映画のグロい要素はほぼ全てカットされているため、子供でも何とか入れるらしい。…いや、でも、駄目でしょこれ?
泣いちゃうよ?俺が。
…川崎も震えてる。携帯バイブみたいに。
「川崎、大丈夫…じゃ、ないよな。ほれ」
「え…あ…?」
お兄ちゃんスキルの上位技を最初から活用。川崎を右手でそっと抱き寄せた。引かれるとか云々を言ってられる状態ではない。
「もう無理って思ったらいつでも言えよ?ここ、本当にやばそうだから」
自分で言ってて、これどこの心霊スポットで俺どこの霊媒師だよって思った。
「…だ、大丈夫、このままなら…」
川崎はそう言ったと思うと、俺にそっと身を寄せて来た。ちょっと乳圧がやばい。このくだりで挿絵描かれたら絶対俺の表情がやばい。恐怖とにやけの拮抗ってひどすぎるでしょ?
何とかアトラクションを進んで行く。川崎の悲鳴はもう数え切れないくらい聞いたのだが、毎回悲鳴が可愛いと言うか、何と言うか、うん、可愛い。
こう言う時に耳障りな声を上げる女性も居るんだろうが、川崎は可愛い声しか上げなかった。薄暗いから泣き顔をはっきり見る事が出来ないのが口惜しいが、うっすらとしか見えない川崎の表情と、静まり返った時に僅かに聞こえる彼女の緊張した息遣いが、妙に色っぽかった。怖くて生存本能が高まると、子孫を残すための反応がうんたらかんたらって情報を思い出したけど今これ思い出したらいかん。何か変な感じになっちゃう。俺が。
恐らくラストの手前くらいまで来ただろうか。映画の内容を思い出すと、あと1つやばいシーンを乗り越えればもうゴールの筈。
「もうすぐだぞ…あ、わりい」
気合を入れ直したら、川崎を抱きかかえる腕に無意識に力が入ってしまい、思わず手を離してしまった。
「あ…い、良いから、ちゃんと抱き締めろよ…」
普段とは比べ物にならない程のか細い声で、呟いた。
…言ってることは可愛いのに、言い方がやたら男らしくてかっこいいんですけど…。俺にこんな要素はひとかけらも無いですよ。
この状況でツッコんでいてもしょうがないので、再び川崎の肩に手を置く。
先程よりも密着する彼女の素振りに、心臓がばくばくと鳴ってうるさくてしょうがなかった。
「よし、もうじきゴー」
ごとっ、と。
俺の言葉を遮るようにして、後ろで鈍い物音がした。
川崎は前を見たまま、完全に固まっている。どうやら動けないようだ。
これ、振り向いても振り向かなくてもあかんやつちゃいますのん?
ひどく雑な関西弁を心の中で繰り出しながら、ゆっくり振り返る。
俺たちの5m程後ろで、女が倒れていた。
次の瞬間、その女性が呻き始め、俺たちの方へ四つん這いで迫って来た。
動きは人間のものとは思えない程不気味で気味が悪く、その上スピードも結構速い。走らなければ追い付かれる速さだ。ってか怖すぎる。フィンガーフレアボムズが使えたらなあとか思ったけど、多分この建物が全焼しちゃうから使わないであげた。
「おい、川崎、逃げるぞ…川崎?」
「あ、うあ、あ…」
どうやら俺に少し遅れて後ろを振り向いていた様で、追いかけて来る女を見て
完全に腰を抜かしてしまっているようだ。手を離せばへたり込んでしまいそうだ。
この状況で、言葉を掛けて奮い立たせて一緒に逃げる時間は無い。
ゴールまでは数m。まだやりようはある。
悪・即・斬。間違えた。即・決・断。前者でも良い気はするけど、俺に牙突は使えない。
「川崎…行くぞ…よっ」
「!?うひゃあっ!?」
川崎の肩を抱いていたため、そこから一番速く動けるやり方はこれしか無いと判断した。お姫様抱っこと言うやつだ。
川崎のリアクションを気にする事もなく、猛然とした勢いでゴールへ向かう。
女はあと2mくらいで追い付いて来そうな所まで来ていた。
ぎりぎりの所で、光が差す空間へ飛び出す。
その瞬間、「ゴーーーール!!」と言うやたらにテンションの高いアナウンスが流れた。いや、これ日本代表がゴール決めた時に言うべきセリフでしょ?このテンションである必要も全然無いし。
3.
出て来た空間は明るく開けた部屋になっていて、テレビが点いていて知らないバラエティ番組を映していた。
てっきり外の雑踏の近くに出てくるものだと思っていたので、状況が全く掴めない。
頭を捻っていると、再びアナウンスが流れた。
「ゴール、おめでとうございます!このアトラクションはリタイア率が日本一の大変えげつない場所でございます。その為、クリアされたお客様には豪華賞品をプレゼントしております!後程受付の方でお渡ししますので、忘れずにお立ち寄りください!
尚、クリアされた方の中でも、特に女性のお客様は取り乱されている事が多く、すぐに外に出るのはよろしくない場合が多々ございます。
その為、こちらの部屋は落ち着くまで時間を過ごせる様になっております!同じ役割の部屋がもう2ヶ所ある為、安心してごゆっくりおくつろぎ下さい!
それでは、本日は当アトラクションをご利用頂き、誠にありがとうございました!」
明るく締めくくって、アナウンスが切れた。
なるほど、組によって最終的な出口だけ別れているのか。これならこの休憩室で20分居ようが30分居ようが他の客とかち合う事態は避けられる。
…っつうか、アフターケアとしてこんな部屋を用意するってどんだけやばいんだよ、このアトラクション。本当にやばかったけど。何がやばいってマジやばい。
「川崎、落ち着くまで休んで行こう」
「…うん」
今にも消え入りそうな声で、川崎が言った。全然大丈夫じゃない。
柔らかいソファに二人で座ると、川崎は俯いたままふるふると震えている。今もまだ、泣き顔のままだ。
明るい所で見ると、またそそる…。
ちょっと邪念が湧きすぎて自分をぶん殴りたくなったので、罪滅ぼしと言っては非常に難だが、川崎の肩を再び抱き寄せた。
「…わりいな、こんな怖いとは思わなかった」
「…ぐすっ、ほんとだよ…」
少し拗ねた声で、俺に身を寄せる。そして、俺の腰に手を回して抱き付いた。
同じ事をしていても、先程までは不安で不安でたまらないから、と言う意味合いが強かったと思う。しかし今は、何だか甘えて来ているような気さえする。
俺も安心したせいもあるのか、急に心臓が高鳴り始めた。
彼女の髪からふんわり漂うシャンプーの匂いと、腕に当たる胸の柔らかい感触。
…やっべ。
ちょっと油断してたら、思い切り反応してしまった。こんな密着してたらすぐバレる。
バレないように、バレないようにと周りを見渡して誤魔化していた。
それが仇となったのか、川崎が俺を不思議がって見つめて、直後に俺の異変に気付く。
「…?…!?な、あ、あんた、ばっかじゃないの!?」
川崎の頬が見る見る赤く染まり、突き放して来るかと思いきや俺を抱きしめる力を更に強めた。え、ここは離れるもんじゃないの?なんで?
「あ、や、ん、なんで離れねえんだ?」
思わず疑問が口をついてしまった。
すると、俺の言葉を聞いた瞬間に川崎の顔が更に赤くなった。
「ま、まだ怖いんだよ…悪いか?」
うーっと唸るようにして、こちらを上目遣いで睨んで来る。睨んでるのに可愛いとか新鮮。
「いや、大丈夫だけど…」
「…そうか。…大体、あんたがこうなったのも、あ、あたしがその、こうしてるからだろ?だから、そこはお互い様って言うか…」
もじもじとしながら、今にも消え入りそうな声でごにょごにょと話す川崎。
時々ちらちらと俺の隆起した部分に目をやっては、恥ずかしそうに目を逸らしている。
…うーわっ、もう、たまんねえ。可愛すぎんだろ。
俺に身を任せている川崎を見て、ごくりと息を呑んだ。
時計を確認する。今はここに入ってまだ5分程度しか経っていない。
「川崎」
「え…んむっ!?」
彼女をソファの背もたれに押し倒して、言葉を発する前にその口を唇で塞いだ。
唇の柔らかい感触に、股間がまた少しきつくなるのを感じた。
4.
「ん、んむっ、んぐぅぅ…ふむぅっ、んん…」
室内に悩ましげな声が響く。
川崎の上に乗り、両手をソファの背もたれに押し付け、身動きが取れない状態にして口内を舐る。
場所が場所だし、意思確認もしていない。さぞ抵抗されるのだろう。って言うか俺の人生終わるかも。
ってくらいに思っていたのだが、結果で言えばそれは杞憂に終わった。
顔はパッと見ではいやがっているように見えるが、目は徐々にこの状況を受け入れて来ているのが分かる。むしろうっとりとしてさえいる。
彼女を押さえつけていた手を離し、頬に添える。そして、ゆっくりと唇を放した。二人の口の間に糸が伸び、重力に従ってゆっくりと落ちて行った。
「…ぷはっ。…な、何で、急に…」
川崎が息を切れ切れにして、顔を真っ赤にしたまま聞いて来た。
その言葉には糾弾の色は無く、純粋に俺の意思を聞いているのだと分かる。
だから、正直に答えることにした。
「…可愛かったからつい、な」
「!…あ…う…そう、なの、か…」
少し嬉しそうに呟くと、そっと俺の背中に腕を回した。完全に俺の事を受け入れている様に思える。
「お前こそ、抵抗しなくて良かったのか?…俺だぞ?」
自虐混じりの意地悪な質問。我ながら惚れ惚れする。
「だ、だってあんた、あたしのこと可愛いって言ってくれて、手も繋いでくれて肩を抱いてもくれて、それに、それに…」
言葉の最後で急に言い淀んだ。
「…それに?」
純粋に思い当たる節が無い。他に何も無いよね?…多分。
「ぶ、文化祭の時、あんた、あたしの事『愛してるぜ川崎』って…」
…思い当たる節、あったー。ってかこれが一番だな。俺、おい、俺!
「…あー、もしかして、文化祭の後俺を見ると毎回露骨に避けてたのは…」
「…わかるだろ?…言わせんなよ、バカ」
うーわっ。やってもうた。やってもうたよ俺。
あの時はノリで言ったことを伝えるべきか。いやでもそんな事を言っても傷付けるだけでは…。
そう思っていると、俺を真剣な目で見つめる川崎に気付く。
ここは、嘘をつくのが一番無粋だろう。
なら、本音で話そう。その時の気持ちと、今の気持ちを。
「…ああっと…色々正直に話しますと…」
だせえ。敬語になっちゃう感じ超だせえ。辛い。
それでも、川崎は真剣に耳を傾けてくれている。
「文化祭の時のその言葉は、正直、あの場のノリで言っちゃってて…気持ちが伴ってた訳ではないんだわ」
「!…う…」
だー、泣かないで!申し訳無さで死にそう。
「でも、今可愛いって思ってるのは本当だぞ。ほんの数時間前までは、怖いけどまあ良いヤツなんだろうなー怖いけどってくらいの印象だったけど」
「2回言うなよ…うう…」
「…わりい。あともう一つ。今日わざわざホラー映画を見たり、お化け屋敷を希望したのは…お前の泣き顔を見たくなったからなんだ」
「…へ?」
冷たさとかが一切無い、純粋なる疑問顔だった。いや、そりゃそうですよね。そりゃそうですよね。思わず二回言っちゃう。
「昨日小町に『キュンと来たり、そそられる女の子の仕草は』ってのを聞かれてな、何となく泣き顔が良いかもって言われたら小町に引かれて。んで今日のこの流れが決まった時、お前が文化祭の時に俺がちょっときつく言葉を返しちまった時のびくびくした顔を思い出してな。
…それで、まあ、その、ちょっと、悪戯心で」
言ってる最中、怖くて顔が見れない。いや、ほんと怖い。どうしよう。小町みたいにてへぺろ顔をしたいけど、あれ俺がすると死ぬほど気持ち悪いんだよな。
…と思ってたら、割と普通に聞いてくれてる。え、なんで?
「…それで、どうだったんだ?」
「え?」
「あたしの泣き顔だよ。今日散々見ただろ?どうだったって聞いてんだよ」
うおおこええ。これいつもの川崎さんやないですか。泣いてまう。
「あ、えーっと、…想像以上に可愛くて、そそられた」
「…!」
もう勃ってる所見られたし、これくらい言っても良いかなと思ったのでぶっちゃけてみる。言ってて顔がめっちゃ熱くなった。
「…だから、あたしの事襲ったのか?」
「あ、えーと…はい…」
何この事情聴取。柔和な感じと怖い感じを組み合わせて完全に吐かされた!何なのさこの子!
「…ふふ、そっか、そっか…」
俺の背中に腕を回したまま、川崎が嬉しそうに微笑んだ。
いつも見せる事の無い素敵な笑顔に、ハートを鷲掴みにされた。
「…普段からそう言う風に笑えば、もっとモテると思うぞ?」
「…はあ?あんた、ここまでの事をしといてあたしをほっとくつもり?いくら経験無いあたしでも怒るよ?」
…今のは俺があかんかった。失言でした…。似非関西弁が止まらんでえ…。って言うか、経験無いんですね。さりげなく興奮させるのやめてくださいよ。
「…あー、ですよね…」
「だから、ほら」
ぐい、と引き寄せられる。鼻と鼻が付くくらいの距離感でにこりと微笑んで来る。
「…続き、してよ」
その言葉で、俺は弾けるように動き出した。
続く。
休日なので一気に書いて書き溜めてます。他のエピソードも書き始めてます。推敲しつつ、また順を追って出して行こうと思います。
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どれも非常に嬉しいです。いやほんとテンション上がります。書き甲斐があります。
ありがとうございます!!
それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!