※この作品はR-18です。

俺ガイル 日常の何気ないエロス。   作:高橋徹

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(4)

 帰り道の公園でわーきゃーあった、その翌日。

 昨日小町から言われた指示が気になり、授業をいまいち集中して聞く事が出来なかった。

 昼休みにぼへーっとベストプレイスでご飯を食べていると、目の前のテニスコートで昼練に精を出している戸塚と目が合う。

「はちまーん!」

「……おう」

 首にかけたタオルで煌めく汗を拭きながら、戸塚が満面の笑みで手を振ってきたのに対し、動揺を悟られぬよう努めながら手を振る。

 結婚していいかなあ。

 ……妹とアレな関係になっている上に戸塚と結婚って、中々攻めてるな、俺の人生……。

 ホットのマッ缶をくぴりと飲んで、パンと一緒に流し込む。

 冬なので、本来であれば外でご飯なんて耐えられないだろうと思うかもしれないが、ゆうて昼休みの時間帯なので意外となんとかなる。慣れってすごい。こんな事に慣れるのもどうかとは思うけれど……。

 まあ、今は。

 その慣れ以上に、戸塚と目が合った事と、夜に何が起きるのかという言い知れぬ期待感が身体を包んで、制服の下にカイロを15個くらい貼り付けているのではないかと思うくらい程身体が火照っていた。15個ってえぐいな。

 時計を確認すると、もうじき昼休みが終わりそうだ。

 さて、行くか……。

 去り際、もう一度戸塚と目が合ったので、再び軽く手を振る。

 結婚していいかなあ。

 

       ×  ×  ×

 

 時間は少し飛んで、夜。だいぶ飛ばした。戸塚との触れ合いを伝えたかっただけかもしれない。手を振っただけだけど。

 放課後は案の定、夜が近付いていることもありかなりそわそわしてしまい、雪ノ下と由比ヶ浜にそれはもう盛大に引かれた。由比ヶ浜には読書中に二の腕をつんつんとされ(恥ずかしいからやめてほしい……)、『ヒッキー、どうしたの? さっきからそわそわして……すごいキモいよ?』と心配そうに言われた。憐みを持った目でキモい呼ばわりって中々心が折れるものがある。ちなみに雪ノ下は無言で俺をゴミを見る目で見つめた後、俺と目が合うと腕を抱いて身体を90度回した。じゃあ目を合わせなければ良いじゃないのさ……俺と目が合ったからって妊娠するとか、そんな高いレベルの生殖能力は無いからね?

 さてさて。

 小町の指定は『夜、リビングに居て』という極めて曖昧なものだったので、どうしたものかと迷う。どこに居るのがベストなのだろうか?

 とはいえ、リビングで待機出来る場所は限られているから、自然と選択肢は限定される。台所の調理台の上に足を組んで座るのも斬新で良いかもしれないが、下手をすれば小町が冷めてデレ成分が消滅するかもしれない。それは避けねば。

「……さむ」

 リビングの中で一人で呟くと、まだ暖まっていない室内に自分の声が薄く溶け渡るのを感じた。

 つい数秒前までのしょうもない案は軒並み頭の中から舞い去って、その足がこたつに向かう。

 こたつ、in。

 ぬくぬくだにゃー。

「……ふう」

 温泉気分でこたつに入っていると、少しばかり眠くなる。

 仰向けになって手を頭の後ろで組んでごろごろしていると、玄関が開く音がした。

 とてとてという聞き慣れた足音に、今までにない昂揚を覚える自分が不思議だった。

 かちゃり、と。

 リビングのドアが開いて、コートを着た小町が姿を現す。

「ただいまー」

「おう、おかえり」

「ちゃんとリビングに居てくれたね。小町的にポイント高いよ!」

 きゃるんと笑う小町。はいはい超可愛いよ、超可愛い。

「……おう」

「むう……お兄ちゃん、返事に元気が足りないよ。今の小町的にポイント低い!」

 気だるげな返事をすると、小町が頬を膨らませて拗ねた素振りを見せた。はいはい超可愛い超可愛い。

 や、だって、未だ寝転がった状態で褒められると、なんだか妙に申し訳ない気分になるものでねえ……。

 流石にこの体勢ではひどいなと思い、ぐいっと状態を起こす。心持ち腹筋が攣りそうになった気がするけど、そこまで身体がふやけてはない、は、ず、だよ、ね? 動揺のあまり心の声が片言になった。

 小町に向き直り、呆れた表情を見せる。

「や、ポイント獲得のハードル低すぎだろ……。どこに居たら良いのか迷ったんだけど、ここでも良いのか?」

「良いのです! ていうか、お兄ちゃんならどうせ寒さに耐え兼ねてこたつに行くかなと思って敢えてそこをぼかしたんだけど、予想通りだったなー」

 ここで良いのかと言う問いに対して、腰に手を当ててふんすっと息を吐いて肯定したかと思えば、弄んでいた発言をしてけらけらと笑った。

 うーん、ちょっと。

 本当に可愛いんだけど、どうしよう。

 若干こんにゃろめーと思った感は否めないが、可愛いから簡単に許す。

 ――と。

 不意に、無邪気な笑顔を浮かべていた小町の表情が、艶めかしいものに変わる。

「……じゃ、着替えてくるから。ちょっとだけ待ってて……?」

「お、おう……」

 急なスイッチの切り替わりに、脳が付いて行けない。

 リビングから出る時、小町がちらりと俺を見る。

「……えへへ」

「……っ」

 その流し目は強烈で、一瞬で眠気が吹き飛んだ。

 

       ×  ×  ×

 

「ふー、お待たせ!」

 リビングに小町が戻ってくると、ミニスカートを履いていた。

 ミニスカートを履いていた。

 何故か2回言ってしまった。

 や、そのすべすべした足がはっきりと見えているのは非常に嬉しいんだけど……。

「……寒くないか?」

 率直な感想だった。

 制服じゃないんだから、いくら暖房が効いてきたとはいえ、わざわざ家でそんな恰好をしなくても……なんて思っていると。

「大丈夫大丈夫! おお寒い寒い……」

 抜群に矛盾したことを言いながら、こたつに入った俺の下へとてとてと寄ってくる。

 そして。

 こたつ、in。

 ……場所は俺の隣。

「……なんで?」

 暖かいから良いんだけど。なんかまだ恥ずかしいな……。

 俺の問いかけに対して、小町は『なんでそんな質問をするの?』と言わんばかりの表情で首をくりっと傾げる。

「んー? ……なんでだろうね」

 意味ありげなことを呟くと、そのまま何食わぬ顔でテレビのリモコンのスイッチを入れた。

 

       ×  ×  ×

 

 比較的よく見ているバラエティ番組を2人でぼんやりと見ている。

 うーん。

 状況が状況なだけに、全く内容が頭に入ってこない……。

 ――ふと。

「……?」

 小町の手が、俺の太腿に添えられた事に気付く。

 そのまますりすりと撫で回し、時に指先で円を描くようにつつっとなぞってきて、びくっと反応してしまう。

「お、おい……あ」

「…………」

 小町の表情が色を纏っている事に気付き、言葉を途中で止めてしまう。

「……っ」

 小町の表情の変化を目の前で見て、自然と下腹部が反応して、むくむくと大きくなる。

 小町の目はとろんとして、息は心なしか荒い。

 テレビの音量も下げて、今や画面の動きだけ目で追うような状態になっていた。

「…………」

 何食わぬ顔で、小町への反撃を試みる。

「にゃあ……っ」

 スカートの中に手を滑り込ませて、太腿を撫で回すと、可愛らしい声を上げた。

 俺の動きに対抗してなのか、小町の手が更に足の付け根に滑って行き、やがて中心部に辿り着く。

 無言のまま、こきゅっ、と。

 小町が可愛らしく、息を呑んだ。

 小町は俺に熱っぽい視線を送り、ゆっくりとズボンに手を掛け、ずり下げる。

 パンツ越しに怒張した俺の肉棒を見ると、

「すご……」

 小町が驚いたように、嬉しそうに呟いた。

「くお……」

 その細い手が肉棒に伸び、竿をきゅむと掴む。

「お兄ちゃん……」

 ぽそっと俺を呼ぶ小町の目の色は、昨日公園で見た目とひどく似ていた。

「うっ、くう……っ」

 くにくにと悩ましげに股間を弄られ、身体が震えてくる。

 快感を紛らわす意味でも、負けじと小町の太腿に這わせた手を、足の付け根へと滑らせる。

 ――と。

「……え」

 ある事に気が付いた。

 指を這わせて行き着く先にはショーツの感触があって……というのを想定していたのだけれど。

 そのショーツの感触が、無い。

 僅かばかり生えた叢の、しょりしょりした感覚に行き着いて、予想だにしていない展開に面食らう。

 叢の周辺ははっきりと熱を帯びていて、欲情を示す湿り気を帯びていた。

「小町、お前……?」

 なんて嬉しいこと……じゃなくて、なんてけしからんことを、というつもりで小町を見たのだけれど。

 小町は色を纏った表情のまま、可愛らしくはにかんで。

「……えへへ……お兄ちゃん、喜んでくれるかな~、って思って。……いじりっこ、しよ?」

「……っ」

 あまりに魅惑的な誘いに、黙って頷いた。

 俺の返答を見て、小町が嬉しそうに頷き返すと、俺のパンツをずるりと下げ、益々怒張した俺の肉棒に手を添えた。

 時間はまだ夕飯時の少し前。

 そして、気が付く。

 ……明日は土曜日。

 小町と見つめ合う。

 ――どくん、と。

 鼓動が跳ね上がる音が、確かに聞こえた。

 テレビの画面は今も、せわしなく、賑やかに、色鮮やかな光を放っている。

 

 

 

 続く。




小町でした。序盤のむやみやたらな戸塚推し。

小町編とゆきのん編はエロ起爆寸前の状態になりました。よし、よし。

ここ最近暑さの為に仕事で体力が消耗されすぎる上に、家が暑いためこの作品を書くのが体力的にきつかったんですが、今日は久しぶりに少し涼しくなった上に、新しくこんなものを買ったので、かなりテンションが上がっています。
①官能小説用語表現辞典
②日本語のレトリック 文章表現の技法
しっかりインプットしつつ、この作品でちょこちょこアウトプットして行こうと思います。うおおお。

生徒会の一存シリーズを結構な人数の方に勧められた為、早速購入して読んでみました。会話の軽やかなテンポと主人公の思考のテイストが良い塩梅にツボでした。すいすい読み進めてみます。ありがとうございます(^^)!!

<はるのん編について>
感想で今もかなりの数のリクエスト(本当にかなりです)を頂いているのですが、アイディア云々ではなく進行の兼ね合いでスタートさせていないという状態です。
他のヒロインの話が1~2人終わらないとスタートさせる事は無いので、かなりお待ち頂くことになります。なので感想でリクエストして頂いても、それには応えかねますのでご了承ください。

感想の返信が追い付いていなくて申し訳無いのですが、暑いのでぜひご感想くださいませ!w

明日は出かけるので、明日の分の予約投稿もセットしました。

それでは、今回もお読み頂きありがとうございました(^^)!!
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